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リスティング広告とは?仕組みややり方・費用、運用方法を初心者にもわかりやすく解説

2024/09/25 2024/09/27

リスティング広告

リスティング広告とは

検索エンジンの検索結果に連動して表示される「リスティング広告」。主に検索結果の上部・下部に表示され、マーケティングにおいて重要な役割を持っています。本記事では、リスティング広告とは何か、仕組みややり方、費用相場、運用方法などを初心者にも分かりやすく解説します。

リスティング広告とは?

リスティング広告は検索連動型広告とも呼ばれ、検索エンジンでユーザーが検索したワードに応じて表示されるテキスト形式の広告のことです。検索結果画面の上部・下部に表示され、商品・サービスに興味を持つユーザーにアプローチできます。

掲載媒体は主にGoogle広告・Yahoo!広告の2つです。ユーザーが広告をクリックすると費用が発生するクリック課金方式を採用しており、無駄なコストの発生も防げます。

リスティング広告を構成する要素

リスティング広告は以下の要素で構成されています。

  1. ファビコン(リンク先サイトのアイコン)
  2. 製品やサービスの提供元の名前
  3. リンク先のURL
  4. 広告見出し(タイトル)
  5. 説明文
  6. 追加の広告アセット

リスティング広告の上部にはファビコン・製品やサービスの提供元の名前・リンク先のURLなど、広告主の情報が掲載されます。また、広告見出しや説明文は広告に該当するので、最大級・絶対的表現は条件を満たさないと使用できません。

追加の広告アセットは広告見出しや説明文に加えた追加の情報を表示させる機能のことです。広告見出しとは異なるリンクを設定して別ページに遷移させたり、ユーザーにとって有用な情報を補足したりできます。

リスティング広告の仕組み

リスティング広告はどのような仕組みで運用されているのでしょうか。ここでは、リスティング広告の仕組みについて解説します。

広告料金が決まる仕組み

リスティング広告の料金形態はクリック課金制です。広告を出稿し、表示しただけでは費用はかからず、ユーザーが広告をクリックしたときに初めて費用が発生します。

リスティング広告のクリック単価は、掲載順位が自社の1つ下の広告の広告ランクによって決まる仕組みです。ただし、クリック単価の上限額(入札単価)は広告主自身で設定できるため、想定以上に高騰する心配はありません。

掲載順位が決まる仕組み

リスティング広告はオークション形式で掲載順位が決まり、広告ランクが高いほど掲載順位も高くなります。また、オークションはユーザーがキーワードを検索するたびに行われます。広告ランクを決める要素は以下の6つです。

  • 入札単価
  • 広告・遷移先LPの品質
  • 広告ランクの下限値
  • オークションでの競争力
  • ユーザーの検索意図との関連性
  • 広告アセットやその他広告フォーマットの効果

広告が表示されるまでの仕組み

リスティング広告が表示されるまでの仕組みは以下のとおりです。

  1. 広告を配信する
  2. ユーザーが検索をする
  3. オークションが行われる
  4. 広告が表示される

リスティング広告の掲載順位の決まり方|仕組みや要素・品質スコアを上げるための方法

リスティング広告のやり方

リスティング広告はどのようにして出稿すればよいのでしょうか。ここでは、リスティング広告のやり方をGoogle広告・Yahoo!広告の場合に分けて解説します。

Google広告

Google広告でリスティング広告を出稿するための手順は以下のとおりです。

  1. アカウントの作成
    Google広告に出稿するにはGoogleアカウントが必要なので、持っていない場合はアカウントの作成から始めましょう。Google広告の公式ページにアクセスし、「今すぐ開始」を押すとアカウント登録画面に移ります。
  2. キャンペーンの作成
    次に、キャンペーン作成ページに遷移し、必要項目を入力しましょう。なお、入力項目は後から変更・修正できます。
  3. ターゲットの選定
    ターゲティングとオーディエンスのページで配信先地域や言語、オーディエンスセグメントなどを設定しましょう。オーディエンスとは、特定の興味や関心・意図・ユーザー属性情報を持つと推定されるユーザーのグループのことです。
  4. 予算の選定
    次に、予算・入札単価の入力に移ります。予算は1日あたりの平均費用を入力しましょう。また、クレジットカード情報の入力も求められるので、併せて入力が必要です。入札単価では、コンバージョン・コンバージョン値・クリック数・インプレッションシェアの4つから広告キャンペーンで重視したい指標を選びます。入札戦略は選んだ指標に応じて決まり、予算内で選んだ指標が最大化するように実行されます。
  5. 広告表示オプションの入力
    広告表示オプションとは、広告文の他にテキスト・リンク・電話番号などの追加情報を表示できる機能のことです。上手く盛り込むことで、画面占有率やクリック率の上昇が期待できます。
  6. 広告グループの設定・キーワードの選定
    広告グループは、「標準」と「動的広告」の2種類があります。「標準」を選ぶと指定したキーワードに応じて配信し、「動的広告」を選ぶとWebサイトの内容と関連性の高いキーワードをGoogleが自動抽出して広告文を作成します。キーワードの欄には、検索ボリュームなども加味しながらターゲットが検索しそうなキーワードを入力しましょう。
  7. 広告の作成
    次に、広告の作成に移ります。主に入力する項目は最終ページURL・広告見出し・説明文の3つです。特に、広告見出し・説明文はクリック率に大きく関わるため、魅力的な文章にしましょう。
  8. 入稿・広告審査
    上記の工程をすべて終えたら入稿します。入稿後は1営業日以内に審査が完了し、問題がなければそのまま配信されます。

Googleリスティング広告とは?費用ややり方・始め方を初心者にもわかりやすく解説

Yahoo!広告

Yahoo!広告でリスティング広告を出稿するための手順は以下のとおりです。

  1. Yahoo! JAPANのビジネスアカウントを取得
    Yahoo!広告を始めるためには、Yahoo! JAPANのビジネスアカウントを取得する必要があります。入力フォームに沿って企業・管理者情報を記入し、認証・パスワードを設定してください。
  2. 広告管理ツールにログイン
    次に、広告管理ツールにIDとパスワードを入力してログインしましょう。
  3. 銀行口座・クレジットカード情報を入力
    広告費の支払いに使用する銀行口座またはクレジットカードの情報を入力します。
  4. キャンペーンの作成・広告審査
    実際に広告を出稿するためのキャンペーンを作成し、キーワードや1日の予算を決定したうえで入稿しましょう。入稿後は約3営業日以内に審査が完了し、問題なければそのまま配信されます。Yahoo!広告では、リスティング広告を少ない手順で簡単に始められる「かんたんDAS」という機能もあります。初めてリスティング広告を出稿する方や手軽に始めたい方におすすめです。

リスティング広告のメリット

リスティング広告を出稿するとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、リスティング広告のメリットについて解説します。

費用を抑えて広告を出稿できる

リスティング広告は費用を抑えて出稿できるのがメリットです。テレビ・新聞などのマス広告になると広告費が数千万円を超える場合もありますが、リスティング広告なら1日あたり数千円の少額から始められます

また、ユーザーがクリックすると費用が発生するクリック課金制で、1日に使用する広告費の上限額が設定できるのもポイントです。予算を大幅に超えてしまう事態を防げます。

購買意欲の高いユーザーにアプローチできる

リスティング広告はユーザーの検索キーワードに応じて表示されるため、すでに興味を持っている顕在層にアプローチが可能です。「おすすめ」や「プレゼント」など購買につながるキーワードを狙うことで、購買意欲の高いユーザーを狙えます。

また、広告の配信地域やセグメントも設定できるので、より高い広告効果が狙えるでしょう。

リアルタイムで配信開始・停止ができる

リスティング広告は管理画面で入力した内容がすぐに反映されます。よって、リアルタイムで配信開始や停止などを行えるのがメリットです。また、内容の変更にも素早く対応できます。

成果が出ていなければ即座に配信を停止したり広告文の内容を変更したりできるため、予算や時間を無駄にすることなく広告の運用が可能です。

広告の効果が分かりやすく改善しやすい

リスティング広告は、審査をクリアすればすぐに配信が開始されます。さらに、配信したその日から表示されるため、成果が分かりやすく改善しやすいのもメリットです。

また、管理ツールで運用状況を確認したり最適化案の提案を受けたりもできるので、運用時の参考にできます。

リスティング広告のデメリット

リスティング広告の出稿にはメリットもある一方で、デメリットもあります。ここでは、リスティング広告のデメリットについて解説します。

潜在層へのアプローチには向いていない

リスティング広告は検索キーワードを基に表示されるので、すでに商品・サービスに興味を持って検索している顕在層に向けてアプローチをする広告です。したがって、ニーズの定まっていない潜在層にはアプローチが難しいでしょう。

視覚的なアピールが弱い

リスティング広告はテキストのみで表示される広告なので、視覚的なアピールが弱いのがデメリットです。さらに、文字数にも制限があるため、画像を用いた場合と比べて伝えられる情報量にも限りがあります。

追加の広告アセットを用いて小さい画像も表示することも可能ですが、必ずしも毎回表示される訳ではありません。視覚的にアプローチしたい場合は、画像を用いて訴求できるディスプレイ広告を利用しましょう。

競合が多いキーワードは費用が高くなる可能性がある

リスティング広告のクリック単価はオークション形式で決まるため、競合の多い人気のキーワードはクリック単価が高くなる可能性があります。したがって、人気のキーワードを狙って広告を出稿すると費用が高くなる恐れがあるでしょう。

広告費用がかかりすぎてしまうと費用対効果が見合わなくなってしまうため、競合の少ないキーワードを狙うのがおすすめです。また、SEOなどリスティング広告に頼らずにサイト流入数を増やす取り組みも併せて行いましょう。

ニーズが低いキーワードは表示されない

リスティング広告はユーザーのキーワード検索に応じて表示されるため、検索ボリュームが少なく、ニーズの低いキーワードの場合は注意が必要です。広告が表示されない恐れがあり、出稿しても成果は見込めません。

特に、特定の業界に特化したニッチな商品・サービスを扱っている場合は注意しましょう。商品・サービスと関連するワードの中でニーズを見極め、ある程度検索ボリュームが見込めるキーワードを選ぶことが大切です。

リスティング広告の費用の算出方法・費用相場

リスティング広告の費用相場は、事業規模・売上高に対する広告費の比率・広告出稿の目的・業種などによって変わるため一概にはいえません。月あたり数十万〜数百万円かかる場合もあれば、それ以上かかるケースもあります。一方で、月1万円程度で運用できることもあるでしょう。

また、広告予算は目標コンバージョン・平均クリック単価・売り上げ目標といった3つの指標から決める方法が一般的です。以下でそれぞれの算出方法について解説します。

目標コンバージョンから算出

コンバージョン(CV)とは、広告を通じてサイトに訪れたユーザーが、広告主の設定した成果とみなされる行動をとることです。具体的には、資料請求・会員登録・購入などが挙げられるでしょう。

広告予算はコンバージョン1件につきかけられる広告費と目標コンバージョン件数の積で算出可能です。例えば、目標コンバージョン数が1か月あたり50件、コンバージョン1件につきかけられる広告費の上限が2,000円の場合、広告予算は2,000円×50件=10万円となります。

平均クリック単価から算出

広告を出稿するキーワードの平均クリック単価から算出する方法です。平均クリック単価はGoogle広告のキーワードプランナーで調べられます。

広告予算は平均クリック単価と目標クリック件数の積で算出可能です。例えば、平均クリック単価が100円のキーワードで1か月に500件クリックされたい場合、広告予算は100円×500回=50,000円となります。

売り上げ目標から算出

最後は、売り上げ目標から広告予算を算出する決め方です。まず、クリック数に対するコンバージョン率(CVR)を計算し、目標達成のために必要なクリック数を算出しましょう。その後、クリック単価と必要クリック数の積から広告予算を算出します。

例えば、月の売り上げ目標が20個、CVRが2%の場合、必要なクリック数は20÷0.02=1,000回です。よって、クリック単価が100円だと、広告予算は100円×1,000回=10万円となります。

【2024年最新】リスティング広告の費用相場は?予算の決め方や仕組み・費用を抑えるコツ

リスティング広告が向いている商材

リスティング広告はどのような商材に向いているのでしょうか。ここでは、リスティング広告が向いている商材について解説します。

粗利益が高い商材

不動産・リフォーム・自動車など、客単価が高く、粗利益の高い商材はリスティング広告に向いているでしょう。広告費が多くかかってしまっても、購入・契約まで至れば粗利益の方が高いので費用を回収できます。

顧客ニーズが明確な商材

クリスマス・お正月・バレンタインといった季節のイベントに関連した商品など、顧客ニーズが明確な商材もリスティング広告に向いています。ニーズの高まる時期に合わせて出稿することで、高い成果が見込めるでしょう。

リピート率が高い商材

化粧品・健康食品といったリピート率が高い商材もリスティング広告に向いています。単価が安くても定期購入につながりやすく、継続的な利益が見込めるでしょう。

また、既存顧客や自社商品を知っている顕在層のユーザーが検索したタイミングでアプローチすることで、高いコンバージョン数が期待できます。

緊急性が高い商材

水道やガスの修理・車のトラブルなど、緊急性の高い商材もリスティング広告に向いているといえるでしょう。緊急時は検索エンジンで対応できるサービスを探すことも多く、問い合わせにつながりやすいのです。

リスティング広告からアクセスしたユーザーがそのまま手続きを完結させられるサイト設計にすることで、ユーザーを取りこぼさず高い成果が見込めるでしょう。

リスティング広告の運用方法

リスティング広告の運用にはどのような方法があるのでしょうか。ここでは、リスティング広告の運用方法について解説します。

広告代理店に制作・運用を依頼する

1つは、Web広告やリスティング広告を専門に行っている広告代理店に制作・運用を依頼する方法です。プロに広告の制作・運用を任せられるので、自社での運用の手間を省けます。また、質の高い広告で高い成果が見込めるのもメリットです。

ただし、広告代理店に依頼すると、自社で制作・運用を賄う場合よりも費用が多くかかります。広告予算に余裕があり、本格的にリスティング広告を運用をしたい場合におすすめです。

自社で制作・運用する

自社でリスティング広告を制作・運用する方法もあります。自社での制作・運用は低予算でオリジナルの広告を出稿できるのがメリットです。

広告運用自動化ツールを利用すれば、アカウント管理や効果測定・レポート作成を自動化でき、広告運用を効率化させられるでしょう。広告代理店に依頼するよりも少ない費用で利用可能なので、人的リソースを割けない場合や広告運用の手間を減らしたい場合におすすめです。

より費用を抑えたい場合は、ツールなしでもリスティング広告の運用はできます。ただし、成果を出すためにはリスティング広告の仕組みや運用方法の勉強が必要です。

リスティング広告を自分で始めるには?設定方法や仕組み・運用のポイントを紹介

リスティング広告で効果を出すためのポイント

リスティング広告で成果を出すには、どのようにすればよいのでしょうか。ここでは、リスティング広告で成果を出すためのポイントについて解説します。

広告出稿の目的を明確にしKGI・KPIを設定する

まず、自社の課題を洗い出し、広告出稿の目的を明確にしましょう。そして、目的に沿ったKGI(ゴール)・KPI(中間指標)を設定することが大切です。問い合わせ・資料請求・成約など、目的によって方向性や広告の内容は変わります。

最初に目的とKGI・KPIをしっかり設定しておくことで、運用開始後も方向性を見失わずに改善を続けられるでしょう。

競争率の低いキーワードを見つける

リスティング広告はオークション形式で掲載順位が決まるため、競争率の高いキーワードは価格が高騰しやすく、上位表示が難しくなります。したがって、競合が出稿していない競争率の低いキーワードを狙うことが大切です。

また、3語以上のキーワードを組み合わせたロングテールキーワードも活用しましょう。検索ボリュームは少なめですが、ニーズがはっきりしているので成果につながりやすいのが特徴です。

リスティング広告のキーワード選定のコツ|おすすめの調査ツールや注意点を解説

ユーザーの心に響く広告文を作成する

ユーザーがクリックしたくなるような心に響く広告文を作成することも重要です。広告にキーワードを入れて品質スコアを高めつつ、商品・サービスの魅力や独自性をしっかり伝える文章にしましょう。品質スコアが上がると広告ランクもアップします。

リスティング広告のクリックされやすい広告文の作り方|文字数や構成要素・ポイントを紹介

定期的なキーワードの見直しなど改善を繰り返す

定期的にキーワードを見直すなど、改善を繰り返すことも重要です。リスティング広告はリアルタイムで成果が可視化されるため、素早く改善することで広告効果を最大化させられます。

また、定期的に検索クエリをチェックし、関連の低いキーワードは除外キーワードに設定しましょう。無駄なクリックによる広告費の発生を防ぎ、費用対効果をさらに高められます。

リスティング広告のクリック率(CTR)を上げるには?平均や改善する方法を紹介

リスティング広告を行う際の注意点

リスティング広告を出稿する際は、いくつか注意すべき点があります。最後に、リスティング広告を行う際の注意点について解説します。

広告の規定を遵守する

まず、広告の規定を遵守することが重要です。審査で不承認となってしまう事態を防ぐため、あらかじめ広告の規定を確認しておきましょう。具体的に、審査で不承認となる例は以下のとおりです。

  • 最大級・絶対的表現
  • 薬機法違反
  • リンク先ページの内容による不承認
  • 記号や句読点を多用した表現
  • 不自然な形でアルファベットの大文字を多用した表現
  • 同じフレーズの不必要な繰り返し

商標登録されているキーワードに注意する

商標登録されているキーワードを自社のリスティング広告の広告文に使用すると、商標権侵害などのトラブルの原因となるので注意しましょう。また、キーワードとして使用した場合、商標権を持つ企業から取り下げ依頼がくることがあります。

トラブルを未然に防ぐなら商標登録されているキーワードは避けるのがベターですが、どうしても使用したい場合は弁護士などの専門家に相談しましょう。

ポイントを押さえてリスティング広告の効果を最大化しよう

ユーザーの検索キーワードに応じて表示されるリスティング広告は、Webマーケティングにおいて重要な役割を担います。商品・サービスに興味のある顕在層にアプローチができ、高い成果が期待できるでしょう。

リスティング広告を出稿する場合は広告の規定やキーワードなど、さまざまな点に注意が必要です。ポイントを押さえてリスティング広告の成果を最大化させましょう。

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