【最新】SFAの市場規模・シェアを解説!伸び続ける理由や今後について
SFAの市場規模は、2012年から伸び続けています。特に2022年度の伸びは凄まじく、今後もSFA市場の拡大は続く見込みです。この記事では、SFAの市場規模の推移や導入が増えている背景、また国内シェアが高い人気のSFAを紹介します。
目次
SFA市場規模の推移
日本国内のSFA(営業支援システム)の市場規模はここ数年で急激に伸びています。
2016年時点で1,297億円に達していた市場規模は、2022年に約3.5倍の4,780億円に達する見込みです。また、2021年にはこれまで主流だったオンプレミス型よりも、クラウド型のシェア率が上回りました。
(1)2022年には約4,780億円
2016年頃からDX推進のため、デジタルツールの利用が進みました。
業務プロセスのデジタル化や営業活動の効率化を実現するため、2016〜2018年にかけてSFAの導入が特に拡大したと見られています。
(2)SFAの導入割合は9%から28%へ成長
SFAを導入している企業の割合は2018年で28%でした。
2012年時点ではわずか9%だったので、6年で導入割合が3倍以上に伸びた計算になります。
▷中小企業向けおすすめSFA(営業支援システム)10選!必要性や選び方も解説
SFAを導入する企業・市場規模が増えている理由
SFAの導入企業増加や市場規模拡大が進んでいるのは、以下3つの理由からです。
- スマートフォン端末利用者が増えた
- 働き方改革・長時間労働問題の影響
- 営業ノウハウの蓄積の必要性
(1)スマートフォン端末利用者が増えた
SFAを導入する企業が増えた理由の一つは、スマートフォンの利用者が増加した点です。
スマートフォンの登場によって、消費者の購買行動が変化し、興味を持った商品やサービスの情報を簡単に収集できるようになりました。
商品によっては情報収集〜購入まで、スマートフォン上で完結できます。検索エンジンを活用した情報収集の習慣はBtoCだけでなく、BtoBでも定着しています。
情報収集のハードルが低下し、購買担当者は取引先の営業担当者と必ずしも商談する必要性が無くなりました。
一方、企業側にとっては既存顧客・見込み顧客問わず、顧客と接点を維持するのが困難になりつつあります。購買意欲の高い顧客の可視化や顧客ニーズを正確に把握するため、SFAを導入する企業が増えています。
(2)働き方改革・長時間労働問題の影響
労働時間の削減や営業活動の効率化に向け、SFAを導入する企業も増えています。2019年の働き方改革関連法の施行に伴い、残業時間の上限が明確化されました。
特別条項を締結しない限り、36協定の上限である月45時間・年360時間の遵守が、基本的なルールとなります。
また、2023年4月から中小企業にも残業代の割増率引き上げが適用されます。1ヶ月で時間外労働が60時間を超えた場合、基礎賃金×50%の割増賃金を支払わなければなりません。
今までと同じように残業を命じていた場合、多くの人件費を支払うことになり、企業経営の圧迫を招きます。
SFAの導入によって隙間時間を有効に活用し、残業時間を削減するのが目的です。
活動内容の記録・見積書作成・日報報告など、外出先で事務処理を進められれば、帰社する必要はありません。コスト削減やワークライフバランス改善につなげられます。
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(3)営業ノウハウの蓄積の必要性
SFAの導入によって部署全体のパフォーマンス向上も望めます。営業担当者の成功事例を共有でき、他の営業担当者が今後の営業活動に活かせます。
結果、顧客ニーズを正確に反映した提案につながり、受注率向上が期待できるでしょう。
また、成功事例を簡単に共有できる環境を整備できると、コミュニケーションの活性化にもつながります。マーケティングや商品企画部など、他の部署との連携作業もスムーズに進められます。
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SFA導入の際の注意点
以下3点に注意しながら、SFAの選定作業を進めてください。
- 自社が解決する課題を明確にする
- 操作性をテストしておく
- MAなどと連携できるか確認する
(1)自社が解決する課題を明確にする
SFA導入によってどのような課題を解決したいか、明確化することが重要です。課題の内容によってSFAの選び方も変わってきます。
たとえば、営業担当者の残業時間削減を実現するため、SFA導入を検討しているとしましょう。見積書作成・日報作成・名刺OCR機能などを搭載していると、外出先でも事務作業を処理できます。
事務作業やマネージャーへの報告をするためだけに帰社する必要はありません。商談の合間や移動時間を有効に活用でき、業務効率を改善できます。
一方、部署全体のパフォーマンスアップを目指している場合、営業担当者の行動管理機能が必要です。顧客訪問件数・商談件数・受注率をデータ化し、営業担当者一人ひとりの強みと弱みを可視化します。
優れた成績を残す営業担当者と成績が伸び悩む営業担当者のデータを比較すると、より課題を見つけやすいでしょう。
上記のように自社がどのような課題を抱えているかによって、SFAに求める機能も変わります。自社が抱える課題を正確に把握しましょう。
(2)操作性をテストしておく
営業担当者が利用しやすいSFAを導入するため、無料トライアルを利用して操作性や機能性を確認しましょう。
無料トライアルは2週間〜1ヶ月間、費用負担無しでSFAを利用でき、無料トライアルの有無はサービスによって異なります。
情報の入力や管理に手間が掛かるSFAを導入した場合、かえって業務効率が悪化します。SFAで顧客情報や案件の進捗状況を管理する習慣が根付かず、高い費用に見合った効果は得られません。
無料トライアルを利用すれば、コストを掛けずに操作性や機能性を確認できます。
仮に操作性や機能性が自社が求める水準に達していなかった場合に利用を取りやめても、経済的に大きなダメージは残りません。
(3)他のシステムと連携できるか確認する
MA(マーケティングオートメーション)・グループウェア・名刺管理ツールと連携できるかを確認しておきましょう。連携性に優れたSFAを選択すると、多くの業務を効率化できます。
MAとの連携によって得られるメリットは、見込み顧客との関係強化を効率的に進められることです。見込み顧客の情報管理やスコアリング機能によって、購買意欲の高い見込み顧客を可視化できます。
ホットな見込み顧客に絞って提案を行い、無駄な行動の削減と継続的な取引の実現を目指します。
また、グループウェアと連携するメリットは、社内コミュニケーションを活性化できる点です。メッセージやレポート提出によって商談結果をすぐに報告でき、リアルタイムでの情報共有を実現します。他部署と連携する場合もスムーズに業務を進められるでしょう。
そして、名刺管理ソフトと連携できると、名刺データを一元管理できます。一度名刺交換をしただけの相手も含めてデータを保存しておけるため、管理コストを削減できます。紙の名刺と異なり、紛失や盗難の心配もいりません。
ソフト上で簡単に名刺データを検索できる状況が整い、営業担当者が変わっても顧客との関係を維持できるでしょう。
▷SFA導入がもたらす効果とは?メリット・デメリットを徹底解説!
適切なSFAの選び方
以下5つのポイントを意識してSFAの選定を進めてください。
- 自社に必要な機能があるか
- コストが適切か
- 外出先でも使用できるか
- 無料トライアルがあるか
- シェア数は多いか
(1)自社に必要な機能があるか
自社の課題解決につながる機能を搭載しているかを確認してください。
たとえば、受注率向上を目的としている場合、行動管理とデータ分析機能が必要です。行動管理は商談件数・訪問件数・受注率などを算出し、営業担当者の日頃の活動内容を可視化します。
商談件数が多い一方で受注率が低い場合、顧客ニーズを正確に把握できていない可能性が高いです。顧客と一定の信頼関係は築けているものの、課題解決につながる商品やサービスを提案できていません。
顧客がどのような点に悩んでいるか、普段の商談から引き出す姿勢が求められます。状況によってはマネージャーが同行訪問し、営業活動の様子を確認するのも一つの選択肢でしょう。
一方、データ分析は顧客情報・案件情報・行動管理など、複数のデータを組み合わせ、現状分析とレポートを提出する機能です。様々な項目をデータ化することで部署全体の課題を可視化し、今後の営業活動に反映できます。
上記のように自社が抱える課題内容に応じて、SFAに求める機能は異なります。自社が抱える課題解決が望める機能を搭載しているか、必ず確認をしましょう。
▷SFAの機能一覧!営業支援システム導入によってできることとは?
(2)コストが適切か
機能とコストのバランスを見極めるのも重要なポイントです。
SFAに搭載している機能が多いほど、一般的に料金は高くなります。搭載している機能を使いこなせるかどうか、慎重に判断する姿勢が求められます。
不要な機能が多数搭載しているSFAを導入しても使いこなせず、費用に見合った効果は得られません。必要な機能のリストアップや優先順位付けをしておくと、ミスマッチのリスクを避けられます。
また、初期費用や月額費用がどの程度掛かるかも確認が必要です。初期費用を無料にしているかどうかは、ベンダーによって異なります。そして、月額費用もベンダーによっては、5〜10人分の料金が既に含まれている場合があります。
各ベンダーのホームページを閲覧し、初期費用や月額費用がどの位掛かるかを正確に把握しましょう。
▷SFAの平均費用はどれぐらい?主な営業支援システムの価格を徹底比較!
(3)外出先でも使用できるか
マルチデバイス対応のSFAを選択しましょう。
外出先からスマートフォンやノートPCでSFAにアクセスできると、隙間時間に事務作業を処理できます。
時間を有効活用でき、見積書の作成や活動内容を記録するためだけに帰社する必要がなくなるので長時間労働の是正につながるでしょう。
さらにワークライフバランス改善・コスト削減・従業員のモチベーションアップなど、様々なメリットをもたらします。また、スマートフォンのGPSと連携できると、顧客情報の更新や報告業務を簡素化できます。
(4)無料トライアルがあるか
検討しているSFAに無料トライアルがあるかを確認しましょう。
無料トライアルを利用できれば、コストを掛けずに操作性や機能性を確認できます。仮に自社と相性が合わなかったとしても、経済的なダメージは発生しません。
ミスマッチや無駄な費用の発生を避けるためにも、無料トライアルを積極的に活用しましょう。
(5)シェア数は多いか
導入実績社数の多さもSFAを選ぶ上での重要な判断基準の1つです。
導入実績が多ければ、機能性やサポート体制に優れていると判断できます。運用後に不明点があった場合も、Web上などから情報を集めやすいというメリットもあります。
一方、導入実績が少ない場合、使い勝手やコストパフォーマンスが悪い可能性があります。導入実績が多く、市場シェアの高いベンダーを選択した方が安心して利用できるでしょう。
▷AI搭載したSFA(営業支援システム)とは?おすすめサービスも紹介!
国内シェアが高い人気のSFA
多くの国内企業が導入しているSFAを6つ紹介します。
- Senses
- Sales Cloud
- eセールスマネジャー Remix Cloud
- Sales Force Assistant
- Knowledge Suite
- kintone
(1)Senses
Sensesビジネスの成長を支援してくれるクラウド型の営業システムであり、実際の営業現場から多大な支持を獲得している実績があります。
進んでいる案件ごとにみやすく管理することができ、漏れがなく営業全体の管理が可能です。
また、AIによる受注予測機能も搭載しており、成果の最大化につなげることができます。
提供元 | 株式会社マツリカ |
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初期費用 | なし ※無料トライアルあり |
料金プラン | ライセンス費用
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(2)Sales Cloud
Sales Cloudは、株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するSFAです。Sales Cloudの特徴は、多機能性です。Twitter・Instagram・Facebookなど、SNSと連動して顧客ニーズを把握できます。
新商品のプロモーションやイベントの集客など、マーケティングにも活用可能です。また、ワークフロー機能によって、承認プロセスの簡素化を実現します。注文書作成・値引き承認・経費精算などを自動化し、ルーティンワークのスピードアップを図れます。
承認プロセスはドラッグ&ドロップで簡単に設定可能です。また、スマートフォンアプリを活用すれば、外出先からでも顧客との商談や社内会議へ参加できます。
提供元 | 株式会社セールスフォース・ドットコム |
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初期費用 | 0円 |
料金プラン |
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(3)eセールスマネジャー Remix Cloud
eセールスマネジャー Remix Cloudは、ソフトブレーン株式会社が提供する国産SFAです。ユーザーからの評価が高く、導入企業数は5,500社を突破しています(2022年12月時点)。
特徴は優れたユーザーインターフェースです。情報が整理されたシンプルな画面設計によって、直感的な操作を実現できます。見込み案件の進捗状況や売上予測も一目で把握できるため、マネージャーはマネジメント強化を図れます。
また、マルチデバイスに対応している点も魅力の一つです。1台のモバイル端末に情報を入力すれば、複数の端末に内容が自動で反映されます。営業担当者は何度も入力作業を行う必要はありません。
さらに、Web会議ツールや名刺管理ツールとも連携しており、テレワークでの業務効率を高められます。
提供元 | ソフトブレーン株式会社 |
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初期費用 | 0円 |
料金プラン |
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導入実績 | 5,500社以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(4)Sales Force Assistant
Sales Force Assistantは、株式会社NIコンサルティングが提供するSFAです。
新規開拓・ルートセールス・リピートサイクル型など、営業形態に応じて製品を選択する形です。会計事務所向けや業務プロセス改善など、豊富な選択肢が用意されています。
また、グループウェアと連携すると、社内コミュニケーションの活性化を図れます。そして、無料で利用できるスマートフォンアプリは、機能が充実している点が特徴です。顧客情報の登録や名刺データの取り込みによって、営業活動を効率化します。
提供元 | 株式会社NIコンサルティング |
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初期費用 | クラウド:55,000円 |
料金プラン | ■クラウド
■オンプレミス
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(5)Knowledge Suite
Knowledge Suiteは、ナレッジスイート株式会社が提供するSFAです。グループウェア・名刺管理ツール・メール配信ツールなど、多くのシステムと連携できる点が特徴です。リアルタイムでの情報共有やマーケティング活動の効率化を図れます。
また、スマートフォンアプリを活用すれば、商談報告や見積書作成を隙間時間で完結できます。
他に、Webフォーム作成機能によって、作成したフォームのアクセス数や回答数から、見込み顧客の購買意欲の高さを把握できます。問い合わせフォームは入力作業のみで作成できるため、プログラミング知識は不要です。
提供元 | ナレッジスイート株式会社 |
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初期費用 | 0円 |
料金プラン |
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(6)kintone
kintoneは、サイボウズ株式会社が提供する業務用アプリ作成ツールです。純粋なSFAシステムではなく、パッケージアプリの活用や必要な機能を組み合わせてSFAシステムを構成する形です。
パッケージアプリを活用した場合、顧客管理や案件の進捗状況を基本機能として搭載しています。必要に応じて、ワークフロー・見積書・契約書管理など、必要な機能を追加しましょう。テンプレート化されたアプリを選択すれば、簡単に機能を追加できます。
また、配送依頼・広告契約管理・福祉施設入居希望者管理など、業界別のアプリも多数用意されています。調達・総務・マーケティングなど、用途別アプリの選択肢も多く、組織全体の生産性向上も実現可能です。
提供元 | サイボウズ株式会社 |
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初期費用 | 0円 |
料金プラン |
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導入実績 | 20,000社以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
▷国産のおすすめSFA(営業支援システム)8選!各機能や費用など徹底解説
シェアを参考にSFAを選びましょう!
今回は以下の4点について解説してきました。
- SFAの国内市場推移
- SFAを導入する企業が増加する理由
- SFAを選ぶ上でのポイント
- 国内シェアが高いSFA
SFAの国内市場はここ数年で急速に伸びています。2022年には市場規模が4年前の倍以上に達する見込みです。
営業活動の効率化・顧客との関係維持・部署全体のパフォーマンスアップなど、企業によって導入目的は異なります。
自社がどのような課題を解決したいかは、SFAの選び方にも関わってくるため、事前に明確化しておくことが重要です。
近年は多くの機能を搭載したクラウド型のSFAも増えています。導入目的が曖昧な状態だと、ミスマッチを招く可能性が高まるため、注意しましょう。選定作業では、今回挙げたポイントやおすすめのSFAも参考情報としてご活用ください。
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