ホームページを構成する要素とは?考え方や構成する各パーツの名称を解説

最終更新日時:2024/04/25

ホームページ制作

ホームページの構成

見やすいホームページを作るために重要な「ホームページの構成」。掲載内容は後から調整できますが、基本的な構成は容易に変更できないため、初期設計の段階でよく考えておく必要があります。本記事では、ホームページの構成要素の考え方、構成するパーツの名称等を解説します。

ホームページの構成とは?

ホームページの構成とは、そのホームページの骨組みとなる大まかな設計を指します。訪れたユーザーが求めている情報へ簡単にたどり着けるよう、どのような内容や要素を含めるべきか、その配置と関係性がホームページの構成と呼ばれるものの骨子です。

つまり、ホームページを構成する際には、ユーザーの利便性や長く滞在したくなるような魅力的なコンテンツの提供を念頭に置く必要があります。そのため、ただ単に情報を並べるだけではなく、さまざまな意図を持った上で構成を作成する必要があるのです。

ホームページ構成の考え方

ホームページを構築する際には「ユーザーがコンテンツになるべく早く、かつ簡単にアクセスできる導線」を最優先に考える必要があります。

以下に、具体的なホームページ構築のポイントを解説します。

ホームページ全体の構成(サイトマップ)

ホームページの全体構成を考える際には、まずはサイトマップを整備しましょう。

サイトマップとは、ホームページ内のページ構成を図式化したもので、ホームページの骨格とも言える存在です。サイトマップはホームページ作りの初期段階で設計しておくと、後のホームページ運営がスムーズになります。

サイトマップを作成する際の注意点としては、ユーザーが求める情報へのアクセスを直感的にすること、またサイトの目的に基づいた構成を心がけることが挙げられます。例えば、企業のホームページでは以下のような構成が一般的です。

  • トップページ
  • お知らせ
  • 企業情報
  • サービス
  • ブログ
  • お問い合わせ

これらのページ構成は、ユーザーが頻繁にアクセスする情報を前もって整理したものです。多くのサイトマップは一般的な形式に落ち着きますので、はじめてで作り方が分からない場合には、同業他社のホームページを参考にしてもよいでしょう。

レイアウト構成(ワイヤーフレーム)

レイアウト構成(ワイヤーフレーム)は、ページの種類ごとのレイアウトの設計図です。

例えば、ニュースサイトのメインコンテンツであれば2カラムで記事の一覧を表示したり、会社紹介のページならば全画面でPR動画を配置する、といった設計を指します。

レイアウト構成の目的は、ホームページの構造や情報の優先順位を明確にし、ユーザーに一貫したデザインと読みやすさを提供することです。さらに、効果的なレイアウト構成は運営者側の作業時間やコストの節約にも繋がり、ユーザーにとって価値あるコンテンツを提供する基盤がより強化されます。

ホームページの「ページ」を構成するパーツの名称

ホームページを構成する上で欠かせない各パーツには、それぞれ固有の名称があります。

これらの名称を理解することは、ホームページの構造を深く把握し、より効率的なコミュニケーションを図る上でも大変重要となります。以下に詳しく解説します。

ヘッダー

ヘッダーはページの最上部に位置し、ユーザーの第一印象を左右する重要なパーツです。

ホームページの顔とも言えるヘッダーは、ブランドのロゴ、検索バーなどを配置します。わずかなデザインの差がユーザーに与えるイメージを決定づけますので、充分な注意を払って設計しましょう。

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グローバルナビゲーション

グローバルナビゲーションは、ホームページの全ページにわたって表示されるリンクボタンであり、訪問者がサイト内の主要なセクションへ簡単に移動できるようにするためのパーツです。

適切なナビゲーションの配置は、ホームページへの滞在時間の延長やページビューの増加につながり、SEO対策としての効果も期待できます。

注意点としては、多くのリンクを含めすぎるとユーザーが情報を見つけにくくなり、デザインも野暮ったくなるリスクがあります。シンプルさと必要最低限のアクセス機能を考慮し、サイトの目的や訪問者のニーズに合った構成を心がけることが肝心です。

コンテンツ

ホームページ上で提供される主な情報がコンテンツです。テキスト、画像、動画、音声など、ユーザーが閲覧・聴取できるあらゆるメディアが含まれ、もっとも柔軟なデザインが可能なパーツです。

良質なコンテンツは、ユーザーがホームページを訪れた目的をスムーズに満たし、期待した以上の価値を与える内容と言えます。検索エンジンは、このコンテンツへの滞在時間や被リンクの数をもっとも重要な評価基準とみなしているので、ユーザーのニーズを満たすほどに検索順位が上昇し、さらなるユーザーを引き付けるといった相乗効果(あるいはその逆効果)が発生します。

フッター

フッターはホームページ最下部にあり、ユーザーに追加情報を提供するためのパーツです。

フッターに含まれる情報は、コピーライト、プライバシーポリシー、利用規約へのリンク、ソーシャルメディアのリンクボタン、サイトマップリンク、連絡先情報、FAQへのリンクなどが一般的です。ヘッダーと比べて重要性を見落とされがちですが、コンテンツを閲覧した後に自然と目につく位置にあるため、クロージング(ユーザーにアクションを促す機能)を補助する役割も併せ持った大切なパーツです。

サイドバー

サイドバーはホームページの側面に配置され、追加情報やリンク、広告などを掲載するパーツです。

サイドバーは、コンテンツからは区別された右端や左端に設置され、ホームページの各セクションへの直接リンクなどを提供し、ユーザーが望めば迅速に移動できるよう支援する機能を持ちます。

CTA(CV)ボタン

CTAボタン(Call To Actionボタン)とは、ホームページ訪問者に特定のアクションを促すためのボタンです。

CTAボタンの目的は、訪問者の決断を促し、ホームページのコンバージョン率(CV率)を高めることにあります。効果的なCTAボタンは、色やサイズ、位置に工夫が凝らされており、ユーザーの注意を目的のアクションへと導くための決定打となります。さまざまなCTAボタンを用意して、ページごとに比較しながら最適なものを探り出すのもよいでしょう。

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ホームページを構成する3つの要素

ホームページを構成する際には、その基礎となる3つの要素である「ファーストビュー」、「メインコンテンツ」「クロージング・CTA」の役割を理解する必要があります。

これらはホームページの機能性、魅力、そして最終的な成果に大きく影響を与えています。以下に、それぞれの要素がどのようにホームページ全体の構成に寄与しているかを、図解を交えて詳しく説明していきます。

ファーストビュー

ファーストビューはホームページを訪問したユーザーが最初に目にするエリアです。

ファーストビューの役割は、キャッチコピーやリード文で訪問者の第一印象を形成し、サイトの目的を伝えることです。ファーストビューの質が低いと、その先にどれだけ優れたコンテンツがあっても、ユーザーに読み進めてもらえない可能性が高まってしまいます。

重要なのは、ファーストビューだけで「このコンテンツには求めている情報があるはずだ」という直感をユーザーに与えることです。そのためには、わかりやすく明確なメッセージの提示、記事の要約などで、ユーザーが本当に知りたいことを先回りして提示する必要があります。

メインコンテンツ

メインコンテンツは、テキスト、画像、動画等で構成されるホームページの核心部分です。ユーザーが知りたいことを納得がいくまで説明できるか?を問われる、もっとも時間をかけて作るべきエリアです。

また、コンテンツの内容は常に最新情報に更新する必要があり、読みやすいテキスト、高品質のメディア、最新のSEOなどを意識したキーワードの最適化などが重要です。

クロージング・CTA

クロージングはホームページや記事の締めくくりで、要約や読者への感謝、またはさらなる行動を促すCTAを含むエリアです。

CTAに少し変化を加えるだけで売り上げに大きな違いが出るケースもあるため、最適なCTAが設置できるように試行錯誤を繰り返していきましょう。

ホームページ構成の作り方・流れ

はじめてホームページを作成する際には、効果的な構成を実現するための手順に従うことがポイントです。

以下に、ホームページ構成の基本的な作り方を紹介し、それぞれのステップで何を考慮すべきかを解説していきます。

ホームページの目的を明確にする

まずは、ホームページを作成する目的を明確にしましょう。

「誰に」「何を」「どうやって」知ってもらいたいのかなどの目的によって、ホームページの構成や提供する情報、デザインが大きく変わるためです。

例えば、コーポレートサイトは企業の理念や事業内容、企業文化を伝えることを目的とし、サービスサイトは特定の商品やサービスを紹介し、顧客に利用を促すことに焦点を当てます。また、リクルートサイトは求職者に対して企業の魅力や募集職種を詳しく説明し、応募を促すことが目的です。

以下は、それぞれのサイトタイプにおける目的の一例です。

サイトタイプ目的
コーポレートサイト企業の理念、事業内容、企業文化の伝達
サービスサイト商品やサービスの紹介、利用促進
リクルートサイト企業の魅力の伝達、求職者への情報提供、応募促進

ホームページの目的を明確にすることで、はじめて訪問者にとって価値のあるコンテンツを効率的に提供することが可能になります。慣れないうちは、あれもこれもと多くのコンテンツを一つのホームページに詰め込んでしまいがちですが、情報の取捨選択が多くのユーザーを引き付けるカギであることを意識しましょう。

目的に合わせて必要なページを洗い出す

ホームページの目的に応じて、必要な要素やページを網羅的に洗い出すことも非常に重要です。

ターゲットユーザーが求める情報や解決したい問題を把握し、ページ間の内部リンクを考慮しましょう。これにより、ユーザーの満足度とホームページのコンバージョン率の向上に繋がる構成を実現できます。

ページをカテゴライズする

ホームページのページ(コンテンツ)をカテゴライズする際は、ユーザーが情報を直感的に見つけられるような構造が重要です。

製品情報を扱うサイトでは製品種類や用途に、情報提供サイトではテーマやコンテンツ形式に基づき、ページを大まかに分類します。関連性の高いカテゴリーをグループ化し、ユーザーが欲しい情報にスムーズにアクセスできるように整理すると、ユーザー体験の向上に繋がります。

階層を意識してサイトマップを作成する

サイトマップの作成時には、ユーザーが迷子にならないようなシンプルな階層を設計しましょう。

トップレベル(第一階層)には主要なページを配置し、サブカテゴリーや詳細ページはその下(第二階層)に整理します。理想はトップページから3クリック以内でどのページにも辿り着ける構造です。

サイトマップはホームページの目的とユーザーの目的を明確に反映させる必要があり、SEO戦略の考慮も重要です。前述した「目的に合わせて必要なページを洗い出す」の工程で、同時にサイトマップを作っておくのも効率的でしょう。

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【種類別】ホームページの基本的なレイアウト例

ホームページのデザインには様々なアプローチがありますが、一般的なホームページである「コーポレートサイト」、「リクルートサイト」、「ECサイト」を例に挙げ、基本となるレイアウトを紹介します。

これらの基礎レイアウトを理解することは、あなたのホームページに最適な構造を見つける手助けになるでしょう。

コーポレートサイト

コーポレートサイトは企業の顔としての役割を果たし、企業理念、事業内容、製品情報、採用情報などを伝えることで、信頼と理解を深めるという目的があります。ユーザーに企業の価値を効果的に伝えるために、以下のようなページ構成が基本とされています。

  • トップページ:企業の概要や最新情報を紹介
  • 会社概要:企業のビジョン、沿革、アクセス情報
  • 製品・サービス:提供する製品やサービスの詳細
  • 採用情報:求める人材像、募集職種、福利厚生

これらのコンテンツは、訪問者が企業について総合的に理解し、関心を持つための基本的な内容です。トップページに魅力的なビジュアルやキャッチコピーを配置して訪問者の注意を引きつければ、下の階層にある詳細情報にアクセスしてもらえる確立が高まるでしょう。

なお、コーポレートサイトの場合には、あまり奇をてらった構成を用意する必要はないと言われています。一般的な構成を素早く用意して、微妙な文言や配置をゆっくり調整していく流れがよいでしょう。

リクルートサイト

リクルートサイトは、企業が新たな人材を募集する目的で作成されます。

企業文化、働く環境、求める人材像など、働き手にとって魅力的な情報を提供し、優秀な人材の応募を促します。なお、リクルートサイトには、以下のようなページが必須です。

  • トップページ:企業の魅力や募集職種のハイライト
  • 会社概要:企業の理念、文化、歴史、業績
  • 募集職種具体的な職種情報、仕事内容、応募条件
  • 従業員の声:現在働く従業員のインタビューや体験談

これらのコンテンツを通じて、応募者に対して企業がどのような価値を提供できるかを明確に示します。特に「従業員の声」のページは、実際に働く人々の生の声を伝えることで、応募者により深い共感や興味を引き出すことができます。また、リクルートサイトのナビゲーションは、応募者が興味を持ちやすい情報に簡単にアクセスできるように設計し、応募プロセスをスムーズに進められるようにすることが大切です。

ECサイト

ECサイトは、商品やサービスをオンラインで販売することを目的としたホームページです。

この目的を達成するためには、あらゆる属性のユーザーにとって魅力的かつ使いやすい構造が求められます。一般的なECサイトには、以下のページが必須とされています。

  • トップページ:新着商品やキャンペーン情報を強調
  • 商品一覧ページ:カテゴリ別や人気商品などを、視覚的に分かりやすく分類
  • 商品詳細ページ:詳細な商品情報、価格、レビューを掲載
  • ショッピングカート:選択した商品の一覧、購入へ進むためのページ
  • 購入手続きページ:購入者情報の入力、支払い方法の選択

ECサイトを設計する際には、何よりも商品を魅力的に見せ、購入プロセスをスムーズにすることが重要です。トップページでは、訪問者の関心を引くセール情報などを前面に出し、商品一覧ページではカテゴリや検索機能で簡単に目的の商品を見つけられるようにしましょう。

商品詳細ページでは、充実した情報提供により購入の決断をサポートし、ショッピングカートと購入手続きページでは、購入プロセスの簡素化を心がけます。これらのページ構成により、訪問者が求める商品を容易に見つけ、安心して購入できる環境を提供することが、ECサイト成功の鍵となります。

ホームーページの構成を作成する際の注意点

質の高いホームページを構成する際には、いくつかの重要なポイントがあります。以下に、オーソドックスな注意点を具体的に解説します。

階層を深くしすぎない

ホームページの階層は、原則として3階層までの深さに留めましょう。

階層を深くしすぎると、訪問者が情報を探す際に迷いやすくなり、印象が悪化したり離脱率が上がるなどのリスクが発生します。また、SEOに悪影響を及ぼす可能性もあります。ホームページの内容によって柔軟に対応する必要がありますが、伝統的には訪問者がどのページからでも「3クリック以内」で目的の情報に到達できることが理想的とされています。

シンプルで伝わりやすい構成を心がける

ホームページの構成は可能な限りシンプルにするべきです。

複雑なホームページの構成も訪問者が情報を探す際に混乱しやすく、サイト離脱率の上昇やSEOパフォーマンスの低下を引き起こすリスクがあります。ホームページの利用に慣れていない高齢者などのユーザー層は、複雑な構成を見ると何も言わずに離脱してしまうとも言われています。

できる限り多様なユーザーへ情報を届けるためには、シンプルで伝わりやすい構成はさまざまな面で効果を発揮します。余計な要素をなるべく排除することでユーザー体験を最大化させ、親切なホームページとすることを常に意識するとよいでしょう。

ホームページの構成はユーザーファーストの視点が大切

ホームページを構成する際には、ユーザーファーストの視点を持つことが最も大切です。

ユーザーが求める情報が迅速に提供される使いやすさを心がけることで、より多くのユーザーの満足度を高めることができます。階層を深くしすぎず、シンプルで直感的なナビゲーションを提供することが何よりも重要です。ユーザーがストレスを感じずにホームページを利用できれば、多くの人に愛されるホームページをきっと構築できるはずです。

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ビズクロ編集部
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