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PBXとIP電話の違いとは?それぞれの意味や仕組み・選び方を解説

2023/02/17 2023/02/21

PBX

PBX

PBXとIP電話の違い

業務の効率化を図るために、PBXやIP電話を取り入れる企業は多いです。また、PBXやIP電話はそれぞれ役割が異なります。本記事では、PBXとIP電話の違い、仕組みや機能、導入するメリットについて解説していきます。選び方も説明しているので、参考にしてください。

PBXとは

PBXとは「Private Branch Exchange」の略称で電話交換機のことです。外線と内線や内線同士を接続して、電話回線のやり取りを行います。主にオフィスやコールセンターなどで利用されており、効率的な電話接続を実現します。

PBX(電話交換機)とは?意味や基本の仕組み・種類・機能・選び方を解説

PBXの仕組み

PBXは、外線とオフィスをつなぐ通信局のようなもので、拠点ごとに設置した各PBXと相互接続し、各拠点の内線電話を結びつけています。かつては「デジタルPBX」が広く利用されてきましたが、現在はIPネットワーク上で機能を使う「IP-PBX」が主流です。拠点別の通信網を接続し合うことで、複数の拠点間で内線電話ができます。

クラウドPBXとは?仕組みや機能・導入メリットを徹底解説!

IP電話とは

IP電話とは、インターネット上で音声や動画のやり取りを行う通話サービスのことを指します。なお、IPとは「Internet Protocol」の略称です。音声だけではなく、動画データも交換できるところが特徴的であり、固定電話・携帯電話の両方で利用できます。

IP電話の仕組み

IP電話は、音声データを通信先と交換することで通話が行われます。VoIPゲートウェイによって音声がデジタル化され、IPパケットへと変換されます。

その後、通信先へIPパケットが送信されるという流れです。料金を抑えられる一方で、インターネット環境によって音質が大きく左右されるところが特徴の1つです。

IP電話(050電話)とは?固定電話との違いやメリット・デメリットを解説

PBXとIP電話の違い

PBXとIP電話の違いは、形態にあります。PBXは電話回線の交換システムのことですが、IP電話は通話サービスのことを指します。PBXとIP電話をうまく導入することで、双方の機能を効率よく使うことが可能です。現在は、PBXとIP電話双方の特徴を取り入れた方法がスタンダードになってきました。

PBXをIP電話で利用するならIP-PBXを利用

PBXとIP電話をどちらも使用する場合はIP-PBXの利用をおすすめします。IP-PBXとは、インターネット回線を利用したPBXのことです。

「外線と内線や内線同士を接続する」というPBXの機能と、「インターネット上で通話ができる」というIP電話の機能の両方を活かせます。現在、その利便性の高さによって、多くの人から支持されています。

IP-PBXとは?仕組みやクラウドPBX・ビジネスフォンとの違いを比較

IP電話の種類

IP電話には、いくつかの種類がありますが、ここでは主な種類を3つ紹介します。

種類特徴
0AB-J型
  • 電話番号が10桁であり、「0」で始まる
  • 高い通話品質が求められ、総務省の基準をクリアした業者でなければ使用できない
050型
  • 電話番号が11桁であり、「050」で始まる
  • 高い通話品質はあまり求められない
電話番号不要型
  • 電話番号を持たない
  • LINEなどが例

IP-PBXとビジネスフォンの比較

IP-PBXは、従来のビジネスフォンと比較するとどのような違いがあるのでしょうか。

 IP-PBXビジネスフォン
主な機能
  • 複数拠点の内線接続
  • スマホなどとの接続可能
  • 通話のコストカット
  • 外線との電話接続
  • 転送、留守電機能
コスト
  • 各拠点のインターネット利用料金
  • 外線の通話料金
  • プロバイダー料金
  • 外線の通話料金
電話機台数
  • 50台以上
  • 1〜50台ほど
電話の相手
  • 社内の内線通話
  • 顧客や取引先との外線通話
  • 顧客や取引先との外線通話
事業所の形態複数拠点単独拠点

IP-PBXの主な機能

IP-PBXには、下記のような機能が主に備わっています。

  1. 拠点間接続
  2. メール連携
  3. Click to Call
  4. 録音機能
  5. ビデオ通話
  6. 各ツールとの連携機能
  7. ペーパーレスFAX

1.拠点間接続

複数拠点で、電話回線を接続できます。各拠点にPBXを接続する必要がないため、導入の手間が削減可能です。また、各拠点間同士の通話は内線に含まれるため、電話代は請求されません。従来の方法に比べると、拠点内での通話にかかるコストを削減できるでしょう。

2.メール連携

パソコンと接続することでメール連携ができるため、音声データをメールで送信することも可能です。電話に出られなかった際も、メールで情報をやり取りできるため、手間や余計な負担をカットできます。ボイスメール機能を利用すると、情報の把握もしやすくなるでしょう。

3.Click to Call

IP-PBXを導入すると、「Click to Call」という機能が使えます。「Click to Call」とは、画面上の電話番号やボタンをクリックすることで、そのまま電話番号を発信できるシステムです。電話番号入力ミスを事前に防げるため、より多くの反響を獲得できると思われます。

4.録音機能

録音機能を使って、通話音声を録音することもできます。電波状況に問題があり、1回聞いただけでは話の内容が把握できない場合も、録音機能が使えれば何度でも聞き返せます。

コールセンターには必須の機能なので、コールセンター設置の際もIP-PBXは有効です。

5.ビデオ通話

ビデオ通話機能を使用すると、Web会議もスムーズに実施できます。データをスマートフォン側に転送することで、外出先や自宅でも気軽にアクセスできるのも魅力です。

昨今では多様な働き方が増えてきており、リモートワークを展開している企業も増えていることから、リモートワーク実施の大きなポイントとなります。

6.各ツールとの連携機能

IP-PBXには、ドアフォンやネットワークカメラといった、各ツールとの連携機能もついています。すでに他のツールを複数導入している企業も、同時に複数のツールを利用できるので余計な手間がかかりません。

ちなみにドアフォンと連携すると、自分のデスクから来客の応対ができ、ネットワークカメラと連携すると、社外からオフィスの状況をチェックできるようになります。

7.ペーパーレスFAX

IP-PBXは、ペーパーレスFAXとして活用することも可能です。パソコンを立ち上げなくても、FAXの内容をどこでもチェックできるため、業務効率を向上できます。業務に必ずFAXが必要な企業も、IP-PBXがあればリモートワークができるようになるでしょう。

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IP-PBXを導入する5つのメリット

IP-PBXを導入すると、以下のようなメリットがあります。

  1. 導入が簡単
  2. 運用コストが低い
  3. PCとの連携で業務が効率化できる
  4. 豊富な機能が備わっている
  5. 導入は一ヶ所のみ

1.導入が簡単

IP-PBXは導入が簡単で、インターネット回線上にIP-PBXのシステムを取り入れるだけで利用開始できます。従来のPBXのように、拠点ごとにケーブルや機器を設置する大掛かりな作業は必要ありません。ネットワークに関する知識がなくても、専門業者に任せればすぐに準備が整います。

2.運用コストが低い

IP-PBXは、外出中の従業員とオフィスから通話を行う場合には外線ではなく内線扱いになるため、通話料を安く抑えることができます。

通常であれば都度発生する通話料を安く抑えられるので、長期的に見ると運用コストを安く抑えられるのが魅力です。また、通話料金が全国一律なところも大きな理由となります。大きな予算が割けない中小企業でも問題なく導入できるでしょう。

3.パソコンとの連携で業務が効率化できる

パソコンとIP-PBXを連携することで、業務を大幅に効率化できます。メール送信機能や通話内容の記録が可能になるため、ビジネスの幅も広がるでしょう。通話データをパソコン上から確認したり、顧客の電話番号を画面上に表示させたりすることができます。

4.豊富な機能が備わっている

IP-PBXには、豊富な機能が備わっています。パソコンと接続することで機能を拡張し、設定や制限を自由にカスタマイズ可能です。さまざまな業者から製品がリリースされているため、自社の特徴に合った製品を選べば、課題をピンポイントで解決できるでしょう。

5.導入は一ヶ所のみ

複数の拠点でIP-PBXを使用する場合も、PBXそのものの設置は一ヶ所で済みます。拠点数が多い企業も、初期設備の準備に時間をかける必要はありません。IP電話が利用できる環境を形成すれば、どんな場所でも通話ができるようになります。

IP-PBXの選び方

IP-PBXを選ぶ際は、どのようなポイントに気をつければいいのでしょうか。ここでは、3つの要素を紹介します。

  1. タイプで選ぶ
  2. 費用で選ぶ
  3. セキュリティで選ぶ

1.タイプで選ぶ

IP-PBXには、ハードウェアタイプとソフトウェアタイプがあります。

ハードウェアタイプは、オフィス内に機器を設置する従来のタイプです。一方でソフトウェアタイプは、機器を設置する必要がありません。サーバーそのものにインストールを行うため、工事も不要です。

2.費用で選ぶ

ハードウェアタイプとソフトウェアタイプは費用も違います。ハードウェアタイプは機器の費用や工事費用がかかるため高額になる傾向にあります。一方でソフトウェアタイプは、インストールするだけで利用できるのでコストを大幅に削減可能です。低コストさを求めるなら、ソフトウェアタイプが最適です。

3.セキュリティで選ぶ

ソフトウェアタイプはソフトのインストール時に情報漏洩のリスクがあるため、情報の取り扱いには細心の注意が必要です。一方でハードウェアタイプはオフィスに専用機器を設置して利用するため、セキュリティに優れています。

セキュリティ性を重視したいと考えている企業はソフトウェアではなく、ハードウェア型のIP-PBXを選んでみてください。

既存回線があるならIP-PBXを導入しよう

IP-PBXは、PBXとIP電話の特性を両立させた電話システムです。「導入が簡単であること」や「コストが抑えられること」など、ビジネス上でも多くのメリットがあるため、本記事を参考にしてIP-PBXを導入してみてください。

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ビズクロ編集部
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