プロジェクト管理を効率的にするフォルダ作成の秘訣!定めるべきルールや失敗例

最終更新日時:2023/07/21

プロジェクト管理ツール

プロジェクト管理のフォルダ作成

プロジェクトの期間や関わる人の多さなどの状況によっては、ファイルを管理するフォルダが乱雑化してしまうこともあるでしょう。管理が行き届いていなければ、必要な資料がすぐに見つからず、情報共有が円滑に行えません。当記事では、プロジェクト管理を効率的にするフォルダ構成や定めるべきルールについて解説します。

プロジェクト管理においてフォルダ構成が重要な理由

プロジェクト管理を効率的かつ生産的に行うためには、業務に関連するファイルを見つけやすい状態で整理しておくことも重要となるでしょう。

プロジェクト管理において、フォルダ構成が重要な3つの理由について詳しく解説します。

業務を円滑に進めるため

プロジェクトを進めていると、参考資料のほか、進行表や報告書、タスク管理など、どうしても日々、ファイルが増え続けていくものです。ファイルを使用した作成した直後には保存場所や内容を理解していても、後日、どこに何があるかがわからなくなってしまうケースは多いのではないでしょうか。

またチームでプロジェクトを遂行する場合には、複数人がファイルを使用することになるため、メンバーの誰もがアクセスしやすい状態で管理しておかなければなりません。

格納するフォルダとファイルを整理しておけば、迅速に必要なファイルを探し出すことが可能です。その結果、業務を円滑に進めることにもつながるのです。

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情報交換をスムーズに行える

プロジェクトをチームで進めている場合には、クラウドストレージ上の共有フォルダにファイルを格納し、必要に応じて各自がアクセスできるようにするのが一般的です。

個人で情報を抱え込むことなく、整理されたフォルダで、常に共有されている状態は、円滑な情報交換や情報の可視化を促進するだけでなく、業務の属人化といったリスク回避にも効果的です。

パソコンの容量にゆとりが生まれる

フォルダ構成が整理されていなかったり、フォルダ管理のルールが徹底されていなかったりすると、フォルダ内に不要なファイルが増えていってしまうのが一般的な傾向です。

例えば、アクセスしたかったファイルを見つけられずに再度ダウンロードしてしまうケースや、使うことのない古いファイルがそのまま保存されているケースなどが常態化してしまうと、パソコンの容量を圧迫してしまいます。

フォルダ構成を整理することによる無駄な作業の削減は、パソコンの容量のゆとりや業務効率化、コスト削減につながることも期待できるのです。

タスクフォースとは?メリット・デメリットとプロジェクトチームとの違いを解説

プロジェクト管理を効率化するフォルダ作成の秘訣

では、どのようにフォルダを整理すれば、プロジェクト管理を効率化できるのでしょうか。具体的な秘訣を6つ紹介します。

先頭に番号を振る

フォルダの先頭に番号を振ることによって、番号の若い順に自動的に並べられるので、整理が簡単になります。

番号の振り方は、たとえば、以下のような制作工程順にするなど、一定のルールを設けるのがおすすめです。

00_プロジェクト管理
10_要件定義
20_基本設計
30_開発
40_テスト
50_リリース
60_運用保守

また、フォルダ番号を予め10刻みの採番にしておくことで、後々、設計に関するフォルダの追加が必要になった際には、「21_詳細設計」とすることで、工程順での追加がしやすくなります。

階層を複雑化しない

フォルダの階層を複雑化しないのもポイントです。分類、整理を徹底するあまり、どんどん階層を増やしていってしまうと、目当てのファイルにたどりつくまでの手数が増えてしまい、かえって非効率化してしまいます。

アクセスする際の手間も考慮しつつ、できる限り、シンプルな構造で管理するようにしましょう。

使用頻度の高いフォルダは上へ移動する

プロジェクトの基本となる、計画や方針に関わるようなフォルダへのアクセスのしやすさも重要です。特に使用頻度や重要度の高いファイルに関しては、なるべく、上の階層(フォルダ)で保管することをおすすめします。

プロジェクトのチームメンバーが、重要な資料に簡単にアクセスできるようにしておくこと、また、一番目につく位置においておくことは、プロジェクトの基本概要の理解促進や業務の効率化といった効果も期待できるでしょう。

ショートカットを活用する

頻繁にアクセスするフォルダやファイルについては、ショートカットを活用するのも一つの手です。

管理ルールに則ってファイルを整理したものの、使用頻度や業務上の関連性が高いファイルが、フォルダの深い階層に格納されていたり、別々のフォルダに置かれていたりすると、どうしても業務効率は落ちてしまいます。

そこで、ショートカットをデスクトップやアクセスしやすい場所に作成しておくことで、利便性を高めることができるのです。ただし、ショートカットは必要最小限のものに限定しなければ、かえって使いにくくなってしまうため、気をつけましょう。

古いファイルはアーカイブする

長期間のプロジェクトにおいては、進行にともなって不要なファイルや使用しなくなったファイルなども出てくるでしょう。

不要なファイルについては、都度削除するようにし、また保管が必要なファイルについては、アーカイブするなどして、常に使用するファイルだけがフォルダ内にあるような状態にしましょう。

ちなみに、アーカイブとは、使用しないものの保管しなければならないデータを、専用の保存スペースやフォルダへ移動し保存しておくことを意味します。

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フォルダ作成において定めるべきルール

プロジェクト管理を効率的にするためには、フォルダ作成のルールを定め、チームのメンバーに周知しておくことが重要です。ルールが徹底していなければ、秩序のないフォルダ構成になり、業務は非効率化してしまいます。

ここからは、フォルダ作成において定めるべき3つのルールを解説します。

ファイル名に日時を記載する

ファイル名への日時の記載には、以下のようなメリットがあります。

  • ファイルが時系列順に整列する。
  • ファイル作成時期が一目でわかる

例えば2023年4月1日にファイルを作成した場合には、「230401」という数字をファイル名の先頭につけます。必要に応じて、日にちの後に時刻を記載しましょう。

アクセス権限を設定しておく

オンラインストレージなどの共有フォルダは、閲覧や共有性の高さが魅力ですが、その一方で、適切な管理を怠ると情報漏洩といったリスクが増大する懸念もあります。

使用する場合には、アクセス権限設定のルールを設け、フォルダ作成時には、必ずアクセス権限を併せて設定する運用にすることで、業務上不必要な操作や不適切な閲覧を制限することができます。

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定期的にフォルダを整理する

フォルダの整理は、思いのほか大変な作業です。一度にまとめて全部行おうとするのではなく、たとえば、月に1回、メンテナンスする日を決めてフォルダの構成を確認するなど、定期的に整理し、メンテナンスすることをおすすめします。

必要に応じて不要なファイルは削除したり、アーカイブしたりしましょう。また、メンテナンスと同時にバックアップを取っておくと安心です。

ファイルの保管・整理時によくあるフォルダ管理の失敗例

フォルダ管理の失敗例を知っておくと、起こりうるトラブルを未然に防ぐことも可能です。

ここではファイルの保管・整理をするうえでのよくある失敗例を4つ紹介します。

デスクトップにファイルを保存する

ファイルを作成して保存する場合、デフォルトが「デスクトップに保存」になっており、デスクトップ上にどんどんファイルが増えていってしまうケースがあります。

この場合、情報がチームに共有されないだけでなく、万が一、当人、あるいは、当人のPCにトラブルが発生した時は、データを失ってしまうリスクも発生します。

業務や情報の属人化といった側面からも、業務効率や生産性の低下を招きかねません。

古いファイルが放置されている

日報や週報といった報告書など、定期的にファイルが追加されるケースにおいては、「日付・ファイル名」などのファイル名ルールが決められていないと、古いファイルと直近のファイルが混在した状態で保管されてしまいます。

時系列での整理ができるよう、ファイル名には、日付を入れるルールを設け、古いファイルは定期的にアーカイブするなど、整然とした状態を保つようにしなければなりません。

ファイル名が混乱を招く

ファイル名が混乱を招くケースもあります。特に、バージョン管理におけるファイル名では、たとえば、「企画書_最終版」の後に、「企画書_最終版2」というファイルを作ってしまった場合、どちらが本当の最終版なのか作成した本人しか認識できなくなってしまいます。

また、ファイル名に英字表記・日本語表記が混在していると、フォルダ内での検索にヒットせず、見つからない、整理ができないといった混乱を招くケースもあるでしょう。

一時保存ファイルが散在する

何でもひとまず入れておく「一時保存フォルダ」を作ってしまうと、整理されていないファイルが次々と貯まっていってしまいます。

その結果、同じファイルを何度もダウンロードする、作成したはずのファイルが見つからず、作り直すといった二度手間の原因になりかねません。ファイルは、取得時や作成時に併せて整理する習慣を身につけることが大切です。

プロジェクト管理が失敗する要因|具体例や失敗しない改善策

ファイル整理に役立つソフト

フォルダ構成やファイルの整理には、ソフトを活用するのも良いでしょう。

おすすめのソフトを5つ紹介します。

FenrirFS

FenrirFSは、あらゆるファイルをラベルで管理できる、ファイル管理アプリです。直感的にラベルを管理できて、プレビュー画面を活用すれば、ファイルを開かずに内容が確認できます。

提供元フェンリル株式会社
初期費用無料
料金プラン無料
機能・特徴
  • あらゆるファイルをラベルで管理
  • プレビュー画面ですぐに確認
  • 気軽に使える自動同期
URL公式サイト

Flexible Renamer

Flexible Renamerは、ファイル・フォルダの名前を一括で変換できるリネームソフトです。名前だけではなく、ファイルの属性や日付を一括で変換したり、ファイル・フォルダを連番で作成したりするなどの機能もあります。

提供元Naru
初期費用無料
料金プラン無料
機能・特徴
  • ファイル/フォルダのリネーム(コピー・移動・ショートカット作成・ハードリンク作成)
  • タグ情報を利用したリネーム(コピー・移動)
  • ファイル/フォルダの属性・タイムスタンプ変更
  • 連番付きファイル/フォルダの生成
URL公式サイト

Tablacus Explorer

タブ型のファイラーのTablacus Explorerは、機能、見た目を好みに応じてカスタマイズできるのが特徴です。エクスプローラーにタブを付けたような外観で、ファイルとフォルダの管理作業を効率化できます。

提供元
初期費用無料
料金プラン無料
機能・特徴
  • タブ型ファイラー
  • アドオンで拡張可能
  • 関連付け、メニュー、キー、マウスジェスチャ、エイリアスを自由に設定可能
URL公式サイト

XtraFinder

XtraFinderは、Macの「Finder」にタブ機能を追加できるアプリです。ファイルを閲覧・管理するアプリ「Finder」にタブを付けることによって、少ないスペースで効率的に作業を進められます。

提供元Trần Kỳ Nam
初期費用無料
料金プランライセンス購入:$4.99
機能・特徴
  • 「Finder」にタブ機能を追加
  • ピン留めウインドウ
  • 任意のショートカットの設定
URL公式サイト

As/R

ファイル一覧を起点としてパソコンの操作を効率的に行うためのファイラーであるAs/Rは、タブ型のファイラーとして使用できるほか、大量のウィンドウを並べて表示でき、10画面を瞬時に切り替えられるなどのさまざまな機能を備えています。

連番ファイルの作成、ファイル名の一括変更なども可能です。

提供元AMA Soft
初期費用無料
料金プラン無料
機能・特徴
  • キーボードのみ/マウスのみで操作可能
  • MDI、タブ切り替え型、10画面ファイラー動作、画面分割モード
  • 圧縮、解凍、拡張ファイルコピー、属性変更、拡張リネーム、高速ファイル検索、自動分類など、50種類以上の標準外部コマンド
  • タグによるファイル管理
URL公式サイト

プロジェクト管理の効率化には探しやすいフォルダ構成が重要

プロジェクト管理は、ファイルの整理やフォルダ作成の秘訣を押さえることで、業務をシンプルな工程で迅速かつ効率的に進められるようになります。

ファイル・フォルダ作成時には、命名ルールに則ったファイル・フォルダ名を使用するほか、アクセス権限を設定しておく、定期的にフォルダを整理するなどのルールを定め、メンバーにもしっかりと周知しましょう。さらに必要に応じてファイル整理に役立つソフトなども活用しながら、プロジェクト管理のさらなる効率化を目指してみてはいかがでしょうか。

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