RPAツールは全3種類!それぞれの特徴や違い・選ぶ際のポイントを徹底比較

最終更新日時:2023/02/22

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RPAツールの種類

人手不足の解消や業務の効率化が期待できるRPAツール。数多くのツールが存在しますが、どのような種類に分けられるのか、それぞれの特徴は何か、疑問に感じている人も多いのではないでしょうか。本記事では、RPAツール全3種類の特徴や選び方、比較ポイントを詳しく解説します。

RPAツールとは?

RPAツールとは、人間の手で行われていた情報処理やデータ入力、検索や分析などの単純作業を、ソフトウェアロボットに行わせるツールのことです。

RPAツールには、操作端末の処理を記録する「記録機能」や実行条件を編集する「編集機能」、作成した処理を実行する「実行機能」などがあり、これらの機能を活用して事務作業の自動化が見込めます。また、RPAを導入するメリットは下記のようなものが挙げられます。

  • 人件費削減
  • サービス向上
  • 生産性向上
  • ヒューマンエラーの防止

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Excelマクロとの違い

Excelマクロでも、単純作業の自動化はできますが、Microsoft社のマクロにしか対応しないという特徴があります。また、VBAというプログラミング言語を理解できていないと、高度なプログラミングができません。

一方、RPAはほぼすべてのアプリケーションに対応します。また、プログラミング言語を理解できていない人でも、自動化の作業が簡単にできます。

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RPAツールの種類:サーバー型

サーバー型RPAとは、自社のサーバー内でロボットに作業をさせる、オンプレミス型のRPAツールです。ここでは、サーバー型RPAの特徴について解説していきます。

膨大な量のデータを処理できる

サーバー型RPAではスペック・ストレージの容量を確保しやすいため、膨大な量のデータ処理が可能です。自社サーバー内に多くのロボットを作成して作業させられるので、広範囲にわたって業務の効率化が行えます。

そのため、規模が大きな企業に適したRPAと言えて、大幅な業務改善・DX化が見込めます。

横断的な作業をこなせる

サーバー型RPAでは、サーバー内にRPAを構築します。そのため、一度に多くのロボットを作成し作業させられて、大量のデータが扱えるので広範囲かつ横断的な作業も可能です。

また、サーバー内に処理したデータを保管しておくことにより、指示した通りにレイバーが動くようになるので幅広い業務を自動化することができます。

あわせて全ロボットの実行履歴などを把握することも可能なので、作業内容を明確に把握して進捗を確認することも可能です。

柔軟にカスタマイズができる

自社サーバー内で動作するサーバー型RPAでは、スキル次第で社内のさまざまな業務を自動化できます。複数の端末作業や部門をまたぐような作業の自動化など、会社の状況に合わせてカスタマイズできるのも特徴のひとつです。

安全性が高くてセキュリティが強固である

サーバー型RPAは自社サーバー内で稼働するため、外部への情報漏えいなどのリスクが抑えられます。そのため、個人情報や機密情報を取り扱う業務を自動化するときも、比較的安全といえるでしょう。

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RPAツールの種類:デスクトップ型

デスクトップ型RPAとは、それぞれのパソコン上で稼働するRPAツールです。ここではデスクトップ型RPAの特徴について解説していきます。

他のRPAと比べて費用を抑えられる

デスクトップ型RPAは、サーバー型やクラウド型のRPAと比べて安価で導入できるため、費用を抑えつつ運用したい方に最適です。

サーバー環境の構築が必要ないため、初期費用は無料のものから20万円ほどに抑えることが可能です。月額費用は5〜10万円ほどが相場とされています。サービス形態や会社によって料金はさまざまなので、導入を検討するときは運営会社に確認しましょう。

パソコンごとの自動化ができる

デスクトップ型RPAは、サーバーやネットワーク環境などに左右されることなく、パソコンにインストールすることで利用できます。それぞれのパソコンごとに、個人や業務単位で作業の自動化が可能です。自分の業務に合わせて自動化し、簡単に管理したい場合に適しています。

また、パソコンの範囲内であれば自動化したい複数の業務を連結できるのも大きな魅力です。

スモールスタートで始められる

デスクトップ型RPAは、パソコンにインストールすれば利用を開始できます。また、操作方法が簡単なソフトが多く、費用も比較的安価なので、スモールスタートによる業務の効率化に適しています。

まずはデスクトップ型を導入し、RPAツールに慣れてから本格的な導入を検討することもできるでしょう。

RPAツールの種類:クラウド型

クラウド型RPAとは、ベンダーのクラウドサーバー内で稼働するRPAツールです。ここでは、クラウド型RPAの特徴について解説していきます。

サーバーを構築する必要がない

クラウド型RPAは、ベンダーのクラウドサーバーで稼働するため、自社でのサーバー構築が必要ありません。パソコンへのインストールも不要で、インターネット環境さえあれば、RPAを早急に導入できるメリットがあります。

RPAへのナレッジやノウハウがない企業でも問題なくスムーズに導入することが可能です。

他作業と並行した作業ができる

クラウド型RPAはブラウザを開けば利用できるので、他の作業との並行が可能です。ロボットが作動していると他の作業が行えないオンプレミス型のRPAに対して、クラウド型RPAは複数の作業を同時に行いたい場合に適しています。

保守・運用が簡単にできる

ベンダーのサーバー上で稼働するクラウド型RPAでは、アップデートなども自動化されているため、常時最新のバージョンで作業が可能です。システムトラブルにもベンダー側が対応してくれるので、管理が容易で手間もかからない点がメリットです。ITリテラシーや専門知識の有無に関わらず、手軽に導入・活用できます。

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RPAツールの選び方

前述した通り、RPAにはサーバー型、デスクトップ型、クラウド型の3つのタイプがあり、それぞれに特徴があります。ここでは、RPAツールの選び方について解説していきます。

大規模導入したい場合|サーバー型

大規模な組織でのRPA導入を検討しているなら、サーバー型RPAがおすすめです。サーバー型RPAは大量のデータを処理できるため、部署をまたいだ全社レベルでの導入にも対応できます。

また、サーバー内で複数のロボットを一括管理できるため、端末を占拠することなく同時に他の作業を行ったり、複数端末での作業したりする場合に適しています。

手軽に低予算で導入したい場合|デスクトップ型

低予算でRPAを導入したい場合は、デスクトップ型RPAがおすすめです。他のRPAツールと比べて導入コストが安ので、スモールスタートに最適といえるでしょう。

また、操作方法が簡単なソフトが多く、管理しやすい点も手軽に導入したい場合に向いています。

ブラウザ上の作業に限定される場合|クラウド型

作業がブラウザ上のみに限定されている場合は、クラウド型RPAがおすすめです。ベンダーのサーバー上でRPAが稼働するので、場所を選ばずに利用できるだけでなく、インフラ運用者も必要ありません。

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RPAツールを比較する際のポイント

日々発生する事務作業の効率化が可能となるRPAツールにはさまざまなタイプがあり、自社に最適なものを導入するためには、ツールの比較検討が必要不可欠です。ここでは、RPAツールを比較するときの主なポイントについてご紹介します。

導入の目的を達成できるか

事務作業には、RPAでの自動化に適するものと適さないものがあります。まずは効率化したい事務作業を洗い出し、導入目的や理由を明確にしておくことが重要なポイントです。

また、RPAの今後の運用方法についてもしっかりと考えておきましょう。導入する前に目的や理由、今後の展望が定まっていれば効率よく自動化を進められ、結果的にコストなどと見合っているかの確認もしやすくなります。

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操作性は良いか

RPAの操作性も、導入検討時に確認しておきたいポイントです。RPAには、専門知識を有するエンジニアが必要なツールのほか、ITリテラシーや専門知識の有無に関わらず誰でも簡単に操作できるものもあります。特に初めてRPAを導入する際には、しっかりチェックしておきましょう。

操作性が悪くて従業員が行う作業が残ってしまうと、RPAを導入した意味合いが薄くなってしまうので注意が必要です。

費用は妥当か

イニシャルコストやランニングコストが妥当かどうかも、重要な確認事項のひとつです。RPAにかかる費用は、運営会社やツールの種類、サービス内容によっても差があるので複数社で費用を算出しておきましょう。

高額な費用がかかるRPAは機能は充実しているメリットがあるものの、継続した長期間の利用は難しくなり予算を圧迫するリスクもあるので十分に注意が必要です。

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費用対効果は得られるか

導入や運用にかかるコストに対して、効果が得られるかどうかの見極めも重要です。また、費用対効果が期待できるツールを選ぶには、RPA導入の理由や目的が明確化されている必要があります。導入する前に、社内でしっかり検討を重ねておきましょう。

費用対効果に関しては導入前はもちろん、導入してからのモニタリングも重要です。導入してどのような業務をどの程度時間削減できたのか、定期的にチェックして検証する必要があります。

既存のシステムと連携できるか

既存のシステムとRPAツールが連結できないと、事務作業の効率化がスムーズに行えません。必要な作業の条件が複雑な場合にも対応できるツールを選ぶことで、業務内容に合わせて、柔軟にプログラムを変更することも可能になります。

各ツールによって連携の可否は異なるので、導入してから連携できないという事態にならないように注意しておきましょう。

安全性・サポート体制は十分か

RPAの稼働によって生じる情報漏えいなどのリスクに備えた機能が信頼できることも、RPAツールを選ぶ大きなポイントのひとつです。さらに、専門家によるサポート体制が整っていると、RPA運用中のトラブル発生にも備えられます。

種類や特徴を理解し組織に合ったRPAツールを導入しよう

今回はRPAツールの種類や特徴、選び方、比較ポイントなどについて解説しました。わずらわしい日々の事務作業を効率化でき、人手不足にも対応できるRPAツールは、今後も企業による導入が加速していくことが予想されます。

しかしながら、自社に最適な種類のツールを選べないと、目標を達成できません。RPAの種類やそれぞれの特徴をしっかり確認して、最適なRPAツールを選択してください。

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