つくし世代とは?年齢の定義は?共通する10の特徴について解説

記事更新日:2022/09/24

デジタル化

つくし世代にビジネスマンのイメージ

つくし世代とは、1992年以降に小学校に入学した世代のことを指していると言われています。その名前の通り、相手に尽くす人が多い世代です。本記事では、そんなつくし世代について、年齢の定義や特徴、上手に付き合っていくためのポイントまでを詳しく解説していきます。

つくし世代とは?

相手に「尽くす」姿勢が大きな特徴とされる、つくし世代。

相手の幸せのために献身的に尽くすことで、自分も楽しみや喜び・幸福感を感じる世代であるとされます。他の世代に比べて「高い共感力」があるという点が、つくし世代を理解する上での大きなポイントとなります。

生まれ育った年代としては、ゆとり・さとり世代と重なる部分もありますが、他の2つの世代とは異なる独特の特徴を持つ世代です。

つくし世代の年齢の定義

つくし世代については、生まれ年などは厳密に定義されておらず、複数の定義が存在しています。

つくし世代が市場に与えるインパクトやマーケティング施策に関する書籍を発表している藤本耕平氏によると、つくし世代は1992年を軸に2つの世代に分けられるとしています。

  • 第1世代:1985〜1991年生まれ(2022年時点で31〜37歳)
  • 第2世代:1992年以降生まれ(2022年時点で30歳以下)

第2世代に関して言えば、こちらも厳密に何年生まれまでという定義がなく、90年代後半以降に生まれた場合、Z世代に分類されることもあります。

つくし世代とZ世代との間にも共通する特徴があるため、2022年時点における20代〜30代後半くらいまでが、つくし世代としてカテゴライズできると言えるでしょう。

[出典:光文社「つくし世代〜「新しい若者」の価値観を読む」]

つくし世代の由来

つくし世代と呼ばれるようになったのは、他者に対する献身的な行動や考え方が顕著に現れている世代だったことに由来します。

つくし世代の名付け親でもある前述の藤本氏は、ゆとり世代以降、若者のネガティブな印象ばかりが世間に認知されていることに対し、別の側面もあることを伝えたいと思ったことがきっかけになったと話しています。

彼ら・彼女らが持つポジティブな部分、エネルギッシュでアクティブな側面にフォーカスして、ゆとり・さとり世代の派生型として生まれたのが「つくし世代」なのです。

つくし世代とゆとり世代の違い

つくし世代(第1世代:1985〜1991年生まれ、第2世代:1992年以降生まれ)とゆとり世代(1987年〜2004生まれの世代)の生まれ育った年代は重なる部分が多く、2つの世代の人格形成に大きく影響を与えた要因が「ゆとり教育」であるという点では共通しています。

しかし、ゆとり教育という経験は、2つの世代にそれぞれに違った特徴として反映されているのです。

ゆとり世代は、ゆとり教育のネガティブな側面を反映した特徴を持つとされており、個性尊重型教育による競争意識の低下、自発性・積極性の無さ、他力本願でストレスに弱いなどの特徴があげられます。

一方でつくし世代では、同じ個性尊重型教育を受けたことで、他者の個性を尊重し多様性を享受しており、相手への思いやりや高い共感力を持つとともに、自己肯定感も高いという特徴があげられます。

つくし世代に共通する10の特徴

新しい価値観とポジティブなパワーを持つつくし世代は、社会に様々なインパクトを与えています。

ここからはつくし世代の持つ特徴を具体的にみていきましょう。

1.相手に尽くす

「尽くし」世代というネーミングが表しているように、つくし世代は相手に対して献身的に接します。それは、つくし世代の持つ大きな特徴とされる高い共感力と時代背景によるものと言えるでしょう。

つくし世代が生まれ育った時代は、共働き世帯が増加し家庭は核家族化し、地域コミュニティも衰退して近所との付き合いも減っていった時代でした。

ひとりで過ごす時間が多かったつくし世代は、様々な場面で、他者と支え合える深い信頼関係を望む傾向があります。そのような心理が、相手の気持ちを慮り、寄り添い、献身的に接するというかたちになって現れているのです。

2.みんなで楽しみたい

つくし世代は、「みんなで」楽しくハッピーになりたいという想いを強く持っています。その想いが、相手に尽くすという行動につながっているのです。

自分だけが良ければそれでいいという感覚はほとんどなく、「みんなで一緒に」というのがつくし世代の合言葉であるため、サークルやSNSのコミュニティなどのイベントを大切にするといった特徴がみられます。

その中でも、「地元志向が強い」という点は、つくし世代によく見られる傾向です。気兼ねなく、ありのままの感情をシェアできる気心の知れた仲間たちは、信頼関係を大切にするつくし世代にとって居心地の良い場所なのかもしれません。

3.お互いに尽くし合える

つくし世代では、どちらかが一方的に尽くすというより、相互に尽くし合う関係性が浸透しています。これは、つくし世代に共通する大きな特徴としてあげられる「高い共感力」によるものです。

共感でつながることで、同調性が生まれ、相手は味方であると相互に感じることで、その関係性が一層強固なものとなっていくのです。自分と違う他人を思いやる気持ちと、つながり分かち合いたいという気持ちが強いつくし世代だからこそ生まれた相互関係であると言えるでしょう。

4.「それな」は合言葉

共感・同意を示す際によく用いられる「それな」は、つくし世代の特徴がよく反映された言葉です。相手の発言に対し、まず共感・同意の姿勢を見せることで、相手はその人が味方であると認識します。

これは、共通点が多いほど、相手に対してより強い親近感を抱くようになるというメカニズムを利用した心理テクニックとして知られる、「ミラーリング」にあたる行動です。

ミラーリングは、親密な人間関係を作る上で高い効果を発揮するとされており、相互に共通認識を持っていることを確認し合うことで、仲間意識が強化されていきます。

「それな」で相手の懐に飛び込み、「私はあなたと同じですよ」と自らの胸襟を開いてみせる意思表示になるのです。前述の「みんなで一緒に楽しみたい」や「それな」は、つくし世代の抱く、強い信頼関係で結ばれた仲間を望む内なる声を表していると言えるでしょう。

5.支配されることを嫌う

生徒たちを競争させない・差別化しない・追い込まないことを重視したゆとり教育により、自分の「自由意志」を尊重されることが当たり前の環境で育ったつくし世代。

「◯◯しなさい」といったことを言われる機会が少ないために、強制されることに対する耐性が低く、他者に上から押さえつけられ無理強いされることを嫌う傾向にあるとされます。

また個性重視であることから、価値観や考え方を押し付けられることに対しても同様に不快感を示す特性があるのも、つくし世代の特徴と言えるでしょう。

このような心理的傾向をふまえて、前述の藤本氏は、つくし世代をターゲットとするマーケティングにおいては、ブランドのコンセプトやメッセージを押し付けない温度感が大事だとしています。

それぞれが自分らしい解釈ができる余白を残しておくことで、つくし世代は自らがそのブランドの発信者としてSNSなどでプロモーションしてくれるようになるためです。

インフルエンサーやYouTuberによるPR活動が目立つのも、従来の企業広告よりも実際のユーザーの生の声を聞く方が、共感から購入へと流入しやすくなるからなのです。

6.デジタルネイティブ

つくし世代は、物心ついた頃から成人するまで、次々と未体験の製品やサービスが生まれ、新しい技術により生活様式も仕事も社会も大きく変わっていくところを身近に感じて育ちました。

そのため、インターネットやデジタルデバイスを利用することに対して抵抗感や不安感は低く、むしろ積極的に新しいものに関わっていく傾向にあります。

つくし世代のほとんどが、1人で複数のSNSアカウントを運用し、属しているコミュニティに適したキャラクターを使い分けて、投稿内容なども変化させています。

このように、複数のコミュニティを横断し、それぞれとつかず離れずのゆるい状態でつながることが、つくし世代特有のコミュニティ形成のあり方です。

しかし、他者との共感を大切にする世代なので、各コミュニティにおいても、メンバーやフォロワーに気を遣う姿勢は崩しません。そのため、「SNS疲れ」「つながり疲れ」もつくし世代ではよく見られる悩みとなっています。

昨今人気のデジタルデトックスをはじめ、「チル」や「ととのう」といった時間を好むことも、あえてネットの世界から距離をおく時間を設けたいという心の内が招いたブームでもあるのです。

7.イベントが好き

「みんな」で楽しむことが好きなつくし世代は、イベントにも積極的に参加したり、開催したりする傾向にあります。

これは、みんなで楽しみや喜びを分かち合うことで、自分もハッピーになれ、連帯感が生まれることで、さらに強い絆で結ばれるというポジティブなサイクルへとつながっていくためです。

加えて、頻繁にイベントに参加したり開催したりする背景には、写真や動画を撮影したいという理由もあるようです。消費者庁による調査では、SNSを利用して活発に発信している世代は、撮影を目的として友人と集まったり外食をしたり、イベントに参加したりする傾向にあるという結果が報告されています。

イベントに参加・開催してみんなで楽しみ、その様子をSNSに投稿してシェアすることは、オンライン・オフラインの双方における横のつながりを大切にするつくし世代にとってごく自然な行動なのです。

[出典:消費者庁「平成29年版消費者白書 第3章【特集】若者の消費」]

8.SNSでも気遣いができる

つくし世代は、相手が喜び、ハッピーになることを願い、対面でもオンライン上でも関係なく、互いに尽くし、尽くされる関係性を築いています。そのため、コミュニケーションツールとして欠かすことのできないSNS上においても、随所に相手への気遣いが垣間見える場面が多々あります。

例えば、愚痴や悪口などの人を不快にするような発言・投稿は基本的に行いません。「つらたん(つらい)」「ぴえん(悲しい・泣きたい)」など、ネガティブな感情は可愛らしい表現でその印象を和らげます。

さらには、鍵垢・裏垢と呼ばれる、非公開かごく一部の人にのみ公開されるアカウントを設けているケースも珍しくはありません。

信頼できる人たちのみに公開されたアカウントや、場合によっては誰ともつながっていない自分一人だけのアカウントを使用して、ネガティブな感情を吐露するという使い分けをしているのです。

ネガティブな感情を抱くことは人として自然なことですが、自分の感情よりも、相手を不快にさせないことの方を優先し配慮する姿勢は、まさに「尽くし」世代ならではの傾向です。

9.サプライズが大好き

広告代理店のADKホールディングスによる調査では、10代の約3割が3ヵ月に1回以上の頻度で、友人の誕生日にサプライズを行っています。

これも、相手に喜んでもらいたいという気持ちが強いつくし世代ならではの傾向で、「尽くし」行動の一種です。加えてつくし世代が、従来のモノ消費からコト消費・トキ消費へと消費スタイルが移り変わっている世代であることも背景に考えられます。

モノをプレゼントするのではなく、楽しい経験をみんなでシェアすることに価値を置くようになったことも、相手を喜ばせるためのサプライズ企画に拍車をかけているのでしょう。

[出典:campaign JAPAN「日本のマーケットを明るくする「若者の“人につくす”エネルギー」」]

10.個性を大切にしている

幼い頃から個性や自分の意志を尊重されてきたつくし世代は、「自分らしさ」というものを大切にしています。他者に対しても同様の考えを持っているため、自分と違う他者にも寛容で、多様性を尊重する傾向があります。

個性尊重型のつくし世代の心理をうまく表してヒットしたのが、SMAPの「世界に一つだけの花」や映画「アナと雪の女王」の主題歌「Let it Go」でしょう。

これらの曲が送るメッセージに対し、「私はそのままでもオンリーワンの素晴らしい存在なんだ」「他者の描く私ではなく、ありのままの私で生きたっていい」と多くの共感が集まったのです。

そのため、少し前の世代ではネガティブな印象を与えていた「オタク」も、つくし世代にとっては自分の趣味を突き詰めたポジティブな個性と捉えられるので、恥ずべきものではありません。

オタク的行動とされていた「追っかけ」も、つくし世代では「推し活」へと変化しています。「推し」の存在が、私生活に活気をもたらすポジティブなものとなっているように、以前よりもオープンに自分の「好き」を公言する傾向が一層強くなっています。

つくし世代の長所や短所とは?

高い共感力と他者への思いやりの心が、つくし世代の大きな長所とされています。

相手の気持ちを尊重し、喜ばすために献身的に接する行動は利他的精神によるもので、これは、つくし世代に見られる特徴全体の根底に流れ、それぞれの特徴の淵源となっています。

また、生まれた時から授かっている自分らしさを大切に思うことから、自己肯定感が高いことも長所のひとつです。このように自分らしさを尊重されて成長したことで生まれた長所は、その一方で短所としての側面も抱えています。

相手を思いやり、共感や協調性を重んじる傾向は、一転して、主体性がなく、何事も相手に任せてしまいがちで、判断力・決定力が低いというかたちで表れてしまう時もあります。

また、相対評価ではなく絶対評価で育ったつくし世代特有の自己肯定感の高さが、自信過剰・自意識過剰状態として表れ、周りの反感を買ってしまうケースも見受けられます。

つくし世代の恋愛や仕事に対する価値観

つくし世代の恋愛に対する姿勢は、欲がなく、効率主義的な側面が目立ちます。

性別を問わず、エネルギッシュにたくさんの人と関わりながら日々を過ごしているため、「その気になれば相手はどこにでもいる」という感覚があり、恋愛に対する飢餓感は低い傾向にあります。

また、恋愛はコスパが悪く、リスクが高いというネガティブな印象をもつ人もいるでしょう。相手探しから交際に至るまで、精神的・金銭的・時間的負担を強いられる反面、自分と合わない相手に出会ってしまうリスクも高いため、費用対効果が悪いと感じるためです。

効率よく気の合う相手と出会いたいという気持ちから、マッチングアプリの活用が浸透しており、これもつくし世代の恋愛観を強く表している現象と言えます。

一方で仕事に対する姿勢からは、共感・同調を重視し、チームプレイを得意とする傾向が見てとれます。一人だけ抜きん出ることを望まないため、昇進・出世といったキャリアアップにはあまり興味を示さず、与えられた指示や定められた水準に対して忠実に仕事を進めます。

また、相手に尽くすことで、自分が満足感・幸福感を感じるため、仕事においてもみんなで進めることを好み、誰かのためにチームで取り組む仕事であれば、俄然やる気が上がる傾向にあるようです。

新入社員に対して行われた意識調査では、職場に求めるものとして、「お互いに助け合う」「アットホーム」「お互いの個性を尊重する」といった良好な人間関係を望む項目が上位を占めています。

このような調査結果からも、つくし世代の持つ仲間意識の強さや相互扶助の精神は仕事観にも顕著に表れていると言えるでしょう。

[出典:リクルートマネジメントソリューションズ「2010年新入社員意識調査」]

つくし世代の特徴を押さえて正しく理解する

個性を大切に、ありのままの自分でいることを好みながらも、自分だけが孤立することを好まないという傾向は、一見矛盾しているように見えるかもしれません。

これは、オンラインで気軽につながれるようになった一方で、共働きの増加、核家族化が進む中、ひとりで過ごす時間も多かったつくし世代が、潜在的に強いつながりに対する渇望を抱いているためです。

信頼できるつながりを築くことの難しさを知り、努力の必要性を感じたことで、相互に思いやり助け合うという相互扶助の関係が自然と築かれていったのです。つくし世代特有の二律背反的な価値観を理解することは、彼ら・彼女らと良好な関係を築いていく上で大切なことです。

つくし世代への正しい理解を深めることで、社会に対して及ぼすポジティブなインパクトを知り、生み出されるエネルギーをより良い社会の構築に活用していきましょう。

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