朝礼は時代遅れ?働き方改革で朝礼を廃止するメリットや注意すべきこと
情報共有などのために定例的に行われている朝礼ですが、働き方改革により朝礼を廃止する企業も増えています。本記事では、朝礼を廃止するメリットやデメリットなどを詳しく解説していきます。また、朝礼に代わるおすすめの施策も3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
朝礼は時代遅れ?朝礼の意味と目的とは
日本企業において慣例的に行われている「朝礼」は、現代にあっては時代遅れなのでしょうか。
朝礼は、社員が集まり、アイデアを交換し、フィードバックを共有し、互いに学び合うための手段です。一方で、誰もが朝礼に意気揚々と参加するわけではありません。ほとんどの場合、従業員は朝礼のことを考えるのを嫌がるでしょう。
しかし、その理由は朝礼にメリットを見出せないからであり、おそらく朝礼の開催方法に原因があると言えるでしょう。そこで、ここではまず、朝礼の意味と目的について解説していきます。
社内への情報共有
社長や管理職のなかには、朝礼において全チームや特定の部署に影響を与えるような会社の重要な情報を共有する場合があります。つまり従業員に対する情報共有の手段として、朝礼が開催されているのです。
メンバー全員と情報共有するための朝礼は、スタッフ全員が重要な成果を共に祝い、方向性や考え方の認識を統一するための有効な場になり得ると言えるでしょう。
社員のモチベーション向上
朝礼の場で自由な意見交換が行われ、メンバーの考えを個人的に見聞きすることができれば、チーム内でより深い絆を築くことができるようになります。
朝礼は、この強い絆を生み出すのに役立ちます。仕事の成功と生産性には、強力なチームワークが不可欠です。仕事上の良好な関係を築き、維持するためには、物理的な顔合わせに勝るものはありません。
また朝礼の場で表彰されたり、意見を求められて取り入れられたりすることはモチベーション向上につながります。
従業員は自分の意見が求められ、考慮されていると感じれば、自分の仕事をより大切にするようになります。また、チームや組織全体の向上に貢献しようという意欲も湧いてきます。
チームや会社に対する帰属意識は、組織における自分の居場所を確かなものにし、自分の仕事を評価することにもつながります。従業員のエンゲージメントが高まれば、従業員の生産性が向上し、ビジネス全体の成果も上がることが期待できます。
企業のビジョンや理念の確認
企業のビジョンや理念の確認にも、朝礼は役立ちます。日常の業務のなかで、企業のビジョンや理念を確認する機会はあまりないのではないでしょうか。
ビジョンや理念は、企業が事業活動を通じて実現を目指していることです。したがってそれは、事業活動の方向性を指し示すものでもあります。
ビジョンや理念が不明確な場合、従業員は仕事を通じて何を成し遂げればいいのかがわからなくなってしまいます。それによってモチベーションの低下や離職率増加などにつながる可能性もあります。
朝礼は、会社が向かう方向性や行動指針を再確認できる場とも言えるでしょう。
朝礼は無駄?働き方改革で朝礼を廃止するメリット
朝礼の意味と目的を上のトピックで説明してきましたが、働き方改革の一環として朝礼を廃止する動きがあるのも事実です。
特に、働き方改革に伴って、フレックスタイム制が導入されるようになり、そもそも同じ時間から働き始めることが当たり前でなくなりました。その結果、朝礼を廃止する企業が増えたのです。
朝礼を廃止するとどのような効果があるのでしょうか。ここからは、朝礼を廃止するメリットについて考えていきます。
集中力が高い朝の時間を有効活用できる
会議の数が多ければ多いほど、一人で集中できる時間が少なくなります。また、スケジューリングが悪いと、作業時間が細切れになるため重要な深い思考が妨げられ、生産性低下を招きます。
朝礼も同じです。集中力が高い朝の時間をわざわざ朝礼に使う必要はありません。生産性の高い時間を有効に活用することで、作業効率をアップさせたり、コア業務に注力できるようになるでしょう。
モチベーションのアップ
朝礼が日々のルーティンになっていたり、叱責の機会になっていれば、当然、参加したくなくなるでしょう。
そういった朝礼がなくなるだけで、朝からポジティブなマインドで仕事を始められます。つまり、朝礼の廃止は従業員のモチベーションアップにつながる可能性があるのです。
形骸化の防止
朝礼は定例的に行われるものですが、そこで行われていることがルーティン化していて、毎回同じことをしているだけであれば、その効果はほとんどないと言えるでしょう。
朝礼が形骸化してしまっていて、目的意識が希薄になっているからです。こうした朝礼は廃止することによって時間を有効に活用できるようになります。
ストレスが溜まるのを防げる
朝礼は参加者にとってストレスとなっているケースが少なくありません。特に、形骸化しているような朝礼は、朝礼をする意味を参加者が感じにくく、参加するメリットを見いだせない状態となっています。
また朝礼のために朝早く出勤する必要がある場合もストレスの原因になります。朝礼を廃止するだけで、従業員のストレスが軽減されるケースもあるのです。
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働き方改革で朝礼を廃止するデメリット
働き方改革の一環として朝礼を廃止する企業が増えている一方、朝礼の効果を適切に評価して積極的に朝礼を取り入れている企業も少なくありません。
ここでは、朝礼を廃止するデメリットについて説明していきましょう。
社員の働く意欲が低下する可能性がある
朝礼は管理職と従業員、あるいは従業員同士のコミュニケーションを促進している側面があります。朝礼を行うことで、社員同士でコミュニケーションが行われ、情報が共有されることで、チームワークが芽生えるのです。お互いの信頼関係も醸成されます。
朝礼がなくなれば、社員からこうした機会が奪われることになります。その結果、社員の働く意欲が低下する可能性があります。
オンとオフの切り替えが上手くできなくなる
朝礼によって仕事のオンオフを切り替えているという社員もいるかもしれません。また、朝礼によってその日の仕事内容を決めているという社員もいるでしょう。
社員全員が一堂に会することが緊張感を生んでいるという側面もあります。そのため、朝礼がなくなれば、仕事のオンオフの切り替えが上手くできなくなり、やる気の低下につながるケースや、社員の規律意識・共同意識が薄れてしまう可能性もあります。
人前で話す機会を損失してしまう
朝礼を含め会議そのものを減らしているような会社では、社員同士でコミュニケーションをとる機会も少なくなりがちですが、それ以上に、人前で発表を行う機会が無くなってしまいます。
人前で話すことは、社内でアイデアを共有するという意味でも非常に重要です。また、人前で話す機会があるからこそ、その準備のために自分の考えをまとめる機会が生まれたりするものです。
したがって、人前で話す機会を失ってしまえば、アイデアをまとめ相手に伝えるという機会を失っている可能性があるのです。
朝礼を行う場合に注意すべきこと
朝礼を行う場合、いくつか注意しておきたいことがあります。以下では、朝礼を行う場合に注意したい重要なポイントについて解説していきます。
スピーチと司会は順番に行う
朝礼の目的は何か、朝礼中に共有したいことは何か、それは朝礼参加者にとって有益なことか──こうしたことを明確にしたアジェンダが朝礼には必要です。
このアジェンダにもとづいて、発言者(スピーチをする人)を司会があらかじめ指名しておきましょう。スピーチと司会は順番(輪番制)に行うことで、メンバーが当事者意識をもって参加できるようになります。
朝礼は長時間の議論をするような場ではありません。情報共有とコミュニケーションの促進がなされればその効果は十分であると言えます。
あらかじめ決めたアジェンダにそって、必要な人が必要に応じて発言できるように準備しましょう。そうすることで、朝礼の短い時間を有効に活用できるはずです。
積極的にリアクションしていく
朝礼では司会者やスピーチ担当者だけが発言するわけではありません。チームメンバーにも意見や感想を伝えてもらいましょう。
メンバーが少ない朝礼の場では、全員に発言の機会を与えるのも良いでしょう。また、若手社員などに対しては、必要に応じてスピーチや発言内容がどうだったか、何を改善すべきかについて、チームからフィードバックするのも良いでしょう。
時間を管理する担当を用意する
朝礼の時間はきちんと管理しましょう。出席者に十分な告知をすることで、準備や出席を確保することができます。アジェンダを使えば、各トピックにどれくらいの時間が割り当てられるかが事前に分かります。
朝礼の時間は15分程度が一般的です。それ以上は逆効果になる可能性があります。15分程度が一般的とはいえ、朝礼をさらに短くしてもかまいません。予定より早く終わった場合は、長引かせないようにまとめましょう。
アジェンダにないものは、議論される予定がなかったものです。他の議論やトピックに脱線しないようにしましょう。もし必要な議論だと思うのであれば、別の機会を設けて議論するようにしましょう。
働き方改革で朝礼を廃止する際に代わりとなるおすすめの施策
働き方改革で朝礼を廃止する際には、朝礼の代わりとなる施策の導入を考えましょう。以下のような施策が、朝礼の代替手段となりうるはずです。
オンラインで定期的に朝礼を実施
朝礼の代表的なメリットとして情報共有があります。朝礼で情報共有しておけば、その日一日の仕事の流れをスムーズに調整できるようになります。朝同じ場所に集まるのが難しいのであれば、朝礼をオンラインで定期的に実施するのも良いでしょう。
オンラインであれば、すぐに集まってすぐに解散することもでき、朝の貴重な時間を無駄に使うこともありません。
オンラインであれば、定期的に開催するとしても、Googleカレンダーなどの機能を使って自動的に招待が送られるようにしておけば手間なくオンライン朝礼を開催できます。気軽に参加できるのがオンライン朝礼のメリットです。
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定期的に1on1を実施
朝礼にはコミュニケーションの円滑化というメリットもあります。管理職と従業員の関係性は極めて重要です。朝礼はその円滑化に一役買っている側面があります。
したがって、朝礼を代替するような定期的な1on1ミーティングを実施するなどして、しっかりとコミュニケーションをとっていくことが重要です。
定期的に1on1ミーティングを実施する際には、ランチミーティングのようなインフォーマルなミーティングの方法が合っているでしょう。ここでのミーティングの目的は情報をしっかりと共有することにあるというよりも、お互いに信頼関係を築くことにあるからです。
チャットツールで日報報告を実施する
直接会って集まらなくても、近年では気軽に連絡できる手段が発達しています。その手段の一つがチャットです。メールと違い、チャットは気軽に会話をはじめられるというメリットがあります。
チャットツールを利用して日報報告を行うことで、手間なく情報共有を図ることができるでしょう。日報の形式は、テンプレートなどを利用して手間がかからないようにすると負担なく、確実に情報共有ができるはずです。
働き方改革で朝礼を廃止する際は目的を明確にしておこう
朝礼をはじめとして、ミーティングを行わない組織は、しばしばコミュニケーションのミス、方向性の欠如という課題に直面します。
働き方改革の推進のために、一方的に朝礼を悪いものとして決めつける必要はないでしょう。朝礼の実施にはメリットがあり、従業員同士のコミュニケーションを活発にしたり、情報共有の結果として仕事をスムーズにしたりといった効果があることは否定しようがありません。
したがって、働き方改革で朝礼を廃止する場合は、なぜ廃止するのか、その理由を明確にしておく必要があります。そうしなければ、朝礼によって防がれていた問題が一気に噴出する可能性も捨てきれません。
理由を明確にし、なぜ朝礼を廃止するのか、十分に時間をかけて従業員に説明し、その意図や目的を共有することが重要です。必要に応じて、ここで紹介したような代替案の導入を検討してみても良いでしょう。
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