エクセルでマニュアル作成を行う手順とポイント!注意点も解説!

最終更新日時:2024/04/16

マニュアル作成ツール

エクセルでマニュアル作成を行う手順とポイント

業務の効率を高めるために欠かせないマニュアルですが、エクセルで作成が可能です。この記事では、基本的な作成手順や注意点、エクセルでマニュアルを作るメリットやデメリットなどを詳しく解説しています。無料で使えるテンプレートも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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エクセルでマニュアルを作成する手順

エクセルでマニュアルを作成するときの手順について解説します。以下の流れやポイントを踏まえて進めると、スムーズにマニュアル作成ができるでしょう。

ファイル名をつける

時間をかけて作成したファイルを保存せずに、エクセルを終了してしまった経験を持つ人は少なくないでしょう。マニュアルを作るときはファイル名を先につけ、データとして残る状態にしてから作成を進めます。

また、既存ファイルの更新を行うケースでは上書きに注意しなくてはなりません。既存のファイル名ではなく、更新後に使うファイル名を先につけておかないと、保存を実行した際に上書きされるので注意してください。「マニュアル名_日付」「マニュアル名_バージョンナンバー」など、更新前後がわかりやすいファイル名を定めておくと良いでしょう。

目次を作成する

マニュアルの抜け漏れがない正しい手順のマニュアルにするために、目次を作成することが大切です。見出しを見ただけで内容の大枠がわかるよう、作業の流れに沿って必要な情報を目次に落とし込みます。

エクセルでの目次作成は、目次のみを羅列した目次専用タブ、各目次タイトルのタブをそれぞれ作った上で、ハイパーリンクを用いて以下のように行うのがおすすめです。

  1. 目次専用タブの任意の目次を選択し、右クリック→リンク(I)を選択
  2. リンク先に「このドキュメント内(A)」を選び、目次タイトルと同じタブ名を選択→OKを押す

ハイパーリンクを設定しておけば、目次をクリックするだけで当該シートにジャンプできます。マニュアルの閲覧者はもちろん、今後の更新作業も楽になるので設定しておきましょう。

マニュアルの内容を入力する

目次に従って、エクセルにマニュアルの内容を入力していきましょう。ページのタイトルを筆頭に、作業の説明文や求める水準などを詳細に記します。入力に用いるテキストのフォント・サイズといったフォーマットを統一し、規則性を持たせておくのもポイントです。

タイトルは目次名と同じで構いませんが、画像のように1行目に入れておくことで、何についてのページなのかが一目瞭然になります。

文章は基本的にセルに直接入力しましょう。テキストボックスに入力する方法もありますが、検索機能の抽出結果にテキストボックス内の文字は含まれません。検索機能は情報を探すときや編集時に重宝するので、理由のない限りはセルへの入力が基本です。

入力内容は、最終的に複数人の目を通してチェックします。自分視点だけでは気付かないミスもあるので、必ず周囲の人にも確認してもらいましょう。

画像や図解を挿入する

文字が羅列しているだけのマニュアルは見づらく、読むのが面倒になります。よりわかりやすいマニュアルを作成するためには、画像や図形をレイアウトすることが大切です。

画像の挿入は、画面上部の「挿入」から画像や図形などのボタンを押して行います。画像は参照場所も選択しましょう。

パソコンの画面をそのままマニュアルに載せたい場合、スクリーンショット機能を使うと簡単です。Windowsであれば「Windowsキー+Shift+S」でスクリーンショットができるので、撮影したい部分をドラッグ&ドロップすれば撮影完了です。

画像や図解を用いる際は文字とのバランスに注意し、配色などのデザインルールを統一した上で行いましょう。要点が伝わりづらくならないよう、適量を使うようにします。

社内にマニュアルを共有する

エクセルでのマニュアル作成が完了したら、社内に共有します。セキュリティ対策を行ったうえで、チャットツールやクラウドストレージなどで共有するとよいでしょう。

業務マニュアルは機密性が高いため、必要に応じてアクセス権限を設定しておけば、安全に共有が可能です。以下の方法を参考にしてください。

  1. ファイル→情報→ブックの保護をクリックする
  2. 任意の管理項目を選択する

権限設定のほかにもファイルのバックアップをとっておくなど、入念な保守対策をしてからマニュアルを共有しましょう。

エクセルで見やすいマニュアルを作成するためのポイント

エクセルでマニュアルを作る際のポイントを紹介していきます。

マニュアル利用者のレベルに合わせる

マニュアルは、利用者のレベルに合わせて作成することが重要です。業務に対する習熟度や理解度を考慮しなければ、情報がうまく伝わらなくなります。

新人向けのマニュアルに難しい専門用語を使っても、用語の意味から説明しなくてはならなくなり、肝心の内容まで理解がおよびません。経験者やベテラン向けの追加作業マニュアルであれば、ある程度基本的な情報を省略した方が効率良く学習できるでしょう。

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表記揺れがないように文言を統一する

エクセルに文章を入力してマニュアル作りをするとき、ページや項目によって表記揺れがないようにします。表記揺れとは「パスワード」と「Pass」、「パソコン」と「PC」など、同じものを指した異なる表記が混在している状態です。

表記揺れの多い説明文は読みにくく、読者にストレスを与える可能性があります。マニュアルの制作者が複数いる場合には起こりやすくなるため、文言の統一を図っておくことで表記揺れを防ぎましょう。専門用語や略語を多用するときは、特に注意が必要です。

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過程ごとにタブを分けて作成する

エクセルでは1つのファイルに複数のシートタブを生成可能です。マニュアルの過程ごとにタブを分けておけば情報がごちゃつかず、見やすさやわかりやすさが向上します。

手順を説明する際の区切りの良い部分を目安に、過程ごとにタブを作ってマニュアルを作成しましょう。タブが多くなるようであれば、タブの左側にあるカーソル上で右クリックすると、既存のタブを一覧表示できて便利です。

デザインにこだわりすぎない

マニュアルの目的は、業務内容やルールを正確かつ素早く共有することです。デザインにこだわりすぎるとマニュアル本来の目的からそれてしまうため、できるだけシンプルに仕上げなくてはなりません。

おしゃれな配色に固執したり、イラストを多用すべきと考えたりしていては、時間効率が低下します。図表や装飾は説明をわかりやすくする補足として適量を使い、余計な部分に時間をかけすぎないことが重要です。

マニュアルをエクセルで作成するメリット

ここでは、エクセルを活用してマニュアルを作成することでどのようなメリットがあるのか紹介していきます。

タブで分類できる

エクセルにはシートタブが備わっており、タブごとに情報を分類可能です。マニュアルの作成時にもタブを活用すれば、情報が整理された使いやすいマニュアルを作ることができます。

タブ分類ができないファイル形式だと、膨大な量の手順を説明するときに不便です。見返しや照合の際、何度もスクロールする手間が生じます。タブごとに情報を分けておけば、選んでクリックするだけで当該ページに飛べるので、使い勝手が良くなるのです。

図やグラフを添付しやすい

エクセルを業務に使うとき、図やグラフの添付機能を使う人もいるでしょう。上質なマニュアルを作るには、図やグラフを用いた視覚効果の高いレイアウトが欠かせません。

グラフの種類も多く、色やスタイルなどのデザインもカスタマイズ可能です。入力した数値を自動でグラフ化してくれる機能もあり、簡単な操作だけで図やグラフを添付できます。

関数やマクロなどを利用できる

表計算ソフトであるエクセルには、便利な関数やマクロが搭載されています。マニュアルを作る際にも、エクセルの関数とマクロを上手に活用するのがおすすめです。

指定した列・行の数値をまとめて計算したり、特定の条件下で任意の文字を自動表示したりするなど、関数やマクロを使えばさまざまな入力作業が効率化します。手動で入力していくよりも圧倒的に時短化でき、マニュアルの量産が必要なときにも重宝するでしょう。

エクセルでマニュアルを作成するデメリット

マニュアルをエクセルで作成することにはデメリットもあります。ここでは3つのデメリットについて説明します。

情報の更新がしにくい

エクセルで作ったマニュアルは、情報の更新がしにくいデメリットがあります。特に大規模な組織で使う場合、管理体制を整えておかなければ問題が起こりがちです。

エクセルそのものは複数人での共有に長けているソフトではなく、設定や保存場所などのルール統一にも手間がかかります。命名規則や権限設定が作成者ごとに異なると、利用者にとっても使いにくくなり、マニュアルの普及が進まないことも否めません。事前に保存場所や設定などのルールを決め、管理体制を整えておきましょう。

同時編集が難しい

エクセルファイルは複数人での同時編集に向いておらず、基本的に誰かが編集しているときはほかの人は使えません。共同編集を行うにもいくつかの設定が必要で、全員分となれば手間がかかります。

クラウドファイルのように、アップロードさえすれば複数人で編集できるわけではないのです。同時編集の難しさは作成や更新の効率を下げ、円滑なマニュアル運用の足を引っ張る可能性があります。

デバイスによっては見にくいケースがある

エクセルで作成したファイルは、スマホなどの小さな画面では見にくいケースが想定されます。文字が小さすぎて読めなかったり、拡大すると部分的にしか表示されなかったりするなど、マニュアルの使い勝手が悪くなる恐れがあるのです。

エクセルはパソコンでの利用を前提に作られているため、現場ですぐにマニュアルを確認したいときや、スマホからアクセスする利用者が多い場合は利便性が低くなります。

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マニュアル作成ツールの導入事例6選!事例から学ぶメリットや効果とは

エクセルではなくパワポ・ワードでのマニュアル作成も可能

エクセルだけではなく、パワーポイントやワードを使ってもマニュアルを作成できます。「どっちを使うべき?」と迷っている人のために、パワーポイント・ワードでマニュアル作りをするメリットとデメリットをそれぞれ紹介していきます。

パワーポイントで作成するメリット・デメリット

パワーポイントは、図表やイラストを多く使った視覚的効果の高いマニュアル作成が得意です。反面、文字量の多いマニュアルには向かず、多機能であるが故に使いこなすのには時間がかかります。

メリットデメリット
  • デザインの自由度が高い
  • 図表やイラストを扱いやすい
  • スライド式で手順を示せる
  • テンプレートが使える
  • コストが低い
  • 使い慣れるのに時間がかかる
  • リアルタイムに共有しづらい
  • モバイル端末では見にくい
  • 文字量の多いマニュアルには向かない

ワードで作成するメリット・デメリット

文書作成ソフトであるワードは、テキストベースのマニュアルに向いています。印刷して使う際にも適していますが、図表のレイアウトや共有がしづらく、ワード独自の機能が多いのも難点です。

メリットデメリット
  • 文章作成がしやすい
  • 誤字脱字チェック機能が使える
  • 印刷して使いやすい
  • コストが低い
  • 図表やイラストの挿入には向かない
  • リアルタイムに共有しづらい
  • 独自機能が多く理解しにくい

エクセルでマニュアルを作成する際に使えるテンプレート

エクセルでマニュアルを作成する際に、あらかじめフォーマットが整っているテンプレートを使うと容易に作ることが可能です。ここでは無料で使えるマニュアルが掲載された2つのサイトを紹介します。

Office テンプレート

Office テンプレートは、マイクロソフト社が提供している無料のテンプレートサイトです。さまざまな種類とデザインのテンプレートが 2,000点以上公開されており、エクセルやワード、パワーポイントなどのファイル形式で利用できます。

参考になるデザインも多数用意されているので、マニュアル作成に応用できるテンプレートを探してみましょう。

Excelフリーソフト館

Excelフリーソフト館は、エクセルで使えるテンプレートを公開しているサイトです。マニュアル用以外にも、管理表や報告書などのビジネス向けテンプレートを多彩に扱っています。

マニュアル用のテンプレートには表紙、目次、本文があらかじめ設定され、業務内容を入力していけば簡単にマニュアル作成が可能です。シンプルなフォーマットであるため業種を選ばず、汎用性の高いテンプレートといえるでしょう。

おすすめのマニュアル作成ツール3選

エクセルでマニュアルを作ることは可能ですが、作業効率を高めたいなら専用のマニュアル作成ツールを使うのがおすすめです。使い勝手の良いマニュアル作成ツールを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

COCOMITE

COCOMITEは、マニュアルの作成から管理までを完結できるマニュアル作成ツールです。オンライン上で社内共有ができることから、作成だけでなく周知もスムーズに行えます。

編集や更新もオンライン下ででき、複数人での作業が円滑に進むでしょう。マニュアルの利用者も、インターネットにつながっていれば好きな場所からアクセスできます。現場からや移動中にスマホを通じてチェックできるので、学習効率を高めることが可能です。

提供元コニカミノルタ株式会社
初期費用65,000円
料金プラン■エントリープラン
  • 月額契約:28,600円/月
  • 年額契約:286,000円/年

■スタンダードプラン

  • 月額契約:78,000円/月
  • 年額契約:780,000円/年

■エンタープライズプラン

  • 月額契約:286,000円/月
  • 年額契約:2,2860,000円/年
機能・特徴画像添付・編集、動画添付・ストリーミング再生、表作成、パブリック公開(パスワード設定、QPコード生成可)、モバイルアプリ、PDF出力、ファイル添付、UI日英言語設定、閲覧ログレポート、ワークスペース管理等
URL公式サイト

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NotePM

NotePMは、マニュアルを通じてナレッジやノウハウの蓄積を促せるマニュアル作成ツールです。

検索機能に優れるため、欲しい情報にいち早くたどり着くことが可能です。エクセル・ワード・パワーポイントで作った既存のマニュアルも、ツール内に保存しておけばキーワードなどから検索できます。マニュアルの新規作成を助けるだけでなく、これまでのマニュアルも貴重な情報源として管理できるでしょう。

提供元株式会社プロジェクト・モード
初期費用無料
料金プラン
  • プラン8:4,800円(税込)/月
  • プラン15:9,000円(税込)/月
  • プラン25:15,000円(税込)/月
  • プラン50:30,000円(税込)/月
  • プラン100:60,000円(税込)/月

※別途人数に応じたプランあり

機能・特徴画像添付・編集、動画添付・ストリーミング再生、表作成、パブリック公開(パスワード設定、QPコード生成可)、モバイルアプリ、PDF出力、ファイル添付、UI日英言語設定、閲覧ログレポート、ワークスペース管理等
URL公式サイト

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マニュアル作成には専用ツールの活用がおすすめ

エクセルでマニュアルを作ることはできるものの、更新や共有のしやすさを考えると、マニュアル作成ツールの活用を検討した方が良いでしょう。ツールならマニュアル作成はもちろん、更新・共有・管理などに必要な機能がそろっています。

マニュアルを作るときの手順や作業内容は大切ですが、作成後の運用方法も同じように重視しなくてはなりません。全体を考慮したとき、エクセルでは不十分な点を補ってくれる専用ツールを使っておけば、業務の効率を高めることができるのです。

業務属人化の解消&ノウハウ集積を効率的に実現する方法
マニュアルのない自己流による業務属人化が進むと「業務品質が落ちる」「ミスに気づかない」などの重大なリスクが発生しやすくなります。本資料では、特にマニュアル作成にかかる時間や負担が心配という方におすすめのオンラインマニュアルの特徴をご紹介します。
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