リフレッシュスペースはオフィスに必要?効果や設置するポイント・事例を解説

最終更新日時:2023/11/30

働き方改革

リフレッシュスペースとは

近年、 従業員のエンゲージメント向上、生産性向上などを目的に、リフレッシュスペースを充実させる企業が増えています。そこで今回は、リフレッシュスペースの効果や必要性、導入する際のポイントなどを解説します。実際の事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の要約

・リフレッシュスペースとは、休憩やリラックスを目的とした社内に儲けられるエリアのこと
・集中力の向上やストレス軽減、コミュニケーションの活発化などの効果が得られる

リフレッシュスペースとは?

リフレッシュスペースとは、従業員が仕事のストレスから解放され、心身をリフレッシュさせるための休憩やリラクゼーションを目的として社内に設けられたエリアのことです。また、企業によっては、ランチスペースとして使われることもあるでしょう。

多くの場合、リフレッシュスペースには、快適な座席とリラクゼーションを促進する環境が整えられ、コーヒーマシンや冷蔵庫などのカフェスペースが設けられていることもあります。一人で一息ついたり、同僚とお茶を飲んだりすることでリラックスし、従業員は気持ちも新たに仕事に戻ることができるのです。

リフレッシュスペースが注目されている理由

リフレッシュスペースは、職場におけるストレス軽減と生産性向上に効果があるとして注目されています。忙しいビジネス環境において、短時間の休息を取ることで心身をリフレッシュすることができ、創造性や集中力を向上させることができるのです。

また、こうしたスペースのある職場は従業員の満足度が高い傾向にあり、離職率の低下が見られるほか、コミュニケーションが促進されることからチームの士気向上にも寄与すると考えられています。これらの理由から、多くの企業がリフレッシュスペースの導入を進めているところです。

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オフィスにリフレッシュスペースを設置する効果・メリット

ここからは、オフィスにリフレッシュスペースを設けるメリットについて紹介していきます。

生産性を向上させる

リフレッシュスペースを利用して従業員が心身を休めることができると、結果的に生産性が向上するといわれています。短い休憩によって集中力を回復させることで、仕事を効率的に進められるようになるのです。

また、このようなスペースで一旦仕事から離れると、思考がリセットされ、創造的なアイデアが生まれやすくなることもあるでしょう。定期的にリラックスすることでストレスが減少すれば、長期的な健康維持にもつながります。こうした要素が組み合わさり、全体の生産性が向上していくのです。

コミュニケーションのきっかけになる

リフレッシュスペースは、従業員間のコミュニケーションを促進する重要な役割を果たします。

誰もが利用できるリフレッシュスペースに異なる部署や職種の人々が自然と集まることで、対話のきっかけが生まれます。カジュアルな雰囲気の中でリラックスしながら会話ができるため、チームワークの強化や人間関係の改善も期待できるでしょう。

また、異なる部署ならではの着眼点によって新しいアイデアが生まれることもあり、プロジェクトや業務の質の向上も見込めます。このように、リフレッシュスペースは職場のコミュニケーションの質を高める場として重要なのです。

企業のイメージアップにつながる

リフレッシュスペースの導入は、企業を大きくイメージアップさせる可能性があります。リフレッシュスペースの導入によって、企業が従業員の幸福と健康に配慮していることを示し、社会的な責任を果たしている印象を与えることができるのです。こうした印象は、顧客やビジネスパートナーに対するポジティブなメッセージとなり、企業のブランド価値を高める効果も生まれるでしょう。

また、こうした職場は求職者にとっても魅力的なため、優秀な人材の獲得にもつながります。リフレッシュスペースの導入は、企業のイメージアップのためにも有効な手段なのです。

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リフレッシュスペースを設置する際のポイント

リフレッシュスペースを設置する際に、あらかじめ理解しておくべきポイントがあります。

コンセプトやルールを明確に定める

リフレッシュスペースの効果を最大化するためには、コンセプトと利用ルールを明確に定義することが重要です。コンセプトとは、どのような空間にするか、従業員がどのように利用できるか、それによってどんな効果を得たいか、という根幹となる部分です。

一方、スペースを利用する際のルールを明確にして周知することは、全員が快適に利用できる環境を保つために役立ちます。こうした明確な方針を定めることで、スペースが意図しない方法で使われることを防ぎ、従業員の満足度を高めることができるのです。

設置箇所は慎重に検討する

リフレッシュスペースの設置場所は、その効果に大きく影響します。従業員が容易にアクセスでき、なおかつ日常業務からは適度な距離を保つことできる場所が理想でしょう。また、騒音や通行の多いエリアを避け、静かで落ち着いた環境を選ぶことが望ましいといえます。

さらに、自然光や緑がある場所を選べば、リラクゼーション効果が高まります。これらを考慮して最適な場所を選ぶことで、リフレッシュスペースは最大の効果を発揮することができます。

ワークスペースの雰囲気と差をつける

リフレッシュスペースには、通常のワークスペースとは異なる雰囲気を持たせることが肝心です。具体的には、リラックスできる色調や暖色系の照明、植物など、落ち着きと癒しを感じるスペースを目指すとよいでしょう。快適でおしゃれなインテリアやアート作品の配置も、非日常感を演出し、創造性を刺激する効果があります。

このように、ワークスペースとは明確に異なる環境を作ることで、従業員は仕事のプレッシャーから一時的に解放され、心身をリフレッシュさせることができるのです。

さまざまな目的で利用できるようにする

リフレッシュスペースは、従業員がさまざまな用途で活用できるように設計することが大切です。休憩だけでなく、カジュアルなミーティングやクリエイティブな活動の場としても機能するよう設計すると、より価値が高まるでしょう。

たとえば、アイディアやヒントを得るための図書スペースや、読書や瞑想に適した静かなエリア、または、グループディスカッションができるスペースの設置が考えられます。レンジや冷蔵庫を置けば、昼休憩時にも利用してもらいやすくなります。

リフレッシュスペースを確保できない場合は?

オフィスの形態によっては場所の制限などがあり、リフレッシュスペースを確保できない場合もあるでしょう。ここでは、独立したスペースを確保できない場合の対処法や代替方法について紹介していきます。

リラックスできるオフィス家具を設置する

リフレッシュスペースを確保できない場合でも、リラックスできるオフィス家具を導入することで、オフィス環境を快適にすることができます。

たとえば、人間工学に基づいた椅子や、リラクゼーション用のソファを設置することで、従業員は長時間のデスクワークによる疲労を軽減できるでしょう。小さな休憩エリアで足を伸ばしたり楽な姿勢を取ったりすることで一時的にリラックスできれば、その後の業務効率の改善を見込めます。

オフィスの一角にスペースを設ける際は、デスクエリアからの視界を遮る工夫をするなど、気兼ねなく使いやすい環境を作ることも大切です。

オフィスの移転や改装を検討する

リフレッシュスペースの確保が難しい場合、オフィスの移転や改装を検討することも、長期的な生産性を考えた選択肢の1つです。

移転や改装によってオフィス内に静かで快適なリフレッシュスペースを作ることができれば、従業員はより快適に仕事に取り組むことができます。また、新しいオフィスデザインは従業員のモチベーション向上にも貢献し、仕事の効率やクリエイティブな思考の促進にもつながるでしょう。

リフレッシュスペースの設置事例

実際のリフレッシュスペースについて、さまざまな企業の取り組みを具体的に紹介していきます。

日本エンジニアリング株式会社の事例

日本エンジニアリング株式会社では、社員ファーストのオフィス空間を構築するために、ラウンジエリアを導入しました。このラウンジエリアは目的に合わせて3つのエリアに分けられているのが特徴です。

コミュニケーションエリアはランチや懇親の場として使われ、ミーティングエリアの大きなテーブル席やボックス席は、チームでのカジュアルなディスカッションや交流などシーンに合わせて使われています。また、リラックスエリアには大きなソファー席があるため、くつろぎながらの仕事も可能です。

1日の多くの時間を過ごすオフィスを快適かつ充実させるこの取り組みは、従業員の満足度向上に貢献しているといいます。

[参照元:コクヨマーケティング株式会社「社員ファーストのオフィス空間構築」]

株式会社島津製作所の事例

株式会社島津製作所では、新研究棟の建設を機に、社内コミュニケーションを活発化させるオフィス空間づくりに取り組みました。

リフレッシュスペース内の畳の瞑想スペースでは、落ち着いて頭をすっきりさせることができるほか、小上がりの空間になっているコミュニケーションスペースではリラックスした雰囲気で打ち合わせやミーティングを行うことができます。仕事に集中するだけでなく、交流を生むようなオフィスづくりを実現した事例といえるでしょう。

[参照元:コクヨマーケティング株式会社「社内外の交流を活性化させ、オープンイノベーションを推進させる」]

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リフレッシュスペースを設置して生産性を向上させよう

リフレッシュスペースの設置は、従業員の満足度、クリエイティブな思考、そして職場全体の生産性を高めるのに役立ちます。単なる休憩場所ではなく、社員の心身のサポートや、効率的な仕事の進行を促進するという観点からも重要なものなのです。

快適なインテリアや静かな環境のおかげで従業員は仕事から一時的に離れ、新たなアイディアを得るかもしれません。リフレッシュスペースの設置によるオフィス環境の改善は、結果として全体の業務効率と従業員満足度の向上が期待できる取り組みといえるでしょう。

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