タレントマネジメントにかかる平均相場・料金|価格に見合った効果を受ける秘訣
戦略的人事を意味する「タレントマネジメント」。経営目標達成のために取り組みが推進されていますが、取り組むためにはどのくらいの費用が必要なのでしょうか。本記事では、タレントマネジメントにかかる平均相場・料金を、導入による効果や成功のポイント等とあわせて詳しく解説します。
目次
タレントマネジメントの平均相場・料金
タレントマネジメントとは、従業員の知識やスキルを最大限に活用するために、研修や人材配置などを最適化することです。ここでは、タレントマネジメントをコンサル・教育機関・代行会社・システムを活用した場合の平均相場・料金について解説していきます。
- コンサルティング会社に依頼した場合
- 教育機関に依頼した場合
- 代行会社に依頼した場合
- タレントマネジメントシステムを活用した場合
コンサルティング会社に依頼した場合
コンサルティング会社に依頼した場合の料金相場は、従業員10〜20人規模の企業で月額20〜30万円前後で、40〜60人規模の企業になると、月額35〜50万円前後とされています。
内訳はコンサルタントの人件費で、コンサルティング会社側が人事制度などの課題を見つけ、改善策や見直し案を提示するためにかかる費用となるのです。
教育機関に依頼した場合
教育機関に依頼した場合、人材教育・研修は大きく3つに分類されます。それぞれの費用相場について見てみましょう。
・管理職向け
参加者が5〜10名ほどの管理者に向けた人材教育や研修をおこなった場合、費用の相場は40〜50万円とされています。組織マネジメントの概要や部下の育成方法などといった、チームリーダーに求められるマネジメントスキルやマインドを学ぶための研修がおこなわれます。
・新人社員向け
参加者が20〜30名ほどの新人社員に向けた人材教育や研修をおこなった場合、費用の相場は150〜250万円とされています。初歩的なビジネスマナーやビジネスメールの書き方、業務用ソフトの操作方法などを学ぶための研修がおこなわれます。
・OJT・ロープレ
参加者が10〜15名ほどのOJTや実践研修をおこなった場合、費用の相場は80〜120万円とされています。OJTやロープレを通じ、資料整理やカスタマーサポートの対応方法、プログラミングの技術などといった業務に直結する実践スキルが身につく研修をおこないます。
代行会社に依頼した場合
代行会社に依頼した場合の費用相場は、月額15〜35万円ほどとされています。代行会社は、求人広告の出稿や面接日程の調整、応募者情報の管理など、採用に直接かかわりのない業務をおこないます。
タレントマネジメントシステムを活用した場合
タレントマネジメントシステムを活用した場合、コストとしてシステムの初期導入費用や利用料金がかかります。
費用相場としては、初期導入費用に50万円ほどであり、月額の利用料金が必要です。月額の使用料金は、システムの機能やユーザー数によって変わるため、システムの提供会社に見積もりをとるなどして確認しましょう。
タレントマネジメントの費用に差が出る理由
タレントマネジメントの費用に差が出る理由について解説します。コンサルティング会社や代行会社などにタレントマネジメントのサポートを依頼した場合、その会社が請け負う業務範囲によって費用に差が生じるのです。
たとえば、コンサルティング会社の場合、同行研修やコンサルティングまでおこなうとなると、そのぶん費用は高くなります。対して、単発のセミナーなら費用は抑えられるでしょう。
一方でタレントマネジメントシステムを利用する場合は、システムの機能やユーザー数、システム規模や提供形態などによっても、初期導入費用や月額料金が変わってきます。そのため、導入を検討するときは、いくつかの会社の見積もりをとって、確認することをおすすめします。
タレントマネジメントの導入で得られる効果
タレントマネジメント導入による効果について解説していきます。
- 効果的な人材の育成
- 人材配置の最適化
- モチベーションの向上
- 戦略人事の実現
効果的な人材の育成
タレントマネジメントで従業員の持つスキルや知識が可視化されることで、その人に最適な人材育成計画を立案することができます。総合的な視点から育成計画を進めることができるようになるので、効果的な人材育成が実践できるでしょう。
また、数字や実績では可視化されてこなかったスキルを持っている人が分かるようになるので、社内での人材発掘ができるようになるのもメリットです。
人材配置の最適化
タレントマネジメントで、従業員のスキルや知識が一元管理できるようになると、人材配置の最適化がはかれるようになります。また、適材適所に従業員を配置することで、会社全体のパフォーマンス向上も期待できます。
これまでに適正がないポジションに配置していたことにより、思うようなパフォーマンスができていなかった従業員のスキルを最大限に引き出せるようになるのもメリットです。
モチベーションの向上
タレントマネジメントによって、適材適所に配置された従業員は、自身の能力を発揮しやすくなります。また、それによって適正な評価も得やすくなるため、モチベーションの向上はもちろん、不満が解消されて定職率の向上にもつながります。
戦略人事の実現
タレントマネジメントを導入することで、従業員のスキルなどが可視化されると、企業の経営戦略を実現するための人事管理もできるようになります。また、戦略人事が実現することで、中長期的な経営計画が立てやすくなるだけでなく、将来的に社の中枢を担っていくような人材の育成も、積極的におこなえるようになるでしょう。
タレントマネジメントを成功させるポイント
タレントマネジメント成功のポイントを解説します。人材育成や経営戦略を推し進める基盤ともなるタレントマネジメントですが、導入に失敗する例もあるので注意が必要です。
- 取り組みの目的を明確にする
- 各社のサービス内容を比較する
- 実績豊富な会社から検討・選定する
取り組みの目的を明確にする
タレントマネジメントの導入を検討する前に、取り組みの目的を明確にしておきましょう。
経営目標を実現したいのか、適材適所に人材配置をしたいのか、人材育成を活性化させたいのかなど、企業によって目的はさまざまです。大切なのは、自社の経営状態を将来的視点から俯瞰し、課題を洗い出して目的を想定することです。
各社のサービス内容を比較する
タレントマネジメント導入を検討するときは、各社のサービス内容を細かく比較することも重要です。社内の導入目的に最適なサービスであるかどうかはもちろん、料金が予算とかけ離れていないこともチェックしましょう。各社で料金形態などに差があるため、前もって見積もりをとるなどの対応はしっかりしておきましょう。
実績豊富な会社から検討・選定する
タレントマネジメントを導入する際に、実績が豊富な会社から検討することも成功へのカギとなります。さまざまな企業での成功事例がある会社なら、信頼度が高いことが想定されます。また、蓄積された経験を元に、研修や人事サポートの面でも、より質の高い提案が期待できるでしょう。
依頼する際は目安となる費用で「何ができるか」確認が必要
タレントマネジメント導入にはコストがかかります。そのため、予算に見合ったパフォーマンスを発揮してもらえるかどうか見極めることも大切な確認ポイントです。
予算内のコストで「どんなサービスが利用できるのか」「そのサービス内容は自社の目的達成に適しているのか」などは、しっかり確認しておきましょう。
導入前に中長期的な目線で費用を把握しておかないと、費用に対しての効果が得られなくなり、利用していく意味合いを見失ってしまいます。無駄な費用を投じることにつながるリスクもあるので十分に注意が必要です。
タレントマネジメントを成功させ企業成長につなげよう
今回はタレントマネジメントについてご紹介しました。1990年代にアメリカで生まれた概念であるタレントマネジメントは、ワークスタイルの多様化によって、日本の企業でも取り組みが広がっています。
タレントマネジメントを導入することで、従業員の知識やスキルを最大限に活用でき、中長期的な経営戦略や人材育成なども可能になります。自社の目的を明確にし、システムのサービス内容などを鑑みながらタレントマネジメントを導入し、成功させましょう。
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