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ERP導入にかかる費用相場とは?オンプレミス・クラウドでの費用の違い

2023/10/30 2023/10/30

ERP(基幹システム)

ERPの費用

ERPシステムの導入の際に、多くの人が気になる費用の相場。大規模なシステム導入となることも多いことから、費用の見当がつかない、高額になりそうなど、導入費用についてはマイナスイメージが先行してしまうことも少なくありません。本記事では、ERP導入にかかる費用相場について解説します。

クラウド型ERP導入にかかる費用の相場

ERPシステムは、インターネットがあればどこでも使用できるクラウド型と、自社サーバーに設置するオンプレミス型の2種類があります。

まずは、クラウド型ERPの費用相場からみていきましょう。

イニシャルコスト(初期費用)

イニシャルコストとは、ERPシステム導入時にかかる初期費用です。

クラウド型の場合、その多くがサブスクリプション型の料金体系となっているため、導入時にライセンス費用を一括で支払うのではなく、月額(もしくは年額)の定額料金にライセンス費用が含まれることがほとんどです。また、初期費用に関しては無料としているサービスも多いのが特徴です。

イニシャルコストは、導入するERPシステムの種類や規模、カスタマイズの内容によって大きく変動する可能性があるため注意しましょう。

一般的に、クラウド型ERPのイニシャルコストの費用相場は以下の通りです。

ライセンス費用
  • 月額ライセンス制:数万円~100万円/月
  • ユーザーライセンス制:約数千円~数万円/1ユーザーあたり
初期導入費用約0円〜50万円

ランニングコスト

ERP導入後の継続的な運用に必要な経費がランニングコストです。クラウド型ERPの場合は、月額利用料がランニングコストに当たります。

定期的に発生する費用なため、事前にしっかりと把握しておくことで、長期的な運用計画を立てやすくなるでしょう。

一般的に、クラウド型ERPのランニングコストの費用相場は月額数千円〜数万円(ライセンス費用含む)です。ユーザー数に応じて料金が大きく変動する可能性があるため、見積もり時に確認しましょう。

クラウドERPとは?種類や比較ポイント・導入するメリットとデメリット

オンプレミス型ERP導入にかかる費用の相場

ここからは、オンプレミス型ERP導入にかかる費用の相場を解説します。

イニシャルコスト(初期費用)

オンプレミス型ERPのイニシャルコストは、ハードウェアの購入、ソフトウェアライセンスの取得、システムの構築、開発費用などがあります。導入規模やカスタマイズの内容などによって大きく異なるため、計画段階での正確な予測が不可欠です。

一般的に、オンプレミス型ERPのイニシャルコストの費用相場は以下の通りです。また、ライセンス費用に関しては、クラウド型と違いオンプレミス型は、主に買い切りのため、初回の導入時にのみ発生します。

ライセンス費用約数百万円〜数千万円
初期導入費用
  • 基本導入費用:約数十万円〜数千万円
  • 導入サポート費用:約数百万円~数千万円
  • 教育費用:数万円~数百万円
開発費用機能追加・修正/1機能:約数万円~数百万円

ランニングコスト

オンプレミス型ERPにおけるランニングコストは、システムの日常的な運用・維持に伴う更新費用を指します。

具体的には、ハードウェアの保守・更新、ソフトウェアのアップグレード費用、定期的なバックアップやセキュリティ対策費用などが含まれることが一般的です。

企業のITインフラなどに応じてランニングコストは大きく変動するため、個別に見積もりを取って具体的な費用を把握しましょう。

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クラウド型・オンプレミス型の費用の違い

クラウド型ERPは、イニシャルコストを抑えやすく、オンプレミス型ERPは、ランニングコストを抑えやすいといった特徴を持ちます。クラウド型・オンプレミス型の費用の違いを詳しくみていきましょう。

イニシャルコストを抑えられるのはクラウド型ERP

クラウド型ERPは、オンプレミス型に比べてイニシャルコストを大幅に抑えることが可能です。

主な理由として、クラウド型は自社サーバーなどの設備を設置する必要がなく、システムの利用料もサブスクリプションベースでの支払いが主流となっているためです。また、初期のセットアップやカスタマイズもシンプルで、基本的には迅速な導入が行えます。

一方でオンプレミス型は、自社サーバーなどの設備の設置や、初期設定・カスタマイズに関する費用が必要となり、イニシャルコストが高くなる傾向があります。

そのため、イニシャルコストを抑えたい企業はクラウド型ERPが適しているといえます。

ランニングコストを抑えられるのはオンプレミス型ERP

長期的に見ると、ランニングコストの面ではオンプレミス型ERPが優れている場合が多いでしょう。

イニシャルコストは大幅にかかりますが、ライセンス料は、基本的には買い切り型のため、毎月システム自体の使用料が発生することはありません。システムのバージョンアップに追加費用がかかることはありますが、発生頻度は高くないため、事前に把握しておけば運用計画を立てやすくなります。

一方で、クラウド型ERPは一般的に月額利用料が発生します。また、データの容量やユーザー数が増えることによる追加料金が発生することもあるでしょう。

そのため、長期的な運用においては、オンプレミス型の方がランニングコストを安定させやすいといえます。

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ERPを導入する際の流れ

ここからは、ERPを導入する際の流れを紹介します。

ERP導入の目的を明確にして課題を洗い出す

ERPシステムを導入する最初のステップは、導入目的を明確に定義することです。

なぜERPシステムが必要なのか、どのような課題や問題点を解消したいのかを洗い出すことで、適切な製品の選択や導入計画の策定が可能となります。課題やニーズが具体的であればあるほど、必要な機能に絞ったERPの導入が実現できるでしょう。

導入目的は、後の導入プロセスや運用ルールの策定における重要な指針にもなるため、十分な時間と労力をかけて取り組むことをおすすめします。

クラウド型・オンプレミス型を選ぶ

自社の状況や予算などに応じて、クラウド型かオンプレミス型のどちらを選ぶかを決めましょう。

クラウド型は、インターネットを介して提供されるサービスであり、イニシャルコストを抑えつつ、迅速に導入できるのが特長です。また、システムアップデートやメンテナンスもベンダー側で行われるため、運用が容易です。

一方、オンプレミス型は企業内のサーバに直接インストールして運用する形態で、データのセキュリティを最優先したい場合や、特定のカスタマイズが求められるケースに適しています。ただし、イニシャルコストが高い点に注意が必要です。

企業のニーズや課題、予算などを総合的に考慮し、最適な選択を行うことが求められます。

ERP運用体制を整える

ERPシステムの運用体制の整備は、導入成功の鍵となります。

導入後は、万が一のシステムトラブルへの対応、アップデートの実施など、これまでになかった作業が発生します。そのため、システムの運用・管理を担当する部署やチームの設定、それぞれのメンバーの役割や責任を明確にしておくことが重要です。

社内の運用メンバーに対しては、外部のサポート業者やベンダーとも連携しながら、継続的な教育やトレーニングを行い、システムへの理解を深めておきましょう。

スケジュールを決める

課題を特定するためのヒアリング、要件定義、実際の導入、テスト、運用移行までの各フェーズの期間を詳細に設定しましょう。特に、各フェーズ間の連携やほかの業務との兼ね合いを考慮してスケジュールを組むことが大切です。

また、予期せぬトラブルや変更要望に対応するためにバッファを持たせたスケジュールを立てることで、遅延のない計画的な進行が保てるでしょう。

ERPの基本機能一覧|最大限に活用するための秘訣

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ERPの費用を理解して最適な製品を選ぼう

ERPシステムは、企業の業務効率や業績向上に大きく寄与するツールですが、導入や運用に関する費用は、企業の規模や業種、求める機能によって大きく異なります。

まずは、自社の課題を洗い出して導入目的を明確にし、気になるシステムの見積もりを依頼してみましょう。費用の見積もりと、ERPが自社にもたらすメリットや効果を見極め、最適な製品を選ぶことで、導入後のミスマッチを軽減することができます。

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