SEOとMEOの違いとは?目的やメリット・デメリットを初心者にもわかりやすく解説
Webマーケティングとして知られる「SEO」と「MEO」。どちらも検索エンジンにおける上位表示を目的にした対策ですが、どのような違いがあるのでしょうか。本記事では、SEOとMEOの違いについて、目的や必要性、メリットとデメリットなどをわかりやすく解説します。
目次
SEO対策とは?
SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、日本語では「検索エンジン最適化」を意味します。簡単に言うと、Googleなどの検索エンジンで自社のWebサイトが上位に表示されるようにするための施策です。
具体的には、サイトの内容を検索エンジンが理解しやすくするための改善や、ユーザーにとって価値のある情報を提供することなどが挙げられます。これにより、検索結果で上位に表示されやすくなり、サイトへの訪問者数を増やすことが可能です。
▷SEO対策のやり方とは?初心者でもわかる上位表示させる秘訣
MEO対策とは?
MEO対策とは「Map Engine Optimization」の略で、日本語では「マップエンジン最適化」と呼ばれる施策です。Googleマップでお店やサービスなどを検索した際に、自社の店舗やオフィスが検索結果の上位に表示されるようにするために行われます。これにより、特定の地域でビジネスを行っている企業が、地元の顧客に見つけてもらいやすくなります。
MEO対策は、ローカルSEOとも呼ばれ、特定の地域に焦点をあてたビジネスの可視性を高めるために非常に重要です。
SEO対策とMEO対策の違いとは?
ここでは、SEO対策とMEO対策の違いについて解説します。
対策を行う対象の違い
SEOは主に自社のWebサイトやブログに対して行われる対策です。SEOは検索結果全体における検索順位を上げることを目指しています。
一方、MEOはGoogleビジネスプロフィールに対して行われます。Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップなどに自社や店舗の情報を表示し、管理するためのツールです。MEOは特定の地域の検索結果で上位表示させることを目指しています。
対策範囲の違い
SEOは、ユーザーの検索意図に基づいて対策範囲が決まります。そのため、特定の地域に関係なく広く対策を行うのが特徴です。
一方、MEOはGoogleマップでの検索上位表示を目指すため、対策範囲は特定の地域に限定されます。SEOは広範囲にわたる検索結果を対象とするのに対し、MEOは地域限定の検索結果に特化したものと言えます。
対策方法の違い
SEOとMEOには、それぞれ異なる対策方法があります。具体的にどのような違いがあるのか見ていきましょう。
SEO対策の方法
SEO対策には、以下のような方法が挙げられます。
- 検索ニーズにあったキーワードの選定
- ユーザー目線のコンテンツの制作
- サイト構造の最適化
- URLの正規化
- 表示速度の改善
- スマートフォンへの対応
- 自然な被リンクの獲得
SEO対策では、ユーザーのニーズを満たすためにコンテンツの質を高めることが重要とされています。また、表示速度の改善やスマートフォンなどでも閲覧できるよう最適化し、ユーザーにとって使いやすいサイトにすることも大切です。このような対策を行うことで、検索順位を上げることができます。
MEO対策の方法
MEO対策の方法は、以下のとおりです。
- Googleビジネスプロフィールにすべての情報を入力する
- 常に最新の内容が反映されるように更新する
- Googleビジネスプロフィールの口コミを増加させる
- サイテーションを増やす
- NAP(店舗名、住所、電話番号)情報の表記を揃える
MEO対策で重要なのは、営業時間や定休日など必要な基本情報を詳細に登録することです。ユーザーに正しい情報を伝えられるよう、常に最新の情報を登録する必要があります。
また、悪い口コミが書かれた場合には、フォローのコメントを入れることも大切です。Web上に記載されている情報の統一や定期的な更新によって、Googleマップ上での検索順位を上げることができます。
対策費用の違い
SEOとMEOでは、対策費用に違いがあります。SEOはWebサイト全体の最適化やコンテンツ制作、被リンクの獲得など多岐にわたるため、一般的に高額な費用がかかります。
一方、MEOはGoogleビジネスプロフィールの管理や口コミ対応が中心となり、比較的低コストで済むでしょう。しかし、地域特化の競争が激しい場合には、MEOにも一定の費用がかかることがあります。
具体的には、SEOが月額50,000円〜100万円、MEOでは月額15,000円〜50,000円程度とされています。ただし、施策の内容や外注先によっても異なるため、企業の予算や目標に応じて、適切な対策を選ぶことが重要です。
効果が現れるまでの期間の違い
SEOとMEOでは、効果が現れるまでの期間に違いがあります。MEOは比較的早く、2週間から3か月程度で効果が見え始めます。これは、Googleビジネスプロフィールの情報更新や口コミの影響が迅速に反映されるためです。
一方、SEOは効果が出るまでに半年から2年程度の期間が必要とされています。これは、検索エンジンのアルゴリズムがサイト全体の評価を反映するのに時間がかかるためです。
業態や対策エリアによっても異なりますが、SEOよりもMEOの方が早く成果を出しやすいと言えるでしょう。
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対策難易度の高さの違い
SEOとMEOでは、対策の難易度に違いがあります。SEOは、検索エンジンのアルゴリズムに対応するために、キーワード選定やコンテンツ制作、サイト最適化など、さまざまな施策が必要です。そのため、専門知識が求められ、難易度が高めとされています。
一方、MEOは主にGoogleビジネスプロフィールの管理や口コミ対応が中心であり、比較的取り組みやすい施策です。SEOと比べると簡単に取り組めるため、自社のリソースだけでも対応できるでしょう。
競合数の違い
SEOとMEOでは競合数にも違いがあります。SEOは地域を特定せず、全国や場合によっては世界の企業や店舗のWebサイトが対象となるため、競合が非常に多くなるのです。
その点、MEOは特定の地域を対象とするため、競合はその地域内に限定されます。これにより、MEOの方が競合が少なく、特定のエリアでの上位表示を目指しやすいと言えます。
ただし、繁華街などお店や人が集中しているエリアでは、競合が多くなることもあるため、店やサービスの特徴を活かしたキーワードで対策を行うことも大切です。
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SEO対策とMEO対策の目的
SEO対策とMEO対策の目的は、自社サイトや掲載している情報が検索結果で上位に表示されることです。どちらの対策も、検索順位を上げてターゲットユーザーの目に留まりやすくするという点では同じです。
ただし、SEOは、検索結果全体における検索順位を上げることを目指し、さまざまな施策を通じてユーザーの検索意図に応えることを重視します。一方、MEOは地域密着型のビジネスや店舗運営を対象に行われるのが特徴で、特定の地域のユーザーや見込み顧客の獲得に貢献します。
SEO対策のメリット
ここでは、SEO対策を行うメリットを紹介します。
さまざまなユーザーにアプローチできる
SEO対策が成功すれば、さまざまなユーザーにアプローチすることが可能です。検索エンジンで上位に表示されることで、より多くのユーザーの目に留まり、訪問者数が増加します。
SEOは特定の地域に限定されないため、世界中のユーザーにリーチできる点で、MEOと比べても高い集客効果があります。多様なユーザーに情報を届けることで、ビジネスの成長に大きく貢献するでしょう。
広告費をかけずに集客ができる
SEO対策を実施して検索上位が達成できれば、リスティング広告のように広告費をかけずに集客することができます。自然検索結果で上位に表示されることで、クリックされやすくなり、結果としてサイト訪問者が増加するのです。
これにより、広告費を節約しながら、持続的な集客が可能になります。長期的な視点で見ると、SEO対策はコストパフォーマンスが高く、安定した集客効果を期待できる点が大きなメリットです。
▷SEO対策のメリット・デメリット!必要性や施策の内容を解説
SEO対策のデメリット
SEO対策には多くのメリットがある一方で、対策や運用に手間がかかるというデメリットもあります。ここでは、SEO対策のデメリットについて詳しく説明します。
上位表示されるまでに時間がかかる
SEO対策を実施しても、すぐに効果が現れるわけではありません。基本的に、成果が出るまでには半年以上の時間がかかることが一般的です。
また、対策を行ったからといって必ずしも期待通りの効果が得られるわけではないため、短期間で結果を求める場合には不向きと言えます。SEOは長期的な戦略として取り組む必要があり、持続的な努力と時間が必要です。
▷SEO対策の効果がでるまでの期間はどのくらい?時間がかかる理由や上位表示までの期間を短くするコツ
外注した場合に費用が発生する
SEO対策を外部に委託すると、依頼内容によっては年間数百万円の費用が発生することがあります。また、外注先によっては質が低いケースもあり、外注コストに見合わない場合もあるでしょう。
そのため、SEO対策を外注する場合は信頼できる業者を選ぶことが重要です。自社で行うのが難しい場合でも、しっかりとした調査と選定を行い、費用対効果を考慮することが求められます。
アップデートの影響を受ける
検索エンジンは定期的にアップデートされており、検索アルゴリズムが変動しています。そのため、一時的に上位表示ができていても、アップデートによって検索順位が低下するリスクがあるのです。
SEO対策は常に最新の情報に基づいて見直し、改善を行う必要があります。このような不安定さを理解し、長期的な視点で取り組むことが重要です。
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MEO対策のメリット
ここでは、MEO対策を行うメリットを紹介します。
店舗の写真などが表示されるためクリックされやすい
MEO対策の大きなメリットは、テキストのみのサイトよりも店舗の写真やロゴなどのビジュアル情報が表示されることです。これにより、ユーザーに対して情報が伝わりやすくなります。
視覚的な情報によって具体的なイメージが湧きやすいため、ユーザーの興味関心を高められ、結果としてクリック率が向上します。実際の店舗の雰囲気や商品を写真で伝えることで、訪問意欲を高められるでしょう。
ユーザーの来店率・利用率が高い
MEO対策のもう一つの大きなメリットは、ユーザーの来店率や利用率が高いことです。具体的な欲求を持って検索するユーザーが多いため、実際に来店する可能性が高くなります。
例えば「近くのカフェ」や「〇〇市の歯医者」と検索するユーザーは、すぐにそのサービスを利用したいと考えていることが多いと考えられます。また、Googleビジネスプロフィールには電話番号や住所が表示されるため、検索した顧客がすぐに連絡できる点も利便性を高めている理由です。
他の集客方法よりも効果が現れやすい
MEO対策は、Web広告やチラシなどの従来の集客方法と比べて、効果が現れやすいという特徴があります。特に地域密着型のビジネスにおいては、Googleマップ上で上位表示されることで、近隣のユーザーにアプローチしやすくなります。
また、Web広告に比べて費用も抑えることができるため、コストパフォーマンスに優れた集客方法と言えるでしょう。限られた予算でも効果的に集客が行えることは、特に中小企業にとって大きなメリットとなります。
MEO対策のデメリット
比較的取り組みやすいMEO対策ですが、いくつかのデメリットも存在します。どのようなデメリットがあるか見ていきましょう。
対策可能な地域や顧客が限定される
MEO対策は特定の地域に絞って対策を行うため、検索された地域と距離が離れている場合、上位表示が難しくなる可能性があります。
そのため、MEO対策は特定の地域内での集客には効果的ですが、広範囲の顧客にはアプローチしにくいのがデメリットです。
口コミによる悪影響のリスクがある
MEO対策で上位表示されるためには、ユーザーの口コミが重要です。しかし、悪い口コミが投稿される可能性もあるでしょう。また、Googleのガイドラインに反している口コミ以外は削除できないため、悪い口コミがそのまま残り、悪影響が出るリスクもあります。
これを防ぐためには、常に良質なサービスを提供し、悪い口コミには適切なフォローアップを行うことが欠かせません。
SEO対策とMEO対策を並行して行い上位表示を目指そう
SEO対策とMEO対策は、対象や対策方法など異なる点がありますが、どちらも上位表示を目指すためには重要な施策です。SEO対策で広範囲のユーザーにアプローチしつつ、MEO対策で地域密着型の集客を強化することで、より多くの顧客にリーチすることができます。自社の目標やニーズに合わせて、最適な対策を実施していきましょう。
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