人事評価の5段階評価とは?評価基準や表現方法・4段階評価についても解説

2024/02/29 2024/02/29

人事評価システム

5段階評価とは

人事評価方法の1つである「5段階評価」。日本では昔から多くの企業で採用されてきた評価方法ですが、5段階評価を採用するメリットとは何でしょうか。本記事では、人事評価の5段階評価について、評価基準やメリット・デメリット、4段階評価との違いを解説します。

この記事の要約

・5段階評価とは、従業員の成果や業務態度、スキルなどを5段階に分けて評価する方法
・5段階評価では、事前に設定した目標を達成できたかを評価する絶対評価、他の従業員と比較して評価をする相対評価の2つがある

人事評価の5段階評価とは?

人事評価における5段階評価とは、従業員の業務遂行能力や成果、態度などを5段階に分けて評価する方法です。具体的には「非常に優秀」「優秀」「標準」「やや劣る」「劣る」といった5つの段階で区別して評価を行います。

この評価方法の最大の特徴は、従業員のパフォーマンスを明確な基準で評価しやすい点です。「良い」「悪い」といった2段階評価などと比較すると、より解像度の高い評価が行えるでしょう。そのため人事評価では、従業員の評価を細かく行うために5段階評価が採用される傾向にあります。

5段階評価の評価基準

人事評価において5段階評価を使用する際は、共通の評価基準を用いるのが一般的です。共通基準とは「5・4・3・2・1」や「S・A・B・C・D」などの同じ基準を用いることで、職種や役職によって基準が変わるということはありません。すべての従業員が統一された基準で評価されるため、不公平感が出にくいだけでなく、担当者が評価を行いやすいという特徴があります。

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絶対評価と相対評価の違いとは?

5段階評価を行う際には、「絶対評価」と「相対評価」の2種類の方法が用いられます。ここでは、これらの違いについて詳しく解説します。

絶対評価

絶対評価は、あらかじめ設定された目標を達成できたかどうかを見て評価を決める方法です。この評価方法の特徴は、他者との比較ではなく、個人の能力や成果が評価の対象となる点にあります。個人の努力や成長が直接評価されるため、従業員のモチベーションアップやスキルアップにつながるでしょう。

相対評価

相対評価は、他の従業員と比較して評価を決定する方法です。あらかじめランクを決めておき、そこに従業員を当てはめていきます。例えば、100人の従業員がいたとしましょう。その場合、はじめに「S:10人」「A:20人」「B:30人」「C:30人」「D:10人」とランクと割り当ての人数を決めておきます。

そして、従業員一人ひとりの評価を行い、評価の高い順からランクに当てはめていきます。あらかじめ割り振る人数を決めるため、評価の高い人・低い人が極端に多くなるということはありません。しかし、高評価をとることが難しくなることも考えられ、従業員のモチベーションが低下する可能性があります。

5段階評価の表現方法

人事評価における5段階評価は、従業員の業績や行動を明確に区別し、評価するための有効な手段です。5段階評価における表現法はさまざまですが、「1~5」や「D~S」といった英数字を用いられることが多い傾向にあります。ここでは、それぞれの評価段階がどのような意味を持つのかを見ていきましょう。

評価「5」「S」

評価「5」または「S」は、5段階評価における最高評価で、非常に優秀な成果を上げた従業員に与えられます。この評価を受けるためには、単に目標を達成するだけでなく、期待よりもはるかに上回る成果や他の従業員の模範となる行動が求められます。

評価「4」「A」

評価「4」または「A」は、最高ランクには届かないものの、優秀な成果を上げた従業員に与えられる評価です。設定された目標を達成し、期待を満たすかそれ以上の成果を出した従業員が該当します。

評価「3」「B」

評価「3」または「B」は、標準的な成果を上げた従業員に与えられます。この評価を受けるには、設定された目標を適切に達成し、期待される業務の質と量を満たしていることが求められます。

評価「2」「C」

評価「2」または「C」は、期待された水準よりもやや下回っていると判断された従業員に与えられる評価です。この評価を受ける人物は、一部の業務目標に到達していないか、ほかの従業員と比べてやや劣っていることが考えられます。

評価「1」「D」

評価「1」または「D」は、5段階評価における最低評価で、期待された水準を大きく下回っている従業員が該当します。会社から与えられた目標を全く達成できていない場合や、ミスが多すぎるために指導が必要と判断された場合に下される評価です。

「中央値を作らない」4段階評価とは?

4段階評価は、「非常に優秀」「優秀」「やや劣る」「劣る」といった4つの段階に分けて行う評価方法です。従来の5段階評価から「標準」の評価を取り除いていることから、中央値に評価が集中してしまうということがありません。

また、「優秀」「劣る」のどちらかで明確に従業員の優劣をつける必要があり、成果がそのまま反映されるのが特徴です。そのため、成果に応じて報酬が異なる成果報酬制度を採用している企業に向いた評価方法と言えます。

5段階評価のメリット

ここからは、5段階評価を行うメリットについて詳しく解説します。

社員1人ひとりにあったサポートができる

5段階評価を採用することで、社員のパフォーマンスを正確に把握し、その結果に基づいて個別のサポートや成長計画を立てることが可能になります。

例えば、評価が低い社員には改善のための具体的なアクションプランを提供し、高評価の社員にはさらなる成長やキャリアアップの機会を提供することができます。一人ひとりのニーズに応じたサポートを行うことで、社員の満足度を高め、組織全体のパフォーマンスと結束力を強化することができるでしょう。

評価者の精神的負担を軽減できる

5段階評価を採用することで、評価者の精神的負担を軽減できます。人の評価を行うことは、想像以上に難しく、精神的負担が大きいものです。細かい評価基準に照らし合わせながら評価を行うとなれば、膨大な業務量となりさらに負担がかかるでしょう。

一方5段階評価であれば、3やBといった中間の評価をつけることが可能です。そのため、成績が良いとも悪いとも言えず評価に迷ってしまう従業員についてもストレスなく評価が行えます。

モチベーションが向上する

​​5段階評価は、どの程度の目標を達成すれば評価が上がるのかを把握しやすいのが特徴です。そのため、従業員が目標設定やキャリアアップを行う際の指針に活用できます。

高い評価を得るための具体的な目標が立てやすいことから、従業員のモチベーションアップが期待できるでしょう。その結果、組織全体の生産性向上にもつながります。

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5段階評価のデメリット

5段階評価は、従業員のパフォーマンスを明確に区分けする便利なツールです。一方でいくつかのデメリットも存在します。ここでは、5段階評価を採用することによるデメリットを紹介します。

中央化傾向の無難な評価になりやすい

5段階評価を導入すると、評価が中央値に集中しやすい傾向にあります。これは、とくに目立った成果を上げていないものの、大きな問題もない従業員に対して無難な評価を与えることで、不必要な対立を避けようとする心理から生じるものです。

結果として、実際のパフォーマンスに対する正確な評価が困難になり、優秀な従業員と平均的な従業員の区別が曖昧になる可能性があります。

職種によっては評価が難しい

5段階評価制度は、成果が見えやすい職種では有効な一方で、直接的な成果が測定しにくい職種では評価が難しくなります。5段階評価が適さない職種としては、研究開発やデザイン、医療関係などが挙げられます。

このような商品やサービスの質が重要視される職種では、単純な数値や成果の量だけで評価することは適切ではありません。そのため、5段階評価を適用する際には、職種の特性を考慮し、より柔軟な評価基準の設定が求められます。

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5段階評価を作成する際のポイント

ここからは、5段階評価を作成する際のポイントを3つ紹介します。

評価段階を細分化しすぎない

詳細に評価を行いたいからといって、評価段階を細分化しすぎるのはよくありません。評価段階が多すぎると評価や検証に時間がかかってしまい、評価者の負担が大きくなります。その結果、評価者が各基準に対して一貫した判断を下すことが難しくなり、評価結果にばらつきが生じやすくなるでしょう。

また、評価基準が細かすぎると評価基準を完全に理解できず、自身の業務にどのように適用すればよいかを把握するのが困難になり、モチベーションの低下につながることもあります。そのため、シンプルで理解しやすい評価基準を設定することが大切です。

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中立的な評価基準を設ける

中立的な評価基準を設けることも重要なポイントです。従業員の良し悪しを明確に判断できない場合、中立的な評価基準を設けておくことで評価者の精神的負担を軽減できます。

ただし、判断しにくい項目があると中立的な評価に偏りやすい点には注意が必要です。項目の内容によっては3段階にするなど、項目数を絞ることを検討してもよいでしょう。

5段階評価採用の旨を周知する

5段階評価システムを導入する際は、その目的とメリットを全従業員に事前に周知し、理解を得ることも忘れてはいけません。事前の周知をせずに突然5段階評価を取り入れてしまえば、評価制度への不信感や抵抗感が生じる従業員も出てくるでしょう。

従業員に評価システムの意図やプロセス、期待される効果を明確に伝えることで、評価制度への理解と協力を促し、効果的に評価を行えるようになります。

5段階評価を活用して正しい評価をしよう

5段階評価の評価基準や採用するメリット・デメリットについて解説しました。5段階評価は従業員の成果と努力を可視化し、公平な評価をつける手段として有効です。本記事で紹介したポイントを参考に、5段階評価を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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