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オープンソース(OSS)ERPのおすすめ9選!無料で使える製品を紹介

2023/10/23 2023/10/24

ERP(基幹システム)

オープンソースのERP

近年では導入を検討する企業も増えているERP。しかし、ERPの導入にはさまざまなコストがかかるため、できるだけコストを抑えて導入したいという方も多いでしょう。そこで本記事では、無料で使えるオープンソース(OSS)ERPについて、おすすめ9選を徹底解説していきます。

オープンソース(OSS)ERPとは?

オープンソース(OSS)ERPとは、ERP構築に必要となる素材を無料で公開し、利用者自身がシステムを構築するものです。

ERP(Enterprise Resource Planning)とは、「企業資源計画」を意味し、企業の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を一元管理するシステムを指します。特に、会計や人事、生産、販売など、社内の管理業務を1つのシステムにまとめることで、業務の効率化や経営の最適化を図ります。このようなERPシステムを自社独自に構築できるよう、開発者によってオープンソース(OSS)ERPが公開されているのです。

ERPシステムについては、有料で提供されているものも多数あります。しかしながら、自社でシステム構築をするオープンソース(OSS)ERPでは、コストの大幅な削減が期待できることから注目が高まっています。拡張性も高く、自社のニーズを満たすシステムを作れる点も大きな魅力といえるでしょう。

オープンソース(OSS)とは?

オープンソース(OSS)とは、無料でソースコードが公開され、誰でも自由に利用・改変・配布ができるソフトウェアを指します。アメリカの公益法人であるOpen Source Initiative (OSI) は、オープンソース(OSS)に関して以下の10の定義を定めています。

  • 自由な再配布を認める
  • ソースコードの無償配布
  • 派生ソフトウェアの配布を認める
  • 作者のソースコードの完全性
  • 個人または団体に対する差別の禁止
  • 取り組み分野に対する差別の禁止
  • ライセンスの配布
  • ライセンスは製品に固有であってはならない
  • ライセンスは他のソフトウェアを制限してはならない
  • ライセンスは中立なテクノロジーでなければならない

これらの定義から、オープンソース(OSS)は、実質、世界中の技術者によって随時改善されるソフトウェアとなっていきます。そのため、無料ではありますが比較的安全性が高く、企業においても活用されています。

[出典:Open Source Initiative「オープンソースの定義」]

有料のERPとの違い

有料ERPとは、提供会社にライセンス料などを支払って使用する既成のERPシステムです。一般的に、クラウド型かオンプレミス型のいずれかの形式で提供されます。

オープンソース(OSS)ERPとの大きな違いは、導入費用や運用費用の発生の有無であり、当然、有料ERPはコストがかかります。しかしながら、既に完成しているシステムを利用するため開発期間が短縮できたり、提供会社のサポートサービスを利用できるというメリットもあります。セキュリティも強固な傾向にあり、社内情報を扱ううえでも安心して利用できるでしょう。

一方、自分でシステムを構築するオープンソース(OSS)ERPと比べて拡張性は低く、自社のニーズを的確に満たせない場合もあります。

クラウドERPとは?種類や比較ポイント・導入するメリットとデメリット

ERPとは?意味や基幹システムとの違いを簡単にわかりやすく解説

オープンソース(OSS)ERPのメリット

オープンソース(OSS)ERPは次のメリットがあります。

  • 導入・運用コストを削減できる
  • 拡張しやすく柔軟性が高い

それぞれ説明します。

導入・運用コストを削減できる

オープンソース(OSS)ERPのメリットは、無料でERPシステムを運用できる点です。そのため、ERPの導入コストや運用コストを大幅に削減できます。

一般的に有料ERPを利用する場合、導入費用やライセンス料、アップグレード料などが発生します。一方オープンソース(OSS)ERPでは、それらの費用は一切かかりません。コストをかけることなく業務効率化を実現できる点は大きなメリットといえるでしょう。

拡張しやすく柔軟性が高い

オープンソース(OSS)ERPは、有料ERPに比べて拡張しやすく、柔軟性が高いというメリットもあります。

オープンソース(OSS)ERPには、自社の利用目的に応じて、独自のカスタマイズを加えられる機能を拡張するためのさまざまなプラグインが公開されています。有料ERPよりも柔軟性があり、自社に使いやすいシステムを構築できる点はオープンソース(OSS)ERPの大きな魅力です。

オープンソース(OSS)ERPのデメリット

オープンソース(OSS)ERPには以下のデメリットがあります。

  • セキュリティに不安が残る
  • 運用体制の構築にはコストがかかる

事前にデメリットをしっかり把握したうえで、導入を検討しましょう。

セキュリティに不安が残る

オープンソース(OSS)ERPを利用する場合は、自社独自にセキュリティ対策を講じる必要があり、その分余計にコストがかかる可能性があります。

誰でも自由に使えるように公開されているオープンソース(OSS)ERPは、有料のERPと比べてセキュリティ面に不安が残ることは否めません。自社の重要な情報を安全に管理するためには、追加でセキュリティ対策を取ることが不可欠です。

運用体制の構築にはコストがかかる

オープンソース(OSS)ERPは無料で利用できますが、運用体制の構築は自社で行わなければなりません。運用体制を構築するためには、外部のシステムが必要になる場合があるほか、専門知識を持っている人材も必要です。

もしも運用体制の構築に必要なシステムや人材を持ち合わせていない場合、新たにコストをかけて準備しなければなりません。場合によっては、有料ERPを使用するのと同等のコストがかかる可能性もあるでしょう。

【2023年最新】おすすめのERP徹底比較!大企業・中小企業向けで紹介!

無料で使えるオープンソース(OSS)ERPのおすすめ9選

ここからは、無料で使用できるオープンソース(OSS)ERPのおすすめ9選を紹介します。それぞれの特徴を説明しますので、自社の業界や特徴に適したオープンソース(OSS)ERPを探してみてください。

1.OpenBravo

OpenBravoは、ユニファイドコマースをサポートする小売SaaSプラットフォームです。ユニファイドコマースとは、「統合された商取引」を意味する言葉です。近年は、実店舗だけでなくオンライン販売を行う小売店が増えています。さまざまな販売方法があるなか、顧客情報を一元化することで、最適なサービスの提供を目指す手法がユニファイドコマースです。

OpenBravoでは、顧客管理から料金管理、店舗管理まで、小売店の業務を最適化するシステムが多数用意されています。店舗運営の効率化および顧客満足度の向上に期待ができるオープンソース(OSS)ERPといえるでしょう。

提供元Openbravo, S.L.U.
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • 料金管理
  • 顧客管理
  • 在庫管理
  • 発送管理
  • 店舗強化
  • レポート

など

URL公式サイト

2.ERP Next

ERP Nextは、シンプルで使いやすい設計が特徴のオープンソース(OSS)ERPです。財務会計や注文管理、人事など多様な業務に役立つシステムが備えられています。

汎用性の高さも魅力の一つで、サービス、流通、小売、教育など幅広い業界に対応。SlackやGoogleなど、さまざまなアプリとの連携も可能であり、ビジネス運営の円滑化が期待できるでしょう。

提供元Frappe Technologies Pvt. Ltd.
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
導入実績10,000社以上(※2023年10月現在)
機能・特徴
  • 財務会計
  • 注文管理
  • 人事と給与
  • 加工
  • ティッカー
  • プロジェクト
  • ヘルプデスク
  • 資産管理
  • ウェブサイト
URL公式サイト

3.Odoo

Odooは、アプリの豊富さが特徴のオープンソース(OSS)ERPです。搭載されているアプリは、売上促進やWebサイト構築、財務管理など多岐にわたり、業務プロセスの自動化をワンストップで行うことが可能。また、独自のフレームワークによるユーザビリティの高さも強みとしています。

毎年定期的にリリースが行われており、常に最新のシステムを利用できる点も特徴です。

提供元Odoo SA
初期費用要問い合わせ
料金プラン■年間契約
  • Oneアプリフリー:無料
  • スタンダード:$28.30/月
  • カスタムプラン:$42.50/月

■月間契約

  • Oneアプリフリー:無料
  • スタンダード:$35.40/月
  • カスタムプラン:$53.10/月
導入実績約700万人(※2023年10月現在)
機能・特徴
  • Webサイトアプリ
  • 営業アプリ
  • 財務アプリ
  • 在庫管理・製造アプリ
  • 人事業務アプリ
  • マーケティングアプリ
  • サービスアプリ
  • 生産性向上アプリ
  • カスタマイズツール

など

URL公式サイト

4.Apache OFBiz

Apache OFBizは、あらゆる業界に対応できる柔軟性に優れたオープンソース(OSS)ERPで、非営利団体であるApacheソフトウェア財団が提供しています。

Apache OFBizではフレームワークの拡張を簡単かつスムーズに行える点が特徴です。またJavaベースのフレームワークを採用しており、Webアプリケーションを迅速に開発することも可能です。

提供元Apache Software Foundation
初期費用無料
料金プラン無料
機能・特徴
  • アカウンティング
  • CRM、注文管理、Eコマース
  • 倉庫保管、在庫管理
  • 製造、MRP

など

URL公式サイト

5.xTuple

xTupleは、中小規模の製造業や流通業をターゲットにしたオープンソース(OSS)ERPです。在庫や倉庫、サプライチェーン、ロジスティクスの管理を強みにしています。

製造業、流通業に特化しているシステムだからこそ、より効果的な業務の効率化が期待でき、事業の成長や競争力の強化を目指せるでしょう。

提供元xTuple
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • 会計
  • CRM&Sales
  • 流通
  • 在庫管理
  • 加工
  • ティッカー

など

URL公式サイト

6.Compiere

Compiereは、アメリカのComPiere社が提供するオープンソースERP&CRMシステムで、日本企業版は株式会社アルマスによって開発されています。企業のあらゆる業務機能を一元管理することができ、これまでに180万以上ものダウンロード実績があります。

自由にダウンロード可能なコミュニティエディションのほか、保守サポートが受けられるスタンダードエディションも提供しているため、企業ユーザーも安心して利用できます。

提供元株式会社アルマス
初期費用ダウンロードは無料
料金プランダウンロードは無料
導入実績2,000社以上(※2023年10月現在)
機能・特徴
  • 顧客管理
  • 販売管理
  • 仕入購買管理
  • 在庫管理
  • 財務会計
  • 実績分析
  • 資産管理
  • ワークフロー
  • データ連携
URL公式サイト

7.ERP5

ERP5はPythonを採用しているオープンソース(OSS)ERPで、ERPのほか、CRM、CMS、eコマース、データ分析など、さまざまな用途で使用できます。

汎用性の高いオープンソース(OSS)ERPとして、製造業から銀行、官公庁まで幅広い業界に対応できる点が特徴で、世界中で活用されています。

提供元株式会社Nexedi
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • ERP
  • CRM
  • CMS
  • eコマース
  • データ分析

など

URL公式サイト

8.iDempiere

iDempiereは数百人規模のユーザーにも対応できるオープンソース(OSS)ERPです。数多くの技術者によって開発されたiDempiereはさまざまな業務機能が搭載され、世界中で活用されています。

拡張性の高さ、有料ERPにも劣らない高性能さに定評があり、また、業務アプリケーションのフレームワークとしての役割も果たすほか、アプリ開発に必要な機能も多数用意されています。

提供元カルロス・ルイス、ヘン・シン・ローが創設、コミュニティで運営
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • 購買管理
  • 在庫管理
  • 会計管理
  • 会計管理
  • 顧客管理

など

URL公式サイト

9.Opentaps

Opentapsは環境問題解決のために開発されたオープンソース(OSS)ERPであり、主にエネルギー業界に特化しています。

たとえば、公共料金メーターや建築設備のデータを一元化。各関係者がエネルギー使用量や設備の状態を可視化できるようにすることで、エネルギー効率の向上を図るなどの活用がなされています。

提供元要問い合わせ
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • オープン気候投資
  • ブロックチェーン炭素会計
  • イーメーター

など

URL公式サイト

オープンソース(OSS)ERPのおすすめを押さえておこう

おすすめのオープンソース(OSS)ERPを紹介しました。オープンソース(OSS)ERPを活用することで、コストを最小限に抑えながらERPシステムを構築できます。本記事を参考に、オープンソース(OSS)ERPを有効に活用しながら、業務の効率化を目指しましょう。

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ビズクロ編集部
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