人事評価制度が学べるおすすめの本6選|選ぶ際のポイントとあわせて解説
従業員の成果や能力、勤務態度などを査定する「人事評価」。個人の成績としてだけでなく、組織全体の成長にも大きくかかわるため、人事担当者には相応の能力が求められます。本記事では、人事評価について学べるおすすめの本6選を、選ぶ際のポイントとあわせて解説します。
目次
人事評価を本で学ぶメリット
情報化の進んだ現代では、インターネットを使って、さまざまな知識を得ることができます。では、あえて本を読んで人事評価について学ぶことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは主なメリットを3つ解説します。
自分の知識レベルや経験値にあった本で学べる
人事評価について学びたい人の中には「人事評価についてまったく知らず、これから学びたい」という人もいれば「実際に人事評価の仕事をしていて、業務の改善に役立てたい」と思っている人もいるでしょう。
しかし、必ずしも優秀な指導者が身近にいるとは限りませんし、大人数を相手にするセミナーでは個別の疑問解決が難しいものです。本ならば、初心者から上級者まで、自分の知識のレベルに合わせて内容を選べる点がメリットといえます。
隙間時間で効率的に学べる
忙しい勤務の合間に、自分のペースで学べるのも本で学ぶことの大きなメリットです。
例えばセミナーに参加して学ぶ場合には、時間や場所の制約があるでしょう。しかし、本であれば、通勤中の電車内や休憩時間などの隙間時間を使って効率的に学ぶことができます。
他社の動向や事例などの幅広い知識が得られる
人事評価について学ぶうえで、本は他社の成功事例や失敗談、別業界の様相を知る貴重な資料となります。
例え懇意にしている取引先であっても、人事評価に関する話を聞ける機会はあまりないでしょう。別の業種、業界であればなおのことです。本に目を通すことで、自社に合うやり方を見つけたり、課題解決に向けたアイデアを思いついたりするかもしれません。
▷人事評価制度とは?目的や導入方法・メリットとデメリットを解説
人事評価について学ぶ本を選ぶ際のポイント
人事評価に関連した本は数多くあり、どの本を選んだらよいのか迷ってしまう方も多いでしょう。ここからは「適した一冊」を見つけるために、覚えておきたいポイントを紹介します。
自社の人事評価制度にあっているか
まず、自社の規模に合った人事評価について書かれたものを選びましょう。会社の規模によって、人事評価の目的や制度、運用方法が異なるためです。
また、人事評価には目標管理制度(MBO)、360度評価、コンピテンシー(業務遂行能力)評価など、さまざまな手法があります。自社で取り入れる手法が決まっているのであれば、その手法について多くの情報が載っている本を選ぶとよいでしょう。手法が決まっていない場合であれば、企業理念や企業文化が近い会社の実例などが載っているものを選ぶのがおすすめです。
学習目的に適しているか
自分が学ぶ目的と合う本を選ぶことも大切です。自らのスキルアップなのか、新しい評価システムの導入なのか、チームのモチベーションを向上するヒントを見つけるためなのか、目的によって選ぶ本は変わってきます。
幅広く偏りのない知識を手に入れるために、参考にする本は複数用意するのが最適です。特に、出版年が古い本では新しい人事評価制度について触れられていない場合があるので、なるべく新しいものとあわせて選ぶようにしましょう。
電子書籍に対応しているか
人事評価の本を選ぶときには、電子書籍に対応しているものをおすすめします。電子書籍であれば場所を選ばず、スマートフォンやタブレット、パソコンを使って読むことができ、紙の本に比べて利便性が高いからです。
また電子書籍には、検索機能やハイライト、メモの追加などの機能もあります。気になる記述をすぐに参照できるなど、学習に役立てることができる点もメリットといえるでしょう。
▷人事評価の5段階評価とは?評価基準や表現方法・4段階評価についても解説
人事評価制度が学べるおすすめの本6選
それでは最後に、人事評価を学べるおすすめの本を厳選して6冊紹介していきます。
1.改訂新版 小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方
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ロングセラーとして長く読み継がれた「3ステップでできる! 小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方」の改訂版として、2020年に発行されました。タイトルの通り、中小企業やスタートアップ企業に適した構成が特徴です。
500社以上で導入された「ビジョン実現型人事評価制度」の制度と作り方、実践するための方法まで、3つのステップで分かりやすく解説しています。各種シートのテンプレートがダウンロードでき、そのまま使えるようになっているのも便利です。
書籍名 | 改訂新版 小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方 |
著者名 | 山元浩二 |
定価 | 1,760円(税込) |
出版社 | あさ出版 |
2.人事評価の教科書ー悩みを抱えるすべての評価者のために
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長年JMAC(日本能率協会コンサルティング)の第一線で活躍してきた著者による一冊で、人事評価の概念や考え方までさかのぼって一から学べる本です。
ノウハウのみにとどまらず「評価者の悩み」を自律的に解決する知恵が解説されています。評価者が直面する一般的な問題から複雑な状況まで幅広くカバーしており、基礎から理解を深めることができる「教科書」の名にふさわしい一冊といえるでしょう。
書籍名 | 人事評価の教科書 悩みを抱えるすべての評価者のために |
著者名 | 高原暢恭 |
定価 | 2,200円(税込) |
出版社 | 労務行政 |
3.人事の超プロが明かす評価基準
画像参照元:Amazon
「人事の超プロが明かす評価基準」は、人事評価の基準について「どの要素を重視すべきか」について解き明かした一冊です。
著者が長年にわたりコンサルタントとして活躍する中で培われた専門知識と経験を基に、どのようにして公正で効果的な評価基準を作成するかということを明らかにしています。「人を裁くための人事」から、「人を育てるための人事」へと舵を取るためのポイントが詰まった、新しい人事の参考書です。
書籍名 | 人事の超プロが明かす評価基準 |
著者名 | 西尾太 |
定価 | 1650円(税込) |
出版社 | 三笠書房 |
4.人事評価はもういらない 成果主義人事の限界
画像参照元:Amazon
「人事評価はもういらない 成果主義人事の限界」は、成果主義に基づく人事評価システムの根本的な問題点を深く掘り下げた一冊です。
日本企業で主流になっている成果主義の人事管理制度が、制度疲労を起こしているとし、より多様な人材を活かして変化に機敏な組織の構築を目指す、アメリカ企業のトレンドスタイルについて紹介しています。刺激的なタイトルではありますが、ピープルマネジメントという新たな潮流が淡々と、読みやすくまとめられており、人事担当者以外にもすすめたい資料です。
書籍名 | 人事評価はもういらない 成果主義人事の限界 |
著者名 | 松丘啓司 |
定価 | 1,650円(税込) |
出版社 | ファーストプレス |
5.人事評価制度が50分で理解でき、1日で完成する本
画像参照元:Amazon
時間がなく、しかも「どこから手をつけていいのかわからない」といった経営者や人事担当者にとっては、強い味方となる一冊です。短時間で人事評価制度の基本を押さえ、大きな流れを理解することができます。
人事評価の基礎をスムーズに理解できるだけでなく、実際に運用する際もわかりやすく簡単になるコツがまとまっているのがポイントです。人事初心者が第一歩を踏み出すために、確実に役に立つ本と言えるでしょう。
書籍名 | 人事評価制度が50分で理解でき、1日で完成する本 |
著者名 | 山本昌幸 |
定価 | 1,650円(税込) |
出版社 | 同友館 |
6.マネジャーのための人事評価で最高のチームをつくる方法
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「人事評価で最高のチームをつくる方法」とあるように、個人ではなく組織で信頼を築き、成長するための人事評価というテーマで書かれた管理職向けの参考書です。
制度の構成といったハード面だけでなく、運用する際の考え方など、ソフト面からも多角的な視点でまとめられています。面談のやり方、目標設定の仕方など、具体的な方法が示され「人事評価が苦手な管理職」の意識をくつがえして前向きな気持ちにしてくれる一冊と言えるでしょう。
書籍名 | マネジャーのための人事評価で最高のチームをつくる方法 「査定する場」から「共に成長する場」へ |
著者名 | 川内正直 |
定価 | 1,980円(税込) |
出版社 | 翔泳社 |
おすすめの本で人事評価制度についての理解を深めよう
人事評価は、組織を成功に導く上で重要な要素の一つです。今回紹介した6冊の本は、人事評価の世界を探求し、自社の制度をより良く改善・運用するための実践的なガイドとして役立ちます。
忙しい日々の中でも人事評価の本を読む時間を作り出し、自身の成長と、所属する組織の成功のために役立てましょう。
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