予算管理システムの5つの機能とは?各機能の役割やメリットを解説

最終更新日時:2023/02/02

予算管理システム

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予算管理システムと言っても、どのような機能があるか明確に分かりづらく、選定に迷っている企業担当の方もいるでしょう。この記事では、予算管理システムの5つの機能や導入メリットとデメリット、また予算管理システムの選び方やおすすめシステムをご紹介します。

予算管理システムの概要

予算管理システムは、企業が予算と実績の差異を確認するためのシステムです。

予算計画をたて、実際に予算通り進んでいるのか遅れている場合いつまでに達成するのかなど進捗を一目で確認できます。

また数値入力を自動化できたり予算の共有ができたりするので、業務の効率化にもつながり経費削減にも役立ちます。

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予算管理システムに付帯している5つの機能

Excelなどで予算管理を行っている場合、手作業で行う業務も多く時間や手間がかかっています。

しかし、予算管理システムを活用すればそのような悩みは少なくなります。

ここでは、予算管理システムの代表的な5つの機能を紹介します。

(1)予算計画の策定・予算編成機能

予算計画の策定・予算編成機能は、予算計画の策定するときに部署ごとに連絡を取りデータの収集を行なっていました。そのため、確認までに時間がかかっていました。

しかし、予算管理システムを使うと全社で情報共有ができるので、部署ごとのデータ収集が容易になり確認する時間の短縮につながります。

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(2)予算と実績の比較・再編成機能

予算管理を行う上で予算と実績の比較を行い、差異が生じている場合は修正する必要もあります。

予算管理システムを使うことで、作業に時間をかけず正確なデータが抽出できるため比較と再編成が容易に行えるのです。

(3)予算計画のシミュレーション・予測機能

予算計画を策定する際はシミュレーションや予測を行います。Excelを使ってシミュレーションすることは可能ですが、複数のシミュレーションを行う場合は複雑な作業が必要になります。

しかし予算管理システムを使うと、シミュレーション時に必要な複雑な作業も自動で行ってくれるため便利です。

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(4)各部門の人件費の把握・一元管理

予算管理では各部門の人件費の把握や一元管理が可能です。従業員数が多い企業では、人事部が一人一人の正確な人件費を把握することは困難ですし、工数がかかってしまいます。

しかし、予算管理システムを使えば、人件費の把握にかかる工数を減らせ人件費の一元管理も簡単におこなえるのです。

(5)予実管理の結果に基づくフィードバック

予算を策定しても、きちんと予実管理が行われていなければ意味がありません。

またフィードバックも結果をもとに根拠のあるものでないと行けません。各部門で数値を管理している場合、時間と手間がかかってしまいます。

しかし予算管理システムを使うと時間をかけずに正確な結果が出るため、根拠をもとに適切なフィードバックが可能になるのです。

予算管理システムの導入で得られるメリットとは

予算管理システムの導入により、工数や作業時間の削減が期待できるだけでなく、従業員のモチベーション向上や精度の高い予算編成などのメリットが挙げられます。

ここからは、予算管理システムを導入するメリットを詳しく解説します。

(1)予算編成から評価までの行程を効率化できる

予算管理システムを活用すると、予算編成から評価までの行程を効率化できます。

Excelなどで予算管理を行う場合、担当者が数値を手作業で打ち込んだり情報を確認したりするまでに多くの時間がかかってきました。

しかし、予算管理システムでは統一されたシステムに打ち込むだけで予算編成や評価が可能になるため時間短縮になります。

(2)従業員のモチベーションを向上させる

予算管理システムを導入すると数値の把握が容易です。

数値を見える化することで、個人や各部門での予算達成率を把握できるので、従業員さんのモチベーションを向上させることができます。

頑張っている人を評価するだけでなく、数値が思うように伸びていない人の情報も確認できるので原因を追及してすぐに改善することも可能です。

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(3)予実管理を効率化し経営方針の転換を迅速化する

予実管理を効率化すると経営状況がリアルタイムで確認できるので、経営判断を迅速に行うことができます。

数値の根拠も確認でき、各部門ごとの数値も確認できるので改善点が明確にわかり便利です。

(4)シミュレーション等を使い精度の高い予算編成ができる

予算管理を行う上で外的要因などで、数値に差異が出てしまうことがあります。

差異が出て再度予算を立て直す場合にも、予算管理システムがあればさまざまな要因を加味してシミュレーションができます。

いくつものパターンでシミュレーションできるので、精度の高い予算編成が可能です。

(5)分析データを元に来期の予算編成のアドバイス・ヒントがもらえる

今までの分析データを基に来期の予算編成ができるのも、予算管理システムのメリットです。

データに基づいた根拠のある予算編成ができるだけでなく、アドバイスやヒントももらえます。

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予算管理システムを導入するデメリット

基本的に予算管理システムにデメリットはありませんが、企業の状況や規模によってはデメリットになってしまう点があります。

ここからは、予算管理システムを導入するデメリットについて解説します。

(1)導入にコストがかかる

Excelなど無料のツールと違い、予算管理システムを導入するにはコストがかかります。

しかし、企業の状況や規模によっては費用対効果がいい可能性もあります。またクラウド型の予算管理システムは比較的低コストで導入が可能です。

(2)自社が使っているシステムとの連携可否で選択肢が限られる

現在システムを使っている場合、そのシステムと連携できるか確認が必要です。

せっかくいい予算管理システムを導入しても、今までのシステムと連携していなければ導入までに時間がかかってしまいます。

予算管理システムの導入を検討している場合は、そのシステムが自社で使っているシステムと連携できるか確認して導入しましょう。

(3)正確なデータ入力のためのマニュアルが必要になる

予算管理システムを導入しても、データを正確に入力できなければ意味がありません。

各部門や担当者間でマニュアルを作成して教育していく必要があります。

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自社にピッタリな予算管理システムの選び方

多くの予算管理システムがある中で、自社にあったシステムを選ぶにはどのようにすればいいのでしょうか。

ここからは、予算管理システムの選び方を解説します。

(1)自社の会計システムと連携できるか

前述しましたが、使っている自社のシステムと連携できるかを確認しましょう。

予算管理システムは、他の会計システムを上手に組み合わせることにより、さらなる業務の効率化が可能になります。

連携できない場合には、予算管理システムか会計システムを変更をする必要があります。

(2)従来管理していたデータをCSVなどで入力できるか

予算管理システムを導入するにあたって、今まで管理していたデータを移行する必要があります。

データの移行が簡単にできるかを確認しましょう。特に今まで管理していたデータをCSVなどで入力できると移行がスムーズです。

もし対応していない場合は最初から数値などを入力する必要があるので、導入までに多少時間がかかってしまいます。

(3)必要な機能が付帯しているか

予算管理システムは、各提供会社で使える機能が異なります。導入を考えているシステムは、自社が必要としている機能が備わっているか確認しましょう。

(4)シミュレーションの精度が高くパターンが多いか

予算のシミュレーションは定期的に行うため、シミュレーションの精度が低いと経営判断を迅速に行うことができません。

またシミュレーションの精度が高いだけでなく、いくつものパターンが用意されているかも確認しましょう。

(5)操作性が良く入力しやすいか

システムを導入しても、操作性が悪いと担当者の負担になります。

そのため、操作性が良い予算管理システムを選びましょう。操作性などの使い心地は、無料トライアルなどで実際に使って使い心地を判断してみてください。

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連携性・Excelからの移行が可能な予算管理システム5選

スムーズに予算管理システムを導入する場合には、多機能なものに目が行きがちですが、ソフトの連携やExcelからスムーズに移行できるかが重要です。

今回は特に連携性・Excelからの移行に優れているシステムを5つ紹介します。

(1)BizForecast BC

BizForecast BCは、プライマル株式会社が提供する予算管理ソフトです。予算実績管理市場で3年連続シェアNo.1(2019年〜2021年、同社HPより)を獲得しています。

Excelと似た操作性なので、現在Excelで予算管理を行っていてもスムーズに移行ができます。

提供元プライマル株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン

【Standard】

■年払いプラン
55,000円(税込)/月(66万円(税込)/年)、3ユーザー計

■月払いプラン
60,500円(税込)/月、3ユーザー計

【Enterprise:要問い合わせ】

【追加ユーザ(1名単位)】

■年払いプラン
1ユーザ 5,500円(税込)/月(66,000円(税込)/年)

■月払いプラン
1ユーザ 5,500円 ⁄ 月額(月払いプラン)

機能・特徴収集パッケージデザイン、Excel インポート/エクスポート、

ワークフロー、スプレッド入力、整合性チェック、Webブラウザ版、データ一括処理、帳票管理・検索、ドリルダウン照会、マスタメンテナンス、多言語・多通貨対応、複数会計基準対応、内部統制・監査対応、外部システム連携等

URL公式サイト

(2)iFUSION

iFUSIONは、株式会社インプレスが提供するExcelを使った業務の効率化ができる運用サポートシステムです。

計算式やフォーマットに自動で保護がかかるので、間違って消してしまったり改編されるリスクを低減できます。

提供元株式会社インプレス
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴Excel活用、データベース化、承認機能、履歴管理、データ活用、権限設定、操作ログ、セキュリティ等
URL公式サイト

(3)Workday Adaptive Planning

Workday Adaptive Planningは、ワークデイ株式会社が提供するエンタープライズ プランニング ソフトウェアです。

異常が発生した場合は、自動検知して状況の変化に合わせて計画を調整します。またセキュリティ対策も万全なので安心して使うことができるシステムです。

提供元ワークデイ株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴特許出願中のイノベーション、組み込み型の機械学習、データ自動統合、無限のシナリオ、ニーズに応じた設定等
URL公式サイト

(4)bixid

bixidは株式会社YKプランニングが提供する経営支援クラウドです。

ITトレンドGood Product予算管理部門で連続受賞しており、多くの企業から支持されています。

使い方も簡単で、毎月の数値が確定したら、会計ソフトのデータをアップロードするだけです。フリープランもあるので、予算管理システムを初めて使う企業にもおすすめです。

提供元株式会社YKプランニング
初期費用■通常

0円

■オプション

  • 初期導入サポート
  • 71,500円(税込)
料金プラン

■レギュラーサービス(月額制)

  • フリー:0円
  • ライト:660円(税込)/月、1社
  • シミュレーション:5,390円(税込)/月、1社
  • プランニング:10,780円(税込)/月、1社

※別途オプションサービスあり

導入実績1.4万社突破
機能・特徴基本帳票、企業ドック、簡易5年間シミュレーション、借入金管理、資金繰り、グループ合算機能、チャット、会計データチェック等
URL公式サイト

(5)Board

BoardはBoard International SAが提供する予算計画プラットフォームです。

高度で柔軟性のあるデータ入力ができ、過去の実績データを元に比較しながら計画の作成ができます。このシステムだけで、さまざまな分野がカバーできるので、効率的にコスト削減にもつながります。

提供元Board International SA
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
導入実績2,000社以上
機能・特徴検証、セキュリティ、オフライン、リアルタイム変換及び計算、割り当てモデル、レポート機能、セルフサービス分析、予測および高度な分析、MS Office統合
URL公式サイト

予算管理システムを使って正確な予算編成を行いましょう!

予算管理システムを活用することで、費用はかかるものの作業効率は上がるので人件費の削減など費用対効果が期待できます。

また過去の実績を元に精度の高いシミュレーションをしてくれるので、予実に差異が発生した場合に活用すると迅速な経営判断が可能です。

予算管理システムは各提供会社で機能が異なるので、自社にあった機能を確認して導入を進めてみてはいかがでしょうか。

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ビズクロ編集部
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