プロジェクト管理のPDCAとは?効率的に回すコツと注意点を解説

最終更新日時:2023/11/29

プロジェクト管理ツール

プロジェクトのPDCA

プロジェクト管理においてPDCAの活用は、企画を遂行するために必要な要素です。今回は、プロジェクト全体の品質向上やリスク軽減に役立つ、PDCAについて紹介します。各ステップの役割や効果を高めるコツを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

プロジェクト管理におけるPDCAとは?

PDCAとは、Plan・Do・Check・Actionの頭文字を取った略語で、日本語では計画・実行・評価・改善を意味します。

高精度な計画が立てられれば問題なくプロジェクトを成功できますが、実行前に完璧な計画を立てるのは非常に困難です。

不確実性の高いプロジェクト進行に対して、事前に立てた計画の実行・評価・改善を繰り返すことをPDCAサイクルと呼び、プロジェクトを成功に導く手法として幅広く活用されています。

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プロジェクト管理で用いる基本的なPDCAサイクル

PDCAを構成する4つの要素「Plan・Do・Check・Action」について解説します。

目標を設定する「Plan」

「Plan」はプロジェクトを成功させるための計画を立案する作業です。この段階では以下の項目を設定していくとよいでしょう。

  • プロジェクトの目標・目的
  • プロジェクトの成果物やゴール
  • 成功の定義、指標の設定
  • プロジェクトに要する費用
  • 関係者・担当者の設定
  • プロジェクトの期限・スケジュール
  • 想定されるリスクや制限

PDCAサイクルは何度も回すのが基本であるため、最初の時点で完璧な計画でなくても構いません。サイクルを回すなかで評価・改善を繰り返し、成功に向けてブラッシュアップしていくことが前提となります。

計画を実行する「Do」

プロジェクトの計画が立案できたら、各担当者を中心にスケジュール通り実行していきます。

「Do」のフェーズでは「実際に行動して試す」という側面もあるため、効果検証を兼ねて計画を小規模で実行して評価・改善を加える場合もあります。プロジェクトの内容や性質に合わせて調整するとよいでしょう。

分析を行う「Check」

「Check」では、「Do」のフェーズで実行されたことが計画通りに実行されているかどうかを確認します。

計画通りに進んでいない場合は、この段階で状況を分析して原因を特定します。些細な問題であっても後に大きな問題に発展する可能性もあるため、問題点は大小を問わず確実に対処していきましょう。

また、Checkで収集できたデータは次回のPDCAで活用できるように、ナレッジとして蓄積しておくことをおすすめします。

改善点を考える「Action」

「Check」のフェーズで特定した原因に対して、改善点を考えるのが「Action」のフェーズです。状況に応じて作業内容や計画自体を変更し、プロジェクト成功に向けて軌道修正していきます。

良い改善策が講じられない場合はCheckのフェーズに戻り、再度原因を究明しましょう。PDCAサイクルは回数を増すごとに精度が高まるケースが多いため、継続的にサイクルを回すことが重要です。

PDCAとは?サイクルを回す意味や具体例・失敗する原因をわかりやすく解説

プロジェクト管理のPDCAを効率的に回すコツ

ここからは、効率よくPDCAサイクルを回すコツを4つ紹介します。

設定目標は明確に定める

設定目標はできるだけ数値を含めて明確に定めましょう。曖昧な目標では評価が難しいうえに、関係者同士の認識がずれやすくなってしまうためです。

PDCAサイクルの効果が薄いと感じる場合、その多くは設定目標の曖昧さに原因があります。たとえば「業務効率を改善する」という目標では、人によって何をどこまでやればよいのかなどの解釈が変わってしまいます。

「◯◯業務の1回あたりの処理速度を1分短縮する」といった目標であれば意思の統一が図りやすく、評価・改善もやりやすくなるでしょう。

定期的に進捗を確認する

プロジェクト管理におけるPDCAサイクルでは、定期的な進捗確認が重要です。確認までの間隔が決まっていなかったり長すぎたりすると、問題の発見が遅れて大きな遅延やトラブルに発展する恐れがあるためです。

プロジェクトの内容や規模にもよりますが、月・週・日単位でプロジェクトの進捗を確認し、速やかに分析・改善を行える体制を整えておくとよいでしょう。

優先度を決めて着手する

プロジェクトのタスクにおいて、あらかじめ優先度を決めておくことも有効です。タスクによって緊急度や重要度が異なり、優先度が高いタスクはプロジェクト全体に影響を及ぼす可能性があるためです。

緊急度や重要度を数値化して優先度を決めて、チームメンバーや関係者に共有しておくことで、共通認識を持ってタスクに取り組めるため業務の効率化が見込めるでしょう。

計画には余裕を持たせる

プロジェクトの計画には必ず一定の余裕(バッファ)を持たせておきましょう。プロジェクト進行中における不測の事態への対応や、PDCAサイクルを回すために使えるリソースを確保しておく必要があるためです。

まったく余裕がない状態で計画を立ててしまうと、少しトラブルが起きただけで全体の進行が大きく遅れることにもなりかねません。

ひとつの目安として、全体スケジュールの2割程度の余裕を持たせておくとよいでしょう。

プロジェクト管理におけるPDCAの注意点

ここからは、プロジェクト管理でPDCAサイクルを回す際の注意点を3つ解説します。

計画は現状を分析してから

計画を立てる際は、現状を十分に把握・分析してから行うことが非常に重要です。現状の分析が甘いとその後の実行のフェーズがままならず、評価・改善のサイクルが回せなくなってしまうためです。

PDCAは仮説を含めた計画を立てて実行し、評価・改善を繰り返す手法のため、最初の仮説が不十分ではうまく機能しません。そのため、現状の延長線上で目標を達成できる具体的な工程を描くことが大切です。

分析は具体的な数値を用いる

分析には、可能な限り具体的な数値を用いるようにしましょう。数値がないと個人の主観の差や曖昧さが生まれてしまい、正確性に欠けた分析になってしまうためです。

PDCAの効果を最大限に発揮するためには、あらかじめ数値による指標を設定・共有し、定量的に結果を判断・分析する必要があります。

数値を用いることで、評価のぶれや見落としを大きく軽減できるでしょう。

繰り返しサイクルを回す

PDCAは何度も繰り返しサイクルを回すことで真価を発揮します。各工程で評価・改善を繰り返すことで、最適な形へとブラッシュアップされていくためです。

PDCAをより効果的に活用するためには、定期的に進捗の確認や評価を行う時間を設けてタスクに組み込む方法がおすすめです。これによって問題の放置や拡大を防止できることに加えて、PDCAサイクルの好循環を生み出せるでしょう。

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プロジェクト管理に役立つPDCA以外のフレームワーク

PDCA以外にも、プロジェクト管理に役立つフレームワークがあります。ここからは、PDCA以外のプロジェクト管理に役立つフレームワークを3つ紹介します。

CCPM(クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)

CCPMとは、プロジェクトにおける各タスクの予算やスケジュールをぎりぎりに設定し、プロジェクト全体のバッファをまとめて確保しておく手法です。

人は与えられた目標に向かって進む習性があるため、各タスクに設けておいたバッファも目一杯使って作業をしてしまう傾向にあります。CCPMはこのような習性を逆手に取って、タスク単位のバッファを取り除き、作業効率を高めることを目的としています。

CCPMには、プロジェクト全体のスケジュールや遅延状況の明確化、作業の優先順位がわかりやすくなるなどのメリットがあります。

プロジェクト管理手法のCCPMの必要性|導入のメリットや注意点

PPM(プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント)

PPMとは、複数のプロジェクトを集約し、リソースや予算などを最適化しながら全体管理する手法です。組織の事業や活動全体を包括的に可視化し、投資効果やプロジェクトの進捗などから適切な事業判断を行っていく目的で活用されるのが一般的です。

PPMは、特に複数のプロジェクトが並行して実行されるような環境において有効な手法といえます。規模が大きくなるにつれて、各プロジェクトに優先順位をつけ、時間や資金などのリソースを適切に配分する必要があるためです。

プロジェクトポートフォリオ管理(PPM)とは?メリットやプロジェクト管理との違い

PMBOK(ピンボック)

PMBOKとは、1987年に公開されたプロジェクトマネジメントにおける手法やノウハウを体系化してまとめた参考書のような存在です。それまで難解だった概念を10の知識エリアと5つのプロセスで構成することで、多くの人の間で共有できるようになりました。

PMBOKの優れている点は汎用性の高さにあり、あらゆるプロジェクトに応用できることから、プロジェクト管理の世界標準として広く活用されています。

PMBOKとは?プロジェクト管理との関係性や達成するための基礎知識

PDCAのサイクルは業務効率化においても効果的

PDCAの活用は、プロジェクト全体の品質向上やリスク軽減などに役立つ非常に有用な手法です。

PDCAの効果を最大限に発揮するためには、定期的な進捗確認と定量的な評価が重要です。PDCAサイクルを回すことでプロジェクト全体や各タスク、作業内容がブラッシュアップされていくため、業務効率化にも大いに役立つでしょう。

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