領収書の分割発行は可能?違法になる事例や分割払い決済の経費精算について

2022/7/31 2022/07/31

経費精算システム

領収書の発行

領収書の分割発行は、許容される範囲と違法になる場合があります。税法を理解していないとうかつに分割発行するのは危険です。この記事では、経費の分割発行ができるケースと違法になるケース、分割決済の経費精算や注意点などを解説しています。違法と指摘を受けたとき、「知らなかった」では済まされないこともあるので、ぜひ参考にしてください。

領収書の分割発行が許されるケース

経費精算において、領収書の分割がすべて違法行為とみなされるわけではありません。そこで、領収書の分割発行が許されるケースについて解説します。

(1)割り勘で物品・飲食代を支払った場合

複数名で飲食したり物品を購入したりする際、割り勘で支払うこともあるでしょう。その場合、自分が支払った分だけの領収書発行が可能です。2枚と限らず、支払金額の総額以内であれば複数枚、発行できます。

(2)社内稟議を避けるために分割発行する場合

企業ごとに経費として処理できる上限額が設定されています。そして、上限を超えた支払いがある場合は、社内稟議に諮らなければなりません。ただ、社内稟議に諮ることを手間に感じる方も少なくないようです。

たとえば、上限が1万円だったとします。そこで、業務に関する物品を購入するために1万4,000円支払う場合、上限の1万円を超えるため、社内稟議に諮る必要があります。しかし、1万4,000円を分割し7,000円の領収書を2枚発行すれば、社内稟議に諮る必要がありません。

この方法に法的な問題はありませんが、企業によっては「社内稟議を避けるための分割発行」を禁止している場合もあります。必ず社内ルールを確認したうえで、領収書の分割発行を行いましょう。

(3)支払い金額の一部の領収書の発行も可能

企業によって、経費として処理できる上限があると説明しましたが、支払いが上限を超えることもあるでしょう。

その場合、上限の金額で領収書を発行してもらうことも可能です。ただ、領収書の発行サイドによっては、対応してくれない場合もあります。

領収書の分割発行が違法になるケース

領収書の分割発行が違法になるケースを解説します。

(1)10万円以上の物品の購入費の領収書を分割した場合

1つの金額が10万円を超えるものに関して、領収書を分割発行することは法律で禁じられています。なぜなら、1つの金額が10万円以上で1年以上の使用を予定しているものは、「経費」ではなく「固定資産」として処理する必要があるためです。

もし、分割発行で10万円以下の経費として処理すれば、脱税とみなされる可能性もあるため、注意しなければなりません。

(2)社内規定の上限にかかる分割発行でも税法に違反になるケースがある

社内規定により接待費の上限を1万円とし、実際にかかった金額が2万円であったとします。支払金額が上限を超えても、1万円までであれば経費処理が可能です。

しかし、上限が1万円だからといって、1度の接待でかかった2万円を、1万円の領収書2枚で処理することは違法になる可能性があります。

違法と判断されれば、その分の費用は課税対象となります。そのため、上限の金額はあくまで1回の飲食や物品の購入に対する金額として考えておきましょう。

領収書の分割発行で注意すべきこと

領収書の分割発行は可能なケースと違法になるケースがあると説明しましたが、領収書の分割発行が違法にならないために、注意すべきことを3つご紹介します。

(1)原則分割発行はしない方が良い

領収書の分割発行は、違法になるケースとそうでないケースがあります。そのため、社内規定や法律を確認しないまま分割発行してしまうと、違法と判断されることがあるかもしれません。故意でなくても、違法と判断されればペナルティが課せられますので注意しましょう。

また、同日に同じ店で2枚以上の領収書が発行されている場合、税務調査において脱税を疑われる可能性があります。したがって、原則、領収書の分割発行は避けたほうがよいでしょう。

(2)社内規定で領収書の分割発行を許可していないことがある

領収書の分割発行について、法律上問題ないケースもありますが、仮に違法と判断されれば会社全体のダメージとなります。そのため、社内規定で領収書の分割発行を認めていない企業も少なくありません。

また、社員が「社内稟議を避けるため」「10万円以上の支払いを経費処理するため」などの理由で、違法の分割発行をおこなう可能性があります。このような状況の防止策として、分割発行を許可していない企業が多いものと考えられます。

従って、必ず社内規定や法律を確認後、問題のない範囲で領収書を分割発行することが大切です。

(3)分割金が5万円以上の場合は収入印紙が必要

分割しても5万円を超える場合、領収書の発行時に収入印紙を添付しなければなりません。ただ、支払いの総額が5万円を超えていても2枚に分割し、それぞれの領収書が5万円以下になれば、収入印紙は不要です。

もし、収入印紙が貼られていないことに後から気付いても、領収書が違法や無効になることはないため、心配いりません。なぜなら、領収書を発行する側に印紙税の納税義務があるためです。ただ、領収書を発行してもらう際に気づいたのであれば、一言伝えるとよいでしょう。

分割払い決済の経費精算方法について

領収書の分割発行以外にも、分割払いした際の経費精算方法が分からないという方は少なくありません。以下で、分割払いした際の経費精算方法について解説します。

(1)領収書は決済ごとに発行する

現金で分割払いする際は、すべての精算が済んだ時に領収書を発行するのではなく、決済ごとに発行しなければなりません。クレジットカード決済の場合は、領収書の発行が義務付けられておらず、代わりに「レシート」や「利用明細書」を利用します。

(2)引き落とし予定額を未払金に仕訳する

分割払いでは未払い金が発生するため、初回の引き落とし時に全額を仕訳することはできません。そのため、それぞれの引き落とし日までは未払金として仕訳しておく必要があります。1度未払い金として仕訳したあと、引き落としがあった際に支払った分だけを未払金から精算していきます。

(3)利息は支払利息で処理する

分割払いする際には必ず利息が発生します。そして、利息は経費として考え、「支払利息」という科目で処理しましょう。利息を未払金や支払いと一緒にしてしまうと、あとあと帳簿が合わないといった問題が生じるかもしれません。

領収書の分割は違法になることも!正しい経費精算を

領収書の分割発行は、法律や社内規定を確認しないまま行うと違法となる可能性があります。分割発行すればメリットを得られることもありますが、違法となるリスクがあることを忘れてはなりません。法律や社内規定を確認し、正しい経費精算をおこないましょう。

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