2030アジェンダとは?採択された背景やSDGsとの関係について

最終更新日時:2022/10/24

SDGs

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持続可能な開発目標としてSDGsや関連する言葉が注目されています。SDGsの話題と一緒に取り上げられる2030アジェンダとはどのような内容なのでしょうか。本記事では、2030アジェンダについて、採択された背景やSDGsとの関係性を解説します。

2030アジェンダの概要

2030アジェンダとは、国連本部のあるニューヨークで2015年9月25日から27日にわたって開催された「国連持続可能な開発サミット」において採択された成果文書です。

2030アジェンダは、人間、地球及び繁栄のための行動計画と位置づけられています。本アジェンダの前文は、下記のような記述で始まります(原文ママ)。

このアジェンダは、人間、地球及び繁栄のための行動計画である。これはまた、より大

きな自由における普遍的な平和の強化を追求ものでもある。我々は、極端な貧困を含む、

あらゆる形態と側面の貧困を撲滅することが最大の地球規模の課題であり、持続可能な開

発のための不可欠な必要条件であると認識する。

[引用:外務省「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」より]

具体的には、このアジェンダで17の国際目標(ゴール)や169のターゲット、そして231の指標から構成される「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」が掲げられました。

持続可能な開発目標(SDGs)の特徴としては、次の5点が挙げられます。

特徴内容
普遍性先進国を含め、全ての国が行動
包摂性人間の安全保障の理念を反映し「誰一人取り残さない」
参画型全てのステークホルダーが役割を
統合性社会・経済・環境に統合的に取り組む
透明性定期的にフォローアップ

[引用:外務省「持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けて日本が果たす役割」より]

2030アジェンダが採択された背景とは?

2030アジェンダが採択された背景として、持続可能な開発目標(SDGs)の前身である「ミレニアム開発目標(MDGs:Millennium Development Goals)」の成果や課題を踏まえて継続する必要があったことが挙げられます。

これらの目標とターゲットは、ミレニアム開発目標(MDGs)を基にして、ミレニアム開発目標が達成できなかったものを全うすることを目指すものである。

[引用:外務省「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」より]

持続可能な開発目標(SDGs)の前身であるミレニアム開発目標(MDGs)は、2015年を期限とする開発目標です。2000年9月にニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットにおいて承認されました。

国際目標の数は、持続可能な開発目標(SDGs)が17であるのに対して、ミレニアム開発目標(MDGs)で掲げられていたのは次の8つでした。

  • 極度の貧困と飢餓の撲滅
  • 普遍的な初等教育の達成
  • ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
  • 幼児死亡率の引き下げ
  • 妊産婦の健康状態の改善
  • HIV/エイズ、マラリア、その他の疫病の蔓延防止
  • 環境の持続可能性の確保
  • 開発のためのグローバル・パートナーシップの構築

[出典:国際連合広報センター「ミレニアム開発目標(MDGs)の目標とターゲット」]

ミレニアム開発目標(MDGs)による取り組みは貧困半減やHIV・マラリア対策などにおいて大きな成果や改善が見られました。一方で、乳幼児や妊産婦の死亡率削減については目標を達成できないなど課題も残っています。

そこでミレニアム開発目標(MDGs)によって得られた成果と教訓を踏まえ、新たな時代の開発目標として2015年に採択されたのが、2030年までの達成を目標とする持続可能な開発目標(SDGs)です。

2030アジェンダとSDGsの関係

2030アジェンダは、国連サミットで採択された「成果文書」であり、SDGsはその文書において発表された「目標」という関係です。

2030アジェンダは次のような内容で構成されています。

  • 前文
  • 宣言
  • 持続可能な開発目標(SDGs)とターゲット
  • 実施手段とグローバル・パートナーシップ
  • フォローアップとレビュー

例えば、前文では先に紹介したとおり、「このアジェンダは、人間、地球及び繁栄のための行動計画である」とし、宣言では「2030年までに完全に実施するために休みなく取り込むことにコミットする」などと記載されています。

[出典:外務省「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」より]

そのほか、誰一人取り残さず最も遅れているところに第一に手を伸ばすことや、すべての国に適用されることも宣言されました。

一般的には、2030アジェンダよりもSDGsのほうが言葉として広く認知されていますが、SDGsの全体像を知るためには、2030アジェンダの本文を読むことも重要です。

2030アジェンダとはSDGsの行動計画を示す指針

2030アジェンダは、SDGs(持続可能な開発目標)の行動計画を示す指針です。前文から始まり「宣言」や「持続可能な開発目標(SDGs)とターゲット」「実施手段とグローバル・パートナーシップ」「フォローアップとレビュー」で構成されています。

SDGsは前身のミレニアム開発目標(MDGs)と比べると、目標が多く、発展途上国だけでなく先進国を含むすべての国に適用されることなどが特徴です。SDGsについて理解を深めたい場合は、一度2030アジェンダに目を通しておくと良いでしょう。

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