中小企業向けおすすめSFA(営業支援システム)10選!必要性や選び方も解説
中小企業に適したSFAにはどのような種類があるのでしょうか。本記事では、中小企業向けのおすすめSFAを10個紹介します。中小企業向けのSFAの特徴や必要性、ツールを選ぶ際のポイントもあわせて解説していきます。
目次
中小企業におけるSFAの必要性
SFA(Sales Force Automation)とは、「営業支援システム」を指し、顧客情報や営業担当者の行動、案件の進捗など、営業に関するさまざまな情報を管理できます。
ここでは中小企業におけるSFAの必要性について、3つの観点から解説します。
(1)顧客との関係構築が重要になっている
営業活動をするうえで、顧客との信頼関係は重要です。関係が構築できていないと、アポイントメントを取ることも難しくなります。また成果につなげるためにも、顧客との関係構築は必要不可欠です。
SFAを利用すれば、企業名や担当者名、連絡先、役職はもちろん、過去の営業履歴もすべて一元管理でき、必要に応じて情報を呼び出して活用できるので、顧客に対して最適な提案が可能になります。
近年のビジネスシーンにおいては、顧客との関係性を深め、LTV(顧客生涯価値)を高めることが重要とされています。強固な関係を築いたうえで、モノやサービスを継続的に販売し、クロスセルやアップセルにつなげることは、企業業績の拡大にもつながります。
(2)Excelで管理するには限界がある
営業に関する情報をExcelで管理すればコストが抑えられるため、SFAの代わりに利用している企業は少なくありません。
しかし、Excelで管理するには「共有(チーム内もしくは部署間の連携が難しい)」「容量(データ量が増えると重くなる)」「セキュリティ(データの誤送信やアクセス権の管理が困難)」などといった点で不安が残ります。
顧客情報や営業情報の横断的な利活用を見据えると、ExcelよりのSFAのほうが適したツールであると言えるでしょう。
(3)集中すべき業務にリソースを確保する
中小企業では、人的リソースや資金などが限られています。リソースが足りないケースでは、普段の業務をこなすだけになり、売上や利益拡大のために必要な業務にまで手が回らない可能性があります。
限られたリソースや資金の中でパフォーマンスを最大化させるためには、できる限り業務を効率化し、生産性を高める必要があります。生産性の向上によって生まれた人員や資金をコア業務に振り向けることで企業の競争力を高めることができます。
SFAはこれまで非効率なやり方で行ってきた営業活動を効率化するために有益なツールです。慢性的な人手不足に陥っている中小企業においては、特にメリットを享受しやすいツールとも言えるでしょう。
中小企業向けのSFAの特徴
SFAにはさまざまな種類があり、機能や料金などはそれぞれ異なります。そのため、中小企業に向いているSFAを見極めて導入することが重要です。以下で、中小企業向けのSFAの特徴を解説します。
(1)機能がシンプル
SFAにはシンプルなものから高性能なものまで幅広く存在します。高性能なもののメリットは、機能の種類が多かったり自由にカスタマイズできたりすることです。
しかし、多種多様な機能を使いこなせないことがあります。そのため、中小企業には機能がシンプルで使いやすいSFAがおすすめです。
(2)料金がリーズナブル
中小企業がはじめてSFAを導入するケースでは、料金がリーズナブルなものを選びましょう。導入時のみでなく、運用時にもコストが発生する点は留意しておきましょう。
投資額が低ければ、導入後に「SFAは自社には必要ない」と感じた場合に影響を最小限に抑えられます。また、逆に「もっと機能が欲しい」となった場合でも、他社サービスに比較的スムーズに切り替えられるでしょう。
(3)操作性が良い
SFAは、営業活動に関わる多くの従業員がほぼ毎日利用します。そのため、操作が難しかったり管理画面の見方が分からなかったりすると、ストレスを感じ使いこなせません。
SFAでは適切な業務フローにそって、毎日の営業記録を継続的に入力することが重要です。導入後に定着化が進むように、ITスキルのレベルを問わず、誰でも簡単に操作方法が分かるツールを選ぶとよいでしょう。
(4)サポート体制が手厚い
SFAは導入するだけでなく、その後の運用・管理が必要です。はじめてSFAを利用する場合は、使い方や操作方法に迷うことがあります。そのため、不明点や疑問点が出た時にすぐに問い合わせできるような、サポート体制が整っていると安心です。
使用方法だけでなく、SFAの効果的な活用方法などをアドバイスしてくれるベンダーもあるので、導入前にサポート内容やサポート体制について確認しておきましょう。
(5)無料トライアルがある
無料トライアルを利用することで、使用感や操作方法だけでなく、SFAの導入によってどのようなメリットが享受できるかをシミュレーションできます。
トライアルは多くの場合期間限定で利用でき、有料版と同様の機能が試せるサービスもあります。「使いづらい」「必要な機能がない」といった後悔をしないように、積極的に無料トライアルを活用してみましょう。
【中小企業向け】おすすめSFA10選
ここでは数あるSFAツールの中から、中小企業に特に向いているサービスを10個紹介します。
(1)Senses ※ビズクロ編集部おすすめ!
株式会社マツリカが提供する「Senses」は、幅広い業界で導入されており、「現場ファースト」で開発されたSFAツールです。グループウェアやチャット、名刺管理など、連携可能な外部ツールも多く、既に利用しているツールの情報も活用できます。
提供元 | 株式会社マツリカ |
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初期費用 | 無料 |
料金プラン | ・2022年8月1日以前の契約の場合
※5名分
※10名分
※20名分 ・2022年8月1日以降の契約の場合
※5名分
※10名分
※20名分 |
機能・特徴 | 企業データ閲覧、企業プレスリリース閲覧、企業データベースによる入力補助、取引先管理、案件(商談)管理、アクション(行動)管理、リード(コンタクト)管理、売上管理レポート、案件進捗レポート、行動管理レポート、リードタイム管理、アクションレコメンド、カスタム通知、外部ツール連携、監査ログ等 |
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(2)GENIEE SFA/CRM
株式会社ジーニーが提供する「GENIEE SFA/CRM」は国産のサービスであり、定着率は99%(同社サイトより)となっています。管理画面がシンプルで、ストレスを感じることなく利用できる点が特徴です。
提供元 | 株式会社ジーニー |
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初期費用 | あり(詳細な金額は要件内容によって決定) |
料金プラン |
※最低10ユーザー以上 ※最低利用期間が1年間 |
機能・特徴 | 顧客管理、商談・商談プロセス管理、グラフ作成、活動報告、タスク管理、カスタムオブジェクト、レポート機能、名刺管理機能、項目設定、権限設定、プロセスビルダ、Gmail連携、Googleマップ連携、カレンダー連携、MA連携等 |
URL | 公式サイト |
(3)Kintone
サイボウズ株式会社が提供する「Kintone」は、業種や部署の特性に合わせた最適な情報管理ができるツールです。営業部門では、顧客情報の共有や案件の見える化、提案資料のチーム内共有が簡単にでき、効率化に役立ちます。短期間かつ低コストで導入できることも特徴です。
提供元 | サイボウズ株式会社 |
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初期費用 | 無料 |
料金プラン | ・ライトコース
・スタンダードコース
※最低5ユーザー以上 |
導入実績 | 累計20,000社以上 |
機能・特徴 | 日報、案件管理、問い合わせ管理、採用面接管理、タスク管理、交通費申請、拡張機能サービス、外部サービス連携、業種業務アプリパッケージ、ユーザー管理、アクセス制限、変更履歴、監査ログ等 |
URL | 公式サイト |
(4)Zoho CRM
ゾーホージャパン株式会社が提供する「Zoho CRM」はCRMとSFAの両機能を兼ねたシステムです。初期費用がかからず、Excelからのデータ移行も簡単に行えるなどの、導入の簡便さが特徴の一つです。
提供元 | ゾーホージャパン株式会社 |
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初期費用 | 無料 |
料金プラン | ・月間契約
・年間契約
※全て1ユーザーあたりの金額 |
導入実績 | 世界25万社 |
機能・特徴 | 案件管理機能、ワークフロー機能、ブループリント機能、担当者の割り当て機能、タスク・スケジュール管理機能、承認プロセス管理機能、スコアリング機能、ポータル機能、コマンドセンター機能、顧客セグメント機能、レポート/ダッシュボード機能、傾向に基づく各種販促提案等 |
URL | 公式サイト |
(5)ネクストSFA
株式会社ジオコードが提供する「ネクストSFA」は、無料サポートが充実しており、定着率は98.6%(同社サイトより)です。システムの設定からデータ移行、マニュアルの作成まで無料で支援してくれます。「見やすさ」「使いやすさ」にこだわったUI/UXも強みに挙げられます。
提供元 | 株式会社ジオコード |
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初期費用 | 無料 |
料金プラン | 基本利用料:55,000円/月 ※10ユーザー分ユーザー利用料:4,400円/月 ※11ユーザーから1ユーザあたり |
機能・特徴 | アプローチ管理機能、データ分析機能、案件管理機能、攻めるべき場所の把握、営業力の底上げ、育成レベル管理機能、対応内容と次回予定の管理機能、顧客関心レベルの自動遷移機能、取引先別予実管理、セールスマップ機能等 |
URL | 公式サイト |
(6)Sales Force Assistant
株式会社NIコンサルティングが提供する「Sales Force Assistant」は、AI(人工知能)によるアシスタント機能が特徴です。Sales Force Assistantシリーズとして、新規開拓やルート営業など、自社の営業タイプから選択できる7種類の製品を提供しています。
提供元 | 株式会社NIコンサルティング |
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初期費用 | 55,000円(税込) |
料金プラン | ・クラウド
※各料金は1名あたり ※最低1名以上、2,000名以下 ※最低利用期間が6か月 ・オンプレミス
※ユーザーライセンス数により金額が変動 ※最低5ユーザーライセンス |
機能・特徴 | 日報、顧客情報・名刺情報管理、商談管理、案件管理、クレーム管理、訪問計画管理、受注(売上)先行管理、商品別先行管理、イエローカード、レポート機能、売上実績、サクセス機能、競合情報、ToDoメモ、コメント、グリーンカード、GoodJob!ポイント、ターゲットリスト、カスタマーシート、コンタクトマップ、リレーションマップ、フリーフォーム等 |
URL | 公式サイト |
(7)WaWaFrontier
株式会社アイアットOECが提供する「WaWaFrontier」は、低コストでわかりやすい仕様が特徴のため、SFAの利用がはじめてでも簡単に導入できます。また、同社が提供するグループウェアや申請ツール、コミュニケーションツールなどともスムーズに連携可能です。
提供元 | 株式会社アイアットOEC |
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初期費用 | 無料 |
料金プラン | ・WaWaFrontier Light 1ID:1,100円/月+基本料金2,750円/月・WaWaFrontier 1ID:2,200円/月+基本料金2,750円/月※基本料金は1IDあたりではなく、1契約あたり |
機能・特徴 | コメント機能、簡易日報入力機能、受注予定表、依頼機能、受注確度別受注予定、日報紹介、CSV取込・出力機能、担当者別商談管理表、案件照会、顧客面談履歴照会、部門別予算入力、顧客照会、行動分析表、担当別予算入力等 |
URL | 公式サイト |
(8)HubSpot
HubSpot Japan株式会社が提供している「HubSpot」は、顧客を管理するシステムであるCRMを無料で利用できます。マーケティングや販売活動に適した有料ツールを使えば、より幅広い営業活動が可能になります。
提供元 | HubSpot Japan株式会社 |
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初期費用 | 記載なし |
料金プラン | ・マーケティング
・セールス
※2名分
※5名分
※10名分 |
導入実績 | 累計143,000社以上 |
機能・特徴 | 商談スケジュール設定、SNSツール、Eメールトラッキング、Eメールオートメーション、広告ツール、Eメールマーケティング、リード管理、パイプライン管理、セールスEメールテンプレート、ヘルプデスクソフトウェア、フォーム作成ツール、チャットボット作成ツール、ウェブチャット機能、マーケティングアナリティクス、ランディングページ作成ツール等 |
URL | 公式サイト |
(9)Nice営業物語Smart3
株式会社システムズナカシマが提供する「Nice営業物語Smart3」は、アプリを無料ダウンロードするだけで利用可能な営業サポートツールです。営業の効率化を目指すうえで必要な、営業報告書の作成やスケジュール管理などの基本機能が備わっています。初期費用、ランニングコストともに無料なので、コスト重視の企業に適しているでしょう。
提供元 | 株式会社システムズナカシマ |
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初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 |
機能・特徴 | 営業報告作成、手書きメモ・音声メモ、スケジュール管理、営業報告CSV出力、他システムとの連携、Apple Watchでのスケジュール確認・営業報告等 |
URL | 公式サイト |
(10)Knowledge Suite
ナレッジスイート株式会社が提供する「Knowledge Suite」は、操作が簡単で定着率の高いSFAです。また、SFAの利用に時間がかからないように「3ステップ」での簡単入力が可能です。さらに、項目の追加・削除が柔軟に行える「カスタマイズ機能」もついています。
提供元 | ナレッジスイート株式会社 |
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初期費用 | 無料 |
料金プラン |
|
導入実績 | 累計7,500社以上 |
機能・特徴 | 営業日報、名刺管理、顧客管理、営業支援メール配信、スケジュール共有、設備予約、ワークフロー、レポート提出、電話メモ、メッセージ機能等 |
URL | 公式サイト |
中小企業向けのSFAの選び方
中小企業が適切なSFAを選択する際に役立つ3つの視点について、それぞれ解説していきます。
(1)費用対効果を考える
SFAは各サービスによって、料金が異なります。同じツールでもコースやプランによって異なるため、選定に際しては、自社にとって本当に必要な機能を見極めることが重要です。
料金が安い場合には自社の目的が達成できる機能を有しているか、高い場合には多種多様な機能を使いこなせるかなどを、導入前に検討しましょう。
SFAの活用には初期費用と毎月または年間の利用料金がかかるので、支払うコストは決して安くありません。費用対効果をしっかりとシミュレーションしてから、適切な料金設定と機能を持つサービスを導入しましょう。
(2)現場から直接意見をもらう
SFAの導入を検討する際は、導入後に実際に使うことになる現場の声を聞きましょう。「絶対に必要な機能」「あれば便利な機能」「あまり重要でない機能」など、具体例を挙げながら意見をもらうことが重要です。
本格導入前に、データ入力の担当者にデモ画面を触ってもらったり、トライアル期間に試用してもらいながら、情報を集めるのも効果的です。
(3)デザインや使い勝手の良さもこだわる
SFAは毎日の業務で利用するツールです。継続利用して定着化させるためにも、デザインや使い勝手についてもこだわりましょう。使う時にストレスや手間を軽減させることが重要です。
見た目や使用感もカタログなどだけではわからないので、デモやトライアルを活用して、実際に触ってみてから判断することが重要です。
SFA導入前に確認・準備べきこと
SFAの導入を成功させるためには事前に確認すべきこと、準備すべきことがあります。主なポイントは以下の3つです。
(1)目的を明確にする
SFAを導入する目的が何かを明確にしましょう。営業の効率化を目指すなかでも、とくに課題としてあげられるものは何かといった、詳細な内容まではっきりさせることが重要です。
また、SFA導入後、データを蓄積するだけで満足していては目標の達成はできません。利用を進めるなかで、SFAの効果を最大化させられるようにチームや個人の課題を特定し、改善策を実行することも大切です。
(2)現場にヒアリングする
SFAは営業の現場に合ったものを選ぶことが重要です。SFAの機能と現場のニーズが合っていないと、入力項目が多すぎて実際に利用する人の負担になったり、管理が難しくなったりします。
結果として、使われなくなったり、入力ミスや漏れが頻発し、SFAの導入効果が得られない可能性もあります。事前に現場に必要な機能を見極め、不要な機能を調整したり、業務フローを整備するなどしましょう。
(3)担当者を決めておく
SFAを導入し現場に一任するだけでは、定着が見込めません。そのため、SFAの使い方や活用方法などを現場に伝え、営業スタッフに必要性を周知させるための担当者が必要です。
周りに利用を促すためにも、担当者はSFAについての理解を深め、導入後は積極的に活用しましょう。
ポイントを押さえて自社に合ったSFAを導入しよう
SFAは営業の効率化を目指すうえで役立つツールです。しかし、各社のサービスは多種多様なので、自社に合ったものを見極める必要があります。
SFAを選ぶにあたっては、各ツールの特徴やサポート内容などを確認することが重要です。必要な機能や予算、目的を明確にしたうえで、SFAを導入しましょう。
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