【簡単】業務フローマニュアルの作成方法!コツやおすすめツールを紹介
業務全体の流れを把握するのに欠かせない、業務フローマニュアル。しかし、作成の手順がわからない方も多いのではないでしょうか。本記事では、業務フローマニュアルの作成手順やコツを詳しく解説します。効率的に作業できるおすすめの作成ツールも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
業務フローマニュアルとは?
業務フローマニュアルとは、業務の手順や流れを「フローチャート」でわかりやすくまとめたマニュアルのことです。
フロー形式の業務マニュアルでは、条件で業務手順が変わるケースでも分岐図によってプロセスや情報が整理されるため、業務の流れを視覚的に確認できる点が最大の特徴です。
業務フローマニュアルを作成する目的
業務フローマニュアルを作成することで、業務プロセスを可視化できます。可視化の過程では、業務の無駄が顕在化し、改善できることもあるでしょう。
また、特定の社員だけが業務の内容を把握しているような業務のブラックボックス化が起きているのであれば、そのような属人化を解消することも可能です。
属人化を解消することにより、トラブルが起きた際の早期発見や対応といった体制が整うため、リスクの軽減や生産性の向上にもつながります。
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業務フローマニュアルの種類
業務フローマニュアルと一言でいっても、さまざまな種類があります。ここでは、代表的な3種類の業務フローマニュアルを紹介します。
日本工業規格(JIS)
情報処理を示す流れ図として使われている表記方法です。
使用する記号は 「情報処理用流れ図・プログラム網図・システム資源図記号 JIS X 0121 – 1986」で規格化され、図で示す方法が統一されています。情報の流れを追う表記のため、業務プロセスの把握に適しています。
データフロー図(DFD)
業務のシステムや情報の流れ(Flow)を表記する方法です。
ものごとの流れを表すため、業務手順を理解する際に適しています。システム分析や、設計段階の業務フローを整理する目的においてもよく使用されています。
産能大式
工程・時間経過を「左から右」の横書きで表記する方法です。
決められた記号やルールがありますが、文字量が少ないシンプルな業務フローマニュアルが作成できます。条件が細かい業務や、複雑な作業の確認に適しています。
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マニュアル作成ツールの資料をまとめて請求>>業務フローマニュアルを作成する前に確認すべきこと
ここからは、業務フローマニュアルを作成する前に確認すべきことを3つ紹介します。
事前に知っておくことで、より有効的な業務フローマニュアルが作成できます。
作成する目的を明確にする
業務フローマニュアルは、業務の流れを可視化するのに適した方法です。そのため、何を可視化したいのか?といった「可視化する目的」を必ず設定しましょう。
例えば、「新入社員の教育や業務の引き継ぎの際に、社員が業務の流れを明確に把握するため」などがあげられます。
大まかな業務の流れを把握することを目的に設定した場合、細かな業務の手順まで記載する必要はありません。目的に応じて記載する内容が異なってくるため、最初に「作成する目的」を決定することが重要です。
マニュアルを運用する担当者を決める
業務フローマニュアルを継続的に活用するためには、定期的な更新や修正などのメンテナンスが必要です。
更新担当者や部署など作成後の運用体制もあらかじめ決めておくことで、持続的なメンテナンスが容易に行えるようになります。
現場担当者と認識をすり合わせる
現場担当者とマニュアル作成者の間で、実際の業務フローに関する認識が異なる場合があります。正確な業務フローマニュアルを作成するためにも、現場担当者と認識をすり合わせましょう。
一部の業務フローが抜けてしまうと、マニュアルを見ながら作業している人が迷ってしまう可能性があります。業務フローを洗い出せたら現場担当者に確認してもらい、抜けや漏れがないかをチェックしましょう。
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業務フローマニュアルを作成する方法
ここからは、業務フローマニュアルの作成方法を具体的に解説していきます。
業務フローマニュアルの主なステップは3つです。この3つの手順を守れば、誰でも業務マニュアルを作成できるようになります。
業務のタスクと作業の流れを洗い出す
まずは業務全体を把握するために、必要な業務のタスクと作業の流れを大まかに書き出してみましょう。
業務のタスクとは、必要な作業や処理などのことを指します。関係者にヒアリングを実施して、作業を開始するきっかけや作業内容、どのような場合に作業を行うのかを確認して、すべて書き出しましょう。
特に、開始・終了のタイミングや作業内容が分岐する条件が抜けてしまうと、業務フローマニュアルは不完全となります。そのため、実際に作業を行いながら洗い出すことが重要です。
洗い出す際に、作業の流れに番号を振り分けておくと把握しやすくなります。
タスクと処理を線でつなぐ
次に、洗い出したタスクと処理を線でつなぐ作業を行いましょう。
事前にタスクと処理の順番通りに番号を振り分けておけば、番号順で線をつなげばよいため作業負担は軽減されます。また、線でつなぐ際に矢印記号が交差していたり、誤った場所につながっていたりすると、流れがわからなくなり混乱を招く恐れがあります。
作業の流れや手順をしっかりとわかるように線でつなぎ、複雑にならないよう仕上げることが理想です。
詳細な手順を記述する
最後に、各タスクの詳細や共有事項などを記述していきます。具体的には、作業内容の詳細や確認すべきこと、担当者などを記述しましょう。
ただし、業務フローマニュアルは、業務や作業内容を可視化するツールであるため、情報を盛り込みすぎないように注意してください。
詳細な情報の記載がある場合は番号を振り、紐づいた番号で具体的な内容や担当者などをチェックできるようにしましょう。
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業務フローマニュアルを作成する際のコツ
業務フローマニュアルをわかりやすく作成するには、いくつかのコツがあります。
ここからは、業務フローマニュアルを作成する際のコツを3つ紹介します。
情報を整理して抜け漏れがないか確認する
業務フローマニュアルを作成するには、各作業の関係者に細かくヒアリングして、タスクの詳細や必要な時間、人材の配置などの情報を把握しなければなりません。
収集した情報は整理して、マニュアルに記載する際に抜け漏れがないかをチェックしましょう。
また、経験によって無意識的な判断を行っていた業務プロセスも、必ず言語化するようにしてください。業務フローマニュアルは網羅的な情報が必要であるため、現場にはどのような業務があるのか、情報整理を行いましょう。
簡易フローを作成する
作成者の情報整理のために、まずは簡易フロー(表)を作成するのも良いでしょう。
正式な業務フローマニュアルの作成着手前に、作成者が簡易フローを作成することで、膨大な情報が整理できます。簡易フロー図は、作業の流れを矢印や線でつないでいくだけで十分です。
フローごとに番号を振り、詳細な手順内容と紐づけることでよりわかりやすく整理できるでしょう。
一度で完成を目指さずに改善を続ける
業務フローマニュアルは、一度で完成を目指す必要はありません。業務手順の変更や製品の仕様の変更などによって、フロー自体が大きく変わる可能性もあります。
そのため、業務に欠かせない必要最低限の内容を記載できれば、あとは状況に合わせて改善を続けていきましょう。
また、業務フローマニュアルの作成が完了したら、現場からのフィードバックをもらうのがおすすめです。
記載内容の不足や、読み手にとって捉え方が変わるような曖昧な表現があった場合、ミスの発生や品質に差が生じるなどのリスクに発展します。実際に使用する現場での声を反映しながら、改善していきましょう。
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業務フローマニュアル作成におすすめのツール5選
業務フローマニュアルの作成には時間と手間がかかりがちですが、ツールを利用すれば効率的に作成できるようになります。
そこで、ここからは業務フローマニュアル作成におすすめのツール6選を紹介します。
NotePM
NotePMは、7,000社以上に導入されているマニュアル作成ツールです。ナレッジやノウハウを一元管理できるため、一部の社員だけが内容を把握しているような業務の属人化を解消できます。
高機能エディタを搭載しており、ツールの操作に慣れていない方も簡単に操作可能。矢印や吹き出しなどの挿入も可能で、業務フローマニュアルも作成しやすいといえます。
ファイルの中身を全文検索できるため、知りたい情報を検索してすぐに見つけることが可能です。
提供元 | 株式会社プロジェクト・モード |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
※別途人数に応じたプランあり |
機能・特徴 | 画像添付・編集、動画添付・ストリーミング再生、表作成、パブリック公開(パスワード設定、QPコード生成可)、モバイルアプリ、PDF出力、ファイル添付、UI日英言語設定、閲覧ログレポート、ワークスペース管理等 |
URL | 公式サイト |
\資料請求は完全無料!/
NotePMの資料請求はこちら>>COCOMITE
COCOMITEは、誰でも簡単にマニュアル作成〜運用ができるマニュアル作成ツールです。
レイアウトはすでに用意されており、内容に沿って入力するだけで画像、動画、PDF、Word、Excel、PowerPointが入ったさまざまなタイプのマニュアルを作成できます。
また、フォルダごとにユーザーやグループのアクセス権限を設定して、チームや部署ごとにマニュアルを共有することが可能。マニュアル作成後は共有リンクを取得して、迅速にシェアできます。
提供元 | コニカミノルタ株式会社 |
初期費用 | 65,000円 |
料金プラン | ■エントリープラン
■スタンダードプラン
■エンタープライズプラン
|
機能・特徴 | 画像添付・編集、動画添付・ストリーミング再生、表作成、パブリック公開(パスワード設定、QPコード生成可)、モバイルアプリ、PDF出力、ファイル添付、UI日英言語設定、閲覧ログレポート、ワークスペース管理等 |
URL | 公式サイト |
Lucidchart
Lucidchartは、作図・資料作成ツールです。
ドラッグ&ドロップで直感的に使えるため、業務フローを迅速に可視化することが可能。また、業務フローが変更になった場合でも、ドラッグ&ドロップで手軽に図を修正できます。
無料のテンプレートも用意されているため、作成方法に迷うことなく作業を進められます。
提供元 | Lucid Software Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
|
機能・特徴 | フローチャートツール、回路図ソフト、マインドマップツール、業務フローツール、年表デザイン、サイトマップ作成ツールなど |
URL | 公式サイト |
Ranabase
Ranabaseは、直感的なUIが特徴のフローチャート作成ツールです。
ドラッグ&ドロップで操作し、線をつないでいくだけで簡単に業務フローマニュアルを作成できます。フローには「気づき」として付箋を貼り付けることもでき、業務フローの改善につなげることも可能。
業種ごとの業務フロー図のサンプルも用意されており、コピーして自社用に置き換えられます。
提供元 | 株式会社ユニリタ |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | ■パーソナルプラン:1320円(税込)/月 ■ビジネスプラン
|
機能・特徴 | ドローイング機能、業務用語の一元管理機能、コミュニケーション機能、テンプレートと教育コンテンツなど |
URL | 公式サイト |
EdrawMax
EdrawMaxは、作図業務に特化したソフトウェアです。2,000種類以上の豊富なテンプレートを用意しており、スピーディな作図・製図でき、Windows、MacのいずれのOSにも対応しています。
作図後は、Office、PDF、Visio、Html、SVG,Graphicsなど、任意のフォーマットで出力できます。
提供元 | SHENZHEN EDRAW SOFTWARE Co., LTD. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
※チーム向け学生・教職員向け別途あり |
機能・特徴 | 膨大なベクター素材、パスでの自由描画、さまざまなファイル形式に対応、クロスプラットフォーム、豊富なテンプレート群、AI図表作成など |
URL | 公式サイト |
CaCoo
CaCooは、ワイヤーフレーム・プレゼンテーション・フローチャートなどをチームで共有・編集する機能が豊富に搭載された作図ツールです。
共有機能では、リアルタイムでの編集作業も可能。データの提出もURLを共有するだけで手軽に行えます。
フローチャートやワイヤーフレーム、ネットワーク構成図などさまざまなテンプレートがあり、作業を効率化しながら簡単に作図できます。
提供元 | 株式会社ヌーラボ |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
|
機能・特徴 | シート数無制限、豊富なテンプレート、リンク1つで簡単共有、ビデオ通話・コメント、エクスポート、外部サービス連携、サイトへの図の埋込みなど |
URL | 公式サイト |
ポイントをおさえて簡潔な業務フローマニュアルを作成しよう
業務フローマニュアル作成は、業務プロセスの改善につながるため多くの企業で取り入れられているナレッジ共有の方法です。
しかし、「形式的な資料」として残されているだけで活用に至っておらず、その有効性を十分に発揮した運用ができている組織は意外と少ないといえるでしょう。
今回ご紹介した作成のコツや作成方法、便利な作成ツールなどを積極的に取り入れ、現場で活用できる明確な業務フローマニュアルを作成しましょう。
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