労務担当の年間スケジュールとは|業務の重要点を詳しく解説

2023/06/22 2023/06/22

労務管理システム

労務担当の年間スケジュール

働き方改革の推進により日々重要性が増している労務管理。労務管理では法改正など重要な予定には順次対応していかなければならないため、年間スケジュールの把握は非常に重要です。そこで本記事では、そんな労務担当の年間スケジュールについて、重要点を詳しく解説していきます。

労務担当者の主な業務とは?

労務担当者は、企業や組織内で労働関連の業務を担当します。労務担当者の主な業務は、以下の通りです。

  • 労働法令の遵守
  • 採用と雇用手続き
  • 労働条件の管理
  • 労務問題の解決
  • 労務管理システムの維持
  • 労働安全衛生の推進

このような業務を通じて労務担当者は従業員と企業の利益を保護し、労働環境の健全な運営に貢献しています。

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労務担当者の年間スケジュール

ここでは、労務担当者の年間スケジュール詳細を解説します。月毎に業務例をまとめているので、ぜひ参考にしてください。

4月の業務例

4月の業務例は以下の通りです。

  • 新入社員の入社手続き
  • 人事異動・組織変更
  • 昇降格・昇降給などの給与改定
  • 36協定更新の手続き
  • 雇用契約書の作成
  • 年次有給休暇の付与
  • 定期健康診断の実施

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

新入社員の入社手続き

新入社員の入社手続きに向けて必要な書類を整えます。雇用契約書の作成や健康診断・社会保険手続きのサポート、銀行口座開設手続きなどが主な業務です。

新入社員には入社手続きの詳細と期限を説明し、作成までのフォローを行います。業務遂行時には個人情報の取り扱いには注意し、法的規制と労働基準法を遵守しなければなりません。

円滑な入社手続きを進めるためには、適切なコミュニケーションと丁寧なサポートが重要です。

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人事異動・組織変更

人事異動・組織変更の業務では、人事異動計画の策定や異動通知書の作成・労働条件の変更調整などを行います。関係者への適切な説明と円滑なコミュニケーションを行い、適切なサポートが必要です。

同業務においては法令の遵守や公平性を確保するため、適切なタイミングと情報共有・組織への影響を考慮しなければなりません。労務担当者は円満な人事異動を行うために、関係者の理解と協力を得る必要があります。

昇降格・昇降給などの給与改定

昇降格・昇降給など給与改定の業務では、従業員の評価や能力を基に昇降格を判断し、給与改定の計画と予算を策定します。また給与改定の実施と通知、個別面談の結果や理由の説明も必要です。

同業務では、法的な遵守と公正性の確保・給与改定プロセスの透明性と一貫性が重視されます。給与改定の公平性と経済的な持続可能性に留意し、個人情報の保護と情報の機密性を確保しなければなりません。

従業員に不満や異議があれば、適切に対応し解決策を提供する必要があります。

36協定更新の手続き

36協定とは、労働組合と企業の間で労働条件や給与改定に関する合意を行うものです。労務担当者は、労働組合との協議のためにデータ収集や要望整理を行い、交渉を実施して合意形成を目指します

合意が成立したら給与改定や労働条件の変更を履行し、従業員に通知しなければなりません。法的な遵守や労使関係の維持を重視し、問題解決や調停にも対応します。

円滑な労使関係の構築と労働環境の改善を目指し、準備と対話を通じて公平な合意形成を図りましょう。

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雇用契約書の作成

従業員の雇用条件を明確化するために、雇用契約書を作成します。契約内容や期間・労働条件・機密保持や競業禁止条項などを明記し、法的要件と会社のポリシーに適合させましょう。

また、リスク管理として違法行為や差別を排除し、公正で平等な契約を確保する必要もあります。従業員それぞれに応じた契約を作成し、電子契約の場合には適切な電子署名技術を使用して署名と保存を行いましょう。

同業務では個別性と法的遵守に留意し、労働法規や会社の規則を把握して適切な契約書の作成が重要です。

年次有給休暇の付与

年次有給休暇は、労働者の休息とワークライフバランスを確保するために付与されます。労務担当者は、付与基準や計算方法をもとに休暇日数を決定し、労働者が休暇を申請し承認する手続きを管理しなければなりません。

未消化の有給休暇を適切に管理し、給与計算や休暇中の補償も重要です。労働基準法や会社の規則に適合し、透明性と公正性を確保するために労働者に対して適切な説明を行います。

定期的な点検とサポートを実行し、未消化の有給休暇の管理も適切に遂行することが必要です。

定期健康診断の実施

定期健康診断は労働者の健康管理が目的で、健康状態の把握と予防の一環です。労務担当者はスケジュールの調整や準備を行い、定期健康診断を実施します。

診断結果に基づいて個別相談やアドバイスを提供したり、必要な場合には専門医やカウンセラーとの連携をしたりする必要があります。個人情報や健康情報の管理と、プライバシー保護も重要となります。

労働者への啓発活動と参加促進・診断結果を基にした対策の実施や、健康情報の匿名統計データの活用にも留意しなければなりません。定期健康診断の業務では、労働者の健康をサポートし労働環境を改善しましょう。

6月の業務例

6月の業務例は、以下の通りです。

  • 労働保険年度更新手続き
  • 高年齢者・障がい者雇用状況報告
  • 住民税の更新手続き
  • 賞与計算・賞与支払届の作成

それぞれ詳しく見ていきましょう。

労働保険年度更新手続き

労働保険年度更新手続きでは、労働者の加入情報を確認し、保険料の計算や支払い手続きを行います。具体的には労働者への通知と説明を行い、法的要件に従って報告や書類を提出します。

期限を守り、正確な情報管理と機密性の確保に留意しなければなりません。迅速な手続きと最新の法改正情報を把握することで、労働者の保険に対する権利と利益を守ります。

労働保険の年度更新手続きは、労働者の保険制度への適切な加入と情報管理を確保するために重要な業務です。

高年齢者・障がい者雇用状況報告

労務担当者の業務では、高年齢者・障がい者の雇用状況に関するデータを収集・分析し、報告書を作成します。法的要件を遵守し、報告書の提出期限と形式を守ってください。

報告書には現状の評価や目標・雇用促進策が含まれ、労働環境の改善やキャリア開発支援などの取り組みを検討します。データの正確性とプライバシー保護に留意し、報告書の内容を明確かつ具体的に伝えましょう。

意識向上や協力体制の構築にも注力し、法改正や制度変更に対応するため最新情報の把握が必要です。

住民税の更新手続き

住民税の更新手続きとは、従業員の住民税情報を確認し納税額を計算や申告を行う業務です。法令の遵守と個人情報の機密保持に留意しましょう。

住民税の更新手続きを行う際には、ミスの防止や期限管理にも注意が必要です。従業員とのコミュニケーションを重視し、疑問や異議があった場合には対応します。住民税の更新手続きは、正確な納税に必要な業務です。

賞与計算・賞与支払届の作成

賞与計算・賞与支払届の作成業務では、従業員の業績評価や勤務実績を基に賞与の計算を行い支払届を作成します。

評価基準とボーナス率の透明性を確保し、経済的な持続性を考慮する必要があります。なお、賞与計算・支払届作成は、従業員のモチベーションや報酬体系を支える重要な業務です。

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7月の業務例

7月の業務例は、以下の通りです。

  • 算定基礎届の提出
  • 随時改定届の提出

それぞれ詳しく見ていきましょう。

算定基礎届の提出

労務担当者は、従業員の給与情報をもとに社会保険料や労働保険料の算定基礎を計算し、関係機関に提出します。法令遵守と正確性を重視し、最新の法改正やルールに対応しましょう。

給与情報の正確性と個人情報の取り扱いに留意し、書類の保管とセキュリティ管理をおこなう必要があります。算定基礎届の提出は、社会保険や労働保険の適切な料金算定に重要で、保険制度の健全な運営を支えるものです。

随時改定届の提出

労務担当者は、従業員の給与や雇用条件が変更になった場合、関係機関へ随時改定届を提出しなければなりません。変更内容を明確に記載し関係機関へ提出することで、正式な届出と法令遵守を実施します。

変更事項の正確性と適法性に留意し、関連法令の順守や労働条件の均等性を確保しましょう。提出書類の適切な保管とセキュリティ管理も重要です。随時改定届の提出により、変更事項の届け出と適切な労務管理を実現し、従業員と企業の関係性を健全に維持します。

8月の業務例

8月の業務例は、以下の通りです。

  • 7月月変者の社会保険料改定

7月月変者の社会保険料改定

7月に確認した雇用契約に変更があった従業員の社会保険料を改定します。具体的には、変更事項を確認し社会保険料を算定して関係機関への手続きを行います。

正確さと適時性が求められるだけでなく、法令順守と計算の正確性にも留意しましょう。手続き書類の作成や提出を適切に実行し、変更後の社会保険料支払いも忘れずに行なってください。

また、提出書類の保管と情報のセキュリティ管理も重要です。改定手続きを正確に行い、社会保障制度の健全な運営を確保しましょう。

10月の業務例

10月の業務例は、以下の通りです。

  • 社会保険料の改定
  • 厚生年金保険料率の改定

それぞれ詳しく見ていきましょう。

社会保険料の改定

社会保険料の改定業務では、従業員の雇用契約や労働条件の変更に基づき、社会保険料の再計算と手続きを行います。具体的には、変更内容の確認・社会保険料の再計算・関係機関で行う手続き書類の作成や提出などです。

期限を守り正確な手続きを行うことや法令の順守、書類の保管とセキュリティ管理に注意しましょう。社会保険料の改定は、従業員と企業間で社会保障制度の適切な運営を確保する重要な業務です。

厚生年金保険料率の改定

厚生年金保険料率の改定では、厚生年金保険料率の変更に伴う手続きと管理を行います。具体的な業務内容は、改定内容の確認や従業員の保険料の再計算、関係機関への手続き書類の作成や提出です。

期限を守り正確な手続きを行うことや法令・規定の遵守、計算の正確性と信頼性に注意しましょう。厚生年金保険料率の改定は、従業員の社会保障を適切に支える大切な業務です。

11月の業務例

11月の業務例は、以下の通りです。

  • 被扶養者状況リストの提出

被扶養者状況リストの提出

労務担当者は、従業員の被扶養者情報をまとめたリストを作成し関係機関へ提出します。被扶養者の情報を収集しリストを作成し、正確性を確認して提出することがポイントです。

提出期限を守ることや情報の正確性を確保し修正すること、個人情報の保護を徹底することが注意点として挙げられます。被扶養者状況リストの提出は大切な業務のひとつで、従業員の社会保障や給与計算に影響を与えるものです。

12月の業務例

12月の業務例は、以下の通りです。

  • 年末調整
  • 源泉徴収票の発行

それぞれ詳しく見ていきましょう。

年末調整

年末調整とは、従業員の所得税と住民税の計算や調整を行う業務です。具体的には、所得金額の計算や控除の適用、税額の計算と調整が含まれます。注意点として期限を守ることや正確な情報を確認すること、法令の遵守があります。年末調整は従業員の給与計算に影響を与えるため、正確性と適正性の確保が重要です。

源泉徴収票の発行

労務担当者の業務として、源泉徴収票の発行があります。源泉徴収票は、従業員が所得税の申告や確定申告をする際に必要な書類です。業務では、従業員の給与支払データや控除額を収集し、それを基に各従業員の源泉徴収票を作成します。

発行された源泉徴収票には、給与支払総額や所得税の源泉徴収額などが記載されます。注意点としては、発行期限を守り正確な情報を記載することです。従業員にとって重要な書類であるため、期限の厳守と正確性を確保することが求められます。

1月の業務例

1月の業務例は、以下の通りです。

  • 法定調書の提出
  • 給与支払報告書の提出

それぞれ詳しく見ていきましょう。

法定調書の提出

労務担当者の業務として、法定調書の提出があります。法定調書とは、労働条件や社会保険の加入状況などを報告する書類です。業務では、従業員の情報を収集し労働時間や賃金・社会保険の加入状況などを記録します。

情報を基に、労働保険被保険者資格喪失届や労働時間・賃金等関係資料、社会保険報告書などの法定調書を作成しなければなりません。提出期限を守り、正確な情報を記載して所轄の公的機関に提出します。

正確性と適法性を確保し、従業員の個人情報保護に留意することが重要です。法令の遵守と提出期限を守りましょう。

給与支払報告書の提出

労務担当者の業務には、法定調書の提出があります。給与支払報告書は、従業員の給与や賞与に関する情報を報告する書類です。具体的には、従業員の給与明細や支払いに関連するデータを収集し報告書を作成します。

正確な情報の記載と法令の遵守が重要で、提出期限を守って税務署や社会保険事務所へ提出しなければなりません。また、個人情報の保護にも留意しましょう。給与支払報告書の提出は、適切な給与管理と法令順守に欠かせない業務です。

労務業務を効率化させる方法!業務改善のポイントとツール活用のすすめ

労務管理業務が未経験に難しいと言われる理由

労務管理業務が未経験者にとって難しい理由はいくつかあります。

まず、専門的な知識が必要な点です。労働法や労働基準関係法令・社会保険制度などについて、理解が求められます。これらの法令や制度は、複雑で頻繁に改正されることもあるため最新の情報を収集しなければなりません。

さらに、労務管理業務では多くの情報を管理する必要があります。従業員の個人情報や雇用契約書・給与明細や労働時間管理など、機密性や正確性の高い情報を取り扱わなければなりません。情報の漏洩や誤りは重大な問題になるため、情報の管理意識が非常に重要です。

また、労務管理業務では公正性や透明性の確保も求められます。給与計算や評価制度などは、公平性を保ちながら従業員に対して適切な処理を行わなければなりません。さらに、経済的な持続可能性や法的な遵守も考慮しながら、業務を遂行する必要があります。

以上のような要素から、労務管理業務は専門的な知識や情報管理能力・公正性や透明性の確保などあらゆる要素が含まれるため、未経験者にとっては難しいとされています。

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労務担当者は業務の年間スケジュールを再確認しよう

労務担当者は、年間スケジュールを把握し業務を計画的に遂行しなければなりません。該当の業務は、専門的な知識や情報管理のスキルは必要で公正性や法的な遵守も重視されます。

労務担当者は、日々の業務に加えて年間スケジュールの再確認を行い、効率的で適切な業務遂行を目指してください。

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