オープン系システムとは?種類やメリット・デメリット、汎用系との違い

2024/09/03 2024/09/04

システム開発

オープン系システムとは

業務系システムなどで用いられる「オープン系システム」。既存のソフトウェアや周辺機器を活用する点などから、システム開発のハードルが低く、需要が高まっています。本記事では、オープン系システムとは何か、種類や汎用系との違いなどについて解説します。

オープン系システムとは?

オープン系システムとは、仕様が公開されている基盤ソフトや機器、アプリケーションを自由に組み合わせて作られる業務システムの一種です。特定のメーカーや技術に依存せず、オープンな環境で設計できるという特徴があります。

「オープン系」と呼ばれるようになった由来は、その柔軟性と互換性の高さから来ていて、どのような環境でも使用・開発できる開放的なイメージを表しています。

オープン系システムは導入や運用がしやすく、コスト削減にもつながるため、多くの企業で使用されています。

オープン系システムの主な開発例

オープン系システムは、多くの業務分野で活用されています。主な開発例として、以下のようなシステムが挙げられます。

  • 販売管理
  • 顧客管理
  • 生産管理
  • 会計管理
  • 勤怠管理
  • 受発注管理
  • 在庫管理
  • 営業支援
  • 給与管理
  • 社内SNS
  • グループウェア

これらは、企業の日常業務を効率化するために活用されているシステムです。企業特有の業務プロセスに合わせた開発が行えるため、自社にとって最適なシステムにカスタマイズできます。

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オープン系システムと汎用系システムとの違い

汎用系システムは、大型コンピュータ(汎用機)に組み込まれるシステムのことです。高い処理能力とセキュリティ性を備え、主に大規模な企業や官公庁などで利用されています。

汎用機は、多くのデータを一括して処理できるため、幅広い用途に対応可能です。具体的には、以下のようなシステムに利用されます。

  • 勘定系システム
  • 生産管理システム
  • 在庫管理システム

システム開発の種類|オープン系・汎用系・Web系の特徴やメリット、デメリットについて

オープン系システムの種類

オープン系システムには「スタンドアローン型」「Webベース型」「クライアントサーバ型」の3種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

スタンドアローン型

スタンドアローン型は、単一のコンピュータ上で動作するシステムです。他のシステムやネットワークに依存せず、独立して運用できる点が特徴です。

メリットとしては、単独で使用するため機密性やセキュリティ性が高いことが挙げられます。その反面、複数の端末間でのデータ共有が難しい点はデメリットです。

Webベース型

Webベース型は、インターネットを通じてアクセスできるシステムであり、ブラウザ上で動作します。場所を選ばず利用でき、複数のユーザーが同時にアクセスできる点が特徴です。

Webブラウザを利用してアクセスできるため利便性が高く、ECサイトやSNS、モバイルアプリなどに用いられます。ただし、セキュリティリスクの高さやパフォーマンスに制限がある点はデメリットと言えるでしょう。

クライアントサーバ型

クライアントサーバ型は、クライアント(利用者の端末)とサーバ(中央の処理装置)で役割を分担して動作するシステムです。サーバがデータを一元管理し、クライアントがそのデータにアクセスして処理を行います。

分散処理が可能なため、柔軟なシステム構築が行える点がメリットです。ただし、管理するコンピューターが増えることで、運用・管理が煩雑になるというデメリットがあります。

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オープン系システムのメリット

オープン系システムには、企業にとって多くのメリットがあります。ここでは、具体的なメリットを3つ紹介します。

プログラミング言語が制限されない

オープン系システムは、特定のプログラミング言語に縛られることなく柔軟な開発が行え、企業のニーズに合わせたシステム構築が行いやすいのがメリットです。

また、C言語やJavaなど、広く普及しているプログラミング言語が使われるため、開発スキルを持ったエンジニアが多く存在します。そのため、新しいシステムの開発や既存システムの保守が容易であり、技術者の確保もしやすいという利点もあります。

システムの開発・運用・管理費用を抑えられる

既存のソフトウェアや周辺機器を活用できるオープン系システムは、汎用系システムに比べてシステムの開発・運用・管理費用を抑えられる点が大きなメリットです。

開発に利用するオープンソースソフトウェアは、ライセンス料などがかからず、誰でも自由に使うことができます。そのため、ゼロから開発を行う場合と比べて工数や費用を大幅に削減できるでしょう。

システムの拡張が容易にできる

オープン系システムでは、標準化されたインターフェースを使用するため、新しい技術やコンポーネントを組み込む際に大きな変更が不要です。これにより、システムの拡張が容易に行えます。

企業は、業務の変化や成長に応じて柔軟にシステムを拡張でき、最新の技術を取り入れやすくなります。

オープン系システムのデメリット

オープン系システムには多くの利点がある一方で、デメリットも存在します。どのようなデメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

システムの改修やメンテナンスの頻度が高い

オープン系システムは、さまざまなベンダーのソフトウェアや機器を組み合わせて構築されるため、各要素がアップデートされるたびにシステム全体の改修やメンテナンスが必要となります。そのためメンテナンスの頻度が高くなり、運用管理に手間がかかる点がデメリットです。

改修やメンテナンスを怠ると、システムの不具合やセキュリティリスクが増大する可能性があるため、定期的なチェックと対応が重要です。システムの安定稼働を保つためには、迅速かつ適切な対応が求められます。

セキュリティが脆弱になる

オープン系システムは、標準化されたプロトコルやインターフェースを使用し、複数のソフトウェアや周辺機器を組み合わせて構築されるため、セキュリティが脆弱になるリスクがあります。

複数の要素が絡み合うことで、セキュリティホールが生じやすく、不正アクセスや情報漏えいのリスクが高まります。そのため、セキュリティ対策を強化し、常に最新の状態に保つことが重要です。

オープン系システム開発の特徴を理解しよう

オープン系システムは、既存のシステムを活用するため低コストで開発できるのがメリットです。一方で、セキュリティやメンテナンスの課題も抱えています。システム開発にはさまざまな手法があるため、それぞれの特徴を理解して最適な方法を選ぶことが大切です。

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