SFAの運用成功に必要なポイントは?導入から定着まで失敗しないためのコツ
SFAを導入したものの、定着せずに使わなくなってしまう企業は案外多いものです。運用を成功させるためには、何が必要なのでしょうか。本記事ではSFA運用で失敗する原因と導入を成功させるためのポイント、導入から定着までのやり方を解説しています。
目次
SFA運用に失敗するのはなぜ?主な原因
営業活動を効率化させるためにSFAを導入したにもかかわらず、期待していた効果が感じられない場合があります。SFAの運用に失敗してしまう主な原因をみていきましょう。
(1)現場の運用と合わずに定着しない
SFAは種類によって管理できる項目が異なるため、自社に適したものを選ぶことが大切です。しかし、業種によっては相性の悪いSFAを導入してしまったり、現場の意見を取り入れないままSFAを導入してしまうケースもあります。
そのため、SFAを導入したものの効果が得られず、活用を諦めてしまうことがあります。
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(2)SFAの操作感が悪く使いこなせなかった
SFAにはさまざまな種類があるため、自社にとって操作性がよいものと悪いものがあります。多くの機能が備わっているSFAでも、操作性が悪いとうまく活用できない担当者もいるでしょう。
SFAをうまく活用できない担当者にとっては、従来のやり方の方が良いと感じ、SFAの利用を辞めてしまうかもしれません。このように、操作性が悪いと積極的に活用する担当者が限られ、SFAの効果を最大化できないでしょう。
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(3)営業が入力したデータを活用できない
SFAは導入するだけでなく、日々のデータ入力と分析・活用することで効果を発揮します。そのため、営業担当者が日々データを入力していても、そのデータを分析・活用できなければ意味がありません。
これまでの営業活動は経験や勘に頼っている部分が多く、データを客観的に分析するノウハウやスキルを持った人材がいないことも考えられます。SFAへのデータ入力ができても、データを分析できる人材がいなければ、蓄積されたデータが無駄になってしまう可能性もあります。
(4)データがうまく共有できない
データ入力を行わない担当者がいると、データがうまく共有できません。
多くの機能が備わっているSFAは精度の高い分析が期待できる反面、営業担当者が入力する項目も増える傾向にあるため、営業担当者が負担を感じる場合もあるのです。
また、SFAの導入目的が分かっていない担当者も、データを入力する必要性を感じず、結局情報が共有できないということもあります。SFAでの日々のデータ入力が実行されずデータを共有できなければ、SFAの効果はあまり感じられないでしょう。
(5)そもそもSFAの利用目的が曖昧だった
SFAを導入する際は、利用の目的を明確にしておくべきです。SFAの導入目的が曖昧だと、担当者はSFAの必要性が分からないため、データ入力を面倒に感じたり、目的達成に向けた活用方法が分からなかったりするでしょう。
また、SFAを導入すること自体が目的になっているケースもあります。SFAは導入しただけで効果が出るものではありません。SFAを活用して解決したい課題や達成したい目標を洗い出し、導入目的を明確にする必要があります。
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SFAの導入成功に必要なポイント
SFA導入を成功させるために気を付けたいポイントを5つ紹介します。
- SFAの導入目的と効果測定の指標を決める
- 営業・関連部署に操作感をテストしてもらう
- ベンダー側のサポート体制を確認する
- 自社の営業フローを洗い出す
- SFA運用のマニュアルを作る
(1)SFAの導入目的と効果測定の指標を決める
SFAを導入する目的が明確でないと、営業担当者にとって活用する意味が分からず、定着しない恐れがあります。
そのため、SFAを導入する際は「なぜ導入するのか」「どのような課題をSFAによって解決したいのか」など、必ず導入目的を決めたうえで社内で共有することが大切です。
またSFA導入後、定期的な効果測定を実施しながら効果を高めていく必要があります。ただし、効果測定の指標が決まっていないと、効果測定の方法が分からず効果は最大化できないでしょう。
SFAの効果測定をする際の指標も、導入目的と合わせて決めておくことが大切です。
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(2)営業・関連部署に操作感をテストしてもらう
SFAを実際に使用する営業や関連部署に、操作感を試してもらうとよいでしょう。操作性の悪いSFAを導入すれば、活用されず導入費用が無駄になってしまいます。
SFAを積極的に活用してもらうためには、営業や関連部署が使いやすいと感じるSFAを導入する必要があります。そのためにも、導入前に無料トライアルやフリープランなどを利用して、操作感をテストしてもらうことが大切です。
(3)ベンダー側のサポート体制を確認する
SFAの導入・活用には不安や疑問が生じるでしょう。その際、ベンダー側のサポートが充実していれば、不安や疑問をすぐに解消できます。ただ、導入後のサポート体制が整っていないSFAもあるのが現状です。
導入時・導入後のサポート、活用ノウハウなど、ベンダー側のサポート体制が充実しているかを導入前に確認しておきましょう。
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(4)自社の営業フローを洗い出す
営業活動には、さまざまな営業スタイルが存在します。SFAも種類によって機能や操作方法が異なるため、それぞれの営業スタイルに適したものを選ぶ必要があります。自社の営業フローを洗い出し、自社に最適なものを選びましょう。
また、現在の営業フローとSFAで自動化できる業務プロセスを照らし合わせ、SFAの導入によって不要になった業務は省いていくことが大切です。
SFAを導入したにもかかわらず、これまでのやり方でもよい部分が残ると、SFAの定着が遅れる可能性があります。また、社内に個々のやり方が確立されてしまい、属人化する場合もあります。SFAで自動化できる業務プロセスがあれば、排除していきましょう。
(5)SFA運用のマニュアルを作る
SFAを導入しても実際に活用する営業担当者に丸投げしてしまうと、混乱や負担を増大させる可能性があります。
そのため、SFAを導入する際は、運用マニュアルを作っておくことが大切です。導入前に運用マニュアルを共有しておけば、導入時からスムーズな活用も期待できるでしょう。
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SFAの導入から定着までのやり方
SFAを定着させるため、以下のような導入から定着までのやり方で進めていきましょう。
- SFA運用チームを立ち上げる
- SFAの導入目的を決める
- システムの予算・要件を洗い出す
- 複数システムのテストを行う
- システムを選定する
- ベンダーの研修を受けてマニュアルを作成する
- 社員にSFAを使用してもらいフィードバックをもらう
- フィードバックを元にPDCAを回す
(1)SFA運用チームを立ち上げる
SFA導入に向けて、SFAの運用チームを立ち上げましょう。営業活動に精通した担当者をリーダーにして、3~5名程度のチーム編成で問題ありません。
ただし、SFAを導入するにあたって、社内から反発の声が出る可能性もあります。そのため、経営層のサポートや運用チームへの権限付与といった、運用チームを中心としたSFA導入の体制作りが大切です。
(2)SFAの導入目的を決める
SFAの導入目的を決めましょう。「SFAを活用して何を解決したいのか」「なぜSFAを導入するのか」など、さまざまな視点から導入目的を明確にすることが大切です。
SFAを導入することが目的になってしまうと、失敗する可能性があります。そのため、必ず目的を持ったうえで社内に共有し、SFAが導入で終わらず活用・定着ができるようにしましょう。
(3)システムの予算・要件を洗い出す
SFAの導入にかける予算と、SFAに求める要件を洗い出しましょう。機能が多いからといって、予算を超えたSFAの導入はおすすめしません。
自社に必要な機能やSFAに求めるものを洗い出し、要件を満たしたSFAを予算の範囲内で選ぶことが大切です。複数のSFAを候補として比較することもおすすめです。
(4)複数システムのテストを行う
候補に挙げた複数のSFAのテストを行いましょう。SFAの種類によって操作性やデザインが異なります。実際に利用する営業担当者にテストしてもらい、現場が使いやすいと感じるSFAを導入することが大切です。
また、テストを行う際は、ベンダーの対応も確認しましょう。テスト期間中のサポートが充実していれば、導入後のフォローも期待できます。テスト期間中はSFAの操作感だけでなく、ベンダーとの相性も見極める期間にしてください。
(5)システムを選定する
複数のSFAをテストしたら、実際に導入するSFAを選定しましょう。ベンダーから詳細な見積もりやプランを提案してもらい、導入するSFAを絞りましょう。
(6)ベンダーの研修を受けてマニュアルを作成する
SFAの導入にあたってベンダーが開催している研修があれば参加し、社内での運用マニュアルを作成しましょう。マニュアルを導入前もしくは導入時に社内で共有できれば、導入・活用がスムーズに行えます。
また、ベンダーが開催する研修では、過去の実績や経験をもとにしたノウハウを共有してもらえるかもしれません。自社だけでは得られなかった情報をマニュアルに入れることで、SFAの活用範囲を広げ、効果の最大化につながるでしょう。
(7)社員にSFAを使用してもらいフィードバックをもらう
SFA導入後も、SFAを使用した担当者から定期的にフィードバックをもらいましょう。
例えば、「入力項目が多くデータ入力が負担になっている」という声が上がれば、不要な入力項目はないのか、データ入力にかかる時間はどれくらいなのかなど、改善する必要があります。
また、定期的にフィードバックをもらうことで、SFAに対する不満や疑問を発見しましょう。SFAの疑問を早期発見できれば、迅速に対応でき、SFAの活用範囲が広がるでしょう。
(8)フィードバックを元にPDCAを回す
現場の担当者から定期的にフィードバックをもらったら、その内容をもとにPDCAを回しましょう。
また、カスタマイズが可能なSFAもあるので、フィードバックをもとに、自社に最適なSFAにしていくことが大切です。SFA導入後もフィードバックをもらい改善を繰り返しながら、SFAの効果を最大化させていきましょう。
正しい選び方を知った上でSFAを選びましょう!
SFAは導入するだけでなく、正しく活用することで効果を最大化できます。ただし、SFAにはさまざまな種類があるため、自社に最適なものを選ぶことが大切です。そのため、自社の導入目的を明確にし、SFAの正しい選び方を知っておく必要があります。本記事を参考に正しい選び方を理解して、自社に最適なSFAを導入しましょう。
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