人事評価に納得できないと言われたらどうすべき?不満を抱える原因や制度を見直すポイント

最終更新日時:2024/02/29

人事評価システム

人事評価に納得できない

人事評価は、各企業の評価制度に基づき公平に行われますが、民間調査によると「評価に不満がある」と答えた人の割合は約4割となっています。本記事では、人事評価に「納得がいかない」と言われたらどうすべきか、不満を抱える原因などをあわせて解説します。

人事評価に不満・納得がいかない人は約4割

パーソル総合研究所が2021年に行った調査「人事評価と目標管理に関する定量調査」によると、約4割の人が自社の人事評価制度に不満を感じているという結果が出ています。

また、同調査では「公平性の欠如」や「評価結果への納得感のなさ」が不満感に影響を及ぼしていることも示されました。

評価基準の不明確さや評価者による評価のばらつきは、人事評価に対する、よくある不満の種とされており、不満が募ればモチベーションの低下、さらには退職へとつながるリスクも浮上するでしょう。

調査結果の内容からは、多くの企業において課題を理解した上での評価制度の見直しが求められていることがわかります。

[出典:パーソル総合研究所「人事評価制度と目標管理の実態調査」]

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納得がいかない人事評価になってしまう原因

人事評価に不満を持つ、その根本的な原因は何でしょうか?主な原因を一つひとつ掘り下げていきましょう。

評価制度・評価基準が不明確

評価制度や基準の不明瞭さは、納得がいかないと感じさせる大きな要因となります。基準が曖昧であれば、評価者によってブレが生じることで不公平感を覚えたり、具体的な改善点や目標も見つけにくくなったりします。透明性のある明確な評価基準の設定と、その理解を深めることは、評価する側・される側の双方にとって不可欠なのです。

業務内容に合った評価基準になっていない

職務内容と評価基準が一致していないことも、不満の原因の一つになり得ます。業務内容に対しての評価項目が適切でなく、社員の日々の業務が正当に評価されなければ、モチベーションが低下するのも無理はありません。

また、採用した人事評価制度自体が自社の組織体制にマッチしていないこともあります。評価基準は、具体的な業務内容や組織の状況、職務の目的に基づいて策定するようにしましょう。

適切なフィードバックが得られない

評価結果やその過程で適切なフィードバックが得られないと、社員は自分の成長を確かめることも改善点を見いだすこともできず、納得ができません。定期的なフィードバックは、社員が自己の業務を客観的に評価し、向上心を持って取り組むために重要です。

「成果偏重」の傾向が強い

成果のみを重視する評価システムは、プロセスやチームワーク、その他の数値化ができない要素を無視してしまうことがあります。全ての業務が直接的な成果に結びつくわけではないことも考慮し、幅広く、バランスの取れた評価が求められます。

自己評価と一致しない

自分では頑張ったことが成果には表れず評価が思ったより低かったなど、自己評価と上司からの評価が食い違う場合、不満が生じる原因となります。また、上司・部下間の信頼関係に亀裂が入る要因にもなってしまうでしょう。

このギャップを埋めるためには、評価プロセスにおいて、期待する役割や評価のポイントなど、相互の認識を確認し合うことが重要です。

待遇に反映されていない

高い評価にもかかわらず妥当な報酬や昇進といった待遇・処遇に適切に反映されていなければ、評価制度自体を信用できなくなってしまいます。評価制度は、評価項目や評価基準の公平性や透明性を保つだけでなく、人事制度と連動させることも重要です。

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人事評価に社員が納得できていない場合のリスク

社員が人事評価に納得できない場合、組織にとって深刻なリスクが生じます。では、具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか。

業績不振に陥る

人事評価に納得がいかない社員が多いと、組織全体の業績低下につながる恐れがあります。納得できないことで仕事に対する熱意を失い、仕事の質が落ちていき、やがてそれが業績に影響するのです。業績不振に陥ると、企業としての競争力が弱まり、さらに多くの問題を引き起こす可能性が出てきます。

社員のモチベーションが低下する

人事評価に不満があれば、「正当に評価されないなら頑張っても意味がない」という思考からモチベーションが低下するのは当然のことです。

モチベーションが低下すると、仕事への積極性や愛社精神が失われ、創造性や生産性が落ち込むことがあります。これがひいては組織全体の成長を妨げ、チームワークにも悪影響を及ぼしかねません。

退職率が高まる

納得がいかない人事評価は、退職率の増加に直結します。適正な評価をしてくれる、より良い就業環境を求めて転職を考えるようになるのは自然な流れでしょう。

しかも、頭の回転が速く行動力もある優秀な人材ほど、その傾向が強いのが実情です。退職率が高まると、経験者不在などから業務に支障をきたすだけでなく、新たな人材の採用と育成にかかるコストが増大します。

訴訟リスクが発生する

不公平な人事評価は、訴訟リスクを高める可能性があります。実際に、評価が差別的であると感じた社員の訴えで、企業側が法的な制裁を受けた事例もありました。訴訟となると企業の評判に悪影響を及ぼし、法的な費用や賠償金の支払いにもつながるため、人事評価の公平性には厳密な注意が必要です。

人事評価制度への納得度を高めるポイント

人事評価制度への納得度を高めるためには、透明性、公平性、理解の促進が鍵となります。それでは、具体的な改善策を見ていきましょう。

評価制度・評価基準を再確認する

納得度を高めるには、まず評価制度と評価基準を再確認する必要があります。その際、「成果評価」「能力評価」「情意評価」の3要素を軸にチェックしましょう。

成果だけではなく、幅広く総合的に評価するシステムであることが大切です。さらに、評価基準を明確にし、全評価者・全対象者に伝えることも非常に重要です。不明瞭さが払拭されれば、評価プロセスへの信頼を築く第一歩になります。

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不満の根本的な原因を把握する

不満が解消されない限り、評価制度への納得度は上がりません。改善策を見つけ出すためには、その不満の根本的な原因が何かを理解し把握することが重要です。それには直接的にコミュニケーションをとり、互いの認識をクリアにする必要があります。

評価の必要性について理解を促す

社員に評価の必要性とその目的を理解してもらうためには、評価が個々の成長、目標達成、組織の成功にどのように作用するのかを丁寧に説明することが不可欠です。理解を促すことで、評価プロセスへの積極的な参加と支持が得られるようになるでしょう。

評価エラーをなくす

評価エラーの代表的な例として、偏見や先入観といった心理的作用に引っ張られ、実際より偏った評価になってしまうことが挙げられます。こうした評価エラーを避けるためには、評価基準を明確にし公平さを保つことはもちろん、普段から社員の働く様子を観察する習慣をつけておくことが大切です。

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社員が納得できる公平な人事評価を実施しよう

社員一人ひとりが納得できる公平な人事評価制度の構築は、個々のモチベーション向上と組織全体の成長に欠かせません。

評価基準の明確化、コミュニケーションの強化、そして評価プロセスの透明性を高めることで、社員と企業は共に成長していくことができます。社員の声に耳を傾け、評価の必要性と目的を共有しながら、より精度の高い公平な評価を実現しましょう。

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