RPAとOCRの違いとは?連携できる?活用例を参考に入力業務を効率化

2023/03/08 2023/04/17

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RPAとOCRの違い

業務の自動化や効率化を行う技術として、RPAやOCRがあります。近年、この2つの技術の活用は、働き方改革や人材不足解消などの観点から大きな注目を集めており、導入を検討している企業も少なくありません。そこで本記事では、RPAとOCRの基本的な機能や違い、連携の可否について解説します。

RPAとOCRの違いについて

RPAとOCRには、いったいどのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、RPAとOCRそれぞれの概要や用途について解説します。

RPA(Robotic Process Automation)とは

RPAとは、Robotic Process Automationの略称であり、RPAツールとは、それらの技術を活用し、パソコンなどで行う業務を自動化するツールのことです。

RPAが対応可能な業務は請求書発行・レポートの作成・在庫管理・SNS上での口コミ採集など、ルーティン要素の強い業務です。単純作業をRPAに任せることでコア業務に集中できるので、会社全体での業務効率向上が見込めます。

しかし、RPAは主にルーティン的な機械操作の自動化を可能とする技術であるため、オフライン下での作業や複雑な作業に関しての業務の自動化はできないので注意しておきましょう。

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OCR(Optical Character Recognition)とは

OCR(光学的文字認識)とは、Optical Character Recognitionの略称であり、紙媒体に書かれた文字を認識してデータとして読み込む技術を意味しています。

具体的には、スキャナーやカメラによって文字を取り込み、コンピューターが認識できるデジタルの文字コードへと変換する技術です。

RPAとOCRは用途が異なる

RPAとOCRは用途が異なり、2つを組み合わせることで業務の自動化をさらに進められます。

例えば、RPA単体では書類を扱う業務はできませんが、OCRと組み合わせることで、手書き書類の情報をテキストデータ化し、そのデータを他のシステムに自動で登録するといった作業が可能となります。

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RPAとOCRの連携で改善できる業務

RPAとOCRを連携させることで、多くの現行業務を改善可能です。

ここからは、RPAとOCRの連携で改善、効率化が実現できる代表的な業務を5つご紹介します。

経理業務の自動化

RPAとOCRを連携することで請求書処理などの経理業務を自動化できます。

経理業務の中でも、会計システムへの入力は、経理担当者の大きな負担となっている業務の一つです。

多くの場合、紙の請求書や領収書などに記載された情報を一つひとつ確認しながら入力し、仕訳や支払い処理をおこなうことになりますが、このような証憑書類の処理は、月初や月末など作業が短期間に集中することがほとんどです。

RPAとOCRを連携すれば、注文書や請求書などの紙媒体に記載されたデータ(取引先情報、日付、金額、明細項目など)の情報を自動で会計システム上に取り込むことができるため、データ入力の手間を大幅に軽減できるようになるでしょう。また、業務の自動化により、ヒューマンエラーの削減も可能です。

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紙媒体の自動変換

名刺をはじめとした紙媒体の情報をデジタルデータに自動変換することも可能です。

顧客の名刺に記載された企業名や担当者名などの重要データを抽出し、営業活動で活用するデータベースにまとめられます。さらに、それらのデータをもとに営業メールを送信するといった作業も自動化できます。

また、様式が異なる書類でも記載内容をデジタル変換し、複数の管理システムなどに自動入力したり、データベース化したりすることができます。

発注書や契約書の自動処理

経理業務と同様に、発注書や契約書の処理も自動化できます。

発注内容や契約内容などの情報をデータ化し、管理システムへの入力を自動化することで、受注してから商品・サービスを納品するまでの業務を効率化できます。スピーディーに取引を進められることで、顧客満足度の向上や企業全体の生産性向上にもつながるでしょう。

納品情報の自動照合

紙ベースでのやりとりが商習慣として根強く残っている納品書においても、OCRとRPAの連携により入力作業や在庫データとの照合を自動化することが可能です。

OCRで納品書に記載された商品名や数量などの情報をデータ化し、RPAで在庫管理システムに反映・照合することで、在庫数や商品の売れ行きを把握しやすくなり、効率的に販売統計データを集計できます。

特に、納品書のチェックや登録に膨大な工数がかかる小売業や卸売業では、処理を自動化することで社員の負担を軽減でき、より高度な業務にシフトさせることもできるでしょう。

メールの自動送信

RPAとOCRの連携を行えばダイレクトメールの送付も自動化可能です。

従来の方法では、名刺などに記載された顧客情報を1つひとつシステムに入力する必要がありました。しかし、RPAとOCRを連携させれば、名刺や紙の顧客リストのデータベース化からメールアドレス抽出、ダイレクトメール送付までの一連の作業を自動化できます。

あらかじめ設定した日時・対象顧客に新商品やイベント告知の案内を送るといった作業を自動化できるため、迅速な営業活動がおこなえるでしょう。

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RPAとOCRの連携による効果

RPAとOCRを連携させると、さまざまな効果を感じることができます。

ここでは、ぜひ知ってほしいメリットを5つピックアップしてご紹介します。

作業効率が良くなる

幅広い業務を自動化することで、作業効率が良くなります。

データ入力やリスト作成といったルーティン作業に時間を割かずに済むため、人的リソースを、より付加価値の高い業務へと注力することが可能です。独創性や発想力が重視される業務に専念できることから、事業成長につながる業務の生産性も高まります。

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事務作業の負担が減る

膨大な事務作業を自動化できるため、社員の負担を軽減できます。

事務作業におけるデータ入力を手入力でおこなう場合、ミス防止のための二重チェックなどの確認体制を設けているケースは、少なくありません。また、書類処理を部署やチームで分担していると、情報共有の漏れなどにより、余計な仕事が増えてしまうこともあります。

これらの作業をまとめて自動化すれば、ヒューマンエラーを削減できるだけでなく、情報の一元管理も楽におこなえるでしょう。帳簿などをはじめとした紙媒体書類を処理する際も、社員のタスクは必要最低限の確認だけで済みます。

新たなリソースを生み出す

ルーティン作業の自動化によって新しいリソースを生み出すことも可能です。

空いた人的リソースを、クリエイティブな業務、接客対応のブラッシュアップ、職場環境の改善などに充てることで、さらなる生産性の向上が見込めるだけでなく、新たなことに挑戦しやすい余裕が生まれるため、社員の恒常的なスキルアップも実現できるでしょう。

モチベーションを回復できる

社員のモチベーションを回復できる点も大きなメリットです。

非効率で生産性の低いルーティン業務を自動化することで、社員は、より生産性が高く、付加価値の高いやりがいのある仕事に専念できるようになります。自分だからできる仕事に集中してコミットできる環境は、より強い責任感や達成感を生み出し、業務へのモチベーションや従業員エンゲージメントの向上へとつながるでしょう。

競争力に差がつく

自動化により常に安定した生産性と業務品質を保てる体制の構築は、企業全体の競争力を高めることにつながるでしょう。

また、単純作業から解放され、競争力の源泉となるイノベーティブな業務に注力できる点も、中長期的な競争優位性の獲得の大きく貢献すると考えられます。

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RPAにOCRを連携した活用事例

RPAおよびOCRの導入を検討する際は、他社の活用事例を参考にするとよいでしょう。

ここでは、RPAとOCRを連携することで目標達成に成功した活用事例を6つご紹介します。

NTTデータ

NTTデータではRPAとOCRの連携によって、購買データベースのデータ作成期間の短縮を実現しました。

形式やフォーマットが異なる見積書を一括でデータ化し、データ作成や購買データベースへの登録作業を自動化。この業務改善によって、データ作成にかかる期間を1ヵ月から1週間に短縮し、業務時間・人件費ともにコストカットを可能にしました。

京葉銀行

京葉銀行では、住宅ローン審査や取引照会にかかる業務を自動化しています。

紙のローン申込書や照会依頼書の記載内容をデータ化し、自動的に入力できるように業務を改善。結果的に、82つの業務で26,737時間もの業務時間の削減を実現しています。また、自動化に際しては、紙媒体をメインに扱う部署にシステムを導入するなど、段階的な業務改善をおこない、効率よく自動化の改革を進めました。

三菱UFJニコス

三菱UFJニコスでは、クレジットカード切替申込書のデータ化を自動化させました。

その結果、1ヵ月あたり約450時間(全体で約70%)の業務効率化を達成し、業務そのもののプロセスを見直すきっかけになったといいます。システムを導入することで逆に業務が滞らないように、高精度なシステムを選ぶように心がけた点が特徴的です。

クエスト

IT系事業をメインに取り扱うクエストでは、RPAの知識やスキルを研鑽し、自社内の経理部門において請求書を扱う業務の自動化に成功しました。

自動化することでヒューマンエラーのリスクを軽減し、業務をより計画的に進めることができるようになっています。非効率な作業から社員を解放することで、仕事へのモチベーションがアップするなど、効率化だけでなく高い費用対効果が得られています。

鹿児島県奄美市役所

全国の自治体でも、自動化システムの導入が進められています。

鹿児島県奄美市ではRPAとOCRを連携することによって、最短4日で特別定額給付金を支給することに成功。具体的には、手書きの申請書をOCRでテキストデータ化し、RPAでシステム上に反映させるよう改善を図りました。

システムへの情報入力業務を自動化することで、職員の負担を軽減し、問い合わせ対応や不備の確認などの業務に注力できる環境を整えることで、業務の大幅なスピードアップにつなげています。

東京都足立区役所

東京都足立区では、2018年から2019年にかけて、区民税の申告、児童育成手当現況届・転居届・職員の通勤届などの処理業務の自動化について検証を行いました。

検証では、人間の手だけで業務を行う現行の作業方法と比較し、年間通算1,400時間もの業務時間の削減効果が見込めるという算出結果となりました。また、入力ミスの削減効果への期待も感じられたとの意見が上がっています。

RPAとOCRの違いを理解して業務を効率化しよう

RPAはパソコンで行う定型作業を自動化する技術であり、OCRは紙媒体に書かれた文字を読み取ってデータ化する技術です。

この2つの技術は単体でも業務の効率化に活用することができますが、非常に親和性が高いことから、組み合わせることでより幅広い業務の自動化・効率化を可能とします。

これまで膨大な工数がかかっていた、紙帳票からシステムへのデータ入力などの作業を自動化すれば、社員の業務負担が大幅に軽減されます。その分、より高度な仕事を社員に任せられることで、仕事へのモチベーションが高まり、企業全体としての生産性向上も期待できるでしょう。

バックオフィス業務に限らず、RPAとOCRの連携による自動化を積極的に活用し、徹底した業務効率化を目指してみてはいかがでしょうか。

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