SDGsのロゴを名刺に使用する方法!記載するメリットや注意点を解説

最終更新日時:2023/03/06

SDGs

SDGsのロゴを名刺に使用する方法

SDGsへの取り組みを表明するため、名刺に使用する企業も増えているSDGsのロゴ。原則として自由に使用できるSDGsのロゴですが、名刺に使用する場合の注意点とは一体何なのでしょうか。本記事では、そんなSDGsのロゴの使用について詳しく解説していきます。

SDGsのロゴとは?

SDGsのロゴは、スウェーデン出身のクリエイティブディレクター 、ヤーコブ・トロールベックによってデザインされました。

ロゴの見た目は「SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS」という文字で構成されています。 GOALSの「O」のみ、カラーホイールで表現されているのが特徴です。カラーホイールの色は、SDGsの17目標を表しています。

パターンは「非国連主体用」と、国連エンブレムが入っている「国連システム内主体用」の2つです。国連システム内主体用は、国連関係者専用であり、企業・個人は基本的に非国連主体用を使用します。

それぞれのパターンは共に縦・横表記のSDGsロゴ2種のほか、カラーホイール単体、17目標それぞれのアイコンがあります。アニメーションロゴもありますが、英語版のみで日本語版はありません。

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SDGsの取り組みが必要とされている理由

SDGsの取り組みが必要とされている理由は、世界規模で抱える問題が深刻化しているためです。

現在に至るまでに世界全体では経済が成長し、人口は増加傾向にあります。社会全体が発展していく一方で、地球温暖化や異常気象、貧困や差別、世界紛争など、解決が求められる問題も比例して大きくなっています。

SDGsは2015年9月に国連サミットで採択されました。あらゆる問題を持続的な方法を用いて解決していくことを掲げた国際目標であり、2030年までの達成を目指しています。

SDGsの対象は国だけではありません。個人や企業も含まれており、社会的な認知も広がっています。

経済成長の過程において、環境などへの影響は不可避でしょう。SDGsへの参画は自由ですが、環境に対して配慮していることをアピールできるなど企業にとって得られるメリットも存在します。そのため、参画する企業は増加傾向にあります。

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SDGsのロゴを名刺に記載するメリット

SDGsのロゴを名刺に記載するメリットは以下の通りです。

  • SDGsを手軽に導入できる
  • 自社の従業員への理解を進められる
  • SDGsへ取り組む姿勢を各所にアピールできる

SDGsで掲げている目標は貧困や環境問題など、どれも壮大です。企業として取り組むとしてもハードルが高く、一朝一夕で事業を立ち上げられるものではありません。しかし名刺にSDGsのロゴを記載したり、名刺の素材を環境に配慮したりする試みならば手軽に開始できます。

また、名刺にSDGsのロゴを記載することで、SDGsへの取り組みを社内に周知できるでしょう。社会や環境に配慮していることを、自社の従業員に理解してもらう効果が期待できます。

名刺は新たな取引先や顧客に渡すツールです。そのためSDGsのロゴが記載されていれば、SDGsの取り組みを社外にもアピールできます。話題のきっかけにしたり、SDGsへの姿勢を示したりすることで企業イメージの向上も狙えるでしょう。

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SDGsのロゴを名刺に使う際には使用許可が必要?

SDGsのロゴを使用する際に許可が必要かどうかは、使用目的によって判断できます。使用許可が必要な場合と不要な場合について、それぞれ解説していきます。

申請・許可が必要な場合

申請・許可が必要になるのは、使用目的が下記に該当する場合です。

  • 資金調達目的
  • 商業用途

資金調達目的とは、SDGsに関する活動の費用調達を目的とする際に該当します。例えば、SDGsの認知を広めるためにクラウドファンディングを行う、SDGsに関連した投資を募るためにロゴを使用するといった場合です。

商業用途とは、SDGs認知の拡大が主たる営利、もしくは商業に関わる製品などでロゴを活用する際に該当します。なお、実物の商品販売だけでなく、販促活動や料金が発生するイベントの告知なども該当するため気を付けましょう。

資金調達目的と商業用途、どちらの場合でも、国連への事前許可申請とライセンス契約の締結が必要です。

申請・許可が不要な場合

申請・許可が不要なのは、情報目的の場合です。

情報目的とは、資金調達目的や商業用途に該当せず、あくまでSDGsの情報を提供することに徹した使用方法です。例えば、社内研修での使用や、新聞・雑誌などへの掲載が該当します。

このような場合には、国連への事前許可申請とライセンス契約の締結のどちらも必要ありません。

名刺に使用する場合

SDGsのロゴを名刺に使用する際の申請・許可については、国連のガイドラインへの明確な記載がありません。

SDGsのロゴは、資金調達目的と商業用途に該当しなければ、申請・許可なく使用できます。しかし名刺へのロゴ掲載は、間接的ではあるものの、仕事の獲得に繋がるといった点で商業用途に抵触する可能性があるでしょう。

はっきりとした記載がない以上、個々の解釈によっては申請・許可が必要と捉えられかねません。無用なトラブルを避けたい場合は、事前に申請を行うのも1つの方法です。

SDGsのロゴ使用許可の申請方法

SDGsのロゴ使用許可は、国連本部にメールを送信して申請します。申請時の文面は英語で提出しなければなりません。なお、SDGsのロゴ使用許可は原則書面にて許可が下されます。

宛先と件名には指定があります。小文字・大文字も間違えないようにしましょう。

[宛先]SDGpermissions@un.org

[件名]「SDG LOGO/ICON REQUEST」

名刺に使用する際、該当する可能性があるのは商業用途です。申請時には、以下の項目を詳細に記載する必要があります。

  • SDGsに関するビジネスと使用素材について
  • SDGsロゴやアイコンの具体的な使用用途
  • SDGsと該当商品の整合性

具体性を表すために、SDGsロゴやアイコンを使用したサンプル画像を添付するのも、1つの方法として提示されています。

なお、使用許可期間は2030年12月31日までです。しかし国連から別途連絡があった場合や、SDGsに関わる刊行物と関連があるときは、その限りではありません。

SDGsのロゴをダウンロードする方法

SDGsのロゴは全て国際連合広報センターの公式サイトからダウンロードできます。

ポスター・ロゴ・アイコン・カラーホイールと、それぞれPDFファイルにまとめられています。カラーだけでなく白黒もあるので、用途ごとに使い分けられるでしょう。

なお、英語版のダウンロードページは国際連合本部の公式サイトにあります。

SDGsのロゴを名刺に使用する方法・ガイドライン

SDGsのロゴを使用する際は、名刺などのツールの種類や使用申請の有無に関わらず、ガイドラインに沿った使用が求められます。SDGsのロゴを使用できる用途と、名刺に使用する際の禁止事項について解説します。

SDGsのロゴを使用できる用途

SDGsのロゴは、以下3つの用途においてのみ使用できます。

  • 資金調達目的
  • 商業用途
  • 情報目的

先述の通り、資金調達目的と商業用途の場合は、事前に国連本部への申請・許可が必要です。情報目的の場合、許可は不要ですが、使用にあたっては既定のガイドラインを遵守しなければなりません。

名刺に使用する際の禁止事項

SDGsのロゴについては、ガイドラインが厳密に定められています。使用する際は名刺を含め、どの媒体・ツールでも必ず守らなければなりません。

基本的にダウンロードできるSDGsのロゴは、変更して使用することが禁止されています。SDGsのロゴについて定められている禁止事項は以下の通りです。

SDGsロゴ(非国連主体用)禁止事項

  • 拡張したり、押しつぶしたり、歪めたりしない。
  • 要素の位置を変えない。
  • 活字書体を変更しない。
  • 陰付けをしない。
  • その他の色と混ぜ合わせない。
  • DEVELOPMENTの “O” にカラーホイールを動かさない。
  • 突き出したり、斜角を付けたりしない。
  • 色の上に黒色のロゴを用いない。

引用:ロゴ使用のためのガイドライン(日本語訳)

背景の色に関しても指定があります。白以外の色はカラー版のSDGsロゴを使用する場合に限り、ライトグレーが使用可能です。ガイドラインにて明度が定められているので、しっかりと確認しておきましょう。ライトグレーの詳細は以下の通りです。

LIGHT GREY
PMS: Cool Gray 1C
R 241 G 241 B 241
C 4 M 3 Y 3 K 0

引用:ロゴ使用のためのガイドライン(日本語訳)

企業のロゴとSDGsロゴを並べる場合には「(主体名/私たち)は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています」といった文言を添えることが必須です。また企業のロゴとSDGsロゴの間には、0.5ポイントの線を100%黒色で引かなければなりません。

なお、SDGsロゴ周りの余白は縦型・横型ともに、約0.35平方インチ (約2.25平方センチメートル)の余白を設けるよう指定があります。

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SDGsのロゴを名刺に使用する際の注意点

SDGsのロゴを名刺に使用する際は、ロゴの取り扱いだけではなく、背景色や他の文字の配色などにも気を配る必要があります。SDGsのロゴを名刺に使用する際の注意点を解説していきます。

アレンジはNG

先述した通り、SDGsのロゴを使用する場合、ガイドラインに反するアレンジは禁止されています。これは、SDGsのロゴを名刺に使用する場合も例外ではありません。

例えば、SDGsロゴの色は変えず濃淡を変更することは、禁止事項にある「その他の色と混ぜ合わせない。」に反するためNGです。

原則として、ガイドラインにも記載がある通り、SDGsのロゴにアレンジを加えることはできません。どうしてもアレンジを加えたい場合は無断で行わず、国連へ問い合わせてみましょう。

ロゴの背景色に決まりがある

SDGsのロゴを使用する際は、背景色に決まりがあることにも注意が必要です。

例えば、SDGsロゴは白黒パターンにして他の文字はカラーといった組み合わせはできません。白黒のSDGsロゴを使用する場合は、必ず黒一色で背景を統一する必要があります。

名刺にSDGsのロゴを使用する際は、事前にガイドラインをよく読み、背景色の決まりについても把握しておきましょう。

【解説】企業がSDGsに取り組むメリット・デメリットとは?

SDGsのロゴを名刺に使用する際はルールをしっかり確認しておこう

SDGsは2015年に国連サミットで採択された、あらゆる社会問題を持続的な方法で解決していくことを掲げた国際目標です。その目標は壮大なため、事業として参画するにはハードルが高いと感じるかもしれません。しかしSDGsロゴを名刺に使用したり、名刺の材質にこだわったりする取り組みならば、手軽にSDGsを実践できます。

また、名刺にSDGsのロゴを記載することで、SDGsへの取り組みを社内や取引先・顧客などに周知できます。話題のきっかけにしたり、SDGsへの姿勢を示したりすることで企業イメージの向上も狙えるでしょう。

SDGsのロゴは文字だけでなく、カラーホイールやアイコンなど、さまざまな形があります。資金調達目的や商業用途でSDGsのロゴを使用する際は、申請・許可が必要になるので注意しましょう。さらに、SDGsのロゴの使用には、ガイドラインにてルールが厳密に定められています。事前にしっかりと確認しておきましょう。

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