メールのファイル共有はオンラインストレージを使うべき?メリット・デメリット

最終更新日時:2023/10/24

オンラインストレージ

オンラインストレージのメール共有

ビジネスの場で繰り返し行われる、ファイルの共有。容量によっては送信できない・時間がかかる等、共有作業に不便を感じている人も多いのではないでしょうか。本記事では、ファイル共有はメールではなくオンラインストレージを使うべき?活用のメリット・デメリットを解説します。

メールの代わりにオンラインストレージを使うメリット

普段何気なくメールでファイルを共有している人が多いかと思いますが、メールの代わりにオンラインストレージを活用してファイルを共有しているケースも多くなっています。

ここではオンラインストレージでファイル共有をするメリットについて紹介していきます。

メールアドレス入力の手間が省ける

メールでファイルを送信する場合、相手のメールアドレスを入力しなければなりませんが、オンラインストレージを使用するとファイルにアクセスするためのリンクを送るだけで済みます。

結果、ユーザーは手間と時間を節約でき、メールアドレスの入力ミスや送信先の選択ミスのリスクも減らすことができるでしょう。

大容量のファイルを共有できる

メールでファイルを共有する場合、添付ファイルのサイズに制限を設けており、大容量のファイルを送信することができません。しかしオンラインストレージを使用すれば、数GBから数TBまでの大容量ファイルを共有できます。

またオンラインストレージは、必要に応じてストレージ容量を拡張できるため、大量のデータを保管したり、容量の拡張も簡単におこなったりすることが可能です。

このような機能は、ビジネスや大規模なプロジェクトでの共同作業など、大量のデータを扱う場合に非常に有用でしょう。

容量無制限で使えるオンラインストレージ10選!個人・法人向けで比較!

送信後もファイルの変更・削除できる

メールでファイルを共有する場合、送信先がファイルを受け取ってしまったあとではファイルを変更することができません。しかし、オンラインストレージを使用する場合、ファイルへのアクセス権限を持っているユーザーはいつでもファイルを変更・削除することができます。

このような機能は、特にビジネスシーンで重要です。たとえば、共同作業中に送信したファイルに誤りがあった場合、添付ファイルでは修正ができませんが、オンラインストレージを使用することで、すばやく修正することができます。

また、ファイルを削除すれば、誤って送信してしまった場合や送信先が不正確であった場合にも、迅速に問題を解決できるでしょう。

ファイルのバージョン管理が容易になる

メールでファイル共有をする場合、ファイルを送信するたびに異なるバージョンが複数作成され、それぞれを管理することは困難です。しかし、オンラインストレージを使用すれば、同じファイルを更新することができるため、ファイルのバージョン管理が簡単になるでしょう。

バージョン管理が容易になることで、チーム内でのコラボレーションやプロジェクト管理がよりスムーズになります。

このように、複数の人々が同じファイルを編集する際にオンラインストレージを使用すれば、編集履歴を管理し、異なるバージョンのファイルを作成することなく、ファイルの編集履歴を追跡できます。

社外へのファイル共有に適したオンラインストレージ!安全なデータやりとりのコツ

ストレージコスト・負荷を軽減できる

メールで大容量のファイルを送信する場合、メールサーバーや受信者のメールアカウントに大きな負荷がかかります。また、メールサーバーのストレージ容量を圧迫することになり、ストレージコストの増加につながる可能性もあるでしょう。

一方、オンラインストレージを使用する場合、ファイルをクラウド上に保存するため、ファイルを送信することなく直接ファイルへのリンクを送ることが可能です。結果、送信時のストレージコスト・負荷を軽減することができるでしょう。

アクセス履歴を確認できる

通常のメールでは、受信者がファイルにアクセスしたのか、アクセスした場合にどのような操作をおこなったかなどは、把握することは困難です。

その点、オンラインストレージを使用すると、受信者はリンクをクリックすることでファイルにアクセスできます。この際、アクセス履歴が自動的に保存されるため「誰が」「いつ」「どのような操作をおこなったか」を確認することが可能です。

ファイルにアクセスした人が正当な受信者であることを確認できるため、この機能は、とくにセキュリティ上の観点から重要といえます。

また、アクセス履歴を確認できれば、ファイルに対する受信者の反応を把握することが可能です。たとえば、ファイルにアクセスした時間帯や頻度から、ファイルの重要度や関心度を判断することができます。これにより、受信者のニーズに合わせたコミュニケーション戦略を立てることが可能になるでしょう。

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メールの代わりにオンラインストレージを使うデメリット

オンラインストレージでファイルを共有することで、メールでのファイル共有と比べて様々なメリットがあります。しかし、中にはデメリットの側面もあるので、合わせてチェックしておきましょう。

事前にファイルをアップロードし公開URLを取得する必要がある

メールの代わりにオンラインストレージを使うデメリットとして、事前にファイルをアップロードし公開URLを取得する必要がある点が挙げられます。

事前にファイルをアップロードしておかねばならないため、即座にファイルを送信する必要がある際には、メールで共有するよりも手間がかかってしまうケースがあるでしょう。

セキュリティレベルが低いとデータが漏洩する可能性がある

オンラインストレージを使う場合、セキュリティレベルが低いとデータが漏洩する可能性があるというデメリットも考えておかねばなりません。

オンラインストレージにアップロードしたファイルが第三者によって不正にアクセスされてしまえば、機密情報が漏洩してしまいます。セキュリティレベルが低かったり適切なアクセス権限設定がされていなかったりすると、リスクは更に高まります。

仮にセキュリティレベルが低いオンラインストレージを利用してしまえば、不正アクセスやハッキングによって、情報漏洩が発生するリスクは否めません。また、適切なアクセス権限設定がされていない場合、社外の第三者がファイルにアクセスすることもできてしまいます。

そのため、オンラインストレージを使用する場合には、セキュリティ対策が重要です。たとえば「アクセス制限の強化」「データ暗号化の導入」「二段階認証の導入」などが挙げられます。これらの対策をおこなうことで、情報漏洩のリスクを低減できるでしょう。

オンラインストレージのセキュリティ対策|対策のポイントや起こりうるリスクを紹介

オンラインストレージの危険性・安全性とは?セキュリティリスクを解説

相手がオンラインストレージに不慣れな場合は扱いにくい

メールの代わりにオンラインストレージを使うデメリットには、受信者がオンラインストレージに不慣れな場合は扱いにくいという点も挙げられます。メールと比較すると、オンラインストレージは新しいシステムであり、使い方を知らない人が多い傾向にあります。

オンラインストレージにアップロードされたファイルを共有するためには、受信者がアクセスしてダウンロードしなければなりません。しかし、オンラインストレージが不慣れな人にとっては、アクセスするための手順や、ダウンロード方法が即座に理解できない可能性があります。

また、オンラインストレージの画面自体が複雑であるため、扱いにくいと感じてしまう可能性も否めないでしょう。

このことから、オンラインストレージを利用する場合には、受信者に対して適切な説明や手順の提供が必要です。たとえば、アクセス手順の説明動画を作成したり、簡易なマニュアルを作成したりすることで、扱いやすくなります。

【2023年最新】オンラインストレージおすすめ15選!選び方を徹底比較

【企業向け】ファイル共有におすすめのオンラインストレージ3選

ファイル共有におすすめできる企業向けのオンラインストレージを3つ紹介します。

1.セキュアSAMBA

「セキュアSAMBA」は、ビジネス向けのオンラインストレージサービスであり、高いセキュリティ性と使いやすさが特徴です。ファイルを閲覧できるユーザーや編集されたくないフォルダを接続元や端末ごとに設定するなど、きめ細かなアクセス制限を実現できることがメリットになります。

また、ファイル共有やバックアップに最適で、社内のファイル共有やリモートワークにも対応しています。

提供元Chatworkストレージテクノロジーズ株式会社
初期費用
  • フリー:無料
  • スモール、スタンダード、ビジネス:要問い合わせ
料金プラン
  • フリー:無料
  • スモール:16,500円(税込)/月
  • スタンダード:27,500円(税込)/月
  • ビジネス:38,500円(税込)/月
導入企業数4,000社以上(※2023年04月時点)
機能・特長暗号化、アクセス権限、グローバルIPアドレスによる制限、端末認証、自動ログアウト、二段階認証、ダウンロードリンク、ファイルごとのバージョン管理、接続・アクセスログ取得、不正ログイン対策など
URL公式サイト

2.KDDI ファイルストレージ

「KDDIファイルストレージ」は、企業向けの高機能なオンラインストレージサービスです。セキュリティ機能が充実しており、通信路暗号化や二段階認証など、機密性の高い情報を扱う企業でも安心して利用できます。

さらに、預かっている大切なデータは、国内のデータセンターで保存しているため、安価かつ安心安全な環境を提供できる点もメリットの一つです。

提供元KDDI株式会社
初期費用無料
料金プラン【ID単位コース】
  • 基本サービス:330円(税込)/ID、容量:10GB/ID
  • オプションサービス (容量追加):110円(税込)/1GB

【容量単位コース】

  • 10GBプラン:76,780円(税込)、上限ID数:300ID、容量追加月額料金:22,000円(税込)/10GB(上限100GBまで)
  • 100GBプラン:19万8000円(税込)、上限ID数:1,000ID、容量追加月額料金:88,000円(税込)/100GB(上限1TBまで)
  • 1TBプラン:66万円(税込)、上限ID数:5,000ID、容量追加月額料金:88,000円(税込)/100GB(上限2TBまで)
機能・特長端末認証/アクセス方法の制限、端末へのファイル保存禁止機能、統計管理、フォルダ単位でのアップロード、ワンタイム共有など
URL公式サイト

3.AD FILE

「AD FILE」は、企業向けに設計されたオンラインストレージサービスです。同サービスでは、ファイル転送時に一言コメントを添えて送ることができます。また、ダウンロード画面の背景カスタマイズや自社広告の表示なども可能なため、自社のブランディングにも役立てられるでしょう。

さらに、AD FILEには複雑な機能はないので、はじめてオンラインストレージを使う方でも気軽に使いやすいといった点がメリットになります。

提供元株式会社ビットツーバイト
初期費用無料
料金プラン1,078円(税込)/1ユーザー(100GB)

※1ユーザーあたりストレージ容量:100GB、送信可能合計ファイルサイズ:20GB

【ユーザー数に関係なく容量の追加可能】

  • 100GB:990円(税込)/月
  • 500GB:4,620円(税込)/月
  • 1TB:8,800円(税込)/月
  • 2TB:16,500円(税込)/月
機能・特長背景のカスタマイズが可能、自社広告の表示、コメント追加機能など
URL公式サイト

オンラインストレージを活用しファイル共有を円滑にしよう

オンラインストレージは、ファイル共有において多くのメリットが得られます。

メールアドレス入力の手間が省けるだけでなく、大容量ファイルを共有できたり、送信後にもファイルを変更・削除することができたりするため、ビジネスシーンにおいて円滑なファイル共有を実現します。また、アクセス履歴を確認することもできるので、受信者のニーズに合わせたコミュニケーション戦略も立てられるでしょう。

今回紹介した内容をふまえたうえで、オンラインストレージを活用してみてください。

法人向けのおすすめオンラインストレージ14選!料金や特徴を徹底比較!

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