【無料あり】クラウド型RPAを比較|オンプレミス型との違いやメリット・デメリット
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業務の効率化を実現するRPAツール。クラウド型やオンプレ型の提供形態の違いや、どのようにツールを選べばよいのかがわからないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、クラウド型RPAとオンプレ型RPAとの違いや無料ありのおすすめツール、活用事例をあわせて解説します。
目次
クラウド型RPAとは?
クラウド型RPAとは、インターネット上で利用できるRPAツールです。インターネット上で動作するため場所を選ばず操作ができますが、自動化できる業務はWebブラウザ上の作業に限定されます。
例えば、以下のような場面で活用が可能です。
- ECサイトでの商品登録
- レポートの自動作成
- 顧客データの入力・リスト作成
- 勤怠管理における給与明細書の送付作業 など
定型的な作業を自動化することで、従業員はより重要なコア業務に専念できるようになります。
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クラウド型RPAとオンプレ型RPAとの違いとは?
クラウド型RPAとオンプレ型RPAには、動作環境やカスタマイズ性などに違いがあります。ここからは、クラウド型RPAとオンプレ型RPAの主な違いを4つ紹介します。
動作環境
クラウド型RPAとオンプレ型RPAの大きな違いの一つに、動作環境があります。
クラウド型RPAは、Webブラウザ上で動作するツールで、インターネット環境があればどこからでも利用できます。しかし、社内システムなどローカル環境にあるシステムやパソコンでは動作しないため、注意が必要です。
一方で、オンプレ型RPAは自社のサーバー内やパソコン内で動作します。サーバー内の大量のデータを扱って広範囲の作業が可能ですが、設置や運用には専門的な知識が必要です。
導入・運用にかかる費用
クラウド型RPAとオンプレ型RPAは、導入・運用にかかる費用にも違いがあります。それぞれの初期費用、月額費用の相場は以下のとおりです。
クラウド型RPA | オンプレ型RPA | |
初期費用 | 30万円~50万円程度 | 数十万円〜数千万円程度 |
月額費用 | 10万円〜 | 10万円〜100万円程度 |
オンプレ型RPAは、導入時の規模によっては数千万円程度の費用がかかる場合があります。一般的に、クラウド型RPAの方が初期費用や月額費用を抑えられる場合が多い傾向です。
カスタマイズ性
クラウド型RPAはWebブラウザ上で動作するという制約があるため、カスタマイズ性は低いといえます。基本的には、ベンダーから提供される機能のみを利用できます。
自社のサーバーやパソコン内に設置するオンプレ型RPAの方が、自社に合わせた仕様にしやすく、カスタマイズ性は高いです。しかし、カスタマイズには高度なスキルや知識が必要となるため、専門的な人材を確保しなければならない点に注意しましょう。
セキュリティ性
クラウド型RPAとオンプレ型RPAは、セキュリティ性にも違いがあります。クラウド型RPAは、ベンダーのサーバー内に設置されています。そのため、セキュリティ性の高さはベンダーに依存する点に注意が必要です。
一方で、オンプレ型RPAは自社のサーバー内に設置するため、情報漏えいや不正アクセスなどの危険性はクラウド型RPAに比べて低いといえます。
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クラウド型RPAのメリット
クラウド型RPAには、導入費用の削減や専門知識がなくても利用できるなど、さまざまなメリットがあります。ここからは、具体的なメリットを6つ紹介します。
導入にかかる時間や費用を削減できる
クラウド型RPAは、導入にかかる時間や費用を削減できる点がメリットです。
オンプレ型RPAのようにサーバーの構築やパソコンへのインストール作業が必要ないため、時間と費用を必要最低限に抑えられます。安価である分気軽に導入しやすく、自社に合った活用法を模索しながら導入・運用が進められます。
業務改善のために大きなコストをかける余裕がない企業や、スタートアップ企業などにおすすめです。
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インターネット環境があればどこでも利用できる
クラウド型RPAは、Webブラウザ上で動作するツールであり、インターネット環境があればどこからでも利用できます。
例えば、会社だけではなく自宅や外出先からアクセスして操作することも可能です。リモートワークの推進にもつながり、多様な働き方を実現しながら生産性を高められるでしょう。
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他の作業と並行して使える
クラウド型RPAは、他作業と並行しての利用が可能です。
オンプレ型RPAとは異なり、Webブラウザを複数立ち上げることで、他の作業を同時並行しても問題なく業務を進められます。他の作業を妨げることはないため、生産性を維持できる点がメリットです。
そのため、複数の業務を同時進行で実施したい場合やマルチタスクを要求される場合は、クラウド型RPAがおすすめです。
さまざまなOSで利用できる
OSを選ばないことも、クラウド型RPAのメリットです。
オンプレ型RPAの場合は、MacやLinuxマシンなどでは使用不可の場合もあります。しかし、クラウド型ならWebブラウザを使って業務を行うため、OSや端末などに依存せず使用できます。そのため、複数のOSをオフィス内で使用している企業に最適です。
自動でメンテナンスやアップデートが行われる
クラウド型RPAはアップデートが自動で行われたり、メンテナンスを代行してもらえたりするなど、面倒な運用コストがかかりません。
運用にかかるコストや作業を負担する必要がないため、人件費をはじめ各種コストの削減にもつながります。
また、ベンダーによる導入サポートや運用にあたってのサポートも受けられるため、ITリテラシーに自信がない人や操作に慣れていない人でも安心して導入可能です。
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専門知識がなくても使用できる
クラウド型RPAは、直感的に使用できるUIや高い操作性が備わっているため、専門知識がなくても問題なく利用できます。
例えば、自社にプログラミングに関する知識を持つ従業員がいない場合でも、簡単に導入して幅広い業務を自動化することが可能です。現場担当者も利用しやすく、簡単に業務の効率化を図ったり生産性を高められたりする点がメリットです。
クラウド型RPAのデメリット
さまざまなメリットがあるクラウド型RPAですが、一方でデメリットもあります。ここからは、クラウド型RPAのデメリットを3つ紹介します。
自動化はブラウザ上の作業に限定される
自動化できる業務はブラウザ上の作業に限定されることが、クラウド型RPAのデメリットです。パソコンにインストールしなければならないツールや、自社サーバー内に設置された社内システムは自動化ができないため、実装できる作業が限定されてしまいます。
そのため、導入前に自動化したい作業はWebブラウザ上で実行可能であるか、クラウド型RPAの対象範囲内の作業であるかを確認しておきましょう。
ネットワーク障害の影響を受ける
クラウド型RPAは、ネットワーク障害の影響を受ける点もデメリットの一つです。
インターネット回線に不調が発生した場合、RPAツールそのものを使えなくなってしまうこともあります。障害が発生すると業務が停滞して、全体の業務進行に影響を与える可能性がある点に注意が必要です。
そのため、万が一アクシデントが起きた際のマニュアルを用意しておくと安心できるでしょう。
安全性が低い
安全性が低いことも、クラウド型RPAのデメリットです。インターネット回線を利用するため、サイバー攻撃や情報漏えいの危険性があります。
これらのリスクを回避するためにも、セキュリティ対策がしっかりと行われているツールを選びましょう。特に機密情報や個人情報を扱う場合、セキュリティ要件を満たしたツールを利用しなければなりません。
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クラウド型RPAの活用事例
クラウド型RPAは、ECサイトの運用や予約システムの管理など、さまざまな業務で活用可能です。ここからは、具体的な活用事例を4つ紹介します。
ECサイトの運用
ECサイトでは、以下のような業務でクラウド型RPAを活用できます。
- 注文の自動受付
- 配送処理
- 商品在庫の更新
- 新商品の登録
- 顧客のメールアドレスをメルマガ配信システムに登録 など
上記のような業務は、手作業で行うと作業が煩雑になり時間がかかる場合が多いです。しかし、クラウド型RPAで自動化できれば業務は大幅に効率化され、ミスや更新漏れなどの防止にもつながります。
レポートの自動作成
クラウド型RPAは、レポートの自動作成も可能です。広告レポートや売上レポート、財務レポートやマーケティングレポートなど幅広く対応します。
クラウド上のシステムやWebサイト、データベースなどからデータを自動抽出して、簡単にレポートを作成できます。データの集計や分析を行い、レポートを自動作成して関係者に自動配信することも可能です。
作成の手間が省けるため、レポートの考察や分析などに時間を割けるようになる点がメリットです。
予約システムの管理
予約システムにおいては、以下のような業務を自動化できます。
- 予約リクエストの自動受付
- リアルタイムでの空き状況の自動確認
- 予約システムへの自動登録
- 予約結果の返信 など
複数の予約サイトを利用している場合も、クラウド型RPAを通して予約情報の一元管理が可能です。
常にリアルタイムで最新の予約状況を反映できるようになるため、顧客の利便性が高まるほか従業員の業務負担も軽減できます。
顧客データの入力・リスト作成
クラウド型RPAは、顧客データの入力・リスト作成にも対応します。
顧客からの問い合わせメールや申し込みメールなどから情報を自動抽出して、システムに自動で登録・更新できます。また、登録されている顧客データから、特定の顧客を抽出してリストを作成することも可能です。
例えば、アプローチ用にリストを作成したい場合、特定の属性がある顧客を自動抽出してリストを作成できるため、営業の際に役立ちます。
おすすめのクラウド型RPA
ここからは、おすすめのクラウド型RPAを3つ紹介します。プログラミングの知識がない方でも簡単に使用できるツールも紹介しているため、参考にしてみてください。
AUTORO
AUTOROは、ノーコードで定型業務を自動化できるロボットが作成可能なクラウド型RPAです。例えば、以下のような業務を自動化可能です。
- ECサイトの商品登録や画像アップロード
- Web上の情報収集
- 求人サイトからの応募に対する自動返信
- メールの送受信
- 交通費の集計、システムへの反映 など
外部システムとの連携もでき、複雑な社内システムや外部APIと連携できるなど拡張性も高い点が特徴です。チャットサポートもあるため、導入時や運用時にわからないことがあってもすぐにサポートが受けられる環境が整っています。
提供元 | オートロ株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 | メールの送受信、求人サイトの作業、レポーティング業務、勤怠システム管理、反社チェック、交通費の清算や入金、ECサイトの業務など |
URL | 公式サイト |
batton
battonは、AIが搭載されたクラウド型RPAです。画像や文章などを正確に自動検出でき、1台のパソコンに業務を学習させれば、社内の別のパソコンで再現して社内全体の業務効率化につなげられます。
誰でも直感的に操作できるUIを採用しており、ITツールの操作に慣れていない方でも利用しやすい点が魅力です。導入時はRPA化すべき自社内の業務を提案してもらえるため、効果的に活用できるか不安な場合でも導入しやすいでしょう。
提供元 | 株式会社batton |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 14万8,000円(税込)/月~ |
機能・特徴 | 請求書のメール送信、お問い合わせ・資料請求への自動回答、障害時のデータ収集、未納リストの作成、SNSへの投稿、口コミの自動収集など |
URL | 公式サイト |
Cloud BOT
Cloud BOTは、サーバーレス技術を採用したクラウド型RPAです。必要なタイミングでサーバーリソースが割り当てられてシステムが稼働するため、常設サーバーと比べて安定性が高く、サーバー料金の維持コストも削減して低価格を実現しています。
Webブラウザ上で動作し、データの入力・登録・更新や情報収集、メールの送信などの提携業務を自動化可能です。ツールを操作するための専用アプリや作業環境を構築する必要もなく、Webブラウザ上で場所を選ばずいつでも操作できます。
提供元 | 株式会社C-RISE |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | ■月間契約
■年間契約
※年間契約は年一括払いのみ |
機能・特徴 | データの入力作業、毎日のルーチンワーク、システム間のデータ連携など |
URL | 公式サイト |
クラウド型RPAを選ぶ際のポイント
クラウド型RPAを選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。ここからは、選ぶ際に確認しておきたい3つのポイントを紹介します。
自社の業務に対応できるかを確認する
まず、自社の業務にクラウド型RPAが対応できるかを確認しましょう。
クラウド型RPAは、オンプレ型RPAと比べてカスタマイズ性は低いといえます。そのため、自動化したい業務に対応できる機能が備わっているか、自動化したい業務はWebブラウザ上で完結できるものなのかなどの確認が必要です。
社内システムとの連携が必要な場合は、連携機能が備わっているかという点も事前に確認しておきましょう。
セキュリティ強度を確かめる
業務内容によっては、機密情報や個人情報を扱うこともあるでしょう。そのような業務を自動化したい場合、セキュリティ性が高いクラウド型RPAを利用する必要があります。例えば、以下のような機能が備わっているかを確認してみてください。
- データの暗号化
- アクセス管理
- 監査ログの提供 など
また、ベンダーのセキュリティポリシーの確認も必須です。セキュリティ性が低いクラウド型RPAは、不正アクセスの被害に遭ったり情報漏えいが起きたりする可能性があるため注意しましょう。
無料トライアルを活用する
無料トライアル期間の有無も、クラウド型RPAを選ぶ際のポイントです。
無料トライアルがあれば、実際に利用して使用感を確認できます。なお、実際にツールを操作する予定の担当者に使用感を確認してもらうことをおすすめします。
メリット・デメリットを理解し目的にあったRPAツールを導入しよう
RPAツールには、クラウド型を含むさまざまな種類が存在します。それぞれのメリットとデメリットを理解し、自社の目的に適したツールを選ぶことが重要です。
RPAツールを選ぶ際は、自社の業務に対応できる機能が備わっているか、セキュリティは強固であるかなどを確認しましょう。今回ご紹介した内容を参考にしたうえで、最適なRPAツールを選定して業務改善に役立ててみてください。
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