SDGsの目標達成のためにできること|簡単にできる身近な取り組みを紹介

2022/11/22 2024/04/04

SDGs

SDGsでできること

様々な場面で耳にするSDGsは目標だけをみると壮大なものが多く、どのように取り組めば良いのか・できることは何かなど、悩みを抱えている人も多いはずです。しかし、SDGsを細かく分類していくと、個人・企業でもできる取り組みは多くあります。この記事では、個人や企業でもできる身近にできることや簡単な取り組みについて紹介していきます。

SDGs(持続可能な開発目標)とは?

SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の頭文字を取った言葉です。

日本語では「持続可能な開発目標」と訳されますが、その意味については、イメージしにくい方も多いのではないでしょうか。

この持続可能な開発目標とは、簡単にいうと世界中にある環境・差別・貧困・人権などの問題について、世界で2030年までの解決を目指すための目標を意味しています。

そしてSDGsには、課題を具体的に示した「17の目標」と「169のターゲット」が掲げられており、その内容を知ることでより理解を深めることができます。

SDGsの17の目標

早速SDGsの17の目標を見ていきましょう。

SDGsは、2015年9月の国連サミットにて採択された取り組みのため、これらの課題は、国連に加盟する193カ国が、2016年から2030年までの15年間で達成するために掲げられた目標ということになります。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

[引用:外務省「持続可能な開発目標(SDGs)と日本の取組」]

17の目標は、一つの課題を集中的に解決すれば良いというわけではありません。

例えば「14.海の豊かさを守ろう」を達成しようと、海のゴミを集めて焼却したとします。しかし、ゴミの焼却には二酸化炭素の発生が伴うため、その結果「13.気候変動に具体的な対策を」に悪影響を与えてしまう恐れがあるのです。

その一方で、「5.ジェンダー平等を実現しよう」の目標を達成するための取り組みが、「8.働きがいも経済成長も」をはじめとする、そのほかの目標達成にポジティブな影響を与えることもあるでしょう。

17の目標は、良くも悪くも互いに影響を与えてしまう、関連性のある課題が含まれている点を認識しておく必要があります。

SDGsが重要な理由

SDGsが重要であり、必要とされる理由は、環境・差別・貧困・人権などの問題に対する世界的な危機感の高まりが挙げられます。

特に、地球環境の課題については、日本国内においても異常気象による災害の発生などから、身近かつ深刻な課題として感じている方も少なくありません。

また、世界的には、国際紛争などの影響もあり、差別や貧困などの問題は、順調な解決に向かっているとは言い難い状況にあると言えるでしょう。

これらの深刻な状態にある問題を、世界中の企業と個人が協力して解決するために、SDGsは、非常に重要な取り組みとされているのです。

SDGsはなぜ必要?背景や必要性・企業にもたらす効果を簡単に解説

SDGsの日本の現状

次に、日本のSDGsの現状についても確認していきましょう。

日本のSDGs達成度ランキング

国際的な研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」によって発表された、世界各国のSDGsの目標達成度合いを示す「SDGs達成度ランキング」では、日本は163カ国中21位となっています。ちなみに、2023年版のトップ10位は以下の通りです。

順位国名ランキングスコア
1位フィンランド86.8
2位スウェーデン86.0
3位デンマーク85.7
4位ドイツ83.4
5位オーストラリア82.3
6位フランス82.0
7位ノルウェー82.0
8位チェコ81.9
9位ポーランド81.8
10位エストニア81.7

[出典:Sustainable Development Report 2023]

2022年までは上位20位以内にランクインしていたものの、2023年では前年よりも2つランクが下がり、21位という結果になっています。

順位ランキングスコア
2016年18位75
2017年11位80.2
2018年15位78.5
2019年15位78.9
2020年17位79.1
2021年18位79.8
2022年19位79.6
2023年21位79.4

日本のSDGsアクションプラン2023

そこで、日本はどのような取り組みを行なっているのか、ここでは日本の「SDGsアクションプラン2023」に基づいて、確認していきましょう。アクションプランは、5つのPとその配下にある8つの優先課題によって策定されています。

People 人間:多様性ある包摂社会の実現とウィズ・コロナの下での取組

1.あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現

2.健康・長寿の達成

Prosperity 繁栄:成長と分配の好循環

3.成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション

4.持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備

Planet 地球:地球の未来への貢献

5.省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会

6.生物多様性、森林、海洋等の環境の保全

Peace 平和:普遍的価値の遵守

7.平和と安全・安心社会の実現

Partnership パートナーシップ:官民連携・国際連携の強化

8.SDGs 実施推進の体制と手段

[引用:外務省SDGs推進本部「SDGsアクションプラン2023」]

また、SDGsアクションプランは、上記8つの優先課題において、政府が行う具体策やその予算額を整理し、各施策や事業の実施が、どの程度SDGsの達成に貢献したのかを「見える化」することを目的としています。

【解説】企業がSDGsに取り組むメリット・デメリットとは?

SDGsの5つのPとは?実現に向けた取り組み例や重要な考え方

【個人の取り組み】SDGs達成のためにできること

ここからは、個人におけるSDGsへの貢献として、実践できる取り組みをいくつかご紹介します。

積極的に再利用する

ゴミの量を減らす「再利用」には、さまざまな取り組みが含まれます。

例えば、使えるものは捨てずにリサイクルに出す、フリーマーケットで中古品を購入する、詰め替え商品を購入し容器を使い捨てしない、などは再利用に貢献する取り組みと言えるでしょう。

そのほか、ゴミの分別を徹底してリサイクルされやすいようにする、リサイクル製品かどうかを購入の基準にするなどもあります。

【SDGs】サステナブルとは?正しい意味や関連語を具体例で解説

マイバックやマイボトルを利用する

ビニール袋やペットボトルはプラスチックで作られています。

しかし、プラスチックは海洋汚染問題の原因であり、このままでは2050年にプラスチックごみが魚の総重量を上回るとも言われています。

そのため、買い物に行く際はマイバックを持参し、外出時にはマイボトルを利用して、プラスティック製品の消費を抑えるのも、個人でできるSDGsへの貢献です。

SDGsとプラスチックごみ問題について!国・企業の取り組みも紹介

水や電気を節約する

節電・節水は、今すぐにできるSDGsの取り組みです。

水や電気は、「作られる」ために、大量エネルギーが消費されています。そして、その際に排出される温室効果ガスは、地球温暖化の原因とされています。

使っていない部屋の照明や不要な家電の電源はこまめに切る、食器洗いやシャワーをする際の水は出しっぱなしにしないなどを心がけましょう。

食材や食料を無駄にしない

廃棄される食料、つまりフードロスの問題も深刻です。

農林水産省によると、2018年の「まだ食べられるのに廃棄された食品」は600万トンとされています。このうち約4割は、家庭から排出されていると言われており、個人の意識や取り組みが重要となる目標でもあります。

具体的には、まとめ買いをしない、食べられる分だけ作る・購入する、買った食材は使い切る、期限内に食べるのであれば賞味期限が近いものを買うなどを意識するようにしましょう。

フードロスとは?SDGsの目標との関係や企業・個人の取り組みについて

なるべく公共交通機関を利用する

電車やバスなどの公共交通機関は、一度に多くの人を目的地に運べます。

そのため、車での移動と比べると一人当たりの温室効果ガスの排出量を低減させることができます。また、なるべく徒歩や自転車などを利用し、車の利用を避けるのも良いでしょう。

カーボンニュートラルとは?正しい意味やSDGsとの関係・取り組み事例を解説

万が一の災害に備える

「11.住み続けられるまちづくりを」では、災害からの早期復旧もテーマとなっています。

具体的には、下記のような取り組みがあげられます。

  • 家具に転倒防止策を講じておく
  • 災害時の避難経路を確認しておく
  • 飲料水・非常食を準備しておく

なお、上記に限らず、被害を最小限に抑えるための対策を普段から話し合い、準備しておくことが大切です。

認証マークを確認する

認証マークとは、商品・サービスの差別化を図る上で、主に第三者機関が設けた基準をクリアした商品に付与されるものです。

SDGsに関連のある認証マークには以下のような種類があります。

  • MSC認証:天然の水産物に付与される
  • ASC認証:労働者と地域社会に配慮した養殖業であることが認められている
  • FSC認証:適切に管理された森林から作られた製品である

この認証マークが付いている商品を積極的に購入することでもSDGsの貢献につながります。

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フェアトレード商品を購入する

フェアトレードとは、「公正・公平な貿易」を意味しています。

安価な商品は、その分製造過程の調達費用や人件費が抑えられることになり、このような取引は経済的・社会的に弱い立場にある生産者の貧困を招く一つの要因になりかねません。

一方で、フェアトレード商品は、生産者に適正な賃金や労働環境が整備された商品となります。そのため、フェアトレード商品の購入もまた、個人ができるSDGs達成への取り組みと言えるでしょう。

フェアトレードとは?基本的な定義や仕組み・商品についてわかりやすく解説

再生可能エネルギーを利用する

日本の主なエネルギー源である石油や石炭は有限の資源のため、使い続けるといつか尽きてしまいます。

そこで重要になるのが、再生可能エネルギーです。再生可能エネルギーには太陽光や風力、バイオマスなどがあります。

近年は、再生可能エネルギーによる電力供給をしている電力会社もあるため、すぐに契約先を切り替えるのは難しくても、一つの選択肢として認識しておくと良いでしょう。

家事の分担を行う

日本は「男性が外で働き、女性は家庭を守る」といった、いわゆる性別役割分担意識が強い傾向にあると言われています。

しかし、社会で活躍する女性が増えた現代社会においては、このような固定概念は、合理性なく女性に二重の負担を強いることになってしまいます。

もちろんそれぞれの家庭で理想的なバランスは異なりますが、少なくとも家事は、性別ではなく、お互いの状況や能力などで分担すべきことであると理解しておく必要があります。

SDGsネイティブとは?世代の特徴や企業に必要なキャリア戦略について

地元で販売されている食品を購入する

日本では都市部に人口が集中していることによって、地方の農産物が消費されずに、経済的に追い込まれている自治体が増えています。

そのため、地元で収穫された農作物を購入して消費することは地域活性化につながる取り組みとなります。

また、地域活性化だけではなく、運送による二酸化炭素排出の削減にも寄与するでしょう。

地産地消とSDGsの関係性・つながりとは?メリットや具体的な取り組みについて

SDGsについて情報を発信する

自身がSDGsに向けた取り組みを友人や知人、家族などに共有し、取り組みを広げていくことも非常に重要です。

SDGs自体を理解していない人が多いと取り組む人の数が増えないために、いつまでも日本全体でSDGsへの意識が低いままとなります。

なお、取り組みを強要すると関係性の悪化・SDGsの本質ではないため、あくまでも共にSDGsに取り組むという心がけが大切です。

【企業の取り組み】SDGs達成のためにできること

企業が実践できるSDGsの取り組みについて紹介していきます。

ECOSIAを使用する

「ECOSIA」は、2009年にドイツ企業が開発した、広告収入の80%が世界自然保護基金に寄付される検索エンジンです。

使用する検索エンジンを変更し、実際に使用(検索)するだけで、世界のどこかに木が植えられるというエコな取り組みに貢献できるため、今すぐにでも取り組める施策の一つと言えます。

ひとこと多い張り紙を利用する

「ひとこと多い張り紙」とは、SDGsのさらなる認知度向上と理解促進を目的に作られたツールです。

17の目標を、課題やできること、小さな取り組みなどの身近な「ひとこと」を添えて伝えることで、自分にもできることに気づくことができます。まだまだSDGsの認知度や意識が低いと言われている日本においては、まず「知ってもらう」「気づいてもらう」きっかけを作ることも重要です。

ペーパーレス化の推進

ペーパーレス化も企業ができるSDGsの取り組みの一つです。

つかう責任を意識することで環境保全に貢献するだけでなく、ペーパーレス化によってテレワークなどの柔軟な働き方ができるようになれば、「8.働きがいも経済成長も」の目標に対する好影響も期待できます。

ペーパーレスに向けた業務のシステム化は、業務効率の改善につながるケースも多く、企業にとってもメリットの多い取り組みとなるでしょう。

ペーパーレスとは?推進の必要性やメリット・デメリットを徹底解説!

取り組みは積極的に社内共有する

SDGsに関する取り組みを、社内で共有することも大切です。

SDGsへの取り組みを企業として行う場合でも、世界が抱える問題を全社員が「自分ごと」として捉えられるかどうかによって、取り組む姿勢は変わってくるはずです。

社内報への掲載や研修の実施など、自社のリソースや規模に合った方法で情報共有を定期的に行いましょう。

中小企業のSDGs取り組み事例を紹介!必要性や進め方も解説

社内のごみを分別する

ゴミの分別は、企業においても徹底すべきと言えるでしょう。

会社のゴミは、「自分で片付けない」ことから、いい加減な分別で捨ててしまったり、プラスチックごみと食べ残しを一緒に捨ててしまったりなどが往々にして起こります。

ゴミ箱を分けて、イラストでわかりやすく表示するなどの工夫をするほか、意識を改善するための取り組みも実施しましょう。

不用品をリサイクルに出す

オフィスの移転や備品の買い替えなどによって不用品が発生することがあります。

まだ使えるものに関しては、捨てるのではなく、リサイクルに出しましょう。そもそも不用品をなるべく出さない、長く使うための工夫や意識改革も必要です。

環境に優しい備品を使用する

森林認証紙、再生紙、非木材紙、間伐材紙などの環境に配慮した紙など、使用する備品についても、できる限りSDGsに配慮した製品を使うと良いでしょう。

コストなどの面から、実際に切り替えることが難しかったとしても、普段自分たちが使用する事務用品や備品にも、SDGsに配慮した製品があるのかどうかを知るだけでも、意識の向上につながるはずです。

SDGs経営とは?注目される背景やメリット・推進方法について解説

SDGsビジネス成功のポイントは?今後の可能性や企業の取り組みを紹介

身近な取り組みがSDGs達成につながる

簡単に実践できるSDGs達成のための取り組みをご紹介しました。

SDGsは、目標の背景にある課題を知ることで、問題意識が大きく変わることもあります。まずは、その重要性を理解し、その上で、無理なく自分ができることから始めてみてはいかがでしょうか。

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