やる気のない部下の特徴とは?どう接すべき?面談での正しい指導方法
企業にとって重要な課題となる、やる気のない部下への対処法。部下のやる気は企業全体での生産性にも影響するため、早急に指導していくことが必要になるでしょう。そこで本記事では、そんなやる気のない部下への対処方法について、部下の特徴から正しい指導方法まで徹底解説していきます。
目次
やる気のない部下の特徴
やる気のない部下には、いくつかの特徴があります。ここでは主なものを2つ紹介しましょう。
最低限の仕事だけを行う
やる気がない部下は上司から与えられた業務だけを行い、必要最低限の業務量に収めようとします。自分から能動的に仕事を探すことはありません。
たっぷりと時間をかけて仕事を終わらせるため、上司から見ると、サボっているのか仕事が遅いのか判断がつかないことがポイントです。
気力や責任感がない
自分が担当する仕事に対して、気力や責任感を持たないところもやる気のない部下の特徴のひとつです。
提出期限や集合時刻などを守らず、ミスを他人のせいにすることも目立ちます。あいさつや受け答えの声も元気がなく、全体的にやる気を感じられません。
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やる気のない部下が抱えている悩み
やる気のない部下は仕事に対する悩みを抱えている可能性があります。部下が抱えやすい悩みを3つ紹介していきます。
自分への評価に納得していない
自分の実績や行動に対しての評価に納得できないことが理由により、無気力な状態に陥っているケースも考えられます。
ひたむきに業務に取り組んでいるにも関わらず正当な評価を得られないと、どうしてもモチベーションが低下してしまいやる気がなくなってしまうのです。また、評価を上げたくても実際にどのような行動をすれば良いのかわからずに悩んでいるケースも考えられます。
仕事に対してモチベーションがわかない
仕事に対してのモチベーションが保てていないこともやる気がない理由の一つです。部下が希望している以外の業務や雑務に近い業務を任されているため、モチベーションが低下している可能性があります。
業務内容以外の評価や人間関係に不満を抱えているなどの要因も考えられるため、何が原因となっているのかを明確にしておく必要があるでしょう。
上司に対して不満を持っている
上司に対して、強い不満を持っている場合もあります。仕事そのものにやりがいや意義を感じていても、上司との相性が悪いと毎日の業務へのモチベーションが保てずにやる気がなくなってしまいます。
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やる気のない部下にしてはいけないNG行為
やる気のない部下に対して、やってはいけないNG行為が存在します。代表的なものを4つ取り上げます。
部下に対してすぐに口を出す
部下の仕事に対しての姿勢や取り組み方などについて、逐一口を出すと自らの否定されている気持ちになってしまうため、やる気の低下につながってしまいます。
そのため、頻繁なアドバイスや考え方の押し付けは避けましょう。部下の成長のためにも、自身で考える機会や自発的に行動する姿勢などを設ける必要があります。
部下に仕事を与えない
部下に業務そのものを与えないというのも逆効果です。
なぜなら、貴重なスキルアップの機会を奪っているからです。部下自身の仕事へのモチベーションも大きく低下してしまいます。現時点での能力に合った仕事を割り振るようにしてください。
部下を辞めさせるための行動をとる
やる気がない部下に対して、退職を勧めたり、強要したりする行動は絶対にNGです。部下によっては訴訟を起こすなどの大きな問題につながる可能性があります。
そのため、1on1や業務中などで自然な形でヒアリングを行なって原因を突き止めた上で、アプローチするようにしましょう。
部下を褒めずに放置する
やる気のない部下に対して、肯定的な言葉をかけずに放置することは厳禁です。
放置すると「自分に対して関心がない」「期待されていない」などと感じてしまい、自己肯定感の低下・モチベーションの低下につながります。できるだけ肯定的な言葉をかけ、部下のやる気・モチベーションを高められるようにしましょう。
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やる気のない部下と接する際のポイント
やる気のない部下と接する際は、3つのポイントを踏まえたうえで会話をしましょう。
部下の話をしっかりと聞く
部下とはしっかりと向き合って傾聴する姿勢が重要です。また、話の端々で相槌をしたり、話を引き出すためのオープンクエスチョンにも取り組みましょう。
「自分の話にしっかりと向き合ってくれる」と安心感を持ってもらうことで、関係性の向上や部下のストレス解消などにつながります。
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部下に仕事を振る
部下のスキルや経験にマッチした内容の仕事を割り振りましょう。部下の良い部分を褒めながら、適切なタイミングでアドバイスを行ってください。わからないことがあったら解決方法を提示し、大きなミスをした際にも攻めず、上司が責任を持つということを明確にすることが重要です。
なお、仕事量が多いと残業やモチベーションの低下につながってしまうため、リソースやキャパなどを踏まえた上で割り振るようにしましょう。
失敗してもすぐには怒らない
部下の失敗に対して闇雲に怒ってしまうのはNGです。失敗をした場合には「失敗の要因はどこなのか」「次成功するためには土ような行動をすべきなのか」など、次の行動に向けた言葉かけを実施しましょう。
また、失敗することは必ずしも悪いことではありません。結果がついてこなかっただけで、失敗までの過程や取り組み自体は評価すべきです。失敗という事実だけではなく、過程や取り組みについても確認するようにしましょう。
やる気のない部下の面談での正しい指導方法
面談時の指導方法によって、部下のやる気を向上させることができます。正しい指導方法を学んでみましょう。
報・連・相を徹底させる
「報・連・相」を徹底させ、細かな事項まで上司に伝えさせることを習慣づけましょう。 早めに情報共有ができていれば、大きな失敗を未然に防止できます。はじめのうちは上司から積極的に声をかけて、話しやすい雰囲気をつくりましょう。
また、報・連・相のフォーマットが定まっていないとどのように報告すべきか不透明なので、フォーマットの部分も上司側で用意しておくと親切です。
現実的な目標を設定する
部下には実現できる現実的な目標を設定しましょう。実現が難しい高過ぎる目標を設定してしまうと、成功体験を味わうまでに時間がかかり、モチベーションが低下してしまうからです。
小さな成功体験を積み上げていくことによって成長につながり、部下のやる気やモチベーションの向上につながります。
良いところは積極的に褒める
面談や日々の業務の中で、部下の良い取り組みや成果については積極的に褒めて肯定的な言葉がけをしましょう。
肯定的な言葉掛けをされて嫌な気持ちになる人はほぼいないので、仕事に対してのやる気・モチベーションもアップするはずです。
また、直接言葉をかけるだけではなく、他のメンバーに共有することも効果的です。
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やる気のない部下はどうするべき?タイプ別対処法
やる気のない部下には、いくつかの種類があります。タイプに合った方法を実施しなければ、思ったような効果は得られないでしょう。適切な対処法を、タイプ別に解説します。
タイプ1:仕事に関心がない
現在の仕事に興味や関心がない部下に対しては、なぜ関心を持てないのか・どのような理由があるのかなどをヒアリングしてあげるのが効果的です。
関心が持てない原因を明確にすることで、上司側の対応方法が明確になり、最適なアプローチをすることができます。
タイプ2:仕事で失敗することが怖い
失敗を恐れて仕事に積極的になれない部下に対しては、とにかく失敗は恐れるものではない旨を伝えてください。
業務上の不安やつまづきがある場合には「すぐにフォローするので気軽に質問をください」などの言葉もかけておきましょう。
タイプ3:向上心が低い
向上心そのものが低い場合には、通常業務以外とは別の業務を任せてみて成功経験を積ませることが良いでしょう。
初めての新鮮な業務をこなすことで、今までは感じられなかった経験を積めるので、向上心の向上にもつながる可能性があります。また、部下の新たなキャリアの発見にも期待できます。
タイプ4:不満や悩みを抱えている
上司や会社に対して不満や悩みを抱えている場合は相談の場を設けてあげましょう。部下の主張には、今後会社を大きくしていくためのヒントが隠されていることもあります。しっかりと話を聞き、悩みを解決するためのサポートに徹しましょう。
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やる気のない部下を上手に指導して生産性を上げよう
やる気のない部下には、部下なりの悩みがあります。タイプに合わせた対処方法を実施することで、部下のモチベーションが高まり、経験を積むことでハイスキル人材に成長させることも可能です。今回ご紹介した内容を参考にして、部下の育成方法を見直してみてください。
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