BtoB企業でCRMが重要な理由は?活用ポイントやおすすめツールを解説

最終更新日時:2023/01/06

CRM(顧客管理システム)

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BtoB企業において、なぜCRM((顧客管理システム))が重要視されているのでしょうか。本記事では、BtoB企業向けに、CRMが重要な理由や活用ポイント、CRMツールの選び方、おすすめのツールなどをご紹介します。導入時の注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

CRM(顧客管理システム)とは?

CRMは、顧客に関する情報を管理するためのツールです。

顧客だけではなく、コミュニケーションの内容についても詳細に管理し、関係性や進捗まで把握できるよう整えてくれます。

訪問履歴や購入履歴の他に、メールを介してやり取りした内容なども分析に利用されます。商談状況を細かくチェックし数値化できるため、営業だけでなく経営に関わるさまざまなことに利用可能です。

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BtoB企業でCRMが重要な理由

BtoB企業にとって、顧客を様々な観点から管理・分析してくれるツールであるCRMは、さまざまな観点から役立つツールです。ここからは、CRMが重要視される理由についてご紹介します。

営業担当者のパフォーマンスを見られる

BtoB企業内において、CRMは大きく分けて以下の3つの機能を有しています。

  • プロモーション管理
  • 顧客サポート
  • 顧客データ管理

これら3つの機能を主軸として、企業の情報をベースに管理していきます。

「どうすれば顧客満足度アップに繋がるのか」という分析を細かく行いながら管理してくれる点が、CRMが重要視されている理由です。

営業担当者が、どのように商談を進めて見積もりを出しているのかを数値やデータで管理ができるので、パフォーマンスが明確化されます。

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マーケティングや営業など部署を超えて情報を集約できる

CRMが管理できるのは、営業に関わるデータだけではなく、マーケティングに関するデータも分析・管理ができます。

普段なら問い合わせに時間がかかる他部署の情報も、CRMを活用することですぐに確認できるため、様々な部署の情報を集約しつつ営業へ活用することが可能です。

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営業業務の生産性が上がる

CRMを導入すると、営業情報を数値で管理できます。その結果、営業部門の生産性アップにつなげることが出来るでしょう。

また、顧客情報を適切に管理しながら分析ができるため、顧客との関係性や価値も細かく把握できます。

手ごたえも数値化でき、今後アプローチを重ねるべき相手と、そうでない相手との対応を変えるといった対策も打ち出せるでしょう。

さらに、顧客ごとにいつどこに訪問したのかという履歴の確認や、今後訪問する予定も立てることが可能です。営業部門全体に共有することで、部署内のバランスを整える行動も期待できます。

リアルタイムの情報共有ができる

CRMに入力をすると即時反映され、メンバーになっている相手とリアルタイムで共有できます。

二重に入力するリスクを避ける効果が期待できる他、常に最新の情報を確認できるのもメリットです。

また、他の部署にも共有が可能なので、万が一のトラブル対応や、マーケティングにおいても有用です。

失注案件の傾向を掴める

CRMに様々な情報やデータを入力することで、万が一失注となってしまった案件があったとしても、その後の経営に活かせます。失注となった理由や原因は、CRMに細かく残されているはずだからです。

契約が途切れてしまったやり取りや内容を精査することで、次回以降の営業に反映ができます。

失敗したままにするのではなく、なぜ失敗したのかCRMツールを活用して分析できるため、失注だけでは終わらない点が、大きなメリットです。

BtoB企業でCRMを活用するポイント

CRMは、営業に関わるデータ以外にも、マーケティングといった複数の部署で活用される情報の管理が可能です。

数値やデータを傾向別に見れるので、成果につなげられるでしょう。ここからは、どのような活用方法があるのかご紹介します。

戦略を描く

CRMでは営業手法の見直しや経営に関わるデータの共有が可能で、ビジョンが明確になることで、その後の戦略に大きく影響します。

自社製品を見直したり、どのようなメリット・デメリットがあるのか確認したりなど、細かくチェックするのがおすすめです。

自社が持つ様々なポイントをいかに活用するかについて、CRMから得た分析結果やデータと照らし合わせながら確認することが、CRM導入を成功に導くコツだといえます。

評価指標を決める

ビジョンを明確にして戦略を細かく決定した後は、より具体的な目標を設定します。日々の業務で何をすべきなのかを細かく練っておくことで、戦略の成功が期待できるでしょう。

何かしらのアクションを日々行い、その成果について評価を重ねることで、CRMでさらに細かく情報の数値化が可能です。

その際には、顧客との商談内容を中心に、やり取りも細かく記載することが大切です。時系列を追ってまとめることで、評価指標の傾向も分析し、その後の営業に役立てられるでしょう。

他システムとの連携

BtoB企業がCRMを活用して事業実績を向上させるためには、CRMだけでなく他の機能と連携させることが大切です。

例えば、電話、ファックスはもちろん、SMSなどのメッセージツールを統合したCTI機能が挙げられます。

連携により、電話番号の共有ができる他、顧客情報を混同せずに管理できます。また、顧客データからの連絡情報をデータとして表示することも可能です。いつ何回やり取りしたのかという数値の取得にも繋がるため、連携しておきたいツールです。

また、名刺管理システムとの連携もおすすめです。CTIシステムと同様、顧客の情報をデータ上でも管理できます。

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BtoB企業向けCRMツールの選び方

BtoB企業がCRMツールを活用、導入するにあたり、いくつか選び方のポイントを絞っておくのがおすすめです。ここでは、BtoB企業向けCRMツールの選び方について解説します。

顧客の組織管理を行いやすいか

BtoB企業は法人向けに営業を行うため、商談をスムーズに進めるた上で、取引先企業の詳細な情報はもちろん、誰が管理を行っているのかなどを見極めることが重要です。

取引先企業の情報を細かくデータ入力することで、顧客の組織体制をスムーズに把握できるだけでなく、過去のやり取りなども見てから商談に臨めます。

名刺の管理を行いやすいか

名刺管理システムと連携をしておくと、名刺管理をスムーズに行うことが可能です。CRMツール内でも管理は可能ですが、連携をすることでさらに多くの情報を管理できます。

例えば、展示会といった多くの人から名刺をもらうシチュエーションに遭遇した場合に、すぐに読み取って情報を反映することが可能です。

名刺管理の有無によって、その後の対応や管理に大きな影響が出るため、CRMツールを選択する場合は名刺管理システムとの連携が可能かどうか、チェックすることをおすすめします。

目的が達成できるか

企業は、自社の目的に合わせてCRMツールの導入を検討します。

  • 営業の効率化
  • マーケティングへの活用
  • 顧客情報の統一
  • 顧客情報の管理

上記のように企業によって様々な目的があり、目的ごとに推奨するCRMツールも変わります。

また、目的によっても選び方は異なります。

  • 企業の与信情報の管理
  • 顧客とのやり取りの履歴管理
  • 見積もりや契約情報の管理

システムを利用し始めてから目的が増えた場合は、後からアップデートができるCRMツールもおすすめです。

ツールごとに強みが異なりますので、選ぶ場合は、状況や企業が求める内容に合わせて、自社の目的に沿ったツールを選ぶことをおすすめします。

操作がしやすいか

どのツール・システムにいえることですが、操作が難しいと継続して利用するのは中々できないでしょう。

導入しても利用しなければ意味がないので、初めての導入でも利用しやすいツールを選択するのがおすすめです。

どのように使用できるのか確認することはもちろん、従業員が無理なく利用できるか否かを判断してから決定することが大切です。初めて導入する場合は特に、シンプルなツールを導入すると安心できます。

既に使っているツールと連携機能があるか

CRMツール以外にも、企業ではさまざまなサポートツールを活用しているケースが少なくありません。

CRMツールを導入する際は、自社で活用しているツールとの連携が可能であるかチェックすることが大切です。連携できるシステムがある場合は、積極的に活用することでさらに有効活用できます。

サポート体制がしっかりしているか

新しいシステムの導入は、手軽に活用できるまで時間を要する場合があり、CRMツールも同様です。

トラブルが発生した場合、サポート体制が整っているかは非常に重要なポイントだといえます。

問題が起こっても、スムーズにサポートしてくれる体制があれば安心して活用できます。

CRMツールを選ぶ際は、サポート体制の充実度もチェックしておくことをおすすめします。

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BtoB企業向けおすすめCRMツール6選

ここからは、BtoB企業におすすめしたいCRMツールを紹介します。導入する際の参考にしてください。

Synegy!

Synegy!(シナジー)はクラウド型のCRMサービスで、顧客情報の獲得からターゲットごとの分析・メッセージングまで幅広い機能を搭載しています。

様々な顧客データをシナジーのクラウド上で集約・管理ができ、別の基幹システムとの連携にも対応しているのも魅力です。

また、国産のCRMサービスということもあり、充実したサポートとセキュリティが備わっているのも安心して使えるポイントと言えます。

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HubSpot CRM

HubSpot CRMは、無料で利用できるCRMツールです。顧客とのやり取りをはじめ、追跡や管理が細かく行えます。

営業に関わる作業の分析はもちろん、自動で履歴を記録する機能も備わっているため、取引相手の情報管理も可能です。

連携ツールも揃っており、他のツールを活用することで利便性が上がり、企業活動に貢献してくれます。

Zoho CRM

Zoho CRMは、CRMツールだけでなく多岐にわたるサービスを展開しています。そのため、CRMツールとの連携機能はもちろん、BtoB企業が手軽に運用できるよう開発された機能が多数実装されているのです。

スタンダードプランは1,848円(税込)から利用でき、最大6,864円(税込)のプランまで幅広く揃っています。企業が利用したいサービスに合わせて料金プランが設定されているので、コスパよく導入できるツールです。

Sales Cloud

Sales Cloudは、導入実績も多く、商談に関わる様々な詳細を管理、分析することに長けたツールです。

アプリでも閲覧が可能なので、営業先や外出先などで気軽に入力やチェックができる点も特徴の一つになります。

操作性もよく、初めての導入にもおすすめしたいCRMツールです。

また、必要な機能を必要に応じてカスタマイズして利用するタイプなので、不必要な機能を省き、自社に合ったツールに整えられる点も魅力といえるでしょう。

月額3,300円(税込)のEssentialsプランをはじめ、最大39,600円(税込)のさまざまな機能が充実したプランまで用意されているので、自社に合わせて選ぶことが可能です。

eセールスマネージャーRemix

セールスを取り扱っている企業に向けて展開しているCRMツールです。

営業現場が無理なく使えるようにシステムを開発しているので、スマートフォンやタブレットからでも自由に閲覧できます。

月額11,000円~の料金プランが設定されている他、簡易的に使用したい場合に向けたプランも展開されています。また、支援制度も充実しているので、セールス関係の企業が初導入を検討している場合におすすめです。

Senses

Sensesは、営業の現場で働く人を徹底的にサポートしてくれる機能が備わっています。無料トライアル期間を設けているので、自社に合うかどうかを実際に体験してからの検討が可能な点が魅力です。

企業のデータ管理はもちろん、権限設定や見積もり関係のデータ管理など、細かく管理設定できるのが特徴です。他の様々なサービスとの連携もできるので、企業に合った使い方ができます。

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BtoB企業のCRM導入時の注意点

BtoB企業がCRMツールを導入する際は、有効活用するためにも、あらかじめいくつかの注意点を確認しておくことが大切です。

顧客管理のルールを整える

CRMツールでは、顧客管理をデータ化できます。取り扱う企業が多くなるほど、管理しなければならないデータ量も多くなるでしょう。

各性能を遺憾なく発揮させるためにも、顧客管理に関するルール設定をあらかじめ策定しておくことが大切です。社内でフォーマット化し、共有することで、管理体制に関する認識を統一できます。

CTI連携を確認する

コンタクトセンターシステムとの連携を確認しておくことで、連絡に関わるさまざまな管理がCRMツールを通して可能です。

自社の既存CTIシステムと連携できるかどうか、あらかじめチェックしておくことをおすすめします。

BtoB企業に合ったツールを導入しよう

BtoB企業がCRMツールを導入するためには、メリットはもちろん、デメリットや注意点についても把握しておくことが大切です。

取引先企業の管理や、営業のサポート・分析を行ってくれるツールを導入する場合は、自社の傾向や営業の理念についてあらかじめ話し合っておきましょう。

本記事では、CRMツールを導入する際の選び方や詳細についてご紹介しました。導入により営業を精密かつ効率よく行えるようになるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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