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SFAを最大限活用する方法とは?今すぐチェックすべきポイントを解説

2023/01/10 2024/09/11

SFA(営業支援システム)

SFAを活用方法

SFAを導入しても、営業や現場で活用されなければ意味がありません。しかし、どのように活用すれば自社の売上や効率化に役立てられるか分からない方も多いのではないでしょうか。本記事では、SFAを最大限活用する方法や導入メリット、導入の成功事例を紹介します。

SFAとは?

SFAとは「Sales Force Automation」の略で、日本語では「営業支援システム」を指します。

顧客情報や案件情報、営業担当者の行動などの情報を一元管理することが可能です。蓄積されたデータを基に分析を行い、営業の効率化や売上アップにつなげられる点がメリットです。

また、商談の進捗状況や結果などもリアルタイムで更新でき、マネージャーは適切なタイミングで指示やフィードバックを行えるようになります。近年では、営業活動における情報管理や業務プロセスの効率化などを目的として、SFAを導入する企業が増えつつあります。

【誰でもわかる】SFA(営業支援システム)とは?意味・機能・CRMとの違い

SFAに搭載されている主な機能

SFAには、主に以下のような機能が搭載されています。状況に応じて機能を使い分けることで、営業活動の効率化が実現できます。

機能名詳細
顧客管理機能企業名や担当者名、住所や電話番号などの顧客情報を管理する機能
案件管理機能取引先の企業名や担当者名、提案商品・サービスや営業フェーズなどを管理する機能
商談管理機能商談の進捗状況や過去の商談内容、提案中の商品・サービスなどを管理する機能
営業プロセス管理機能営業担当者の行動を時系列で表示して、営業プロセスを管理する機能
予実管理機能営業担当者ごとの売上実績や売上予測などを確認・共有できる機能
行動管理機能営業担当者のアポイント数や訪問数、提案商品数や受注数などを管理する機能
レポーティング機能営業フェーズの進捗率や案件維持率、最終フェーズ到達率などを分析できる機能

SFAに搭載されている機能一覧|SFAでできることや導入メリットを解説

SFAを導入するメリット

SFAを導入することで、営業活動の可視化や効率化などさまざまなメリットが得られます。ここからは、SFAを導入するメリットを4つ紹介します。

営業活動を可視化できる

SFAは、担当者ごとの顧客・商談の進捗状況・受注率・受注金額などの情報が可視化できます。そのため、営業マネージャーは営業活動の状況を基に、より効果的な営業活動が行えるようアドバイスやフォローを行うことが可能です。

また、営業活動の状況が細かく記録されることから、営業担当者の課題や顧客の傾向などを正確に把握できます。このように、営業活動が可視化されることで、営業活動の効率化が実現可能です。

外出先から作業できる

SFAは、パソコンやスマホからの情報入力が可能です。外出先や自宅でも情報入力できることから、移動の多い営業担当者やテレワークにも役立ちます。

また、情報入力のために社内に戻る必要がないため、移動の時間や手間を削減できる点もメリットです。さらに、営業マネージャーや経営層にとってもリアルタイムで情報を把握できるというメリットがあります。

営業の業務効率化につながる

SFAに蓄積された営業活動記録は、過去のデータを閲覧できたり、レポートとして出力できたりします。

そのため、過去のデータを基に課題を把握したうえでの営業や、過去の成功パターンを参考にした効率的な営業が可能となります。このように、営業活動における業務効率化を実現できることから、商談の取りこぼしが減少するでしょう。

SFAの導入目的って何?導入前に知っておくべき基本知識をおさらい!

営業ノウハウの蓄積・共有ができる

SFAによって過去のデータが蓄積されることから、営業活動が効率化すると同時に、営業ノウハウの蓄積や共有も可能です。過去のデータにおける類似案件を参考にすることで、営業活動の課題や成功例を把握できます。

営業ノウハウが蓄積されると、新入社員や中途社員であっても、営業をどのように進めていけばよいのかが分かり、いち早く成果につなげられるでしょう。

【2024年最新】おすすめSFA(営業支援システム)24選!比較ポイントも解説

SFAをうまく活用できない原因

SFAをうまく活用できない場合は、現場のフローとの不一致や操作性の悪さなどさまざまな原因が考えられます。ここからは、具体的な原因を6つ紹介します。

現場のフローと合わない

SFAの導入は、経営陣や管理部門などによって検討されるため、実際の現場における状況を知らないまま導入してしまうことがあります。

このような状況では、SFAが現場の営業フローと合わずに、定着しないまま活用されなくなる場合もあるのです。

SFAは営業活動を効率化させるためのツールですが、慣れない情報入力の作業は、現場の営業担当者にとって負担になることも考えられます。そのため、現場の課題や意見を取り入れ、できる限り試用期間を設けたうえで本格的な導入を進めましょう。

SFAが複雑で扱いにくい

SFAは価格や機能数に加えて、操作性もシステムによって大きく異なります。

そのため、操作性が悪いSFAを導入してしまうと、使いこなせなかったり活用を面倒に感じたりする場合もあるでしょう。

また、情報入力ができても、分析などの有効な機能が使えないといったケースもあげられます。このように、操作性の悪いSFAは利用が定着しないだけではなく、従業員の負担を増やしかねないのです。

営業が入力したデータをマネージャーが分析・活用できない

営業担当者による情報入力が定着し、順調にデータを蓄積できたとしても、営業マネージャーが分析・活用できなければ意味がありません。

SFAの効果を最大化させるためには、蓄積されたデータを分析し、営業活動における課題を見つけたり改善策を立案したりすることが重要です。

ただ、分析のスキルがなければ適切な分析ができず、SFA導入の効果を感じにくいでしょう。そのため、SFAのベンダーによる研修を受けたり、社内会議で分析方法を検討したりするなどの対策が重要です。

データ入力が目的になっている

SFAを利用する際、データの活用ではなくデータ入力自体が目的になっているケースがあります。

SFAは入力されたデータを基に分析・活用を繰り返すことで効果を高めるため、データ入力後も活用までつなげられる仕組み作りが大切です。

また、データ入力が目的になっている場合、入力を主な業務として捉えてしまいます。

その結果、週末や月末などの決まった時期にまとめて入力することが増え、誤った情報の入力や入力漏れが発生するリスクもあります。リアルタイムで更新されるデータを営業マネージャーが確認して適切なアドバイスを行うこともできなくなるため、導入効果も感じづらいでしょう。

SFAの利用目的が曖昧

SFAは営業活動を効率化するからと、なんとなく導入しているケースも多いようです。

SFAで達成したい目標が異なれば、その目標を達成するための最適なSFAの活用方法も異なります。そのため、SFAの利用目的が明確ではない場合、本当に効果を発揮しているかを判断しにくいでしょう。

一方で、SFAの利用目的が明確化されていれば、どのように活用したり評価指標を設けたりすればよいかなどが分かりやすくなるため、SFA導入時には必ず利用目的を明確にしておきましょう。

SFA導入後に定着しない理由は?入力が面倒?原因と対策法を解説

マネージャー層がSFA普及に無関心である

SFAは、営業担当者が活用することで効果を発揮します。しかし、営業担当者に活用を任せるばかりで、利用機会の少ないマネージャー層がSFAの定着や普及率に無関心であることも珍しくありません。

マネージャー層がSFAに無関心であれば、現場の担当者も積極的に活用しようとは考えないでしょう。そのため、マネージャー層がSFAを積極的に活用し、現場に定着するまではサポートに回れるような体制を構築しましょう。

自社に合った最適なSFAの選び方は?7つのチェック項目を解説

SFAを最大限に活用するためのポイント

ここからは、SFAを最大限に活用するためのポイントを紹介します。以下のポイントを実行して最大限活用し、営業業務の効率化や売上アップを実現しましょう。

自社の導入の目的を決めておく

SFAを導入するときは、なぜ自社にSFAが必要なのか、達成したい目標は何かなど、導入目的を明確にしておきましょう。導入目的が明確でないと適切な活用方法が分からなかったり、社内からの不満が発生したりする場合があります。

導入目的を明確化する際は、「営業ノウハウが属人化している」といった自社の抱える課題や、「テレワークを推進したい」といった目標・方針などを基に検討するとよいでしょう。このように、課題や目標を洗い出したうえで、最終的な導入目的を明確にすることが大切です。

売上目標・SFAの評価指標を決める

SFAは、営業活動を記録するだけでは効果を発揮しません。そのため、SFAを活用して達成したい売上目標や、SFAの効果を検証するための評価指標を決めましょう。

例えば、SFAによってテレワーク推進を目指す場合、SFA導入前後の移動時間の変化や各営業担当者の生産性の変化などを評価します。

もし、移動時間が削減している反面、生産性が低下しているという結果になれば、SFAの活用方法を見直す必要があります。このように、SFAをうまく活用するためには、達成したい目標をあらかじめ設定することが大切です。

積極的に情報入力をしてもらう

SFA導入後は、営業担当者による情報入力を定着させる必要があります。積極的に情報を入力してもらえるよう、情報の蓄積で営業担当者が得られるメリットなどを丁寧に説明しましょう。

SFAは情報が蓄積されなければ適切な分析を行えず、営業活動の効率化は実現しません。本当に必要な項目を見極めて入力項目を減らすなど、営業担当者の情報入力が定着するような工夫を行いましょう。

収集した情報・フィードバックを基にPDCAを回す

SFAの活用方法は、状況に応じてアップデートしていくことが大切です。

データを基に実行した戦略によってどのような効果を得られたのかを把握し、効果が得られていないのであれば活用方法の見直しが必要でしょう。

営業スタイルは、企業規模や事業形態などによって異なるものです。そのため、PDCAを回し続けることで改善を繰り返し、自社に最適な活用方法を見つけましょう。

PDCAとは?サイクルを回す意味や具体例・失敗する原因をわかりやすく解説

インセンティブを設ける

SFAを活用した従業員にインセンティブを設けることで、従業員の積極的な活用を促せます。

営業担当者の業務プロセスは多く、SFAへの情報入力が後回しにされるケースも少なくありません。

そのため、顧客・案件の登録や価値の高い営業ノウハウを共有する従業員には、報酬を与えるといったインセンティブを設置することで、後回しにされがちな情報入力をはじめとするSFAの活用を促進できるでしょう。

SFAの適切な使い方とは?営業担当者必見のポイントを解説

他のツールとの連携も活用する

SFA導入後は、他のツールとの連携も積極的に行いましょう。

例えば、SFAとメールツールの連携によって、適切なタイミングでアポイントのメールを送ったり送受信の履歴をSFAに蓄積したりすることが可能です。また、カレンダーと連携すると顧客との商談の予定やタスクの完了予定日などを一元管理できます。

このように、連携によって他のツールに蓄積された情報もSFAで一元管理できるようになるため、営業活動のさらなる効率化が実現します。

成功事例から学ぶSFAの活用方法

ここからは、SFAの活用に成功した4社の事例を紹介します。実際の成功事例を確認して、自社でのSFA活用にも活かしていきましょう。

ナイル株式会社

ナイル株式会社は、デジタルマーケティング事業やスマートフォンメディア事業、モビリティサービス事業など幅広い事業を展開する企業です。

同社では、営業担当者が個別で営業活動をしており、属人的な営業体制である点が課題でした。担当者ごとに提出する提案書類の形式も異なるなど、属人化の影響は大きかったようです。そこで、SFAの導入に踏み切りました。

SFA導入により、属人的だった営業活動が可視化され、営業マネージャーから的確なアドバイスが行えるようになりました。無駄な時間の発見と削減に取り組んだことで、担当者一人あたり月20時間ものリソースを削減できるようになったのです。

ただ、同社はSFA導入直後から有効活用できていたわけではありません。SFAを提供するベンダーのサポートを受けながら活用・定着を目指したことで、いち早く効果的な活用に辿り着いたと考えられます。

[出典:Mazrica Sales「受注率が前期比290%に!二人三脚で取り組んだ営業成果最大化のプロセス」]

株式会社プットアップ・スタイル

株式会社プットアップ・スタイルは、選挙に関するアドバイスやトータルサービスを提供する企業です。

SFA導入前は、約3万人もの顧客情報をリスト化するのに膨大な時間と手間がかかっており、顧客管理ソフトを連絡帳としてしか活用できていない状況でした。また、営業における案件管理も属人的な傾向があったため、SFA導入を決めました。

SFA導入後は、顧客情報がデータ化されたことで、条件や検索機能による特定の条件を満たしたリスト作成を実現。また、一元的な進捗管理による営業活動の拡大・効率化や受注率アップなどが期待されています。

[出典:GENIEE SFA/CRM「「GENIEE SFA/CRM」での営業管理により攻めの営業スタイルへ」]

株式会社JTB

株式会社JTBは観光業を営む企業で、観光業界に長く残ってきた紙文化が課題でした。

顧客は日常的にスマートフォンを利用している反面、予約情報を紙で管理している宿泊施設は少なくありません。そこで、同社はSFAの導入により、法人事業からデジタル化を進めていきます。

SFA導入の目的は「紙の廃止」というシンプルなものでした。まずは一部の部門のみで運用を開始し、全社で導入した際の効果を算出したところ、年間で従業員50人分の業務を効率化する効果が期待できると分かりました。

そこから、SFAの導入拠点は全国へと広がっていき、全国に散在した情報をデジタル化によって一元管理できるようになったため、業務品質の向上につながったといいます。

その後は法人事業だけでなく、SFAを通じて顧客とのコミュニケーションを行うなど、SFAの活用の幅を広げています。

[出典:Salesforce「顧客情報と観光コンテンツ。すべてのデータ統合で、お客様一人ひとりに寄り添える仕組みを」]

ステッドラー日本株式会社

ステッドラー日本株式会社は、文具や画材を扱う文具メーカーです。

同社では、各営業担当者が個々で営業活動を行うために、マネージャー層が的確なアドバイスをしにくいという課題を抱えていました。そこで、営業活動の可視化を目的としてSFAを導入します。

SFA導入後は一元的に情報共有が行えるようになり、個別にやりとりする手間が削減されました。また、営業担当者の行動が見える化され、予定や活動状況などを正確に把握することにも成功しています。

[出典:Salesforce「SFAとグループウェアの連動で、組織的営業体制を実現」]

SFA活用の成功事例5選を紹介!具体例から学ぶSFAの効果的な活用法

SFAを活用して営業活動を効率化しよう

SFAは営業活動の効率化を目的とするものですが、分析・活用をしない限りその効果は感じられないでしょう。そのため、SFA導入で達成したい目標を明確にしたうえで、自社に最適な活用方法を見つける必要があります。

ただし、導入直後から効果的な活用方法を見つけることは難しいため、SFA導入後もPDCAサイクルを継続的に回し、よりよい活用方法を模索していきましょう。

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