問い合わせメールの正しい返信の描き方|使える例文や注意点
企業の印象やイメージにも影響を及ぼす問い合わせメールへの返信。簡潔、かつ、ビジネスマナーを守った言葉遣いに気をつける必要があるため、問い合わせメールへの返信を苦手と感じている方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、そんな問い合わせメールの正しい返信マナーや具体的な書き方について、使える例文や注意点など徹底解説していきます。
目次
問い合わせメールへの返信・対応の重要性
インターネットの普及が進む現代において、顧客・ユーザーからの問い合わせも電話だけではなく、メールやSNSを通じた対応も増えています。
対面・非対面に関わらず、問い合わせへの対応が遅れたり、不適切な対応をしてしまったりした場合、その対応を受けた顧客からの信頼を失うのはもちろん、その対応が口コミとして拡散されれば、企業や商品・サービスのイメージ低下にもつながりかねません。
顧客からの信頼を維持するためには、対面時はもちろん、オンライン上でのコミュニケーションも親切かつ丁寧におこなう必要があるのです。
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問い合わせに返信する際のポイント・注意点
顧客からの問い合わせに返信する際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 相手が読みやすい文面を意識する
- 時間を空けずに迅速に対応する
- メールの文面ではお礼の気持ちを伝える
それぞれ詳しく解説します。
相手が読みやすい文面を意識する
顧客からの問い合わせに返信する際は、「相手の目線」から読みやすい文面を意識します。
文節や段落の区切りなどに1行空ける改行をいれたり、文章が横に長くなりすぎる場合は、20〜30文字を目安に改行するのもおすすめです。また、普段あまり使用しない漢字については、ひらがなを使用し、堅苦しさを感じさせないように工夫するのも良いでしょう。
そのほか、一文で読みやすい文字数の目安は、一般的に、60文字前後、長くても80文字程度と言われています。文章を構成する際は、情報を詰め込み過ぎて、読みにくくなっていないか、無駄な言葉が残っていないかなども確認しましょう。
時間を空けず迅速に対応する
問い合わせへの返信は、可能な限り当日中、もしくは、遅くとも翌営業日以内の迅速な対応を心がけましょう。
株式会社PR TIMESが実施した調査によると、問い合わせに対して、回答を待つことのできる限界時間については、70.5%の人が「24時間以内」と回答しています。
そのため、担当者不在により返信内容がわからない、返信には上司への確認が必要といった理由で24時間以内の回答が困難な場合は、問い合わせ受付完了の一次返信の送信とともに、回答期日の目安を併せて伝えるようにします。
[出典:株式会社PR TIMES「お問い合わせフォーム対応時間に関するアンケート調査」]
メールの文面ではお礼の気持ちを伝える
返信メールの文面では、どのような内容であっても、まず問い合わせをいただいた行為に対し、お礼の気持ちを伝えましょう。
具体的には、「お問い合わせいただき誠にありがとうございます。」「貴重なご意見ありがとうございます。」などのポジティブな印象を与えるような文面を意識します。
また、否定表現ではなく、なるべく肯定表現を使用するようにします。たとえば、「当日の対応はできかねます。」ではなく、「翌日中に発送いたします。」といった表現を用いることにより、同じ「翌日発送」という結果であっても、相手に与える印象を大きく変えることができるのです。
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【項目別】問い合わせに対しての返信メールの書き方
ここからは、より具体的に「件名」、「本文」、「署名」に分けて、書き方を解説します。
件名
問い合わせ対応の際は、返信であることがわかるように「Re:」をつけ、件名を変えず返信するのが一般的です。ただし、問い合わせの内容に応じて、件名を変更する必要がある場合は、本文の内容・メールの目的がひと目でわかるよう、簡潔なタイトルを意識してください。
「Re:」を利用した件名の例は、以下のとおりです。
◾️問い合わせ内容:契約プランについて
返信時の件名例1:『Re:契約プランについて』
返信時の件名例2:『Re:○○様の現在のご契約プランについて』
また、至急の回答を求める問い合わせに対しては、件名の冒頭に「【回答】」をつけてもよいでしょう。
◾️問い合わせ内容:システムエラーの発生
返信時の件名例:Re:【回答】システムエラーの対応について
本文
本文では、まず「会社名」「担当部署(担当者名)」「顧客名」などの宛名を書いてから、「問い合わせ内容」を記載しましょう。たとえば、「弊社サービスの○○についてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。」のように、どの問い合わせに対する回答なのかを明確にします。
また、問い合わせに対して、即座に回答ができない場合は、理由とともに、3日以内、1週間以内など、回答の期日を必ず記載します。
また、本文内に顧客からの文面などの引用を用いる場合は、文頭に「>」をつけ、回答文と区別できるようにするのもビジネスマナーです。
署名
問い合わせへの返信に限らず、メールでのやり取りには、「署名」の記載も必須となります。
署名は、いわばメールでのコミュニケーションにおける名刺のようなものです。以下の項目を記載するようにしましょう。
- 会社名
- 部署名
- 氏名(読み仮名)
- 電話番号
- FAX番号
- 郵便番号
- 住所
- メールアドレス
- 会社の公式サイト
問い合わせメールへの返信で使える例文一覧
問い合わせメールへの返信で使用できる状況別の例文を紹介します。
商品へのお問い合わせの際の基本例文
「■■コーヒーマシン」の使用方法について【△△株式会社】 |
<宛名> いつもお世話になっております、△△株式会社の▲▲です。 弊社製品「■■コーヒーマシン」についてのご質問をいただき、心より感謝申し上げます。 お尋ねいただいた内容の回答は以下のとおりです。 >「■■コーヒーマシン」のお手入れ方法と、おすすめの豆の挽き方について教えてください。
「中細挽き」は、コーヒー豆の挽着方の一つであり、グラニュー糖程度の粒度になります。エスプレッソからアメリカンなど幅広く美味しく抽出することが可能です。 その他、詳細な取扱説明書は以下のリンクからもご覧いただけます。 ▼「■■コーヒー」取扱説明書 https://~~~~ご質問やご不明な点がございましたら、何なりとお申し付けください。 今後とも、△△株式会社製品をよろしくお願い申し上げます。 <署名> |
担当者が不在で回答できない場合の例文
【お詫び】書籍のお取り寄せについて |
<宛名> この度はご連絡いただき、誠にありがとうございます。 □□ブックス・お客様サポートセンターの〇〇と申します。 お問い合わせいただいた、「特定の作家の書籍の取り寄せ」につきまして、 大変恐縮ですが、担当者不在により、ご回答に3営業日ほどお時間をいただきたく存じます。 お急ぎのところ、お手数をおかけしてしまい大変申し訳ございません。 確認が取れ次第、早急にご返信させていただきますので、 何卒ご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 <署名> |
問い合わせ内容にお断りする場合の例文
【ご回答】弊社サービスの短期利用につきまして |
<宛名> いつもお世話になっております。 □□株式会社の××と申します。 この度は弊社サービス「△△」につきましてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。 >「△△」のサービスは月額プランとなっていますが、1日や2日の短期間利用は可能でしょうか。 誠に申し訳ございませんが、「△△」のサービスに関しましては、月額制を基本としており、システム上の都合から短期間の利用はお受けできかねます。 ⚪️⚪️様のご希望に添えず、大変申し訳ございません。 また、「▲▲」プランにつきましては、週単位でのご利用が可能でございます。 よろしければご検討いただけますとありがたく存じます。 ▼「▲▲」プラン詳細ページ https://xxxx.jp/ プランの詳細情報は、上記URLからご確認いただけますと幸いです。 今後とも、□□株式会社のサービスを何卒よろしくお願い申し上げます。 <署名> |
クレームに対して返信する場合の例文
【お詫び】システム障害の発生についてのお知らせ |
<宛名> いつも〇〇サービスをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。 □□株式会社カスタマーサポートの××でございます。 このたび発生した弊社のシステムトラブルにより、サービスの利用停止など、 お客様に多大なるご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。 現在、システム不具合の原因究明及び復旧作業を早急に進めております。 ご不便をおかけする中、復旧作業にお時間をいただき、大変恐縮ですが何卒よろしくお願い申し上げます。 <署名> |
求人への問い合わせに返信する場合の例文
お問い合わせいただいた求人情報につきまして |
<宛名> お世話になっております。 株式会社□□人事部の××と申します。 先日は弊社の求人情報にご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。 お問い合わせを頂戴しました「プロジェクトリーダー」のポジションにつきましては、大変恐縮ですが、社内にて詳細を確認後、担当者より一両日以内に改めてご連絡させていただきます。 お時間をいただき、大変申し訳ございません。 何卒よろしくお願い申し上げます。 <署名> |
問い合わせメールの正しい返信の書き方や例文を押さえておこう
一般消費者向け、企業間、いずれにおいてもオンラインでのやり取りが増加した現代では、メール対応も企業イメージを左右する重要なコミュニケーション手段の一つとなっています。
即時返信はもちろん、ビジネスマナーをわきまえた文面による丁寧な返信といった適切な問い合わせ対応は、不満を持って問い合わせを行った顧客におけるサービスへ・商品への印象を好転させることも可能です。そのため、顧客満足度の向上にも大きく貢献するでしょう。
ぜひ「相手の視点に立った」問い合わせ対応を心がけ、顧客エンゲージメント向上を実現しましょう。
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