ペーパーレス化が進まない理由とは?よくある原因や改善方法を解説

2022/6/15 2022/06/15

ペーパーレス

ペーパーレスが進まないビジネスパーソン

日本政府も推進するペーパーレス化。しかし、思ったように導入が進まないと悩む企業も多いのが現状です。本記事では、そんなペーパーレス化が進まない場合の対策について原因や改善方法など詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

ペーパーレス化の現状について

2019年の働き方改革以降、コロナ対策のためのリモートワークの急速な普及、印鑑廃止の流れなどもあり、企業におけるペーパーレス化への動きが促進されています。

しかし、ペーパーレス化の重要性を理解したうえで導入してみたものの、紙の書類がない状態が従業員全員に浸透するまでには至っていないという企業が多いのも実情です。

ペーパーレス化が進まない8つの理由・原因

企業においてもペーパーレス化の流れは徐々に進んでいますが、なかなか導入が進まないことで悩んでいる担当者も少なくないでしょう。ここでは、ペーパーレス化が進まない理由や原因を8つに分けてご紹介します。

経営陣が必要性を感じていない

ペーパーレス化では、紙の書類の代わりにタブレットやパソコンなどの画面でテキストを作成し確認することになります。デバイスやツールに慣れるまでに、ある程度の時間はかかるかもしれませんが、タブレットやパソコンなどのデバイスやツールの操作に慣れている従業員であれば問題なく使いこなせるでしょう。

ところが管理職や経営陣が機器の扱いに慣れていないと「やはり紙がよい」とペーパーレス化を阻むケースも見られます。ペーパーレス化にどのような利点があるかを経営陣が把握しているか否かでこの取り組みへのスピード感は異なってくるでしょう。

導入コストが必要になる

ペーパーレス化を導入する際には、タブレットやパソコン購入、業務管理システムの導入のための経費など、電子データで仕事を進めるための初期投資が必要です。

さらに、ペーパーレス化した際のワークフローの構築とそれに基づく従業員教育、取引先との調整も行わなければなりません。

これらの経費と労力をかけられる余裕がないと判断して、ペーパーレス化に慎重になってしまう場合もあります。

大幅な業務内容の変化が望まれていない

ペーパーレス化を流行のようにとらえて形だけ取り入れようとしていると、大幅な業務内容の変更に対応できない場合があります。

事前配布の会議資料だけを電子データにしたり、全員にタブレットを持たせたりするだけで満足していてはペーパーレス化を進めることはできません。

様々なコスト削減が見えていない

ペーパーレス化で削減できるコストには、紙や印刷の費用だけでなく、文書保管の場所や文書管理作業の人件費があります。さらに、社外から文書にアクセスできる環境であれば、郵送費や交通費などを削減することも可能です。

長い目で見ればコスト削減になるペーパーレス化ですが、削減できるコストの全体像が見えていないと「紙代や印刷代よりも、初期投資のほうがかかる」と考えてしまい、導入に消極的になることが少なくありません。

セキュリティ面に不安がある

会社の機密情報や顧客の個人情報などに関して、情報漏洩のリスクを考えるとペーパーレス化に踏み切れないというケースもあります。

ペーパーレス化の業務フローを作成する、ISMS認証を取得している信頼できるシステムを選ぶなどのセキュリティ対策をしっかり行えば、紙よりも電子データで保管するほうが安全性が高いのですが、そこまでの検討に至らないケースも少なくありません。

使用するデバイスやツールが使いにくい

紙の書類の代わりに使用するデバイスやツールが使いにくいこともペーパーレス化が進まない要因になります。ペーパーレス化の導入時は、紙の書類をデータ化するため、手書きテキストを文字コードに変換するOCRなどを利用することが少なくありません。

利用しているOCRソフトやアプリの操作性が悪く、使いづらいものであると、ペーパーレス化の障壁になってしまうことがあるのです。

デバイスやツールが属人化している

業務の中で、特定の人しかデバイスやツールを使いこなせないような状況では、組織全体のペーパーレス化が実現しにくくなってしまいます。

デバイスやツールが属人化していると結局、担当者や担当部門以外ではペーパーレス化が進まず、紙ベースで作業するといった状況になりがちです。

そもそもデバイスやツールが認知されていない

ペーパーレス化のためのデバイスやツールを導入したけれど、使い方どころかどんな機能があるのかさえ認知されていないケースもあります。

例えば、OCRなどで紙の文書を簡単にデータ化できることを知らないと、「関係機関の文書が紙のうちは、ペーパーレス化するのは難しい」などと早合点し、ペーパーレス化に結びつかないこともあります。

ペーパーレス化が進まない場合の改善方法

なかなかペーパーレス化が進まない場合には、どのようなことから手を付けていけばよいのでしょうか。ここでは、ペーパーレス化を進めるための改善方法についてご紹介します。

必要性を社内で共有する

ペーパーレス化することのメリットや必要性が、社内で共通理解されていることが大切です。

特に、経営層に理解してもらうことが重要であり、トップダウンでペーパーレス化を進めていく方法が最もうまくいくものと考えられます。ペーパーレス化することで業務効率が上がることやコストダウンが可能なことなどを数値化して伝え、経営層に理解してもらうことをおすすめします。

対象範囲を狭めて段階的に行う

仕事の本質はペーパーレス化しても変わりませんが、紙からデジタルに媒体が変わると、仕事の進め方が大きく変わります。そのため、仕事そのものが変わるように感じてしまい、不安になる従業員もいるかもしれません。

まずは、ペーパーレス化が馴染みやすい部署を選んでモデル的に実施したり、業務の一部のみペーパーレス化するなど徐々に取り入れていくことも一つの方法です。作業の不安を払拭することが経営層の前向きな姿勢に繋がることも考えられます。

また、ペーパーレス化を段階的に行うことで、どんな問題が起きるかを想定でき、本格的な導入の対策を立てることにも役立ちます。

使いやすいデバイスやツールを導入する

ペーパーレス化を成功させるためには、誰でも使える操作性の良いシステムやツールを選ぶことが重要です。

システムやツールを手間なく簡単に使うことができれば、ペーパーレス化のメリットを実感する従業員が増えるでしょう。この認識が共有されれば、デジタルデバイスが苦手な経営層や管理職の不安も解消されるのではないでしょうか。

ITリテラシーの教育を行う

ペーパーレス化に使用するデバイスやツールを始めとしたITに関連するものを理解して活用するスキルを「ITリテラシー」といいます。

導入するデバイスやツールの使い方だけでなく、ITの基本的な仕組みを使う人が理解していれば、ペーパーレス化を本格導入した後の思わぬトラブルを防ぐことができるでしょう。IT機器が苦手な従業員にもわかりやすいマニュアルを作成したり、研修を行ったりすることも効果的です。

代行業者の力を借りる

自社でペーパーレス化にまつわる業務をすべて行おうとすると、最初は専門の部署を設置しなければならなくなります。特に当面必要な過去の紙媒体のデータを電子化する際には、かなりの時間と手間が必要です。

このような場合は、代行業者へスキャニングなどの作業を依頼するという方法があります。代行業者は、ペーパーレス化に関連した法律である「e-文書法」に精通しているので、正しい保管方法などのアドバイスを受けることも可能です。

トライアル期間を設置する

いきなり会社全体でペーパーレス化を本格稼働させるとなると「トラブルがあって業務が動かせなくなったら困る」と感じるのは当然かもしれません。

トライアル期間を設けることで、ペーパーレス化に慣れてもらうだけでなく、ペーパーレス化によって生じるトラブルをあぶりだすことも可能でしょう。

ペーパーレス化が実現できた際に得られる6つのメリット

ペーパーレス化を導入すると、企業や業務にどのような影響があるのでしょうか。ペーパーレス化によって得られる6つのメリットをご紹介します。

1.業務全体の効率化

ペーパーレス化を行う過程で業務の無駄が見え、スリム化や効率化を実現しやすくなります。ペーパーレス化をする際の業務フローを作成する際には、デバイスやツールの使い方だけでなく、業務全体の見直しを同時に行うことをおすすめします。

2.様々なコストの削減

ペーパーレス化の導入当初は初期費用がかかりますが、長い目で見ると多種多様なコストを削減することができます。

分かりやすいのは紙や印刷製本の費用ですが、文書の保管場所や文書管理作業の人件費なども削減できるでしょう。さらに、取引先や関係機関とのやり取りがペーパーレス化されれば、郵送費や交通費の削減にも繋がります。

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3.情報共有の簡素化

紙の書類は、共有文書として保管していても、探し出すのに時間がかかるもの。大手文具メーカーは、ビジネスパーソンが書類を探している時間は年間80時間に及ぶとの調査結果を公表しています。

ペーパーレス化により、文書が紙媒体から電子媒体に変わることで、誰でもそれぞれのデバイスから必要な文書にアクセスできるようになります。

情報を共有できることで、過去の仕事のデータも検索しやすくなりますし、テレワーク中の業務の効率化にも繋がるでしょう。

4.セキュリティの強化

ペーパーレス化を考える際にセキュリティの心配をする人が少なくありませんが、実はセキュリティ対策をしっかり行えば、紙の書類よりもデータで管理するほうが安全です。

紙媒体のデータを持ち出すと紛失の可能性がありますが、デバイスにはロックを掛けることができるため万が一、盗難などにあっても他者からの閲覧を防止できます。

さらに、データファイルの種類ごとに権利権限を付け、アクセス権のある従業員を明確にして目的外の使用を防ぐことも可能です。

5.テレワークへの移行の簡易化

ペーパーレス化し、社外にいても社内システムに接続できる仕組みを構築すれば、テレワークの促進をスムーズに実現できます。

重たい資料を持ち帰る必要もなく、資料の紛失も回避できます。ペーパーレス化の導入で、テレワークをはじめとする多様な働き方を可能とする体制を整えることができるのです。

6.SDGsへの取り組みによる企業イメージの向上

ペーパーレス化を始めとするデジタル技術の活用が、紙の消費を抑えることはもちろん、企業に求められているSDGs(持続可能な開発目標)の実現や社会問題の解決にも繋がります。

SDGsに取り組むことは企業のイメージアップにも繋がりますし、森林伐採が世界的な問題になっている昨今、ペーパーレス化することは持続可能な社会をつくる一助になるでしょう。

ペーパーレス化におすすめの便利なツール7選

ここからは、ペーパーレス化する際におすすめできる、使いやすくて便利なツールをご紹介します。

1.セキュアSAMBA

セキュアSAMBAはセキュリティに優れ、便利に使える機能を搭載している文書管理システムです。デスクトップアプリとウェブブラウザ、スマートデバイスからのアクセスが可能で外出先からも閲覧できます。

提供元 Chatworkストレージテクノロジーズ株式会社
初期費用 なし
料金プラン フリープラン(5GB)3ユーザーまで:無料
ライトプラン(100GB):月額15,000円(ユーザー数無制限)
ビジネスプラン(500GB):月額35,000円(ユーザー数無制限)
カスタマイズ:別途見積もりが必要
導入企業数 4,000社以上(2021年3月時点)
機能・特長 いずれのプランもユーザー数が無制限となっており、コスト管理やユーザー管理がしやすい。セキュリティ機能が標準で搭載されており、きめ細やかなアクセス権限の設定が可能。
URL 公式サイト

2.eFax(イーファックス)

eFaxは、いつでもどこでもデバイスからインターネットメールを利用してFAXの送受信ができるシステムです。

提供元 j2 Global Japan 有限会社
初期費用 なし
料金プラン 月払いプラン:1ライセンス1,800円
年払いプラン:1ライセンス18,000円
導入企業数 世界中のユーザー数1,200万人(2021年3月時点)
機能・特長 FAXが自動的にデジタル化されるので、ペーパーレス化に最適。同時に5つのメールアドレスで受信できるので、社内でFAXの共有がしやすい。
URL 公式サイト

3.Fleekdrive

Fleekdriveは、モバイルアプリで社外からでも安全にファイルにアクセスでき、豊富な管理機能を持った企業向けオンラインストレージサービスです。

提供元 株式会社Fleekdrive
初期費用 なし
料金プラン チーム:1ユーザーあたり月額500円、年額の場合は6,000円

ビジネス:1ユーザーあたり月額1,500円、年額の場合は18,000円エンタープライズ:1ユーザーあたり月額4,000円、年額の場合は48,000円

導入企業数 ユーザー数10万超(2020年10月時点)
機能・特長 スマートフォンからでも使いやすいインターフェースにもかかわらず、管理・共有機能が豊富です。セキュリティ対策にも力を入れており、データのウイルスチェックや持ち出し制限などの機能が搭載されています。
URL 公式サイト

4.NotePM

NotePMは強固なセキュリティのもと、社内文書やマニュアル、動画などのナレッジを共有できるシステムです。

提供元 株式会社プロジェクト・モード(project mode, Inc.)
初期費用 なし
料金プラン プラン8:ユーザー8人まで月額4,800円
プラン15:ユーザー15人まで月額9,000円
プラン25:ユーザー25人まで月額15,000円、
プラン50:ユーザー50人まで月額30,000円
プラン100:ユーザー100人まで月額60,000円
ユーザー101人以上:100人ごとにプラス60,000円
導入企業数 登録企業数5,000社(2021年3月時点)
機能・特長 高機能エディタと文書テンプレート、検索機能などで社内文書やマニュアルが簡単に作成でき、動画などの共有も可能です。柔軟なアクセス制限やアクセス記録でデータを保護します。
URL 公式サイト

5.X-point cloud

X-point cloudは紙の書類で行っているようなワークフローを可能にしつつ、コスト削減を可能にするシステムです。

提供元 株式会社 エイトレッド
初期費用 なし
料金プラン スタンダードプラン:1ユーザーあたり月額500円
プリペイドプラン:1ユーザーあたり年額5,700円(475円×12か月)
導入企業数 3,500社以上(2021年3月時点)
機能・特長 紙媒体のように直感的に使える入力フォームで、稟議・申請の電子化がスムーズに行える。承認はワンクリックで完了するため、スマートフォンでも操作しやすい。
URL 公式サイト

6.クラウドサインSCAN

クラウドサインSCANは、紙の契約書をスキャンしてクラウドサイン上に書類情報の入力までを行うシステムです。

提供元 弁護士ドットコム株式会社
初期費用 なし
料金プラン フリープラン:1ユーザーのみ0円
ライトプラン:月額10,000円(ユーザー数無制限)
コーポレートプラン:月額28,000円(ユーザー数無制限)
エンタープライズ:別途問い合わせ
導入企業数 30万社以上(クラウドサイン)
機能・特長 スキャンやデータ入力が簡単で、取り込んだ契約書はすぐに検索や参照が可能です。アラート機能で更新日や終了日を設定できるので、対応漏れを防げます。
URL 公式サイト

7.ClickShare

ClickShareは、すべてのデバイスから直感的に使えるワイヤレス会議システムやワイヤレスプレゼンテーションシステム、これらに使用するデバイスを一括管理するシステムの3つを含むシリーズです。

提供元 BARCO
初期費用 別途見積もりが必要
料金プラン 別途見積もりが必要
30日間の無料トライアルあり
導入企業数 200万台以上(全世界)
機能・特長 ワンクリックでビデオ通話を開始でき、自宅とオフィス間でスムーズな会議が実現できます。無料トライアルでは、カメラやマイク、スピーカーといった機能を持つオールインワンデモ機を/レンタルする?!!!/借りることも可能です。
URL 公式サイト

ペーパーレス化を実現して業務のデジタル化を進めよう

ペーパーレス化することで業務全体が効率化され、コストも削減できます。また、ペーパーレス化は堅牢なセキュリティの中で情報共有を簡便にするので、テレワークへの移行もスムーズになるでしょう。

ペーパーレス化が思うように進まないときは、その特徴やメリットを社内で共有し、試行期間を設けたり限定運用したりすることで、経営層や管理職にもその必要性を理解してもらうことが重要です。

ペーパーレス化は、テレワークをはじめとするビジネスの強力な武器となるでしょう。本記事でご紹介した内容から自社に合ったデバイスやツールを選び、業務のペーパーレス化を進めてみてはいかがでしょうか。

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