RPAは使えない?役に立たない?導入での問題点や失敗してしまう理由

最終更新日時:2023/05/12

RPA

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RPAは使えない

生産性向上などのために導入する企業も増加しているRPA。しかし、導入する業務の種類や導入方法によっては、RPAが役に立たないツールになってしまう可能性もあります。そこで本記事では、そんなRPAが使えないツールとなってしまう原因について徹底解説していきます。

RPAが使えない・役に立たない場合の原因

RPAが使えない・役に立たない場合の原因は主に7つです。ここでは、それぞれを詳しく解説します。

  • 運用ルールが明確になっていない
  • 対象の業務がRPAに向いていない
  • RPAツールが自社に合っていない
  • RPAへの理解が足りない
  • 担当者が決まっていない
  • 導入効果を実感できない
  • RPAの業務範囲が曖昧になる

運用ルールが明確になっていない

RPAは、事前にルールや手順を登録することで、業務を自動化します。しかし、時間が経てば業務手順が変わることもあるでしょう。業務手順が変わったにもかかわらずRPAを修正しなければ、バグが起こり正しく動作しないなどの問題が発生します。

そのため、RPAの運用には定期的なメンテナンスが欠かせません。もし運用ルールが明確でなければ、適切なメンテナンスが行われず、RPAが使えなくなる可能性もあります。RPAを導入する際は、事前に運用ルールを明確にして定期的にメンテナンスを行ってください。

RPAの運用ルールはどう決めるべき?運用方法と失敗しないポイント

対象の業務がRPAに向いていない

RPAには得意な業務と不得意な業務があります。不得意な業務にRPAを活用しても、思ったような効果を発揮できません。RPAが得意な業務を自動化したい時に導入を検討してください。

RPAが得意な業務は、定型業務や作業頻度が高い業務です。また判断ルールが決まっている業務もRPA向きですが、他の業務でRPAを活用するのはおすすめできません。

RPAツールが自社に合っていない

RPAツールは種類が豊富で、それぞれ機能や強み・操作性が異なります。そのため、自社の目的や条件に合わせた最適なツールの選定が重要です。

しかし料金の安さや機能の豊富さなどでツールを選定すると、自社の目的や条件を達成できず効果が感じられない可能性があります。たとえば担当者がITツールに不慣れな場合、操作性に優れ機能のシンプルなRPAツールがおすすめです。

【2023年最新】おすすめのRPAツール比較20選|機能や失敗しない選び方

RPAへの理解が足りない

RPAの導入が向いている業務やRPAの活用方法など、RPAへの理解が足りないと適切に運用できないため効果を感じられません。

RPAは定型業務が得意で、定期的なメンテナンスが必要です。そのため、RPAを理解し特徴を活かした使い方が大切です。RPAの特徴を理解したうえで導入や活用しなければ、RPAの効果を最大限発揮できるようにしましょう。

RPAとは?意味や導入する手順・メリットをわかりやすく解説!

担当者が決まっていない

RPAは使いやすさを重視したツールが多いため、マニュアルを読めば利用できるものがほとんどです。しかし円滑な導入や効果的な活用には、RPAに関する知識が必要なので導入担当者を決定しましょう。

もし、RPAの導入担当者が決まっていなければ、導入が進まず不測の事態への対応ができません。導入するツールが適切であっても、担当者が不在で失敗するケースもあります。

導入効果を実感できない

RPAを導入して効果があるにもかかわらず、実感できていないだけというケースもあります。RPAは導入前後の業務時間を計測し、「導入前と比べて○時間短縮できた」など導入前後の変化を数値で確認することが大切です。

しかし導入前の業務時間を把握していなければ、導入後と比較できないため効果が出ているかを確認できません。そのためRPA導入の際は、導入後に適切な効果検証ができるよう事前準備を徹底的に行ってください。

RPAの業務範囲が曖昧になる

RPAを導入する際、担当者はRPAの業務範囲を把握しています。本来の業務プロセスを把握しているため、RPAにトラブルが起こった際でも担当者によって対応できます。

しかし担当者が交代した場合、適切な引き継ぎがなければどの業務範囲にRPAが導入されているか把握が困難です。そのためトラブルが起こっても適切に対処できず、業務に支障が出るなどRPAの効果が薄まってしまう可能性もあります。

RPAのメリット・デメリット|有効性や他のシステムとの差を理解しよう

RPAを適切に使うことで得られるメリット

場合によっては使えないと言われているRPAですが、利用することで様々なメリットがあります。ここではRPAを適切に使うことで得られるメリットについて紹介していきます。

人的コストの削減

RPAで定型業務を自動化することで、コストの削減が可能です。定型業務は作業内容が単純なものの、時間や手間がかかります。そのため、時間がかかったり人的ミスで再度チェックをするなど、多くの時間や人件費がかかっています。

しかしRPAで業務が自動化できれば、少人数で対応できミスも起きにくいです。RPAを導入することで、業務時間や人材を抑えられるためコストの削減ができます。

ヒューマンエラーの防止

RPAは決められたルールや手順で処理を行うため、ヒューマンエラーの防止につながります。定型業務を人が行うと、集中が途切れやすくデータの入力ミスや抜け漏れが発生することがあります。しかしRPAでは、全業務を自動化するため作業中はヒューマンエラーが起こりません。

またヒューマンエラーが起こらないと分かっているため、最終チェックや修正も不要です。ヒューマンエラーを防止することで、業務の効率化にもつながるでしょう。

コア業務への投資

RPAによって定型業務を自動化することで、コア業務に割ける時間や人材を確保できます。たとえば5人必要だった定型業務でも、RPAによって1人で済めば、4人をコア業務にまわせます。

RPAを導入すれば定型業務に割く時間や人材を減らせるため、創出した人材をコア業務にまわしたり、コア業務により集中しやすい環境を構築ができたりするでしょう。

残業時間の削減

RPAによって手作業で行う業務は大幅に削減されます。また、手作業とは比較にならないほどのスピードで処理することが可能です。

つまり、RPAを導入することで、手作業で行う業務を削減したり業務時間を短縮したりできるため、結果として残業時間の削減にもつながります。

RPA導入で失敗する原因とは?事例からわかる絶対に失敗しないコツ

RPAを適切に使えない場合のデメリット

RPAを適切に使えないことによってデメリットもあります。ここではデメリットについて紹介していきます。

業務のブラックボックス化

RPAはルールや手順を一度登録すれば繰り返し自動で業務を行うため、担当者が変わってもそのまま稼働してしまいます。つまり適切な引き継ぎを行われなければ、業務のブラックボックス化が発生してしまいます。

業務がブラックボックス化してしまうと、システムや業務手順に変更があった際に新しい担当者が対応できないなど問題が起こるかもしれません。RPAの業務マニュアル作成や業務内容の引き継ぎなど、複数の担当者が対応できるように事前の対策が必要です。

情報漏洩の可能性

RPAは、さまざまなシステムや外部ツールと連携して活用します。ネットワークを使ってRPAを利用するため、情報漏洩する可能性があります。RPAに不正アクセスされ情報が流出したり第三者によってデータが削除されたりすれば、企業の信頼や取引にも関わるでしょう。

情報漏洩を未然に防ぐには、セキュリティ性の高いツールの選択やRPAに使用するID・パスワードの暗号化といった対策が必要です。

システム停止のリスク

ソフトウェアであるRPAは、バグやシステム障害などで突然停止することがあります。RPAが停止すれば、原因の解消まで業務が滞ってしまうことも考えられます。また突然の停止によって、保管していたデータが消失してしまうこともあるでしょう。

システムが停止してもいいように、RPAが停止した際のマニュアル作成やバックアップをとるなどの対策が必要です。

RPAの導入で得られる6つの効果!効果測定方法や主な導入事例

RPAの導入を無駄にしないためのポイント

RPAを導入しても、使用方法や用途を誤れば効果を発揮できません。RPAの導入を無駄にしないための3つのポイントについて紹介していきます。

業務フローを可視化しておく

RPAを導入する際は、事前に業務フローを可視化させましょう。業務フローを可視化することで、どの業務範囲にRPAを導入すべきか明確になります。

RPAを導入する業務範囲が誤っていれば、RPAの効果は最大化できません。RPAが得意とする主な業務は定型業務や作業頻度の高いものです。自社の業務フローで定型業務にあたる業務はどれか、業務フローと照らし合わせながら導入する業務範囲を確認してください。

RPAに向いている業務・向いていない業務|選別方法や理由を解説!

自社に最適なRPAツールを選択する

RPAツールといっても種類はさまざまで、搭載されている機能や操作性が異なります。自社に最適なRPAツールの選定が導入成功のポイントになるでしょう。

RPAツールを選定する際は、事前に自社がRPAの業務範囲を明確化し、どのような機能が必要かを洗い出してください。また、担当者のITスキルにあったツールの選定も重要です。たとえばRPA担当者がITツールに不慣れな場合、直感的に操作できるものがおすすめです。搭載された機能や操作性などを複数社で比較し、自社に最適なRPAツールを導入しましょう。

ベンダーのサポートを活用する

RPAツールを提供するベンダーによっては、導入や運用に関するサポートが充実しています。マニュアルだけで問題なく利用できますが、より効率的な活用方法を知るにはサポートの活用がおすすめです。

ベンダーのサポートはチャット・電話・メールなどさまざまで、また営業時間内でしか対応できない場合などもあります。また緊急対応は有料になる場合もあるため、事前の確認が必要です。

RPAを効果的に利用して自社の生産性を向上させよう

RPAは、導入や運用の方法によって使えない・役に立たないと感じる場合がありますが、適切な方法でRPAを活用すれば、生産性の向上や人件費の削減などさまざまなメリットがあります。

本記事を参考にして自社の必要な機能を洗い出し、複数社を比較検討して業務の最適化を行ってください。

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