ストレスチェックのメリット・デメリット!失敗しないためのコツも紹介

2023/08/17 2023/08/21

健康管理システム

ストレスチェックのメリットとデメリット

客観的な視点でストレスの度合いを計測するストレスチェック。具体的にどのような効果があるのでしょうか。本記事では、ストレスチェックの目的や、メリットやデメリットを解説します。失敗させないためのコツも紹介するので、取り組む際の参考にしてください。

ストレスチェックとは?

ストレスチェックは、従業員のメンタルヘルスの保護や、過重労働を防ぐための制度です。労働安全衛生法の改正により、2015年12月より義務付けられました。この制度は、主に従業員数が50人以上の企業が対象となっています。

具体的な実施方法は、従業員に一定の質問項目に基づくアンケートに回答してもらい、その結果を分析することで行われます。

この制度を適切に活用することで、企業は従業員のメンタルヘルスを保護し、生産性の向上につなげることも可能です。

ストレスチェックとは?義務化された背景や目的・実施方法を簡単に解説

ストレスチェックを実施する目的

ストレスチェックの主な目的は、従業員のメンタルヘルスの状態を把握し、その結果を基に職場環境の改善や個々のメンタルケアを行うことです。これは「一次予防」とも呼ばれ、ストレスによる健康障害を未然に防ぐための重要な取り組みです。

ストレスチェックを行うことによって、自身のメンタルヘルスの状態を客観視することが可能になります。また、結果を見ることで、自覚していなかった不調に気づけることもあるでしょう。これにより、セルフケアや医師による治療を受けることを促すことにもつながります。

もうひとつは、メンタルヘルスの状況を把握し、職場環境を改善するために行われます。ストレスチェックの結果をもとに「集団分析」を行うことで、職場全体のストレスレベルを評価することが可能です。集団分析の結果をもとに、職場のストレス要因を特定し、それを改善するための具体的なアクションプランを策定することが可能になるでしょう。

ストレスチェックは50人未満であれば対象外?実施するメリットを紹介

ストレスチェックを実施するメリット

ストレスチェックを実施することは、従業員と企業の双方にメリットがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

従業員が得られるメリット

従業員にとって、ストレスチェックは自身のストレスレベルを客観的な数値として把握する機会になります。これにより、自分自身のストレスの程度を明らかにし、セルフケアを行うことが可能です。

また、メンタルヘルスの状況が明確になることで、医師による面談や指導など、適切な措置を受けることにもつながります。

企業が得られるメリット

企業にとって、ストレスチェックは職場全体のストレスレベルを評価し、その結果を基に職場環境の改善策を考えるための重要なツールとなります。

集団分析の結果を用いて、部署やチームごとの職場環境の改善に活かすことができるでしょう。これにより、職場の雰囲気や生産性の向上、従業員の満足度やロイヤルティの向上につながります。

ストレスチェックの実施者と実施従事者とは?役割や要件を解説

ストレスチェックの実施によるデメリット

ストレスチェックの実施には多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。従業員・企業それぞれの立場から、考えられるデメリットを見ていきましょう。

従業員のデメリット

ストレスチェックの結果が高ストレスと判定された場合、それが自身のメンタルヘルスに対する不安を増大させる可能性があります。

また、ストレスチェックは匿名で行われますが、結果が職場に漏れることを懸念して、調査票を正確に記入しない従業員が出てしまうことも考えられます。その場合、正しいストレス判定を行うことはできません。

ストレスチェックで高ストレスだった社員の放置はNG!アプローチ方法を解説

企業のデメリット

ストレスチェックの実施と、その結果に基づく対策の立案・実施には時間とコストがかかります。実施義務があるために行っていても、効果的に活用できなければ労力と費用だけがかかるということにもなりかねません。

また、従業員が正確な回答をしていない場合は、適切な職場環境の改善を行うことは難しくなるでしょう。

ストレスチェックの効果を高めるためのポイント

ストレスチェックを成功させるには、適切な実施方法で行うことはもちろん、従業員と企業の双方がその重要性を理解し、積極的に取り組むことが重要です。

ここでは、ストレスチェックを効果的に行うためのコツを3つ紹介します。

チェック制度の効果や重要性を認知してもらう

ストレスチェックの目的と効果を従業員に明確に伝えることが重要です。

これにより、従業員は自身のストレス管理に対する意識を高め、ストレスチェックに積極的に参加することが期待できます。

できるだけ多くの社員に受検してもらう

ストレスチェックを受けることは、従業員のメンタルヘルスの改善に大きく寄与します。また、できるだけ多くの社員が実施することで、ストレスチェックの効果も高まります。ストレスチェックの重要性を従業員に理解してもらい、受検を促しましょう。

ストレスを解消できる制度や仕組みを導入する

ストレスチェックの結果を基に、企業はストレスを解消できる制度や仕組みを導入することが求められます。

これには、休息時間の確保、リクリエーションの提供、リラクゼーション施設の設置などが含まれます。これらの取り組みは、従業員のストレスの軽減と職場環境の改善に寄与します。

おすすめのストレスチェックサービス15選比較!選び方や料金・導入するメリット

ストレスチェック実施の流れ

ストレスチェックの実施は、企業の労働安全衛生の一部として重要な役割を果たします。ここでは、ストレスチェックを実施する際の流れを見ていきましょう。

事前に方針を明確にしておく

ストレスチェックの実施に先立ち、企業はその目的と方針を明確にしておく必要があります。これには、ストレスチェックの目的や実施の方法、結果の利用方法などが含まれます。また、実施時期・対象者・質問事項・結果の保管方法についても、あらかじめ定めておきましょう。

ストレスチェックを行う

事前準備が完了したら、実際にストレスチェックを行いましょう。ストレスチェックを実施する際は、匿名のアンケート形式で行い、従業員のストレス状況を評価します。

結果については、従業員に個別に通知する必要があります。システムを利用した場合は自動的に結果が表示されますが、マークシートなどで回答した場合は結果の通知に労力が必要となるでしょう。

面接指導の勧奨を行う

ストレスチェックの結果、高ストレスと判定された従業員に対しては、医師による面接指導を希望するかの確認を取りましょう。従業員からの申し出がない場合は、産業医面談を実施する必要はありません。

しかし、高ストレスの従業員に対して対策を講じないことは望ましくないため、プライバシーを確保したうえで個別に対応しましょう。

必要に応じて面接指導を行う

高ストレスと判定され、面接指導を希望した従業員に対しては、企業は医師による面接指導を行いましょう。従業員から面接指導の申し出があった場合、企業は産業医面談を実施する義務があります。面接指導については、事業所で選任した産業医が実施します。

また、面接指導の結果の記録は5年間の保存義務があるため、セキュリティ面も考慮し、適切な環境で保管しましょう。

環境改善・集団分析を実施する

ストレスチェックの結果を基に、事業部や部署ごとに集団分析を行います。集団分析を行うことで、職場全体のメンタルヘルスの状態を可視化し、課題を洗い出すことが可能です。

集団分析を行うことは義務ではありませんが、適切に職場環境を改善していくためにも実施するようにしましょう。

労働基準監督署へ報告する

ストレスチェックや面接指導を実施したら、結果とその後の対策を労働基準監督署に報告します。これにより、企業の労働安全衛生の取り組みが適切に行われていることを確認します。ただし、50人未満の事業場には報告義務はありません。

ストレスチェックを実施する際の注意点

ストレスチェックの実施は、企業の労働安全衛生の一部として重要な役割を果たします。しかし、その実施にあたっては以下のような注意点があります。

プライバシーの保護を徹底する

ストレスチェックは、従業員の個人情報を含むため、その取り扱いには十分な注意が必要です。企業は、従業員のプライバシーを保護するための適切な手段を講じる必要があります。本人の同意なく第三者に結果を漏らしてしまった場合、刑罰が課されるので注意が必要です。

また、ストレスチェックを実施する際は、調査票の配布や回収を行う担当者を事前に決めておきましょう。事業主や人事権を持った職員は、ストレスチェックの実施者にはなれません。必ず医師や保健師が実施するようにしてください。

結果による社員の不利益な扱いを行わない

ストレスチェックの結果に基づいて、従業員を不利益な扱いをしないよう注意が必要です。ストレスチェックの結果をもとに退職勧告したり、不当な目的で配置転換することは禁じられています。

また、ストレスチェックを行わなかった従業員や、面接指導の申し出をしない従業員に対しても、不利益な扱いを行うことは認められません。ストレスチェックは、従業員の心身の健康を保つために行われるものであるということを念頭に置いておきましょう。

高ストレス者へ慎重に対応する

高ストレスと判定された従業員に対して、企業は適切に対応する必要があります。従業員が面接指導を申し出た際は、医師による面接指導を行いましょう。

その後、ストレスチェックの結果と医師の意見に基づき、必要な措置を実施しなければなりません。

ストレスチェックは意味ない?意味を持たせる効果的な方法を解説!

ストレスチェックによる両面の効果を把握して適切に取り組もう

ストレスチェックを行うことで、従業員のメンタルヘルスの保護や、職場環境の改善につながります。従業員にとっては、自身のストレス状況を把握し、必要な支援を受ける機会にもなるでしょう。

本記事で紹介した手順や注意点を参考に、適切にストレスチェックを実施してください。

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