オフィス移転時の総務がやるべきタスク一覧|スムーズに進めるポイントや注意点

2024/06/26 2024/06/27

働き方改革

オフィス移転時の総務タスク

オフィス移転時に総務は膨大な量のタスクを担います。新オフィスの決定や旧オフィスの解約手続きなど多岐にわたるため、事前によく理解することが重要です。本記事では、オフィス移転時の総務がやるべきタスクを、移転をスムーズに進めるポイントや注意点と併せて解説します。

オフィス移転における総務の役割

オフィス移転に関するタスクは総務が担当するのが一般的です。

近年では、企業の土地や建物、構築物、設備などの資産をただ保有するのではなく、経営戦略にどう組み込むかが重視されており、総務は経営的視点から資産の管理と活用の計画を含めてオフィス移転を遂行する重要な役割を担っています。

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【オフィス移転前】総務がやるべきタスク

オフィス移転前に総務が取り組むべき重要なタスクとしては、大きく「旧オフィス退去に伴うタスク」と「新オフィスへの移転に伴うタスク」の2つがあげられます。それぞれ見ていきましょう。

旧オフィス退去に伴うタスク

まずは旧オフィスを退去する際のタスクについて紹介していきます。

旧オフィスの解約予告・手続きをする

オフィス移転の時期が確定したあと、総務は旧オフィスの解約予告と手続きを進めます。移転のタイミングや原状回復に必要な期間を考慮して、移転のおよそ3〜6か月前に管理会社や不動産業者に解約予告を行うのが一般的です。

また、解約時には敷金や保証金の返還があるかどうか、そしてその返金のタイミングも必ず確認しましょう。

旧オフィスの原状回復手配をする

旧オフィスの退去にあたり原状回復の手配を行う際、まず契約書を確認し、指定された工事業者がいるかどうか、また工事の範囲と費用についての詳細を把握することが必要です。

指定業者がある場合は、その業者に連絡を取り、見積もりとスケジュールを調整し、指定業者がない場合は、自社で信頼できる業者を選定して同様の手配を進めます。

旧オフィスの引き渡しをする

旧オフィスの引き渡しは、原状回復作業が完了したあとに行います。

管理会社へ連絡し、約束の日時に立ち合いのもと原状回復の状態について最終確認を行い、すべて順調であれば、オフィスの鍵を返却し正式に退去が完了します。

新オフィスへの移転に伴うタスク

次に新オフィスへの移転時に発生するタスクを紹介していきます。

新オフィスのレイアウト作成・内装工事の手配をする

新オフィスへの移転では、各部署の機能性と効率を考慮して、適切なスペース配分が必要です。総務は、従業員の働きやすさやチームの協働を促進するためのレイアウトを計画し、これに基づいて内装工事の手配を進めます。

レイアウトには、通路の確保、会議室や休憩スペースの配置など、オフィス全体の機能性を最大化する要素も反映すべきです。

OA機器・オフィス家具を手配する

新オフィスの設計には、適切なOA機器とオフィス家具の選定が不可欠です。これらの設備は、日々の業務効率を大きく左右し、従業員の快適性に直結します。旧オフィスから流用できるものをチェックしたうえで、新たに手配すべき備品を検討しましょう。

新しいオフィス環境に合わせて、パソコン、複合機などのOA機器のほか、デスクや椅子、キャビネットなどのオフィス家具を選びます。そのためには、各部署のニーズを事前に把握しておくことが重要です。

各種手続きをする(移転申請・住所変更など)

オフィス移転には、移転申請や住所変更などの各種手続きが伴います。具体例や手続き時期の目安は以下のとおりです。移転の2~3か月前には手続きを開始できるようにしましょう。

なお、届出の内容や種別によっては移転元と移転先が同一管轄の場合とそうでない場合で手続き方法や処理内容が異なるため、事前に確認する必要があります。

手続き内容と手続き場所手続き時期の目安
インターネット回線(契約中の通信会社)移転が決まり次第
電気(契約中の電力会社)移転が決まり次第
ガス(契約中のガス会社)移転が決まり次第
水道(水道局)移転が決まり次第
電話回線(契約中の電話会社)移転が決まり次第
住所変更・転送届(郵便局)移転日まで
防火対象物使用開始届出書および防火対象物等工事計画届出書(消防署)
  • 防火対象物使用開始届出書:使用開始の7日前まで
  • 防火対象物等工事計画届出書:工事開始日の7日前まで

引越し業者を手配する

引越し業者を手配するのも総務の仕事です。複数の引越し業者から見積もりを取り、コストとサービスのバランスを考慮して最適な業者を選びます。

信頼できる業者に依頼することで、機密文書や高価な機器などの取り扱いも安心して任せられるため、業者選びは重要です。また、オフィス移転の実績がある業者に依頼することで、移転当日の作業と新しいオフィスでの業務再開もスムーズに進行するでしょう。

取引先へ移転の旨を通知する準備を行う

オフィス移転に際しては、取引先に対して移転の旨を書面やメールなどにより、事前に通知することが不可欠です。企業所在地の変更は、郵便物の送付先の変更といった取引先での事務処理も発生するため、混乱が生じないよう正確な情報を、十分な準備期間を持って伝えるようにしましょう。

また、企業サイトや名刺、パンフレットなどの企業情報掲載物の所在地情報を移転後に迅速に更新する準備も同時に行います。通知の発信は各部署であっても、これらの準備作業は総務で行うのが一般的です。

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【オフィス移転後】総務がやるべきタスク

オフィス移転後にも各種手続きや不備がないかの確認など、総務がこなすべきタスクは数多くあります。

移転後に必要な各種手続きをする

オフィス移転後に総務が対応すべき手続きの一例としては、以下のようなものがあげられます。

移転後すぐに行うべき手続きもあるため、移転の2~3か月前から準備を始めておきましょう。届出先の管轄や手続き方法についても、事前に確認してください。

手続き内容と手続き場所手続き時期の目安
適用事業所所在地・名称変更届(年金事務所)移転後5日以内
法人税の取り扱いに関係する異動届出書(税務署)移転後1か月以内
本店・支店移転登記申請書(法務局)本店:移転後2週間以内

支店:移転後3週間以内

銀行口座の登録内容変更手続き(金融機関)移転後速やかに
  • 労働保険名称
  • 所在地変更届
  • 雇用保険事業主事業所各種変更届

    (労働基準監督署およびハローワーク)

移転後10日以内
  • 自動車保管場所証明申請書
  • 安全運転管理者変更届

    (警察署)

移転後速やかに

各部署に不備がないか確認する

オフィス移転後は、新しいオフィスのレイアウトや設備に不備がないかも確認します。各部署からのフィードバックや要望は、必要に応じて迅速に対応しなければなりません。

例えば、作業スペースが不足している、またはIT設備に接続問題があるなどの問題が発覚した場合、速やかに解決策を模索し、関連各所への連絡など実行に移す必要があります。

オフィス移転をスムーズに進めるポイント

オフィス移転を成功させるためのポイントは多岐にわたります。移転をスムーズに進めるために行うべきポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

オフィス移転プロジェクトチームを結成する

オフィス移転を効率的に管理するためには、プロジェクトチームの結成が不可欠です。プロジェクトチームのメンバーは、各部署の要望をまんべんなく吸い上げられるよう、それぞれの部署から代表者を選び構成するとよいでしょう。

プロジェクトチームでは、各部署から提起されたニーズを全社的な立場で議論し、移転計画・実行の際にどう活かすかを判断します。この際、総務は、プロジェクトチームによって決定された移転計画の進行をサポートする立場として機能します。

オフィス移転のチェックリストを作成する

オフィス移転を円滑に進めるためには、進捗を随時把握することが極めて重要です。そのため、移転準備の各段階で完了すべき事項が明確にリストアップされ、各タスクの実行状況をひと目で確認できるチェックリストを作成するとよいでしょう。

リストを使用することで、移転のタスクが計画どおりに進んでいるか、または追加の対応が必要かなどを随時判断しやすくなります。

移転マニュアルを作成し社内で共有する

オフィス移転を効果的に進めるにあたっては、全従業員が共通の認識を持つことも不可欠です。そこで、移転の目的、新オフィスのレイアウト、各部署や従業員に移転までにお願いするタスクと全体のスケジュールをマニュアル化し、社内に共有します。

このようなマニュアルは、移転前後に業務が集中する総務に寄せられる移転に関する同じような質問への回答といった「社内対応」の負担軽減にもつながるでしょう。

オフィス移転専門業者へ依頼する

通常業務に加えて移転タスクをこなすことは、総務にとって大きな負担となりかねません。また、オフィス移転の手続きは、日常の総務業務とは異なる専門的な知識や経験を要するものです。

確実に希望どおりの移転を成功させるためには、実績とノウハウを持つオフィス移転専門業者に依頼するのも一つの手段と言えるでしょう。専門業者は、計画段階から移転の実行、アフターケアまで一貫してサポートしてくれるのはもちろん、移転時のよくある問題やリスクの把握・対応にも長けているため、混乱を最小限に抑えた移転が実現できます。

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オフィス移転に関する総務タスクの注意点

最後に、移転に伴う総務タスクの実施において注意すべきポイントを詳しく解説します。

契約上の解約日を正確に把握する

一般的に、解約日には旧オフィスの原状回復が完了していなければなりません。そのため、解約日までの時間を十分に考慮したうえで、退去と原状回復の工事を始められるよう、退去の告知から契約上の解約日までの期間を正確に把握することは極めて重要です。

解約日から逆算して、適切な移転スケジュールを立てることで、遅延や追加費用の発生を避けられるでしょう。また、総務はこの日付を基に、退去プロセスの各ステップを計画し、関連する業者やスタッフとの調整を行います。

引越し業者や施工業者は早めに選ぶ

引越し業者や内装・電気工事を行う施工業者の選定は早期に行いましょう。十分な選定期間を持つことで、自社の移転予算や希望に合致する業者を慎重に選ぶことができます。

また、早い段階での交渉は、「自分たちでできること」と「業者に任せること」のバランス調整により、余分なコストを抑えられる可能性も高まります。

新オフィス移転までに社内インフラを整備する

新オフィスへの移転は、単に場所を変えるだけではありません。移転日からすぐに業務を開始できるよう、社内インフラの整備が重要です。

移転日までに、電気・水道といったライフラインはもちろん、通信設備・ネットワーク、セキュリティシステムなどのインフラを整えておくことで、移転初日から従業員が滞りなく業務に取り組め、対外的な業務にも支障が出ません。

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オフィス移転における「総務タスク」の実行は事前準備が大切

オフィス移転は、企業にとっての一大プロジェクトであり、事前準備は、その成功を左右するだけでなく、移転後もスムーズに業務が開始できるかにも大きく影響します。

総務が担うタスクは、解約日の確認から業者の選定、社内インフラの整備まで幅広く、効率的に進めなくてはなりません。早期に計画を立て、チェックリストを作成し、プロジェクトチームを組織することで、移転プロセスをスムーズに進行させられるでしょう。

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