RPAのセキュリティ対策|課題やトラブル対策のポイント

最終更新日時:2023/04/26

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RPAのセキュリティ対策

業務負担の軽減に役立つRPA。作業減少で業務の効率化が期待できるものの、扱う情報が多くセキュリティに問題がないか疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。本記事では、RPAが抱えるセキュリティ上の課題は何か?セキュリティ対策のポイントとあわせて解説します。

RPAのセキュリティ上の課題

業務負担の軽減に役立つとされているRPAですが、セキュリティ上の課題を抱えています。

ここでは、RPAが抱えるセキュリティ上の課題を項目ごとに紹介します。導入前のリスクもしっかりと把握しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

不正アクセスのリスク

RPAの導入で注意すべき点は、不正アクセスのリスクです。RPAではシステムへのアクセス権限を担当者以外にも付与するため、常に不正アクセスのリスクが発生します。

想定される事態は、個人情報など機密性が極めて高い情報への不正なアクセスなどです。 自社のデータベースなど、セキュリティ対策の求められる部門へのRPAによるアクセスを行う場合には、万全の管理体制が必要です。 

情報漏洩のリスク

RPAは業務の自動化を行うソフトウェアですが、サイバー攻撃などを受けてRPA自体が乗っ取られれば、権限を付与している部門の情報漏洩に繋がるリスクもあります。

またインターネットで社外のシステムなどにも繋がっている場合には、バックドアとも呼ばれる回路から第3者の不正なアクセスを引き起こしてしまうリスクもあるでしょう。

内部不正のリスク

RPAの管理は社員がおこなうため、RPAの管理に携わる個人の内部不正のリスクも考えられるでしょう。たとえば個人情報など機密情報の横流しや他部門の情報取得など、RPAを不正活用により可能なリスクも想定されます。内部不正のリスクを減らすには、社員教育の徹底が必要です。

業務属人化のリスク

RPAを動作させる上では実行してほしい業務の流れを可視化したシナリオ(作業手順)必要です。このシナリオは専門性の高い領域であり、管理も複雑なので管理者の欠勤や不在時には誤作動やミスの修正を行えないケースも考えられます。

そのため、担当者がいない場合に管理・修正できないなどの業務属人化のリスクがあります。管理体制を常に複数人で行うなど、管理者が不在時の対応も事前に考えておくことが必要です。

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設定ミスによる不適切処理のリスク

RPAは人が指示した作業しか行えないため、設定にミスがあれば、RPAが誤った処理をし続けてしまうリスクも考えられます。たとえば顧客向け情報発信の内容を誤って設定していれば、RPAは誤った情報を自動で発信してしまいます。また一度設定すると人間の確認回数が減るため、ミスに気付けない点も課題です。

誤作動・異常停止のリスク

RPAを利用する上では誤作動や異常停止などのリスクがあり、連携システムの誤作動でRPAが不整合になることも考えられます。そのため、さまざまな原因での誤作動や異常停止にも対処できるよう監視が必要です。

またエラーが発生したときに対処できる社員がいなければ、問題がそのままになってしまいます。エラーを想定してチェックを行い、社員同士での情報共有は非常に大事です。

野良ロボット化のリスク

RPAを提供する企業が増加しており、操作方法も簡単なものが増えています。そのためRPA管理者の異動や退職があっても、そのまま継続して動き続ける野良ロボット化のリスクが考えられます。野良ロボット化したRPAは、管理者が停止しなければ継続して稼働するため、引き継ぎの徹底やマニュアルの作成などを行い常に管理できる体制の構築は必須事項です。

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【導入時編】RPAのセキュリティ対策のポイント

ここでは、RPAの導入時に考えるべきセキュリティ対策のポイントを3つ紹介します。まだRPAが導入前で検討中の場合は、内容を参考にしてセキュリティ対策を考えてください。

ガイドラインの策定して周知する

RPAを運用する上でのガイドラインを事前に策定し、携わる社員への周知を行いましょう。想定されるリスクや対処方法など管理者が修正できる体制作りをすることで、不具合やトラブルが起きた際に適切な対処を行えます。

またガイドラインを策定することで、RPAに関わる社員が導入後に迷わず操作できて業務属人化の解消も見込めます。

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権限の付与は必要最低限にする

ロボット単体にさまざまな部署の権限を付与した場合、権限過剰で問題が起きた時にさまざまな部署が被害に遭う可能性があります。対策のポイントは権限委譲するロボットを部署ごとに分けたり、RPAに付与する権限をそれぞれ最低限に抑えたりすることが重要です。権限を限定することで、管理が容易になる点もメリットです。

RPAを稼働させるPCを限定する

RPAの稼働する際に利用するPCを事前に限定することも重要です。稼働PCを絞るとセキュリティリスクが最小限に抑えられ、管理もしやすくなります。

多くのPCで稼働すると管理工数が増える・多くの人が操作できてセキュリティリスクも増えるなどのりすくがあるため、必要以上にPCを導入しないようにしましょう。

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【開発時編】RPAのセキュリティ対策のポイント

ここでは、RPAの開発時に考えるべきセキュリティ対策のポイントを3つ紹介します。すでにRPAを導入している場合の参考にしてください。

ID等の暗号化

IDやパスワードの流出は大きなセキュリティリスクで、流出しないように予めIDとパスワードを暗号化しておくのはセキュリティ対策の重要なポイントといえます。よりセキュリティリスクを軽減したい場合は、RPAがアクセスするファイル自体を暗号化しておくと二重でセキュリティ対策を講じることができ安心です。

特に退職した人や部署異動した社員などのID・パスワードの変更や削除は忘れずに対応しておきましょう。

エラーハンドリングの設定

RPAロボットの開発において、エラー時に処理できる仕組みの構築もセキュリティ対策では重要です。エラーハンドリングを設定しておくことで、エラーが起きた際に原因が特定しやすくなります。またエラー発生時にアラーム通知の設定をすることで、エラーが発生した時に迅速な対応が可能です。

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リカバリープランの策定

予期せぬトラブルによるRPAロボットの停止や誤作動に備え、リカバリープランを予め策定しておくのも重要です。トラブルに応じたリカバリープランを用意しておくことで、問題が発生した場合に管理者が迷いなくリカバリー作業をできます。

動作検証

RPA開発時には、動作検証も必ず行っておきましょう。操作やアクセスのログを残しておくことで、ロボットが誤動作を起こした際も原因の特定が迅速に行えます。またRPAの誤作動だけでなく、不正アクセスやデータの改ざんなどの不正もログが確認できるため内部への統制にも活用できます。

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【運用時編】RPAのセキュリティ対策のポイント

ここでは、RPAの運用時に考えるべきセキュリティ対策のポイントを5つ紹介します。導入や開発時だけでなく、運用時にも参考になるセキュリティ対策なのでぜひ参考にしてください。

ログの取得・管理

PC操作やアクセスのログ管理は、運用時でも重要なセキュリティ対策です。RPAの操作ログやアクセスログ・実行ログなどを全て取得し管理することで、トラブル発生時に原因の特定が容易になります。

ログを管理しておかないと、いつ誰が操作したのか不明確になり、トラブルが発生した際の原因を追求できなくなるので注意しておきましょう。

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セキュリティパッチの適用

RPAの運用時には、セキュリティパッチの適用も重要なポイントです。セキュリティパッチとは、PCのOSやアプリケーションの脆弱性を解消する追加プログラムで、脆弱性が発見されるとベンダーから配布される仕組みになっています。

そのため、セキュリティパッチを適用させておくことで、RPAの安全性向上が見込めます。特に慎重な対応が必要な運用段階では、セキュリティパッチの適用をしておきましょう。

ユーザー・システム部門の連携

ユーザーやシステム部門の連携も、運用段階で重要なセキュリティ対策のポイントです。現場でRPAを運用する社員とIT部門を管理する社員が連携するために、セキュリティの専任チームを発足しましょう。専任チームがデータアクセスやログの監視、野良ロボット化の確認を行うことで、より社内のセキュリティレベルが向上します。

外部・内部監査の連携

監査の制度は外部と内部に分かれており、それぞれの連携が重要です。外部監査は、自社の情報セキュリティの状況を取引先などに共有し証明することです。

一方で内部監査は自社の社員が自ら監視を行い、情報セキュリティを把握することでサイバー攻撃に対応します。外部監査と内部監査を連携することでセキュリティレベルの向上が見込めます。

RPAリスク管理ツールの導入

ログ管理や監査などセキュリティ対策には限界があります。そこでRPAリスク管理ツールを導入することで、よりセキュリティ対策の向上が可能です。RPAツールを提供する企業によっては、サポート体制が充実している場合もあります。不具合が発生した場合に対応してもらえる範囲を事前に確認しておきましょう。

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RPAガバナンスの構築も重要

RPAの導入には、事前にガバナンスの構築も重要です。RPAを導入する目的・数値などを明確化し、システム障害時の対応や責任の所在を明確にしてガイドラインに盛り込んでおきましょう。導入する目的や責任の所在などが明確化されることによって、安全性の向上にも期待できます。

しかし、ガバナンス対策を意識しすぎてしまうと、RPAを最大限に活用できなくなってしまい効果を得られないなどのリスクもあります。そのため、ガバナンスと導入効果のバランスを踏まえた上で運用するのが重要です。

セキュリティ対策を徹底しRPAを効果的に活用しよう

本記事では、RPAのセキュリティ対策を紹介しました。RPAは業務を自動化できるため人件費の削減や作業効率の向上が期待できます。しかし個人情報や社内機密の情報を多く取り扱うため、セキュリティ対策を行わなければ会社の信用問題にも関わります。

そのため段階的なセキュリティ対策を行い、トラブルへ対応できる社内環境の構築が重要です。PRAを導入している方は、ぜひ参考にして自社のセキュリティレベルを向上させてください。

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