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働く女性の理想のワークライフバランスとは?現在の課題や社会進出について

2022/11/22 2023/06/01

ワークライフバランス

女性のワークライフバランス

働く女性を取り巻くワークライフバランスの問題。女性の社会進出が進み、仕事とプライベートの両立に悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、働く女性の理想のワークライフバランスとは何か、働く女性の社会進出状況や現在の課題について解説します。

働く女性の理想のワークライフバランスとは?

理想のワークライフバランスとは、仕事と仕事以外の生活の調和が「本人が望むバランス」で調和し、その両方が充実した状態を意味しています。

どちらかというと、働き方改革としての「子育て優先の生活」や「趣味や学習の時間の充実」といったワークスタイルの実現ばかりが注目されがちですが、もちろん「仕事に注力したい」と考える人もいます。

つまり、ワークライフバランスの“理想”は個々で異なり、プライベートの充実だけが、ワークライフバランスではない点に注意しなければなりません。

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ワークライフバランスが重要視されている理由

ワークライフバランスが重要視されるようになった背景には、いくつかの社会背景があります。

一つは、人材不足への対応です。出産や育児などのライフステージの変化により、「定時勤務」が困難となる従業員は少なくありません。そのため、ワークライフバランスが実現できる柔軟な環境を整えることで、従業員の離職を防止できるのはもちろん、新たな採用の幅も拡げることができるのです。

柔軟な勤務形態の導入は、育児だけでなく介護や自身の病気療養などの事情を抱える従業員の離職防止にもつながるでしょう。

また、出産を望む女性においては、その一方で産後のキャリア形成に悩みを抱える人も少なくありません。安心して復帰できる環境が整っていることで、長期的なキャリアを諦めることなく、仕事と仕事以外の生活の両方を充実させることができるようになるのです。

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日本女性の社会進出の現状は?

令和3年に内閣府が実施した調査によると、就業率は近年男女ともに上昇しているなかで、特に女性の就業率の上昇が著しく、15~64歳の就業率は、平成17年の58.1%から令和3年には71.3%となっています。

また、25〜44歳で見ると平成17年では58,1%、令和3年になると78.6%に上昇しており、働く女性の就業率は非常に高くなっています。

[出典:男女共同参画局「女性就業率の推移」]

産後2年以内に「約6割超」が就業

約半数が第一子の出産を機に離職している現実の一方で、未子が2歳以下の既婚女性の就業割合は、6割を超えるという実態もあります。

つまり、一度は離職するものの、そのうち半数以上が2年以内に、再就職していることになるのです。そのほかにも、男女ともに「仕事と子育ての両立」を理想のライフコースとする割合も上昇し、「再就職」や「専業主婦」といったライフコースをおさえて最多となっていることから、女性の就業に対する価値観も実態にそって変化していることが伺えるでしょう。

[出典:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」]

性別役割分担意識も変化している

ここまで解説した日本女性の社会進出の現状から、「夫は働き、妻は家庭を守る」といった、従来は一般的とされていたライフスタイルのあり方が変化していることがわかります。

育児がひと段落したら「働きたい」と考える女性が増え、育休を取得する男性も増加しています。単に性別を理由に役割を決める性別役割分担意識も、育児=女性の役割ではなく、夫婦で協力して行うことへと変化しているのです。

女性活躍推進法の施行

さらに平成28年4月には、女性の社会進出における課題の解消や活躍を支援するための「女性活躍推進法」も施行されました。

男女平等な雇用機会と待遇の推進など、女性の活躍を支援するための法律であり、具体的に、企業は「一般事業主行動計画」に基づいて、女性労働者の割合や勤続年数などの現状を把握し、目標を設定して、達成するための計画を立てることが義務付けられています。

ちなみに、計画策定後は、都道府県の労働局に策定の届出をするほか、実施状況の点検・効果測定の実行にも努めなければなりません。

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働く女性のワークライフバランス実現に向けた課題

続いて、働く女性のワークライフバランス実現における課題について詳しく解説します。

キャリア形成における環境整備

性別役割分担意識が変化しているとはいえ、依然として、女性は出産・育児といったライフステージの変化の影響を受けやすい状況にあると言えるでしょう。

就労意欲や本人の意思にかかわらず、役職や職種の変更を余儀なくされるケースも少なくありません。その場合、キャリア継続のため、出産を諦めるといった選択をすることもあり得るのです。

仕事と生活の両立を望む女性の「キャリアパス」が途絶えてしまうことのないよう労働環境を整える必要があります。

【最新】ワークライフバランスが実現しやすい職種・業界とは?

女性の負担増加

ワークライフバランスの実現は、考え方によっては、仕事・家事・育児の全てを女性がこなせる状態になってしまうとも捉えられます。その場合、女性の負担がさらに増えることにもつながりかねません。

ワークライフバランスを実現する意義や目的については、日本企業全体での、意識改革や統一が求められる課題とも言えるでしょう。

男性の育休取得率アップ

男性の育休取得率は、近年増加傾向にありますが、他の先進国と比較してみると、まだまだ日本の男性育休取得率は低い水準を推移している状況です。

また、子育て世代の男性残業者割合も高く、男性の育児参加を推進するには、多くの課題があると考えられています。

そのため、企業には男性の育休取得のほか、積極的な育児参加ができるよう、制度や社風を早急に整備することが求められているのです。

ワークライフバランスを充実させる必要性とは?メリットを徹底解説!

女性のワークライフバランスを実現するための取り組み

ここからは、ワークライフバランス実現に向けた実際の取り組みをいくつかご紹介します。

柔軟な働き方の導入

短時間勤務やフレックスタイム制、テレワークなどの働き方は、仕事と生活の両立がしやすい働き方の代表例と言えるでしょう。

ただし、業務の特性上、全社的なテレワーク化やフレックスタイム制の適用が困難となる場合、通常のオフィス出社・定時勤務をする従業員が「不公平さ」を感じてしまうリスクもあります。

このような不満は、柔軟な働き方を選択しにくい雰囲気にもつながってしまいます。働き方の多様化を受容する意図を全社的に共有するとともに、「公平性」を保つための施策や制度の整備も検討しましょう。

企業内託児所・保育所の設置

企業内託児所・保育所の設置については、政府による助成金などの支援を受けることも可能です。

このような支援策は、企業が託児所や保育所を設置しやすく、女性の社会進出をサポートするだけでなく、地域の人材確保にも貢献しています。

休暇制度等の導入

年次有給休暇だけでなく、子の看護休暇制度や病児保育に関するサポート制度の導入なども、育児中の従業員のワークライフバランス実現に効果が期待できます。

休暇の取得だけでなく、保育をサポートする制度の検討は、生産性の維持といった面でも有効な施策と言えるでしょう。

DXの推進

業務のIT化は、業務効率の改善による生産性の向上が期待できるのはもちろん、テレワーク化を推進する上では、欠かせない取り組みの一つとなるでしょう。

テレワーク化は、ワークライフバランスが向上するだけでなく、就業地の制限がなくなることから、全国各地あるいは海外在住者の採用も可能になります。人材不足が深刻化する現代社会において、優秀な人材が確保しやすくなるのは、企業にとっても大きなメリットとなるはずです。

復職サポート支援制度の導入

一度離職した従業員が復職しやすいよう、復職を支援する制度を設けるのも有効です。

ただし、「誰でも戻れる制度」にしてしまうと、安易な離職を促しかねません。制度の適用に関しては、退職理由や勤続年数など、ある程度の条件を設定しておくと良いでしょう。

【最新】ワークライフバランスの企業事例23選!成功から学ぶ推進のコツ

女性活躍中!ワークライフバランスの実現に向けた企業の事例

ここからは女性が活躍できる環境が整っている企業の事例について紹介していきます。

株式会社サイバーエージェントの事例

株式会社サイバーエージェントでは

広告代理事業をはじめとして様々な事業を展開しているサイバーエージェントでは、macalon(マカロン)という出産・育児を経ても働き続けられるための制度を提供しています。

女性が休みをとるための呼び名の統一、妊活中の社員をサポートするなど、女性の働き方を配慮した取り組みが実施されています。

サントリーホールディングス株式会社の事例

飲料メーカーであるサントリーホールディングスでは、フレックス・テレワークなどの基本的な制度に加えて、子どもの介護休暇や復帰時のベビーシッターサービスなどを提供しています。

また、育児全般のために付与される特別休暇の「キッズサポート休暇」も提供しており、育児と仕事を両立しながら働ける環境が提供されています。

理想のワークライフバランスを実現して女性活躍の場を広げよう

働く女性の理想のワークライフバランスについて解説しました。

改めて、プライベートの充実だけが、ワークライフバランス実現ではない点を認識した上で、柔軟で多様な働き方や制度を整え、女性はもちろん、全ての従業員が活躍できる環境整備を推進していきましょう。

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