名刺の大きさはどのくらい?一般的なサイズやサイズごとの違い
ビジネスを円滑に進めるために必要な名刺。海外取引や異業種との取引が多い場合、交換した名刺を比較してその大きさや形状の違いに気がつく人も多いのではないでしょうか。本記事では、名刺の一般的な大きさはどのくらいなのか、国による名刺の大きさの違い等について解説します。
目次
日本の一般的な名刺の大きさとは?
日本国内のビジネスシーンにおいて交換される名刺の標準的な大きさは55mm×91mmとされており、4号名刺とも呼ばれ、もっとも広く普及しているサイズです。なお、関西圏では9号と呼称されるケースもありますが、実寸は4号サイズと同じになります。
名刺はビジネス上で重要なアイテムであり、サイズが適切でないと信頼性や印象が低下する恐れがあります。そのため、名刺を作成する際は、日本の一般的な規格を踏まえた4号を選択しましょう。
国による名刺の大きさの違い
各国にはビジネス文化や習慣に応じた名刺サイズの規格が存在します。以下の表は、日本を含めた各国における名刺の標準サイズです。
国 | 寸法(短辺×長辺) |
日本 | 55mm×91mm |
ブラジル・インド・ロシア・ハンガリーなど | 50mm×90mm |
アメリカ・カナダ | 51mm×89mm |
中国・香港・マレーシア・シンガポール | 54mm×90mm |
ヨーロッパ全般(イタリア・イギリス・フランス・ドイツなど) | 55mm×85mm |
台湾・デンマーク・ニュージーランドなど | 55mm×90mm |
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4号サイズの名刺が規準になった理由
4号サイズの名刺が日本の規準として確立した背景には、いくつかの理由が考えられます。一つは、フランスのディスデリという写真家が生み出した写真付きの名刺規格がもとになっている説です。現在見られる長方形の名刺であったとされ、標準規格にも影響したと考えられています。
人間がもっとも美しいと感じる黄金比からサイズを導き出した説も有名です。かつて日本では測定単位に「尺寸」を用いており、当時の名刺の長辺は3寸として広まっていました。3寸は約91mmであり、黄金比に照らし合わせると短辺は約55mmと導き出されます。名刺は相手への敬意を示すコミュニケーション手段である点から、黄金比を用いることで受け入れやすい形を追求していったのかもしれません。
4号サイズの名刺を選ぶメリット
日本で一般的な4号サイズの名刺は、基本規格であるために多くのテンプレートが作られており、デザインを簡単にカスタマイズ可能です。専用のソフトやアプリを使って、洗練されたデザインの名刺を作ることができます。
デザイン会社でも当たり前に普及しているため、外部発注する際にもスムーズでしょう。なにより、日本国内のビジネスシーンでの一般的な規格であることから、相手への違和感を避けることができます。
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さまざまな名刺のサイズ・大きさについて
名刺は国や業界、目的によってさまざまなサイズ・大きさが存在します。ここでは、国による名刺サイズの違いや特徴について解説します。
欧米名刺(51×89mm)
欧米における標準的な名刺のサイズは、51mm×89mmとなっています。この規格は、アメリカやカナダを中心とした北米地域で主流の名刺です。
日本においても、グローバル企業の一部では欧米サイズの名刺を使うケースがあるでしょう。スーツの胸ポケットに難なく入るサイズとも言われ、日本では珍しい名刺の一つです。
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3号名刺(49×85mm)
3号名刺とは、49mm×85mmのサイズを指す小ぶりの名刺です。4号名刺よりも若干小さく、女性を中心に使われることが多くなります。厳格なビジネスの場というよりは、美容院やカフェといった親しみ深いお店によく馴染む名刺でしょう。
小さいため持ち運びしやすく、名刺入れがない場合でも財布に難なくしまえます。名刺以外には、お店のスタンプカードなどにも最適な大きさです。
5号名刺(61×100mm)/6号名刺(70×116mm)/7号名刺(76×121mm)
5号、6号、7号の名刺は、それぞれ61mm×100mm、70mm×116mm、76mm×121mmの寸法を持ちます。標準的な4号名刺よりも大きく、情報量が多い場面や、特定のデザイン要素を強調したい場合に使う名刺です。商品の写真や詳細なプロフィール、長文の情報を掲載したい場合などに有効でしょう。
ただし、これらの大型名刺は通常の名刺入れに収納しにくいため、使用場面や受け手を選ぶ欠点があります。場合によっては非常識だと受け取られることもあるため、多用は控えるのが無難です。
二つ折り・三つ折り名刺
二つ折り・三つ折り名刺は、展開すると複数の面が出現する形式の名刺で、縦型・横型のタイプがあり、デザインや用途に応じて使い分けるのが基本です。折り目のある名刺は、通常よりも大量の情報やイメージを盛り込むことができます。企業の概要やサービス内容、製品写真などを詳細に掲載する際や、異なる言語での情報を併記したい場合に有効です。
独自性やクリエイティブ性を強調できることから、イベント限定の名刺としても使われます。ショップカードにも多用され、ポイントを貯めるためのカードとして配布されることが多いでしょう。なお、複雑な折り方やデザインが求められる場合、印刷コストやデザインコストが高まることも考慮点となります。
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名刺をきれいに印刷するためのピクセル数
名刺を高品質に印刷するためには、適切な解像度とピクセル数の確保が不可欠です。一般的な名刺印刷では、350dpiの解像度が推奨されます。4号サイズの名刺をデザインする場合、解像度350dpiに必要なピクセル数は約756×1,253ピクセルとなります。
高い解像度を用いることで、文字やロゴ、画像等が鮮明に印刷可能です。逆に解像度が低い場合、ジャギーの発生や画像のぼやけが生じる恐れがあるため、デザインを外注する際や自身で作成する際には、適切なピクセル数と解像度を確保することを心がけましょう。
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名刺の大きさは活用するシーンに合わせて選ぼう
名刺の大きさやデザインは、活用するシーンや相手によって異なる効果を生むことがあります。日本国内では4号サイズが基準となるため、適合する名刺を準備しておきましょう。
イベント時には印象に残るサイズ・デザインを使うなど、シーンに合わせて使い分けることも重要です。名刺のサイズは一つの戦略といえます。その選択がビジネスの成功に直結することを忘れずに、適切な判断を下しましょう。
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