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マニュアル作成は何を使う?ワード・エクセル・パワーポイントを比較

2022/06/10 2024/06/28

マニュアル作成ツール

マニュアル作成で利用するツール

業務の手順や注意点をまとめたマニュアルの作成は、作業の効率化や属人化防止のうえで、とても有効な手段です。そこで本記事では、マニュアル作成の際に使われることの多いツールである「ワード・エクセル・パワーポイント」について、それぞれの特徴を比較しながら解説していきます。

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マニュアル作成ツールは何を使う?

業務のマニュアル化は、効率的な業務遂行のために欠かせない運用方法のひとつです。そこでまずはマニュアル作成の必要性や現状について、改めて確認していきましょう。

マニュアル作成の必要性

1人の社員が単独で遂行する業務であれば、マニュアル作成の必要性が感じられず、単に手間が増えるだけと考えてしまうのも無理はないでしょう。

しかしその場合、「当該社員にしかできない・わからない」という状況、いわゆる業務の属人化自体が改善すべき問題であると考えられます。

属人化には、業務スピードが上がらない、担当者不在により業務がストップしてしまう、組織としてのナレッジが蓄積されないといったリスクがあります。

マニュアルとは、そもそも情報共有や経験により得た知識の蓄積を目的とした仕組みです。そのため、単に不明点を確認するための「参考書」としてだけでなく、生産性の向上とともに業務の属人化を防ぐなど、組織のリスク管理としての役割も担っているのです。

マニュアル作成の目的と必要性とは?無い場合の課題や活用方法を解説

9割以上がオフィスソフトを使用

リサーチ事業を展開している株式会社アイディエーションが2020年に実施した「マニュアル手順書ツールユーザー満足度調査」によると、回答者の92%がマニュアル作成時には、ワード・エクセル・パワーポイントのいずれかを使用していると回答しています。

しかしながら、これらOfficeツールによるマニュアルの作成・運用については、実態として「いつ」「誰が」「どこを」更新したのかがわからない、また、どのマニュアルが最新なのかわからないといった、一定の不満が生じているのも事実です。

[※出典:株式会社アイディエーション「マニュアル手順書ツールユーザー満足度調査」]

Word(ワード)を使うメリットとデメリット

それでは、ワードを使ってマニュアルを作成するメリットとデメリットには、どのようなものがあるでしょうか。

ワードを使うメリット

ワードを使う最大のメリットは文章中心のマニュアル作成がしやすいことです。ワードはビジネス文書の作成に広く使われているツールであり、操作に慣れているビジネスパーソンが多いというメリットもあります。

また、マニュアル作成のための雛形も、インターネット上に数多くの無料テンプレートが公開されているため、素早くマニュアル作成を開始できるのも魅力といえるでしょう。

ワードを使うデメリット

ワードは基本的に「文章」による書類作成ツールのため、作図やイラストなどの装飾を多用したマニュアル作成には不向きといえます。

文章中心のマニュアルとなるため、システムの操作手順などをワードで作成するとなると、結果的に、視認性が低く、かつ、長文のマニュアルになってしまいがちです。

マニュアルは業務の効率化や標準化のために作成するものであり、誰が見ても「わかりやすく」「見やすい」ことが前提条件となります。

そのため、わかりづらいマニュアルは、手間をかけて作ったとしても活用されなくなってしまいます。

ワードの見やすいマニュアル作成方法とは?コツや問題点も解説

Excel(エクセル)を使うメリットとデメリット

次に、エクセルを使ってマニュアルを作成するメリットとデメリットとしては、どのようなものがあるでしょうか。

エクセルを使うメリット

表計算ソフトであるエクセルは、ワードと同様に、普段から操作に慣れているビジネスパーソンが多い点がメリットといえます。

また、グラフや図が簡単に作成・挿入できることのほか、数値を用いるマニュアルの作成時には、関数による自動計算機能が大いに役立つはずです。

また、複数のタブの作成によって、一つのファイル内に工程ごとに分けたマニュアルを作成できる点も特徴であり魅力といえるでしょう。

エクセルを使うデメリット

エクセルを使用する最大のデメリットは、関数を利用したマニュアルの場合、その関数の仕組みを理解していなければ、マニュアルの更新や修正ができないため、マニュアル作成が属人化しやすくなるということです。

また、ワード以上にデザイン性に欠ける点もデメリットとして挙げられます。

エクセルでマニュアル作成を行う手順とポイント!注意点も解説!

PowerPoint(パワーポイント)を使うメリットとデメリット

さらに、パワーポイントを使ってマニュアルを作成するメリットとデメリットとしては、どのようなものがあるでしょうか。

パワーポイントを使うメリット

主にプレゼンテーションのための資料作成ツールであるパワーポイントの最大のメリットは、視覚的にわかりやすいマニュアルを作成できる点です。

イラストや画像を用いて視認性に優れたマニュアルが作成できるだけでなく、動画を挿入することもできるため、テキストでは伝えにくい情報の共有も可能になります。

パワーポイントを使うデメリット

パワーポイントでマニュアル作成を行うケースでデメリットとなるのは、パワーポイントは1つのスライドに盛り込める情報量が、ワードやエクセルに比べて少なくなりがちな点です。

もちろん文字や画像を小さくすることで情報量を調節することは可能ですが、視認性を犠牲にしてしまっては、ある意味、本末転倒です。

したがって、パワーポイントを使ってマニュアルを作成すると情報の網羅性・一覧性に欠けるというデメリットがあります。

パワーポイントで見やすいマニュアルを作成するコツは?問題点も解説

共通するワード・エクセル・パワーポイントのメリットとデメリット

ワード・エクセル・パワーポイントは、ビジネスシーンで多く使用されているオフィスソフトのため、手軽に業務のマニュアル化を導入できる、操作性に慣れている、というメリットがあることは確かです。

しかし、これらのツールは、そもそもマニュアル作成に特化したツールではありません。そのため、いずれのツールを使用したとしても、作成時には、相応の手間と時間を要することになります。

また、先にお伝えした通り、マニュアルの運用を定着させていく上では、更新内容がわかりにくいことや、最新版がわからなくなるなど、バージョン管理が煩雑になりがちといった共通のデメリットを安易に見過ごすことはできないでしょう。

そのため、マニュアルの本質である「効率的な情報共有」や「ナレッジの蓄積」のための手段として適切かつ効率的に運用するのであれば、マニュアル作成に特化したツールの活用を検討すべきであるといえます。

マニュアルを電子化するメリット・デメリットは?方法や注意点も解説

【簡単】業務フローマニュアルの作成方法!コツやおすすめツールを紹介

本格的なおすすめマニュアル作成ツール3選

マニュアルの作成や管理に特化した専用ツールは、その利便性から活用する企業が増えています。ここでは代表的なマニュアル作成ツールをいくつかご紹介します。

1.COCOMITE

COCOMITEは、オンラインマニュアル作成・運用サービスです。

コニカミノルタ株式会社が提供するサービスであるCOCOMITEは、ワード、エクセル、パワーポイント、PDFをはじめ、画像、動画を用いた視覚的・感覚的にわかりやすいマニュアルが作成できるだけでなく、公開と同時にバージョンが自動で記録される点も大きな魅力といえるでしょう。

公開されたマニュアルは、PC、タブレットなど、端末を問わずアクセスできるため、社内外を問わずどこからでも閲覧することが可能です。

提供元コニカミノルタ株式会社
初期費用65,000円(初期登録料)
料金プラン・エントリープラン

 22,000円/月 (年額利用で割引有)・スタンダードプラン

 60,000円/月 (年額利用で割引有))・エンタープライズプラン

 220,000円/月 (年額利用で割引有)

機能・特徴・画像、動画、PDF、Word、Excel、PowerPointなど様々なタイプのマニュアルの作成、更新

・オンラインでのマニュアル公開および管理

・マニュアルの管理はオンライン

・タグによる絞り込みとキーワード検索を組み合わせた検索も可能

・自由なタイミングでの権限変更が可能

2.Teachme Biz

Teachme Bizは、多くの企業にて導入されているオンラインマニュアル作成・運用サービスです。

マニュアル作成時の手順は、テンプレートに沿って入力するだけという利便性の高さと、画像や動画の編集もTeachme Biz内で完結できる多機能さが魅力です。

Teachme Bizは、マニュアル作成手順をステップ構造で示してくれるので、システムに慣れていなくても直感的にマニュアル作りができる点も大きなメリットといえるでしょう。

提供元株式会社スタディスト
初期費用要問い合わせ
料金プラン・スターター(契約期間は12ヶ月)

 55,000円/月 (有料オプション有)・ベーシック(契約期間は12ヶ月)

 110,000円/月 (有料オプション有)・エンタープライズ(契約期間は12ヶ月)

 330,000円/月 (有料オプション有)

機能・特徴・直感的な操作で誰でも簡単にマニュアル作成が可能

・アクセスログなどで活用状況を分析できる

・マニュアルの共有機能が充実

・マニュアルをQRコード化して共有したり、タスクとして従業員に配信して実施確認も可能

URL公式サイト

3.toaster team

noco株式会社が提供するtoaster teamは、2020年にサービスの提供を開始した比較的新しいマニュアル・ナレッジ管理サービスです。

toaster teamは、業務の手順だけでなく、社員の知識や経験を可視化することにより、迅速な「人材育成」への効果が期待できる点が最大の特徴です。

提供元noco株式会社
初期費用110,000円
料金プラン・ライト(契約期間は12ヶ月)

 38,500円/月(有料オプション有)・スタンダード(契約期間は12ヶ月)

 66,000円/月(有料オプション有)・ビジネス(契約期間は12ヶ月)

 132,000円/月(有料オプション有)

機能・特徴・シンプルな操作画面

・複数の機能がオールインワンで付属

・マニュアルや各種情報の社外共有も容易

・業界最安水準の価格設定

URL公式サイト

マニュアル作成に何を使うのか事前に確認しておくこと

マニュアル作成は、これまでワード・エクセル・パワーポイントを活用して行うのが一般的でした。

しかし、深刻化する人手不足といった社会背景に起因し、マニュアルの運用による、さらなる業務の効率化や組織体制の最適化を望む企業が増えています。

業務の属人化によるリスクに備えたい、業務効率を見直し人的リソースを最適化したいといった課題に直面された際には、一度、適切なマニュアル運用による、業務フローや体制の見直しを図ってみてはいかがでしょうか。

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