請求書の正しい金額の書き方は?円・¥の使い分けや記載すべき項目について

最終更新日時:2023/08/03

請求書発行システム

請求書金額の正しい書き方

取引内容を証明する請求書には、さまざまな内容が記載されています。中でも金額は特に重要な項目なので、正確に記載できるよう書き方を把握しておきましょう。本記事では、請求書の正しい金額の書き方について、記号の使い分けや記載すべき項目を説明します。

請求書とは支払いを求める際に発行する書類

請求書とは、納品した商品やサービスの料金を請求するために発行する書類です。法律上の発行義務はありませんが、取引が行われた証明として発行されています。

ここでは、請求書の役割と必要な理由について解説します。

請求書の主な役割

請求書の主な役割は、納品した商品やサービスの料金を期日までに正確に支払ってもらうためです。企業間での取引を証明し、報酬額や支払い期日などの支払い情報を確定するために発行します。

また、請求書の書面を残すことで企業間の取引証明や金銭トラブルの防止につながります。そのため法律上の発行義務はないものの、請求書を使った取引をする企業がほとんどです。

請求書とは何か?定義・必要性・役割や発行方法について徹底解説

請求書が必要な理由

請求書は企業間で発生する金銭の取引を証明する目的で発行されています。取引した商品やサービスの内容、料金などを記載して取引内容を明確にすることで請求側は取引先から金銭を受け取ることができ、税務調査時の支出証明にも使用できます。

また、支払先や支払い期日・金額などを明記することで、企業間で起こる認識のズレを防ぐ効果があります。

請求書の正しい金額の書き方

請求書は法律上の発行義務がないため、決まった形式はありません。しかしビジネスマナーとして、金額の書き方は覚えておくべきです。

ここでは、請求書の正しい金額の書き方を解説します。

「円」「¥」はどちらでも使用可能

金額を記載する際は、「円」と「¥」のどちらを使用しても構いません。「円」を使用する際は「金〇〇〇円也」のように、金額の後ろに「也」を付けるのが一般的です。

また「¥」の場合は、「¥〇〇〇―」と金額の後ろに「―」を付けましょう。「也」や「―」をつけることで、金額の付け足しや書き換えのリスクを防げます。

3桁ごとにカンマを使用する

請求書に記載する金額には3桁ごとにカンマを使用するのが一般的です。特に高額な取引の場合、カンマがないと金額が読みづらくなってしまいます。請求書における金額の間違いは後々非常に面倒な事態を招いてしまうので、取引先が請求書をみてすぐに金額が判断できるようにしてください。

消費税は内税か外税か記載する

消費税には内税と外税があり、基本的にどちらの方法で記載しても問題ありません。内税と外税の違いは下記のとおりです。

  • 内税:表記している価格の総額が消費税を含んでいる表記法
  • 外税:消費税を含めない価格表示

請求書には税抜の単価や小計と消費税を記し、その後に合計額を記載するのが一般的です。

注意しておくべきなのは、内税・外税どちらの場合でも取引先が認識しやすいように記載するという点です。どちらの表記か分かりにくいと請求作業の際にミスが発生してしまうので注意しておきましょう。

請求書に記載する金額以外の項目

請求書には、金額以外にも記載すべき項目があります。ここでは、金額以外で請求書に記載する項目をそれぞれ解説します。

請求先の情報

請求先の情報は、請求書の左上に記載します。たとえば取引先の会社名・部署名・担当者名などです。また郵便番号や住所も記載すれば、窓付き封筒を使ってそのまま宛先に使用できます。

請求書に住所の記載は必ず必要?法的根拠や正しい書き方を解説

発行日

請求書の発行日を記載し、いつの取引か明確にします。計上月がズレないようにするため、発行日は請求書を作成した日付ではなく、取引先の会計締め日に合わせて調整しましょう。事前に取引先の発行日に関するルールを確認しておくとスムーズに請求書の作成ができます。

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管理番号

請求書の管理をスムーズに行うため、管理番号を付与します。特に複数枚の請求書を同時に送付する場合、1枚ごとに管理番号を記載することで管理しやすくなります。請求書に関する問い合わせがあった際にも、スムーズに対応できるためおすすめです。

取引内容

どの商品をいくつ取引したか明確にするため、取引内容の記載も忘れないようにしてください。具体的には、商品の名称・単価・数量・商品ごとの合計額を記載します。数量は「一式」でまとめることも可能で、単価がない場合は未記入でも問題ありません。

振込先

金融機関名・支店名・口座の種類・口座番号・名義などの振込先の情報を正確に記載しましょう。銀行コードや支店コードを一緒に記載しておくと、取引先が確認する手間が省けます。

振込先の情報に不備があると期日中の支払いができなくなり、後日の支払いになったり、請求書を修正して再度送付するなどの手間が生まれるので注意しておきましょう。

支払期日

請求金額の支払期日を記載することも必要です。日付は取引先の締め日の関係で決まることが多いため、契約前に取引先に確認しておいてください。支払期日を明記することで、取引先との認識の違いを未然に防げます。

請求書発行に必要な記載項目一覧!書き方・送り方も合わせて解説

請求書の発行時に気を付けるポイント

請求書を発行する際には、ビジネスマナーとしていくつか気を付けるべきポイントがあります。ポイントを理解していないと、相手に失礼になる可能性もあるため注意してください。

請求書には捺印する

請求書は、捺印しなくても法的な問題はありません。しかし、会社によっては捺印されていない請求書を受け付けてくれない場合があります。特に紙で請求書を発行する場合は、原本である証明にもなるため捺印するようにしましょう。

請求書に捺印する際は、会社名の上に角印の社判を押すか、担当者や上司の印鑑を捺印しています。

一般的にA4サイズで作成する

請求書に決まったサイズはなく、市販の請求書のサイズもさまざまでが、一般的なA4サイズでの作成をおすすめします。なお、取引先から指定があった場合は、その指定に合わせたサイズで請求書を作成してください。

取引完了後は早めに発行する

請求書が発行されないと取引先が支払い作業を進められないため、請求書は取引が終了したら速やかに発行しましょう。

1ヶ月ごとなど一定期間の請求をまとめて行う掛売方式の場合は、期間内で最後の取引が終了した後に請求書を発行します。また取引が発生するたびに請求を行う都度方式の場合は、取引が終了したらすぐに請求書を発行してください。

端数の処理方法を決めておく

消費税の計算などで、請求金額に端数が生じることがあります。端数の処理をどのようにするか法律上の規定がないため、自社内で端数の処理方法を決めておきましょう。社内ルールが統一していないと、取引先とのトラブルになる可能性があるため注意してください。

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請求書を発行する手段

請求書を発行する手段には、主に3つの方法があります。

  • 市販の用紙を使用する
  • officeソフトで作成する
  • 発行システムを利用する

ここでは、それぞれの手段を解説します。

市販の用紙を使用する

市販の請求書用紙は100円ショップや文房具店などで購入できます。すでに請求書の形式が整えられているため、必要項目を記載すれば簡単に作成が可能です。

しかし、1枚ずつ手書きで記載しなければならないため、大量の請求書を発行する場合にはかなりの手間がかかってしまいます。そのため、小さい規模での請求作業をするには問題ありませんが、多くの請求書を発行する場合には不向きです。

Officeソフトで作成する

最も一般的な請求書発行の方法としては、ExcelやWordなどのOfficeソフトの活用があげられます。Officeソフトには無料で請求書のテンプレートが複数入っているため、活用することでスムーズな請求書の発行が可能です。またテンプレートは、無料でダウンロードできるサイトもあります。

ExcelやWordのまま送付するとデータの改ざんができるため、電子データで請求書を発行する際はPDFファイルでの作成が一般的です。

請求書発行をエクセルで実施するメリットは?システム導入の必要性

請求書発行システムを利用する

請求書発行システムを利用すれば請求書発行に関わる作業の効率化が可能です。取引先の情報や取引内容など、必要な情報を入力するだけで簡単に請求書が作成できます。

さらに請求書発行システムを利用すると、発行した請求書や入金の管理が一括で行えます。また、郵送の代行まで行うシステムもあるため便利です。

【2023年最新】請求書発行システムおすすめ20選比較!選び方も解説

請求書の発行におすすめのシステム

請求書を正確で効率的に作成するには、発行システムの導入がおすすめです。ここでは、請求書の発行でおすすめのシステムを3つ紹介します。

TOKIUMインボイス

TOKIUMインボイスは、クラウド型の請求書受領システムです。紙での請求書の受取やスキャンを代行してくれるため、請求書の管理業務を効率化できます。

仕訳データは多くの会計ソフトと連携ができるため、すでに会計ソフトを使用している企業でも導入しやすい点がメリットです。また電子帳簿保存法にも対応しており、国税関係書類の保管もできます。

提供元株式会社TOKIUM
初期費用ビジネスプラン:要問い合わせ
エンタープライズプラン:要問い合わせ
料金プランビジネスプラン:10,000円/月〜
エンタープライズプラン:10万円/月〜
導入実績累計導入件数1,000件(※2023年3月時点)
機能・特徴
  • 請求書の代行受取・スキャンで電子化
  • 会計ソフト連携
  • インボイス制度・電子帳簿保存法に対応
  • 承認ワークフロー機能
URL公式サイト

スマートOCR請求書

スマートOCR請求書は、AIによるディープラーニングを活用し請求書の電子化をサポートする請求書管理システムです。書類形式に関わらず帳票画像をデータ化でき、複雑な表のデータも抽出できます。

スマートOCR請求書の特徴は、直感的に操作できる分かりやすいUIです。書類確認のステータス表示や対応すべきポイントにラインが引かれるため、対応すべき項目をすぐに確認できます。

提供元株式会社インフォディオ
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • 画像データ内の文字認識・全自動変換
  • ユーザ・グループ管理機能
  • テンプレート自動振り分け機能
  • スマートフォンアプリ連携
URL公式サイト

BtoBプラットフォーム請求書

BtoBプラットフォーム請求書は、請求書の受取と発行の両方に対応できる電子請求書システムです。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応しており、請求書にまつわる業務を効率化できます。

請求書の自動発行サービスにより、ログイン不要で請求書の発行が可能です。また1通100円から郵送代行も行っているため、もしもの時に便利です。さらに入金消込や督促作業も自動で行えるため、効率的に入金管理をしたい方におすすめします。

提供元株式会社インフォマート
初期費用11万円(税込)〜
料金プラン22,000円(税込)〜
導入実績利用企業843,750社(※2023年3月時点)
機能・特徴
  • インボイス制度・電子帳簿保存法に対応
  • 請求書の自動発行サービス・郵送代行
  • 入金消込の自動化が可能
  • 外部システム連携
URL公式サイト

正しい金額の書き方で請求書を発行しよう

請求書は取引内容を証明する大切な書類です。特に金額は重要な項目なので、認識の間違いが起きないよう正確な記載が必要です。

請求書の作成方法は市販の請求書やOfficeソフト、請求書発行システムなどさまざまな方法があります。請求書の枚数が多く業務を効率化したい場合は、請求書発行システムの導入がおすすめです。本記事で紹介した請求書の書き方やシステムを参考に、正しい請求書の発行を心がけてください。

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