健康経営における食事への取り組み事例|必要性やおすすめのサービス

最終更新日時:2023/10/30

健康管理システム

健康経営における食事

経営戦略の1つである、健康経営。少子化・定年年齢の延長等をうけて早急な対応が求められるなか、健康経営実現の秘訣として「食事」が注目を浴びています。本記事では、健康経営における食事への取り組み事例を、食事の必要性やおすすめのサービスとあわせて紹介します。

健康経営における食事への取り組みの必要性

健康経営の実現に向けた施策として、食事への取り組みを強化している企業が増えています。

食事への取り組みは、従業員の心身に直結する要素の1つとして注目されており、過度な偏食や断食は不調の要因となるため、健康経営における食事への取り組みの必要性は高いといえます。

体の資本となる食事の施策を試みれば、従業員の健康保護につなげることが可能です。健康経営優良法人の評価項目にも「食生活の改善に向けた取り組み」が設定されるほど、食事管理は重要視されています。

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健康経営における食事への取り組みの割合

日経リサーチが平成30年度に上場企業を対象とした「健康経営度調査」によると、健康経営の一環として食事の取り組みを行っている企業の割合は次の通りです。

  • 社食などで健康づくり支援メニューを提供:50.6
  • 社食等での栄養素・カロリー等の表示:50.2
  • 健康に配慮した食事・飲料の提供・補助:39.1
  • 外部事業者等の栄養指導・相談窓口の設置:29.5
  • 食生活改善アプリ提供等のサポートの実施:21.5
  • その他:16.5
  • 行っていない:24.2

※調査対象3,676社のうち、1,239社が回答(複数回答可)

[出典:株式会社日経リサーチ「平成30年度 健康経営度調査 前回の結果と今回の方針」]多くの企業が食事への取り組みを実施していることがわかりました。

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健康経営における食事への取り組み事例

健康経営における食事への取り組みについて、4社の事例を紹介します。実際の取り組み内容を知ることで、自社の健康経営にも活かしてください。

日東電工株式会社

日東電工株式会社は、グループ全体で28,000人が従事する高機能材料メーカーです。

同社には部署の垣根を超えた「健康チーム」があり、従業員の健康を考えたさまざまな取り組みを行っていました。そのなかで、「毎日朝食を食べない」「野菜やフルーツを食べていない」従業員が多いことがわかり、対策として野菜や果物の外注サービスを導入したのです。

サービスを利用した従業員の2/3が健康意識に変化があったと回答しており、具体的な食生活の改善を実現できました。副産物として、食事を通じた従業員同士のコミュニケーションの活性化にもつながっているようです。

株式会社AIRDO

株式会社AIRDOは航空会社という性質上、航空機の運行状況に合わせて早朝や深夜に働く従業員が多い傾向にありました。時間帯によっては空港内の店舗が営業時間外で、食事を選ぶことができない問題もあったのです。

健康経営に基づき、オフィス内でいつでも食事ができるようにと食事の外注サービスを導入しました。。施設利用者の7割以上が同サービスを利用するほど好評で、不規則な勤務時間における食事の支援につながっています。今後も取り組みを継続し、健康経営のさらなる推進を狙っている企業です。

株式会社WOWOW

放送局として多彩なエンタメを提供する株式会社WOWOWも、食事で健康経営を進めています。同社では深夜中継や時差のある海外とのやり取りが影響し、従業員の健康が危ぶまれていました。

対策として健康経営推進チームを設け、経済産業省主催の「健康経営度調査」にも回答しましたが、思わしくないフィードバックを受けたといいます。。この結果が転機となり、食事を補助するサービスの採用を決定したのです。

導入後の従業員の評判は上々で、野菜や果物がとれることに好意的な声があがりました。健康的なメニューのおかげで罪悪感が薄れるという意見もあり、深夜の業務でもしっかり栄養摂取ができる環境づくりにつながっています。会社主催の健康チェックイベントへの参加者が増加したなどの意外な効果もあったようです。

株式会社日比野設計

株式会社日比野設計では、従業員の働き方や健康面に対する疑問の声をきっかけに食事を用いた健康経営施策の実施に至っています。

深夜まで続く長時間労働の改善を目的に、一般開放もするレストランを設置しました。レストランでは昼・夕の食事を作っていたものの、夕食の提供は労働時間を長引かせる原因であると分析し、朝・昼の食事提供へと変えた経緯があります。地産地消をテーマとしたメニューで、無添加食材を用いた上質な食事が売りです。

施策後は従業員の長時間労働が改善されただけでなく、部署の垣根を超えたコミュニケーションの活性化も実現しました。

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健康経営における食事のアイデア

健康経営の一環として、食事面のサポートを取り入れるためのアイデアを4つ紹介します。社員の意見を聞くなどし、健康経営に有用なアイデアを導入してみましょう。

社食サービスを活用する

食事面のサポートとして、社食サービスの活用は非常に効果的です。昼食は社内で済ませる人も多く、一定数の利用が期待できます。また、自炊率が低い社員は栄養バランスが偏りやすいため、社食サービスによるバランスの良い食事が有効となるでしょう。

近年では以下のようなさまざまな社食サービスが確立しています。

  • 社員食堂
  • 宅配型サービス
  • 設置型サービス

社員食堂は自社の状況に合わせて最適化できる反面、設置コストやスペースなどが課題になります。一方、宅配型や設置型はコスト・スペースともに抑えられるため、手軽に導入できる健康経営の方法として注目されているのです。

シャッフルランチ・リモートランチを導入する

食事における健康経営として、シャッフルランチ・リモートランチを導入するのも1つの方法です。シャッフルランチ・リモートランチとは、日頃あまり接点のない社員同士でグループを作り、会社負担でランチタイムを楽しんでもらう取り組みです。

就業時間中のランチタイムを活用することで、誰もが参加しやすいコミュニケーションの場を確保でき、コミュニケーションの活性化が見込めます。多くの人と交流するほど得られる情報・知見も豊かになり、革新的な意見が出やすくなるといった利点も生まれるでしょう。

食事に関するセミナー・研修を開く

管理栄養士や食育アドバイザーを招き、社内で食事や栄養に関するセミナー・研修を開くのも有効です。専門家による正しい情報の提供は、社員が食生活を改善する糸口になったり、意識を変えるきっかけになったりします。

昼休みなどの参加しやすい時間帯に開催するほか、マルシェ・試食・ディスカッションなどを取り入れたユニークな企画にすると従業員の関心も集まりやすいでしょう。

管理栄養士等による相談窓口を開設する

健康経営に積極的に取り組む企業のなかには、食事にまつわる相談窓口を開設している例もあります。管理栄養士等からアドバイスをもらえる窓口を用意するほか、以下のようなアイデアの活用も有効です。

  • 外部の相談サービスを導入する
  • 健康相談用のチャットを開設する
  • 地域の保健センターを利用する

健康面に懸念を抱いている従業員が気軽に相談できる場所があることで、食生活を効果的に見直すきっかけになります。また、相談窓口から企業へのフィードバックを行うことで、従業員が抱える課題を把握しやすくなるメリットもあるでしょう。

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健康経営を実現させるおすすめの食事関連サービス

手軽に導入できるおすすめの食事関連サービスを6つ紹介します。健康経営としての採用はもちろん、福利厚生の充実にも役立つサービスです。

オフィスおかん

設置型社食サービスであるオフィスおかんは、3年連続(2020〜2022年)シェアNo.1、従業員満足度94%の人気を誇ります。

管理栄養士が監修した惣菜を1品100円で約20種類提供しており、オフィスに専用の冷蔵庫を設置して、毎月惣菜が届く仕組みです。複数品目を手軽に摂取できることから、栄養バランスの取れた食事メニューが目指せます。

サービス対象エリアは、離島エリアを除く全国にて展開中です。健康経営に設置型の社食サービスを導入したい会社は問い合わせてみると良いでしょう。

提供元株式会社OKAN
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
導入実績3,000拠点以上
機能・特徴
  • 置き型社食®
  • オフィスに専用の冷蔵庫を設置、24時間利用可
  • 1品100円で約20種類のお惣菜を提供
  • オフィスおかん仕送り便(自宅配送サービス)
URL公式サイト

Healthy Stand

Healthy Standは、オフィスにスマートミール認証弁当が届く設置型食事サービスです。

献立は管理栄養士が監修しており、100%手作り・無添加でありながら1食600円とリーズナブルに提供しています。毎日2種類の弁当がオフィスに届き、代金を集金箱に入れるだけの簡単な仕組みです。

スマートミール認証弁当の採用は、健康経営優良法人ホワイト500の加点対象にもなっています。一定の基準を満たした食事を提供したい企業や、ホワイト500の認定を目指す企業におすすめのサービスです。

提供元株式会社サステナブル・プランニング
初期費用なし
料金プラン月額利用料なし

一律600円/1食(最低月10食〜)

導入実績2,000社以上
機能・特徴
  • 2種類のスマートミール認証弁当がオフィスに届く
  • 管理栄養士監修・100%手作り・無添加
  • 配達されたお弁当が余った場合も追加課金なし
URL公式サイト

オフィスでごはん

オフィスでごはんは、毎月30種類の惣菜がオフィスに届く設置型食事サービスです。

メニューは管理栄養士が監修し、国産食材にこだわった無添加のメニューがラインナップされています。グラタン・チャーハン・揚げ物といった幅広い種類を用意しているので、社員の好みにも配慮することが可能です。賞味期限の管理も任せられることから、効率的な健康経営が叶います。30品目のうち25品目は毎月入れ替わるため、飽きることなく季節の食を楽しめるのも嬉しいポイントでしょう。

提供元株式会社 KOMPEITO
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • 毎月30品目のお惣菜がオフィスに届く
  • 管理栄養士監修・国産食材・無添加
  • 冷凍食品は3か月保存可能
URL公式サイト

KIRIN naturals

飲料メーカーのキリンが提供するKIRIN naturalsは、健康経営トータル支援サービスです。

企業の課題や状況に合わせてサービスを用意しています。従業員のヘルスリテラシー向上を目的としたプラットフォーム「ウェルネスストア」と、置き型食事サービス「ウェルネススタンド」の2つから選択可能です。

ウェルネスストアは、動画配信・eラーニング・サーベイなどを活用し、従業員の健康状態の把握や健康・食事に対する意識改革に取り組めます。食事だけでなく、従業員の健康管理・サポートを総合的に実現したい企業におすすめのサービスといえるでしょう。

提供元キリンホールディングス株式会社
初期費用ウェルネスストア:要問い合わせ

ウェルネススタンド:無料

料金プラン

【ウェルネスストア】

  • 52,800円(税込)/月/100ID

    ※ID数により変動

【ウェルネススタンド】

  • 月額料金無料
  • 商品代金のみ
導入実績500拠点以上
機能・特徴【ウェルネスストア】
  • 動画・eラーニング・サーベイなどによる分析支援
  • ヘルスリテラシーチェック
  • 健康経営のPDCA推進をサポート
  • ウェルネスポイント付与

【ウェルネススタンド】

  • 初期費用0円の飲料・食品の置き型サービス
  • 必要な月・量だけ発注可能
  • 冷蔵庫・販売キット無料貸し出し
URL公式サイト

mognowa

「希少価値の高い食事の提供」を謳うmognowaは、食の力で企業を支援する設置型の食事サービスです。

生産者とつながりを持ち、全国から厳選した季節の食材を採用しています。フードロスを徹底しており、1食から注文可能な完全受注生産で調理しているのも特徴です。

1食で栄養バランスが整うようメニューが設計されているので、食べるだけで自ずと健康管理が望めます。こだわりの食事で健康経営を進めたい企業にとって、魅力的な選択となるでしょう。注文前の試食も可能です。

提供元株式会社AIVICK
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • 食品の設置型サービス
  • 専用機材の貸出あり
  • 最低利用食数・毎日の注文ノルマなし
  • ヤマト運輸配送エリアに対応
URL公式サイト

ごちクルNow(旧シャショクル)

ランチタイムを健康経営に活かしたいなら、ごちクルNowが候補に挙がります。当日朝10時までのオーダーでランチが届くデリバリーサービスです。

少量から注文できる通常プランと、配送スタッフによる受け渡し付きのプラスプランから選択できます。注文はアプリ・Web・Slackから行えるうえ、注文時間になると通知が届くので便利です。

提供元スターフェスティバル株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • お弁当のデリバリーサービス(送料無料)
  • アプリ・Web・Slackから注文可能
  • 当日10時までの注文に対応
  • サービスエリアは東京23区
URL公式サイト

労働者の食事を見直し健康経営を実現させよう

健康経営の重要性が高まっている昨今、従業員の食事を見直しサポートする企業が増加しています。

食事をサポートすることで従業員の健康促進でき、生産性やパフォーマンスの向上、中長期的な医療コストの削減、休職・離職リスクの低減にもつながります。

手軽に導入できるサービスを活用するほか、他社の事例を参考にするなどして、食事による健康経営を推進していきましょう。

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ビズクロ編集部
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