クラウドPBXの選び方ガイド!目的や企業規模別の選定ポイントを解説

最終更新日時:2023/02/02

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クラウドPBXは企業の電話機能をWeb上で管理できる便利なサービスです。多くのメリットがある中で、選び方がわからない担当者が多いのではないでしょうか。本記事ではクラウドPBXの選び方を目的別・企業規模別に紹介しているので、参考にしてみてください。

クラウドPBXの概要

クラウドPBXとは、外線と内線の接続や内線同士の接続を制御するPBX(電話交換機)を自社オフィスに設置することなく、インターネットを通じて同等の機能を利用できるサービスです。

PBX本体を設置する手間や費用負担がなく、約1週間ほどで導入できるため早期に導入したい企業におすすめです。現在、従来のPBXを利用中で買い替えを検討している場合、クラウドPBXの利用を検討してみるのも良いでしょう。

クラウドPBXのメリット・デメリットを徹底解説!導入の必要性とは?

クラウドPBXの選び方

クラウドPBXの選び方は次のとおりです。

  • 企業規模で選ぶ
  • 機能で選ぶ
  • テレワークに対応しているサービスを選ぶ
  • 通話の品質で選ぶ
  • 実績・口コミで選ぶ

具体的にどのような選び方をすれば良いか紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1.企業規模で選ぶ

クラウドPBXは、小規模・大規模企業問わずニーズに適したサービスを展開しています。一般的には、小規模企業が大規模企業向けのサービスを利用すると費用対効果が悪くなる傾向にあります。

一方で、大規模企業が小規模企業向けのサービスを利用すると、機能面で不満を感じる場合があるでしょう。そのため、クラウドPBXは自社の企業規模に適したサービスを選ぶことをおすすめします。

2.機能で選ぶ

自社がクラウドPBXを導入して解決したい課題や状況に応じて、必要な機能を選びましょう。既存のシステムと連携をしたい場合には、連携が可能かどうか事前に確認しておく必要があります。

通話音質を重視するなら、どのような回線を使って通話ができるのか確認が必要です。ただしクラウドPBXの基本機能は多くのサービスで共通しているため、最低限の機能だけで良ければ月額利用料金の安さを重視して選んでも良いでしょう。

3.テレワークに対応しているサービスを選ぶ

テレアポやコールセンターなどの電話業務をテレワークにしたい場合、テレワークが可能なサービスを選びましょう。

もっとも、クラウドPBXは基本的にどのサービスでもインターネット接続環境さえあればテレワークに対応できます。しかし、既存のシステムと連携できるかは確認をおすすめします。

4.通話の品質で選ぶ

クラウドPBXは、どのサービスを選ぶかによって通話音声の品質に差が生じます。

一般的にIP電話を利用するクラウドPBXは音質が不安定な場合があります。音声品質にこだわる場合、NTT東西の専用網(NGN網)と直結しているモバビジなどのクラウドPBXを検討しましょう。

5.実績・口コミで選ぶ

通話品質や管理画面の使いやすさなどは、実際に使ってみなければわからない部分があります。

また、クラウドPBXの基本的な機能はどのサービスも共通しているため、各サービスの公式ページなどで比較するだけでは違いがわかりにくいのも事実です。

そこで、より多くの企業から支持されているクラウドPBXを選ぶために、実績や口コミで選ぶのも良いでしょう。実績や口コミを確認する際は、自社が想定する利用状況に近い内容や業種の導入実績を確認することをおすすめします。

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企業規模でクラウドPBXを選ぶときのポイント

クラウドPBXの選び方として前述で企業規模で選ぶことをおすすめしました。ここからは、企業規模でクラウドPBXを選ぶときのポイントを紹介していきます。

中小企業・スタートアップ企業の場合

中小企業やスタートアップ企業の場合は、次のポイントを押さえてクラウドPBXを選びましょう。

  • 回線の引き継ぎができるかどうか
  • 機器の設置の有無
  • 契約期間・料金

1.回線の引き継ぎができるかどうか

比較的小規模の企業がクラウドPBXを選ぶときは、現在利用している回線を引き続き利用できるかがポイントです。家庭用電話機をビジネス用に利用する場合も少なくないためです。

NTT東西の一般加入電話で、0AB~J番号と呼ばれる03(東京)や06(大阪)などから始まる電話番号であれば電話番号の引き継ぎができますが、クラウドPBXのベンダーによって対応可否は異なります。

事前に電話番号の引き継ぎができるかどうか確認しておきましょう。

2.機器の設置の有無

クラウドPBXは一般的に機器の設置は不要ですが、一部のクラウドPBXは機器を設置する必要があるため注意しておきましょう。

これまで利用していた固定電話端末がそのまま使えない場合もあるため、一部のクラウドPBXでは、固定電話端末を設置したい場合には機器設置の手間や費用がかかります。

電話番号を継続利用するためにもゲートウェイを設置しなければならないことがあるため、事前に機器の設置が必要かどうか確認しておきましょう。

3.契約期間・料金

クラウドPBXによっては最低契約期間が定められているため、途中で解約ができなかったり違約金が発生したりする可能性があるため注意しておきましょう。

クラウドPBXを試したい場合は、無料で利用できるトライアル期間があるサービスを選ぶことをおすすめします。

本当にクラウドPBXの導入が必要かどうかも考慮に入れて確認してください。

大企業・規模が大きい場合

続いて大企業など規模が大きい企業におけるクラウドPBXの選び方のポイントを紹介します。

  • 利用規模
  • サポート体制の充実
  • 外部システムとの連携
  • 実績・口コミで選ぶ

1.利用規模

大規模企業がクラウドPBXを導入する場合、まずは規模に合ったサービスかどうかを確認しましょう。内線番号数や同時通話数はもちろん、上限アカウント数や外線番号数を確認してください。

【最新】PBXの市場・シェアを解説!トレンドと今後の動向も解説

2.サポート体制の充実

規模が大きいほど、トラブルになった場合の損失が大きいので、サポート体制が充実しているクラウドPBXを選びましょう。

サポート体制は、窓口の受付時間やチャネルの広さ、トラブルが起きた際の対応方法などを確認してください。

3.外部システムとの連携

大規模企業の場合、すでに利用している外部システムと連携できるかどうかもポイントです。クラウドPBXの連携機能には、CRMやSFA、MAと連携させて着信と同時に顧客情報や過去の対応履歴などを自動表示する機能があります。

  • 顧客情報や過去の対応履歴などを自動表示する(着信ポップアップ)
  • CRM等の顧客情報画面の電話番号をクリックするだけで発信できる(クリックトゥコール)
  • CRM等の顧客情報画面に通話ログと通話録音ファイルを自動保存できる(通話履歴連携)

またAPI連携が可能であれば、予約管理システムと連携して自動電話だけで予約受付を完了させる高度な使い方も可能です。

4.実績・口コミで選ぶ

クラウドPBXは、公式ページの内容を見るだけでは各サービスの比較がしにくいです。そのため、自社と同様の環境で導入した実績を資料で確認するか、直接ヒアリングして確認しておくことをおすすめします。

口コミも参考になるので、評価サイトを確認してみるのも良いでしょう。

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クラウドPBXを導入するメリット

クラウドPBXを導入するメリットは次のとおりです。

  • 導入までが早い
  • 運用コストが低い
  • スマホを内線化できる
  • 企業規模の拡大に対応できる
  • さまざまなトラブルに対応している

1.導入までが早い

クラウドPBXはオフィスにPBXを設置する必要がありません。そのため、PBXの設置や配線工事をすることなく導入できるので、オンプレミスの従来型PBXと比べて導入にかかる期間は早くなります。

2.運用コストが低い

クラウドPBXは拠点間はもちろん、従業員のスマホも内線化できます。そのため拠点ごとにPBXを導入するコストはかからず、従業員に端末を支給する必要もありません。

クラウドPBXはシステムの保守やアップデートはベンダーが行うため、想定外のコストがかかることもほとんどないでしょう。

3.スマホを内線化できる

クラウドPBXではスマホを内線化できるため、従来のPBXでは必要だった転送機能(ボイスワープなど)が不要になります。

スマホから発信するときもオフィスの電話番号で受発信できるため、外出先でもビジネスフォンとして利用可能です。

4.企業規模の拡大に対応できる

クラウドPBXでは、企業規模が拡大したときも容易に増設が可能です。従来のPBXでは、機種によってはPBX自体を買い替えなければならず、工事費などの負担が大きくなっていました。

一方クラウドPBXは、増設でもライセンスを追加するだけで工事費などの負担はありません。必要なときに必要な分だけ利用できるのが、クラウドPBXのメリットです。

5.さまざまなトラブルに対応している

クラウドPBXなら、災害発生時などのトラブルが発生しても比較的そのまま使い続けることが可能です。従来型のPBXの場合、オフィスが被災するとPBXにも影響が生じ、機能に障害が及ぶ可能性が高いです。

一方クラウドPBXは、オフィスが被災していてもインターネット接続環境さえあればクラウドPBXにアクセスしてビジネスフォンの使用を継続できます。自然災害などのトラブルが起こったときは、従来型のPBXよりクラウドPBXを導入していたほうが事業の継続もしやすいでしょう。

おすすめのクラウドPBX3選

数多くの会社が提供しているクラウドPBXの中で、おすすめのクラウドPBXを3つ紹介します。

サービス名モバビジBIZTEL ビジネスフォンGoodLine
提供元クラウドテレコム株式会社株式会社リンク株式会社Good Relations
初期費用0円プランに応じて55,000円(税込)以上1内線につき10,000円(上限50,000円)
料金プラン要問合わせ23,100円/月(税込)5,000円/月
機能・特徴
  • 携帯VoLTE音声網の利用も可能
  • NTT東西の専用網と直結
  • Wi-Fi不安定時もLTE優先制御によって安定通信が可能
  • 最短5営業日で導入可能
  • 2,000社超の導入実績
  • 1席単位で増減可能
  • 最短2日で導入可能
  • 他社にない機能まで標準搭載されているのでオプション不要
  • 電話機にも管理画面があり簡単に外線や内線の入れ替えなどの設定が可能
URL公式サイト公式サイト公式サイト

※2023年1月確認時点

ぜひ自社にあったクラウドPBX選びにお役立てください。

モバビジ

モバビジはオフィスの電話の発着信をスマホで受け取れるクラウドPBXです。外出先でも無料で内線通話を利用できます。

クラウドPBXは音声品質が悪い場合が多いですが、モバビジは音声の品質をよくするために次のような対策をしており安心です。

  • LTEモバイルインターネットだけでなく、電波悪化時は携帯VoLTE音声網に迂回する
  • プロバイダーのインターネットではなくNTT東西の専用網(NGN網)と直結している
  • Wi-Fiが不安定なときでもLTE優先制御によって安定した通信ができる
提供元クラウドテレコム株式会社
初期費用0円
料金プラン要問合わせ
機能・特徴
  • 携帯VoLTE音声網の利用も可能
  • NTT東西の専用網と直結
  • Wi-Fi不安定時もLTE優先制御によって安定通信が可能
URL公式サイト

※2023年1月確認時点

BIZTEL ビジネスフォン

BIZTEL ビジネスフォンは、小規模企業から大規模企業まで、2,000社超の導入実績を誇る人気クラウドPBXです。

クラウドPBXに求められるあらゆる機能を搭載しており、最短5営業日とスピーディーな導入が可能です。全通話を自動録音してくれるため、電話応対の品質向上などに活用できます。

提供元株式会社リンク
初期費用プランに応じて55,000円(税込)以上
料金プラン23,100円/月(税込)
機能・特徴
  • 最短5営業日で導入可能
  • 2,000社超の導入実績
  • 1席単位で増減可能
URL公式サイト

※2023年1月確認時点

GoodLine

GoodLineは、2022年12月時点で5,500社以上の導入実績を誇るクラウドPBXです。豊富な機能が標準搭載されているため、オプション料金など追加料金の負担なく必要な機能を利用できます。

具体的には、ほかのクラウドPBXではオプションの場合がある音声ガイダンスやIVR(自動音声応答)、システム連携が標準搭載されています。

高機能のクラウドPBXを最短2日で導入できるのもGoodLineがおすすめの理由です。

提供元株式会社Good Relations
初期費用1内線につき10,000円(上限50,000円)
料金プラン5,000円/月
機能・特徴
  • 最短2日で導入可能
  • 他社にない機能まで標準搭載されているのでオプション不要
  • 電話機にも管理画面があり簡単に外線や内線の入れ替えなどの設定が可能
URL公式サイト

※2023年1月確認時点

目的・規模に合う選び方でクラウドPBXを導入しよう

クラウドPBXは、オフィスにPBX(電話交換機)を設置することなくインターネットを通じて同等の機能を利用できます。自社に最適なクラウドPBXを選ぶには、企業規模や機能、通話品質、実績・口コミなどを総合的に見て選ぶことをおすすめします。

本記事ではおすすめのクラウドPBXも紹介しました。ぜひ必要な機能を確認しながら自社にあったクラウドPBXを選んでください。

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