ワークインライフとは?定義やワークライフバランスとの違い・取り組み事例

最終更新日時:2023/09/13

ワークライフバランス

ワークインライフ

ワークインライフは、ワークライフバランスに代わる働き方の捉え方や価値観として徐々に浸透し始めています。そもそも、ワークインライフとは、どのような概念なのでしょうか。ワークインライフの定義やワークライフバランスとの違いを、取り組み事例とあわせて紹介します。

ワークインライフの定義とは?

ワークインライフとは、オフィス家具メーカーの株式会社オカムラが提唱した概念で、「家族や友人、子育て、趣味、休暇、学びといった人生(ライフ)の中の一つに、仕事(ワーク)があると捉える」という考え方です。

そのため、ワークインライフでは、仕事を主軸としてあらゆる人生の選択をするのではなく、自分の理想の生き方(人生)を実現する手段の一つとして仕事があるという考えのもと、自分の人生や生活に溶け込む働き方を選択し、「ワーク」と「ライフ」を調和させます。

近年は、リモートワークが急速に普及し、働き方におけるパラダイムシフトも一気に加速しました。人々の働き方への意識が変化し、現在は、人生を主軸とする働き方を重視する傾向が強まっています。

ワークインライフは、現代の価値観の変化・多様化になじむものであることから注目を集めているのです。

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ワークインライフとワークライフバランスの違いとは?

ワークライフバランスとは、仕事と生活のバランスが取れている状態のことを意味しています。

生活を支える仕事は、生きていくうえで欠かせないものですが、私生活を犠牲にするような働き方を望まない人は多くいます。

ワークライフバランスは、「仕事」と「生活」のどちらかを犠牲にして生きるのではなく、両者のバランスが整い、相互に生きがいややりがいなどの良い効果を与え合う状態を目指すものとして、これまで取り組みが進められていました。

しかし、ワークライフバランスでは、仕事と生活をトレードオフの関係として捉えるため、どちらかに時間を割いた(優先度を上げた)場合は、もう一方の時間は削られる(優先度が下がる)ことになります。

そのため、仕事を人生の一つのピースとして考え、自分らしいワークスタイルを自分らしい生き方の中で実現することを目指すワークインライフとは、仕事と生活が対立関係にあるかどうかの点で大きく違うといえます。

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ワークインライフがもたらす効果

ワークインライフを実現することで、どのような効果が期待できるのでしょうか。

代表的な効果・メリットを2つご紹介します。

社員がやりがいを感じやすくなる

ワークインライフを取り入れると、理想の人生を実現する手段として仕事に取り組めるので、社員がやる気ややりがいを感じやすくなります。

また、ライフスタイルや家庭環境に合わせた働き方は、プライベートの時間の余裕や充実にもつながるでしょう。仕事における満足度だけでなく、プライベートが満たされることで人生の幸福度も高まることから、さらに仕事へのモチベーションも上がる相乗効果が期待できるのです。

生産性の向上が見込める

ワークインライフの実現によって、「自分らしい人生と働き方」が得られると、社員のモチベーションや満足度は自ずと高まります。それらの向上がもたらすものとして、高いエンゲージメントの維持や離職防止などへの効果や好影響が期待できるでしょう。

社員の貢献意欲が高まり、なおかつスキルを持った人材が組織にとどまり続けることで、結果として企業全体の生産性の向上が見込めるのです。

【最新】ワークライフバランスが実現しやすい職種・業界とは?

ワークインライフの取り組み事例

続いて、実際に企業において実践されたワークインライフの取り組み事例を3つご紹介します。自社での取り組みの参考として、ぜひご覧ください。

【事例1.】NTTグループ

「場所と時間にとらわれない働き方」を推進しているNTTグループは、2021年9月にワークインライフの実現を宣言したのち、基本の働き方をリモートワークとする施策を取り入れています。

さらに、2022年7月からは、勤務場所を各々の自宅とする「リモートスタンダード制度」を導入しました。制度導入により、転勤や単身赴任がなくなるため、ライフイベントやライフスタイルとのミスマッチによるモチベーションの低下や社員の離職を回避する効果が見込まれています。

そのほかにも同社では、生活と仕事の調和が実現できる施策を複数導入し、社員のウェルビーイングやエンゲージメントの向上を図っています。

【事例2.】ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングスは、「人生や家族など、社員が各々大切にするものが充実することで仕事でも成果が出せる」の考えのもと、2016年に「WAA(Work from Anywhere and Anytime)」の導入を決定しました。

WAAは全社員が働く時間や場所、1日の労働時間を自由に選べる制度です。

個人の価値観にあった働き方が選択可能になり、導入後のアンケートでは75%の社員が「生産性が上がった」と回答。さらに、「生活がよくなった」「幸福度が上がった」「ストレスが減って仕事に意欲的になった」などポジティブな意見がみられ、多くの好影響をもたらす結果となりました。

【事例3.】CTCエスピー株式会社

2007年にダイバーシティの推進を宣言したCTCエスピー株式会社では、「ワークライフバランス」の言葉に違和感を覚えたことをきっかけに、「ワークインライフ」の実現に取り組んでいます。

当時は「ワークインライフ」の言葉自体がなかったため、仕事と生活を統合(インテグレーション)する「ワークライフインテグレーション」という考えのもと、人事制度を整えました。

その後、ダイバーシティへの取り組みを進める中で、いち早く、働く場所や時間の制限と、仕事のやりがいや生産性に着目。コロナ禍以前に、テレワークを導入しています。導入直後は、コミュニケーションの問題などから生産性が低下し残業時間が月10時間増加した時期もありましたが、その後、業務改善や見直しを繰り返し生産性を向上、現在は残業時間の大幅削減に成功しています。

ワークライフバランスにおける目標の考え方と意識すべきこと

ワークインライフを理解し積極的に取り組もう

ワークインライフは、「人生を構成する一要素として仕事がある」ととらえる考え方です。

ただし、多くの人にとって仕事が生活を支える重要な要素である一方で、「理想の働き方、理想の人生」の在り方は十人十色です。

そのため、企業には多様化したライフスタイルにできる限り寄り添い、人生と仕事を調和させられる「柔軟な働き方」の環境整備が求められているのです。

ワークインライフを取り入れると社員が仕事にやりがいを感じやすくなったり、企業全体の生産性が向上したりする効果が期待できます。すでに実践し、ワークインライフ推進に成功した企業の導入事例を参考に、ぜひ取り組みや導入を検討しましょう。

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