ゆとり世代とは?年齢は?共通する10の特徴や仕事で接する際のポイント

記事更新日:2022/09/24

デジタル化

オフィスで褒められるゆとり世代の男性

ゆとり世代とは、1987年頃から2004年頃の間に生まれた世代のことを指します。創造力豊かで、個性を大切にする人が多いといわれる世代です。本記事では、そんなゆとり世代について、年齢や特徴、仕事で接する際のポイントまで詳しく解説していきます。

ゆとり世代とは?

2000年代初頭に行われたゆとり教育が、人格形成に大きな影響を及ぼし、様々な特徴として表れている世代が「ゆとり世代」です。

ゆとり世代の年齢

ゆとり世代は、1987〜2004年生まれの世代を指すため、2022年時点において年齢が18〜35歳の人が該当します。

ゆとり世代とさとり世代の違い

ゆとり世代とさとり世代は、生まれた年代が重なっています。明確な定義はないものの、さとり世代は、ゆとり世代の後期(1990年代以降)に生まれた世代を指すケースが多いようです。

さとり世代とは、「物事の真の意味を知ること・気づくこと」を表す「悟り」という言葉に由来しています。物事に対して欲や執着を持たない様子が、悟りの境地に至った僧侶のようだということから、さとり(=悟り)世代と呼ばれるようになったのです。

さとり世代とゆとり世代の大きな違いは、それぞれが抱いている、社会に対する不安感や将来への危機感の大きさと言えます。

さとり世代が「悟り」の状態に至ったとされる背景には、生まれてから成人するまでの間に、バブル崩壊(1991年前後)、阪神淡路大震災(1995年)、リーマンショック(2008年)、東日本大震災(2011年)などの未曾有の危機が何度も日本を襲ったことがあります。

幼少期から自分の将来を考えるようになるまでの過程において、自分の力ではどうしようもできない現実の厳しさを目の当たりにしたことが、煩悩を捨て堅実に生きることに価値をおく人生観を育てたとされています。

そのような現実主義的なさとり世代に比べると、ゆとり世代は自分の人生が何かに脅かされるといった危機感は低く、やや他力本願な気質が強めに出ている傾向があると言われています。

ゆとり世代が生まれた時代背景

ゆとり世代の人格形成には、2000年代初頭に実施された「ゆとり教育」が大きな影響を及ぼしています。

バブル経済崩壊後、それまでの学歴社会の中で、偏差値重視の詰め込み教育と受験戦争により、子供たちのストレスが噴出し、いじめや不登校、家庭内暴力などが全国で次々と発生するなど、日本の教育現場では様々なトラブルが続出し、社会問題となりました。

こうした中、政府は教育制度の改革に乗り出しました。そこで取り入れられたのは、「ゆとりある充実した学校生活の実現」というこれまでの詰め込み型の偏差値教育を刷新する方針であり、子供の個性や人間性を尊重し、自律性や独創性をのばす教育でした。

2002年から実施された新しい学習指導要領により、本格的に「ゆとり教育」が導入され、完全学校週5日制となり、各学校による創意工夫をこらした科目横断型の総合学習と呼ばれる時間が設けられるようになりました。

子供の独創性や想像力を高め、「生きる力」を身につけることを目的とした取り組みの中で、評価制度はそれまでの相対評価から絶対評価へ変わりました。

子供を競争させない・差別化しない・追い込まない体制の中で受けた個性尊重型教育により、ゆとり世代は特有の価値観や行動傾向を持つようになったのです。

[出典:文部科学省「新しい学習指導要領の主なポイント(平成14年度から実施)」]

ゆとり世代に共通する10の特徴

2002〜2011年の間に実施されたゆとり教育を受けて育ったことで、ゆとり世代にはどのような特徴が見られるようになったのでしょうか。ここでは10個の特徴を紹介します。

1.仕事とプライベートの両方を重視

週休2日制と授業時間の短縮により、学校以外の時間を多く持つことができたゆとり世代は、学生時代から趣味などの自分の時間に比較的多くの時間を費やすことができました。

そのため、社会人になった後も、仕事だけに忙殺されるような日々の過ごし方は好まず、きちんとプライベートの時間を確保したいという思いを持っています。

ワークライフバランスを大切にする傾向は、ゆとり世代の仕事への取り組み方へも影響を及ぼしています。残業や休日出勤を極力行わず、指示された仕事を時間内に終わらせることを重視する働き方がゆとり世代の一つの特徴と言えます。

2.多様性への意識が高い

ゆとり教育では、子供たちが持つ個性を尊重し、独創性をのばす教育が行われてきました。

自分の個性が尊重されると同時に、自分と違った他者の個性も尊重する環境で育ったため、ゆとり世代は多様性に対する意識が高く、マイノリティに対しても寛容な姿勢を示す傾向にあります。

LGBTQを発端としたマイノリティの人権に関するムーブメントが世界規模で起こったこともあり、多様性・包括性のある社会のあり方にも関心が高いという側面が見られます。

3.人間関係を大切にする

ゆとり世代が幼少期〜10代を過ごした時代は、共働き世帯の増加や核家族化、地域コミュニティの弱体化が進んだ時代でもあり、子供が1人で過ごす時間が増えた時代でもあります。

また2000年代は、mixi、FacebookなどのSNSが続々と普及していき、簡単にオンラインで人とつながることができるようになった時期でもあります。

1人で過ごす時間が多かったゆとり世代は、オンライン上のつながりを介して、同じコミュニティーに属する者同士の仲間意識を強め、横の関係性を広げることができた世代とも言えます。

加えて、競争や差別の少ない環境で過ごしたことで、他者に対する思いやりが育まれ、相手の気持ちを慮り、尊重することがごく自然に身についていったのです。

4.繊細な心を持っている

自律性と独創性をもって生きる力を育むことを教育方針としていたゆとり教育ですが、ゆとり世代は自我を通して孤立することに対して恐怖を感じる傾向にあります。

自我の尊重・個性の表現と、他者との共存の間で常に葛藤しているのがゆとり世代特有のメンタリティとも言えるでしょう。

そのため、表面的には揺るぎない自分というものを確立して生きているように見えても、内面は繊細で、ストレス耐性も低く、叱られることにも慣れていないという一面を持ち合わせています。

結果、些細な出来事や他者からの言動をきっかけに、精神的に病んでしまったり、離職につながってしまったりするケースもあるのです。

5.協調性がない人が多い

ある一定の統制下において、制度や仕組みを守りながら生活ができるように、子供たちは社会に出る前に、学校という小さな集団の中で集団秩序を学んできました。

しかし、ゆとり教育においては画一的な集団行動を強いることはできるだけ避けられ、それぞれの持つ個性による自由な意思決定を尊重したため、協調性が低いまま成長してしまった人が少なくないという側面もあります。

6.自主性がない人が多い

競争社会が人格形成にもたらすポジティブな点として、自主性や意思決定能力の強化があげられます。

一方で、それぞれの意思決定に優劣がなく、どのような判断をしても一様に褒められる状況下では、自分がわざわざ手を上げる必要もなく、「誰かがやってくれるだろう」という心理が働いてしまいがちです。

自主性をもって何事にも主体的に取り組む姿勢が育まれなかったことは、「みんながそれぞれ素晴らしい」としたゆとり教育が生んだ、特徴的な一面とも言えるでしょう。

7.転職することに抵抗がない

ゆとり世代の多くは、それぞれの意思決定を尊重する教育方針の中で育ちました。そのため、自分に合わないと感じた仕事を辞めることに躊躇はなく、転職に対してもほとんど抵抗を感じることがないケースもみられます。

加えて、ゆとり世代にとっては終身雇用で働くという意識が希薄であることも、転職は当たり前という考えの背景にあります。生まれた時から日本は不景気で、企業の倒産やリストラによる失業は他人事ではなかったゆとり世代にとっては、「今」自分のためになる仕事をすることが最も大切と考える傾向もあるようです。

8.自分のアイデアを大切にする

創造性を育むために、単一的な「正解」を設けない教育が特徴的だったゆとり教育は、自分のアイデアに自信を持つというポジティブな側面をもたらしました。

自分のアイデアは、他者と違っていて当たり前なのだという感覚が、仕事においても臆さずに誰も思いつかないような独創的なアイデアを提案することを可能にしているのかもしれません。

9.効率主義的な部分がある

ゆとり世代は物心ついた頃から、インターネットが生活の一部となっていた世代であるため、高い情報収集能力を持っています。

わからないことは、とりあえず検索して調べる習慣が定着しているため、仕事や学習、買い物や家事に至るまで、最も効率的で無駄の無い方法や選択を調べてから行動に移す傾向があります。

ムリ・ムダを嫌い、徒労や失敗をできる限り避けたいという心理から、仕事においては、明確な指示や判断基準を求めるといった特徴もあります。プライベートにおいても、コスパ重視・効率重視の消費行動が目立つことも、ゆとり世代ならではの傾向と言えるでしょう。

10.ブランド志向は低い

ゆとり世代は、自分らしさを重視することから、画一的なイメージを与える有名ブランドに対してはあまり興味を示さない傾向にあります。

ブランド志向よりもコスパ志向であるため、より良いものをできるだけ安く購入することのほうが満足度が高いのです。そのため、ブランド品のレンタルサービスを利用することにも抵抗はありません。

ゆとり世代と仕事で接する際のポイントとは?

ゆとり世代の特徴をふまえて、彼・彼女らと仕事で良好な関係を築くためには、どのようなポイントに留意すればよいのでしょうか。

褒めることで伸ばしていく

絶対評価が当たり前の中で育ってきたゆとり世代は、褒めてのびるタイプの人が多いことが特徴です。何事も強制されることなく、自分の意思を尊重されてきたため、「上から目線」の命令に対して強い不快感を表すことがあります。

加えて、人の顔色を気にしたり、「失敗」に対する耐性が低いという側面があるため、大勢の前で失敗を指摘されたり、修正を指示されたりすることで、強い精神的ダメージを受けてしまうケースもあります。

一度モチベーションが低下してしまうと、なかなか復活しにくい傾向にあるため、まずは「何事も肯定してから」を基本姿勢に接しましょう。

例えば、ネガティブ(Negative)な指摘や差し戻しなどは、頭ごなしに咎めるのではなく、会話の前後にポジティブ(Positive)な要因を挿入し、ネガティブな印象を和らげる「PNP法」を使うのも効果的でしょう。

競わせて伸ばそうとしない

先述の通り、ゆとり世代の多くは競争とはほとんど無縁の環境で生きてきました。そのため、「切磋琢磨」の持つ意味が、上の世代が抱くそれとは大きく異なります。

互いに競わせることで双方の成長を促すことが切磋琢磨であると思いがちな上の世代に対し、ゆとり世代にとっての切磋琢磨とは、みんなで協力し合いながら成長することを意味します。

そのため、他者との競争を煽るような言動に対しては、モチベーションが上がるどころか、上司や先輩に対して不快感や不信感を抱いてしまうおそれもあります。それよりも、「みんなで一緒に頑張ろう」とチームプレイを強調した方が、ゆとり世代にとっては、心地よく頑張ることができます。

さらには、「〇〇のためになる」「社会的に大きな意味がある」などの、頑張った先に達成できることが明確であることにより、一層モチベーション高く取り組むことができるでしょう。

IT関連の仕事を任せてみる

PCなどのデジタル機器の扱いに慣れ親しんだゆとり世代は、IT関連の仕事とも高い親和性を示します。

仕事に対して、作業内容が明確であること、そして、自分のアクションに対するスピーディーで直接的な反応が感じられることを重視する傾向にあることからも、IT関連の仕事に対する適性が高いと考えられるでしょう。

ゆとり世代と関係の深い前後の世代

ゆとり世代に表れる特徴は、他の世代からの流れを受け継いでいたり、共通項も多く見られます。

ここでは、特に関係の深い2つの世代の特徴をみていきましょう。

プレッシャー世代

プレッシャー世代とは、バブル崩壊後の就職氷河期後の1982〜1987年に生まれた世代を指します。就職に苦しむ上の世代を身近に感じた経験から、同じような苦労は避けなければならないという大きなプレッシャーを負いながら育った世代です。

「自分の人生は自分の力で切り開いていくのだ」という自立心が早くに芽生え、絶えず自己研鑽に励んできたことで育まれた、強い忍耐力と精神力が特徴と言われます。失敗が許されない学歴社会の流れを受けている世代で、随所にゆとり世代と真逆の傾向を見て取ることができます。

しらけ世代

しらけ世代は、団塊世代とバブル世代の間にあたる1950〜1964年に生まれた比較的幅広い年代を指します。しらけ世代は、当時全国で活発に行われていた学生運動が終焉していく様子を見て育ちました。

日本の将来を憂い、大義名分を掲げて闘った多くの学生の命が失われていく様子を目の当たりにしたことで、闘うことに無意味さを覚え、何事に対しても無気力・無関心となってしまったとされる世代です。

そのような冷めた態度から、「興醒めして気まずい雰囲気になる」ことを表す「しらける」という言葉をとって「しらけ世代」と呼ばれるようになりました。しらけ世代を象徴する「無気力・無関心・無責任」は三無主義と呼ばれ、そこに無感動(四無主義)、無作法(五無主義)が追加されることもあります。

「アツくなる」理由がないことから、すべてにおいて傍観者のように振る舞う点や個人主義的な姿勢など、ゆとり世代と似ている点が多いとされる世代です。

ゆとり世代の特徴や接する際のポイントを押さえておこう

ゆとり教育は、著しい学力低下を招いたなどを理由に2011年に終了しました。ネガティブな印象を与えたまま終わったため、ゆとり教育を受けた世代に対しても、好意的ではない印象がそのまま世間に浸透していってしまったのです。

しかし、それぞれの人が持つ個性や創造性を尊重して育ったことで、他人への思いやりや高い共感力に加え、多様性や包括性に価値を見出す精神が育まれたという側面もあります。こうした特性は、仕事において高いパフォーマンスを発揮する上で必要な要素になり得るでしょう。

ゆとり世代の持つ強みを理解し、存分に発揮できる環境を整えることで、うまく仕事を進め、win-winの関係を築くことが可能となるのではないでしょうか。

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