行動トレンド分析とは?的確に顧客を理解してCRM施策に活用しよう

2023/03/08 2023/03/09

CRM(顧客管理システム)

行動トレンド分析とは

「行動トレンド分析」とは、シーズンと購買層を紐つけて分析する手法です。どの時期にどの購買層がトレンドを作っているか(売上が高いか)を分析して活用することで、正しく顧客ニーズをつかめるようになり、効果的な施策を実行することが可能になります。この記事では、この行動トレンド分析の概要やメリット、分析方法、そしておすすめのCRMシステムを紹介します。

行動トレンド分析とは

行動トレンド分析とは、どのような顧客層が・どのシーズンに商品を購入する傾向があるのかを分析する手法です。

ただし、一部の商品・サービスは、季節・時間帯・曜日・イベントなどの要素によって、売上が偏る場合があります。

例えば、お正月用のおせちであれば年末年始に、水着であれば夏に売上が伸びるでしょう。このように、特定の時期に売上が伸びる商品・サービスを取り扱っている場合、行動トレンド分析によってシーズン性を分析し、どのようなトレンドが生み出されているのかを把握できます。

つまり、行動トレンド分析は、年齢・性別・居住地域、家族構成などの指標を用いて顧客をグループ分けし、どのような顧客によって商品・サービスの売上が伸びているのかを把握するということです。

そして、この行動トレンド分析を活用することにより、企業は顧客のニーズにあった商品やサービスを提供していけるようになるというわけです。

CRMが営業活動を効率化する?欠かせない機能やSFAとの違いを解説!

行動トレンド分析を行うメリット

行動トレンド分析を行うメリットは3つあります。

(1)優良顧客を優先してアプローチできる

行動トレンド分析では顧客をグループ分けすることで、「優良顧客」と呼ばれる売上の高い購買層を把握できます。優良顧客の特徴を把握できれば、優良顧客に対する効果的なアプローチが可能です。

例えば、自社がひげそりを提供している場合、購買層は「男性」「高校生以上の男性」と分類できます。この場合、優良顧客が「高校生以上の男性」であれば、「高校生以上の男性に」優先的にアプローチするといったように、より効果的にアプローチができるでしょう。

このように、行動トレンド分析で売上の高い顧客を把握することで、優良顧客を優先したアプローチが可能になります。

CPM分析とは?重要視される理由や活用方法・RFM分析との違いを解説

(2)顧客のニーズに沿った商品開発・マーケティングの参考になる

優良顧客は自社の商品・サービスとニーズが合致しているため、購入という行動に至っています。そのため、優良顧客を把握するということは、市場内にどのような顧客ニーズが存在しているかの把握にもつながります。

つまり、行動トレンド分析を実施することで市場内の顧客ニーズを捉え、顧客ニーズに沿った商品・サービスの開発や、マーケティング戦略立案の参考になるのです。

(3)費用対効果の高いマーケティングができる

行動トレンド分析を実施することで、商品・サービスの優良顧客やシーズン性が明らかになります。そのため、特定の顧客層に対し、特定の時期で広告配信やキャンペーンを実施できるというように、費用対効果の高いマーケティングが可能となります。

例えば、おせちを販売する場合、シーズン性を考慮せず年中販売しても、年末年始以外での売上は伸びないでしょう。しかし、販売期間中は広告の配信し続けたり、売れ残った商品の廃棄の繰り返しなどにより、さまざまなコストが発生しています。

しかし、シーズン性を考慮すれば、「11月下旬から広告を配信して12月上旬から予約を受け付けよう」というように、一部の時期に集中したアプローチが可能となります。このように、行動トレンド分析を実施し活用することによって、商品・サービスの購買層やシーズン性を考慮した費用対効果の高いマーケティングが可能となるるでしょう。

CRMの基本的な使い方ガイド!導入から活用までのポイントや注意点を解説

行動トレンドを分析する方法

行動トレンド分析の実施手順は4ステップあります。ステップごとにこれから紹介します。

(1)顧客データを抽出する

まずは、商品・サービスの売上データから、どのような顧客が存在するかを抽出します。顧客データを抽出するこの段階では、まだ顧客をグループ分けする必要はありません。以下のような指標をもとに、売上に貢献している顧客がどのような特徴を持っているのか、購買層を洗い出しておきましょう。

  • 年齢や世代
  • 性別
  • 家族構成
  • 居住地域

(2)売上データとシーズンを掛け合わせる

次に、売上データとシーズンを掛け合わせ、どの時期に売上が伸びているのかを分析し、トレンドを把握します。例えば、水着の売上データが以下のようになったとします。

上記のグラフからは、気温が暖かくなるにつれて8月をピークに売上を伸ばし、年末年始の海外旅行シーズンで再度少しだけ売上を伸ばしていることが分かります。そのため、シーズンとして夏を目安に広告の配信やキャンペーンの開催を行えば効果的にアプローチできるという戦略につながります。

CRM分析とは?重要性や成果を伸ばす分析手法・注意点まで徹底解説

(3)購買層を分析する

売上が高いシーズンを把握できたら、次に、そのシーズンで売上の高い購買層を分析します。具体的には、ステップ1で抽出した顧客データをもとに、年齢や性別などの指標を用いて、顧客をグループ分けしていきましょう。

例えば、水着の顧客データに10代から30代までの女性がいた場合、「10代女性」「20代女性」「30代女性」というふうに購買層を分類できます。顧客データに男性はいなかったため、この時点で「男性」はアプローチ対象から排除します。

年代別に顧客を分類できたら、次に各購買層の売上の割合を算出します。

  • 10代女性:30%
  • 20代女性:50%
  • 30代女性:20%

売上の割合が上記のようになった場合、全体の売上の8割を10代と20代の女性が占めていることが分かります。この結果から、10代から20代の女性向けにアプローチすることで、効率的に売上を伸ばすことができると予想できます。

このように、購買層を分析しながら、売上を占める購買層を明確にすることで、ターゲットを絞り込んだ施策を立てられるでしょう。

デシル分析とは?活用メリットや分析方法・RFM分析との違いを解説

(4)必要に応じて時間帯データを加える

最後に、必要であれば時間帯データを加えて分析を行います。ステップ3の段階で、一通りの行動トレンド分析は完了していますが、購買層やシーズンだけでなく、さらに時間帯という指標を加えることで、より精度の高い分析が可能です。

例えば、8月の売上が最も伸びた水着の売上データをもとに、さらに時間帯という指標を加え、どの時間帯で売上が高くなるのかを分析します。

オンライン販売を行っており、19時から21時の購入者が多かった場合、「仕事から帰宅途中の電車で購入する人が多いのではないか」という予測ができます。

そして、仕事帰りということは20代から30代の社会人女性が多いと想定できるため、その時間帯に配信する広告は30代向けのものを配信する価値もあると気づけるでしょう。このように、時間帯データを加えることで、ステップ3まででは気づけなかったアプローチ方法や重要な購買層が判明するかもしれません。

行動トレンド分析の活用例

おせちを例に、行動トレンド分析を行ってみましょう。

まず、おせちを購入する顧客には、以下のような特徴がみられました。

  • 40代から60代までと購買層の年齢は高い
  • 性別は問わない
  • 単身世帯の購入者もいるが2人以上の一般世帯の購入者が多い

次に、年間の売上推移をグラフにしてみます。

上記のグラフから売上は年末年始に集中していることが分かりました。では、先ほどの顧客データから購買層をグループ分けします。

  • 一般世帯の40代
  • 一般世帯の50代
  • 一般世帯の60代
  • 単身世帯の40代
  • 単身世帯の50代
  • 単身世帯の60代

そして、売上の割合を算出した結果が以下の通りです。

  • 一般世帯の40代:20%
  • 一般世帯の50代:30%
  • 一般世帯の60代:35%
  • 単身世帯の40代:0%
  • 単身世帯の50代:5%
  • 単身世帯の60代:10%

上記の結果から、単身世帯における売上は全体の売上の約15%であり、売上のほとんである85%を一般世帯が占めていることが分かります。したがって、このように行動トレンド分析を活用すれば、おせちを販売するには、年末年始に一般世帯である40代~60代に向けたアプローチを行うことで、売上を伸ばせると予測できるでしょう。

【最新】おすすめCRM(顧客管理システム)22選!機能や料金を徹底比較!

行動トレンドを分析しやすいCRMシステム

行動トレンド分析を円滑に進めるために効果的なのが、CRMシステムの活用です。CRMシステムでは営業に関する業務の一元管理や効率化が実現します。

顧客に関する情報も一か所に集約できるため、分析を進めやすいというわけです。これからおすすめのCRMシステム5選を、1つずつ紹介します。

(1)Salesforce Sales Cloud

Salesforce Sales Cloudは、営業支援を得意とするAIが搭載されたCRMシステムです。見込み顧客に関する情報を正確にトラッキングする機能が備わっているため、ユーザーがどのような行動をとっているのかを把握でき、見込み顧客を顧客に育成できます。

また、見込み顧客の評価や傾向などを読み取り、見込み顧客に対する最適な担当者を抽出する機能もあるため、顧客の取りこぼしも回避できるでしょう。

提供元株式会社セールスフォース・ジャパン
初期費用要問い合わせ
料金プラン
  • Essential:3,300円(税込)/月/ユーザー
  • Professional:9,900円(税込)/月/ユーザー
  • Enterprise:19,800円(税込)/月/ユーザー
  • Unlimited:39,600円(税込)/月/ユーザー

※上記プラン全て年間年契約

導入実績シリーズ累計世界15万社以上
機能・特徴顧客管理、商談管理、見込み客管理、モバイル対応、ワークフローと承認の自動化、ファイルの同期と共有、営業支援、売上予測、Revenue Cloud、セールスエンゲージメント、テリトリー管理など
URL公式サイト

(2)GENIEE SFA/CRM

GENIEE SFA/CRMは、誰でも使えるシンプルな管理画面が特徴のCRMシステムです。設定・入力・分析などを直感的に行えるため、誰もが使いやすく本来の業務に集中でき、業績向上にもつながるでしょう。

また、同ツールは項目設定やデータ移行がドラックアンドドロップで簡単にできるなど、管理画面が使いやすく、導入もスムーズに行えるため、1ヶ月くらいで運用が開始できます。1日も早く情報を蓄積し、行動トレンド分析につなげたいという方におすすめです。

提供元株式会社ジーニー
初期費用要問い合わせ
料金プラン
  • ライトプラン:32,780円(税込)/月
  • スタンダードプラン:32,780円(税込)/月
  • プロプラン:54,780円(税込)/月
  • エンタープライズプラン:10万7800円(税込)/月

※いずれも10ユーザー分含む。

機能・特徴顧客管理、商談プロセス管理、グラフ作成、活動報告、タスク管理、カスタムオブジェクト、レポート機能、名刺管理機能、項目設定、権限設定、プロセスビルダー、連携機能(メール、カレンダー、MA、帳票)、セキュリティ対策(脆弱性診断、AWS環境、ロール権限の管理)など
URL公式サイト

(3)Zoho CRM

Zoho CRMは、豊富な機能を低価格で提供し、サポート体制が充実しているCRMシステムです。1ユーザーにつき月額料金が課金される料金システムのため、社員数の少ない中小企業でも費用対効果が高いでしょう。初期費用やオプション費用が無料となるのも魅力です。

また、同ツールには顧客を自動でセグメント分けする機能が備わっています。そのため、行動トレンド分析を実施する場合、手動で行わなければならない顧客データの抽出やグループ分けも自動で完了するため、スムーズな行動トレンド分析が期待できるでしょう。

提供元ゾーホージャパン株式会社
初期費用無料
料金プラン

年間契約

  • スタンダード:1,848円(税込)/月/1ユーザー
  • プロフェッショナル:3,036円(税込)/月/1ユーザー
  • エンタープライズ:5,280円(税込)/月/1ユーザー
  • アルティメット:6,864円(税込)/月/1ユーザー

月間契約

  • スタンダード:2,640円(税込)/月/1ユーザー
  • プロフェッショナル:4,620円(税込)/月/1ユーザー
  • エンタープライズ:6,600円(税込)/月/1ユーザー
  • アルティメット:8,580円(税込)/月/1ユーザー
導入実績世界25万社以上
機能・特徴顧客管理、見込み客管理、連絡先管理、取引先管理、案件管理、ワークフロー、営業プロセス管理、ブループリント、営業担当者の割り当て、リードスコアリング、承認プロセス、スケジュール・タスク管理、RFM分析による顧客セグメント、ポータル、コマンドセンター、マルチチャネルコミュニケーション機能、分析レポート機能、MA機能、AI機能など
URL公式サイト

(4)サイボウズoffice

サイボウズofficeは、中小企業向けに提供されているCRMシステムです。営業業務の管理だけでなく、社内の情報共有やコミュニケーションを円滑にするための「スケジュール」「掲示板」「メッセージ」「報告書」など、さまざまな機能が備わっています。Zoho CRMと同様に初期費用が無料な点も魅力です。

また、営業に関する情報だけでなく、社内情報をファイル化し管理する機能もあります。さまざまな情報をツール上で一元管理できることから、行動トレンド分析を実施する際にも、豊富な情報から精度の高い分析を実現できるでしょう。

※2021年9月30日をもって、パッケージ版基本ライセンスの販売は終了しています。

提供元サイボウズ株式会社
初期費用無料
料金プランスタンダードコース:550円(税込)/月/1ユーザー、6,468円(税込)/年

プレミアムコース:880円(税込)/月/1ユーザー、10,345円(税込)/年

※契約は5ユーザー以上とし、1ユーザー単位で追加可能。

導入実績累計導入70,000社以上
機能・特徴トップページ、スケジュール、掲示板、ファイル管理、メッセージ、メール、ワークフロー、報告書、アドレス帳、電話メモ、プロジェクト、ToDoリスト、タイムカード、カスタムアプリ(日報、顧客台帳、商談進捗管理、共有タスク管理、社内Q&A)、マルチデバイス対応、かんたんシステム管理など
URL公式サイト

(5)eセールスマネージャーRemix Cloud

eセールスマネージャーRemix Cloudは、情報を見える化することで営業活動の効率化を支援するCRMシステムです。導入企業は業種を問わず、大企業から中小企業まで多岐にわたり、システムの導入から定着まで、専属のチームが支援するという万全のフォロー体制を強みとしています。

同ツールは、専用のスマホアプリからでも情報入力が簡単に行え、すべてに自動反映されます。そのため、ツールに記録されているデータは常に最新の状態を保ち、新鮮な情報をもとに行動トレンド分析を行えるでしょう。また、見込み客(リード)を育成するリードナーチャリング機能がついているため、見込み客の行動トレンド分析も効率的に行うことができ、見込み客を顧客に育成することが期待できるでしょう。

提供元ソフトブレーン株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン
  • スケジュールシェア:3,000円/月/1ユーザー
  • ナレッジシェア(閲覧のみ):6,000円/月/1ユーザー
  • スタンダード:11,000円/月/1ユーザー
導入実績5,500社以上
機能・特徴案件管理、商品別案件管理、案件シナリオ、商談管理、スケジュール管理、日報管理、予実管理、地図機能、顧客管理、名刺OCR・デジタル化、人脈管理、タイムライン、ターゲティング、リードナーチャリング、期間システム・データ連携(MA、Web会議、Slack、ワークフロー、CTIなど)、スマホアプリで簡単入力、
URL公式サイト

行動トレンドも活用してCRM施策を行いましょう!

これまで説明してきたとおり、行動トレンド分析を実施すれば、売上の高い「優良顧客」を把握することができるため、顧客ニーズを把握できることにもなります。

そのため、顧客ニーズに合ったアプローチができるようになるとともに、効果的なマーケティングも実施できるようになります。ぜひ、CRMシステムも取り入れながら行動トレンド分析を活用して、効果的なCRM施策を行いましょう。そして、売上の向上と効率的なマーケティングを目指しましょう。

CRM(顧客管理システム)の記事をもっと読む

CRM(顧客管理システム)の記事一覧

ビズクロ編集部
「ビズクロ」は、経営改善を実現する総合支援メディアです。ユーザーの皆さまにとって有意義なビジネスの情報やコンテンツの発信を継続的におこなっていきます。

おすすめ関連記事

CMSとHTMLの違いとは?使い分けるポイントや用途・サイト構築の秘訣について

最終更新日時:2024/06/14

CMS

最終更新日時:2024/06/14

CMS

資金調達とは?調達方法や種類、メリット・デメリットをわかりやすく解説

最終更新日時:2024/06/14

ファクタリング・資金調達

最終更新日時:2024/06/14

ファクタリング・資金調達

マーケティングにおけるBIツールの活用方法|導入するメリットやおすすめツール

最終更新日時:2024/06/12

BIツール

最終更新日時:2024/06/12

BIツール

BIツールの価格相場・費用はいくら?価格を決める要素やコストを下げるポイント

最終更新日時:2024/06/12

BIツール

最終更新日時:2024/06/12

BIツール

ストレスチェックの結果の保管方法とは?保存期間や保存場所を紹介

最終更新日時:2024/06/12

健康管理システム

最終更新日時:2024/06/12

健康管理システム

ストレスチェックの導入の流れ!導入時のポイントや注意点を解説

最終更新日時:2024/06/12

健康管理システム

最終更新日時:2024/06/12

健康管理システム

個人事業主と法人の資金調達の違いについて|それぞれのおすすめ調達方法を紹介

最終更新日時:2024/06/10

ファクタリング・資金調達

最終更新日時:2024/06/10

ファクタリング・資金調達

中小企業の資金調達は難しい?最適な方法や成功させるポイントを紹介

最終更新日時:2024/06/10

ファクタリング・資金調達

最終更新日時:2024/06/10

ファクタリング・資金調達

BIツール・DWH・ETLの違いや関係性|メリット・デメリットについて解説

最終更新日時:2024/06/10

BIツール

最終更新日時:2024/06/10

BIツール

BIツールのダッシュボードとは?機能や活用するメリット・作り方のポイント

最終更新日時:2024/06/10

BIツール

最終更新日時:2024/06/10

BIツール