交通費の経費精算ガイド!基本の流れから注意点や効率化する方法まで解説
交通費の経費精算は、多くの企業で行われている業務のひとつかと思います。ただし、精算方法やルールについては、企業によってさまざまです。 この記事では、交通費精算の基本的な流れや注意点のほか、企業が抱えている課題と効率化の方法、おすすめのシステムをご紹介します。交通費精算を効率化して、経理担当者の負担を減らしていきましょう。
目次
交通費の経費精算の流れについて
日々の通勤、営業活動や取引先への訪問など、企業が事業活動を行う上では、必ずといっていいほど交通費が発生します。この交通費の支払いについては、いったん社員が自分で負担し、後で月ごとにまとめて経費精算するのが一般的です。
ただし、経費精算完了までには、交通費精算書の作成や、上長のチェック、経理担当者への提出と経理部門での承認など、いくつかの工程をクリアすることが必要となる場合が多いでしょう。ここでは、交通費を経費精算する際の流れについて解説します。
(1)交通費精算書の作成
交通費を経費で精算する際に、日付や行先、金額といった必要事項を記入するための、「交通費精算書」の提出を求めるルールを設けている会社は少なくありません。
一般的に、経費を精算するときは領収書の添付が必須となりますが、電車やバスを利用した近場の移動の場合は、必ずしも領収書が発行されるとは限りません。発行されたとしても移動手段ごとに領収書をもらうのは手間がかかります。
また、税法上も3万円未満の交通費は、領収書の保管が義務付けられていません。そのため、在来線や路線バスのような日常的に発生する少額の交通費に関しては、領収書を不要とし、交通費精算書の作成をもって、経費精算をしている企業が多いのです。
(2)上長のチェック・承認作業
交通費精算書の作成が終わったら、経理担当者へ提出する前に直属の上司に確認してもらうのが一般的です。
これは、経費精算をスムーズに行うために、精算書の記入漏れやミスを二人以上で確認(ダブルチェック)する目的の他、本当に移動が発生したのか、訪問先や訪問目的が業務上必要だったのかといった点を確認するために行われています。
1人目(作成者)のチェックで問題がないことを確認し、2人目(直属の上司)が精算書に承認印を押印したのち、経理担当者に経費精算の申請ができる仕組みです。
(3)経理担当者によるチェック
直属の上司による確認・承認が済んだら、経費精算を行う経理部門へと書類が渡されます。しかし、経理のチェックで、見落としや精算額の誤りなどが見つかった場合は、「差し戻し」となるため、再度、精算書の作成から上長承認のステップを踏まなければなりません。
(4)精算金の受け取り
交通費精算書に不備がなく、経理担当者によるチェックを通過すると精算金が支給されます。実際の払い戻しの方法は、翌月の給与と併せて振り込まれる、もしくは、小口現金により現金にて払い戻しを受けるといった方法が主流です。
経費精算のタイミングについては、立て替えが発生した都度精算する会社もあれば、月単位でまとめて精算を行う会社もあります。細かい決まりなどは、会社によって異なるため、経理担当者、もしくは、社内規定にて必ず確認するようにしておきましょう。
▷経費精算ルールは必須!マニュアルの作成手順や注意すべきポイントを解説
交通費精算をする際の5つの注意点
交通費精算では、必ずしも領収書が揃っているとは限りません。そのため、特に次の5つの点に注意する必要があります。それぞれについて、詳しく確認してみましょう。
(1)「旅費交通費」と「出張費」の違い
企業によっては、遠方への出張費の精算と近場の移動にかかった交通費で、精算に必要な書類を分けているケースも多いかと思います。
しかし、これらの交通費の会計処理をする際には、同じ「旅費交通費」といった勘定科目に仕訳されることがほとんどです。書類を分ける理由としては、出張の場合、「出張手当」といった日当が発生するため、それらの管理をするためと考えられます。
ちなみに旅費交通費には、電車やバス、新幹線や飛行機、タクシー代などの移動交通費に加えて、宿泊費や出張先で発生した食費なども計上可能です。
ただし、社員旅行や社員研修を目的とした移動で発生した交通費は、福利厚生費や研修費といった勘定科目に仕訳される場合もあります。そのため精算書には「移動目的(訪問目的)」の記入が必須である点を覚えておくと良いでしょう。
▷経費精算のその費用はどの勘定科目に該当する?科目ごとに具体例で解説
(2)利用経路と運賃の確認
交通費を経費で精算する際には、どこから、どの交通手段で、どこまで移動し、いくらかかったのかという「経路」と「運賃」を必ず記載しなければなりません。
企業によっては、社内規定にて「交通費の計上は最安運賃で」と定めているケースも珍しくありません。
その場合、実際の移動経路が最安運賃でなかった場合の、実費との差額は自己負担となってしまいます。思わぬ自腹とならないよう、経費精算に関する社内規定は事前に確認するようにしてください。
(3)定期区間控除や区間などの申請ルール
交通費の経費精算にあたって、精算申請者と経理担当者の間でトラブルになりやすいもののひとつに「定期区間控除」があります。
定期区間控除とは、利用した経路の中に通勤定期の区間が含まれている場合は、その区間の運賃が控除されることです。
控除区間があることを知りつつ、控除されていない運賃での不正請求を繰り返した場合は、詐欺罪や業務上横領罪といった罪に問われる可能性もあります。交通費の精算は、必ず社内のルールに従って、正確に行うようにしましょう。
(4)領収書のない公共交通機関の費用の申請漏れ
消費税法により、「3万円未満の取引は、領収書が不要」と定められていることから、交通費においても3万円未満の場合は、領収書の保管は必要ありません。
だからと言って、交通費の使用用途を明確にしなくても良いということではなく、帳簿には、必要事項を残さなければなりません。そのため、業務で生じた交通費は、出金伝票や交通費精算書などの書類を提出し、精算申請を行うのです。
多くの場合、交通費やそのほかの経費精算には、社内ルールとして「当月分を翌月の◯日までに申請」といった期限が設けられているかと思います。
しかし、領収書が手元に残っていない交通費の申請は、つい忘れてしまうことも多いものです。従業員においては、精算期限を守るよう意識し、精算もれがないように注意した上で、正確な情報を精算書に記入するようにしましょう。
▷交通費の経費精算で領収書が必要・不要なケースとは?紛失した時の対処法も
(5)交通費として認められる限度額
令和3年4月1日現在、国税庁では、電車・バスを利用したの通勤手当について、以下のように定めています。
最も経済的かつ合理的な経路及び方法による通勤手当や通勤定期券などの金額が、1か月当たり15万円を超える場合には、15万円が非課税となる限度額となります。[出典:国税庁HP「No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当」より]
これに基づいて、1か月当たりの通勤手当に15万円の上限を設けている会社も少なくありません。ちなみに、通勤手当の支給額が限度額である15万円を超えた分については、所得税の課税対象となります。
また、この限度額は、通勤に公共交通機関とマイカーなどを併用する場合は両方の合算金額となります。さらに、マイカーなどで通勤する場合は片道あたりの通勤距離によって非課税となる限度額が異なるのでご注意ください。
交通費精算で企業が抱えている課題
交通費精算は、バックオフィス業務の中でも、課題が発生しやすい業務のひとつとなっています。特に、営業職といった外回り業務が多く発生する従業員の多い企業では、交通費精算の件数も膨大であり、経理業務の中でも占める割合の大きい業務となっていることでしょう。
また、交通費精算は、領収書の添付を不要としている点から、水増し請求やカラ出張といった、不正請求が起きやすい経費でもあります。
ここでは交通費精算における具体的な問題を解説します。
(1)入力ミスが多くチェック作業が大変
交通費精算は件数がどうしても多くなるため、経理担当者が確認、処理する書類や領収書の数が膨大になってしまいがちです。
さらに、会計システムへのデータ入力などを手動で行っている場合は、1名の経理担当によって入力ミスなどのヒューマンエラーを完全に防ぐことは困難なため、ダブルチェックが必須となるでしょう。
もし、このようなミスに気づかずに決算を終えてしまった場合は、税務署から指摘を受ける恐れもあります。
▷経費精算で間違いのミスが多すぎる!差し戻しを最小限に抑える方法とは?
(2)ルールが煩雑で提出に時間がかかる
先にお伝えした通り、交通費の精算では、交通費精算書を添付して行うことがほとんどです。月に数件程度の精算書作成であれば、大きな負担とはなりませんが、1日に複数の訪問先を行き来するような従業員においては、精算書を作るにも相応に時間を取られることになります。
さらに「面倒だから」と後回しにしてしまうと、記入すべき事項を思い出すのに時間がかかるなど、さらに時間を要する結果となってしまうでしょう。
また、移動が頻繁に発生する従業員は、そもそもオフィスに在席していないため、このような事務作業にかけられる時間がないといった物理的な問題もあります。
これらの問題が、期限間近になって大量の経費精算が持ち込まれ、経理業務の効率化を妨げる要因となっているケースも少なくありません。
(3)領収書がない場合に運賃を調べるのが面倒
領収書のない交通費精算を行う場合は、経路検索ツールなどを使って運賃を調べることになります。こちらも会社と訪問先の往復程度であれば、大した作業ではありませんが、複数箇所を電車やバスを乗り継いで行き来したとなれば、調べる手間もかかります。
また経路が複雑になると、精算書の記入ミスも増えるため、差し戻しも多くなるといった悪循環が発生します。
(4)進捗が確認できず精算が終わっているか不安
精算書などの紙媒体で交通費精算を行う場合、精算処理の過程を「見える化」することは難しいため、申請者が進捗を確認するには、経理担当者に直接問い合わせる他、手段がないことになってしまいます。
このような状況に対して、従業員が「立て替えた経費が正確に払い戻されているのか」と不安に感じてしまう場合もあります。
(5)交通費の不正請求
交通費精算における課題の中で、最も深刻な問題とも言えるのが、従業員による交通費の不正請求です。
主な不正請求の例は、実際に乗車した経路よりも運賃が高い経路で請求するといった水増し請求や、通勤手段の変更を通知せず不正に通勤手当を受け取る方法、架空の出張を計画し、実際には発生していない出張費を請求するカラ出張などがあります。
しかし、これらは詐欺罪や業務上横領罪といった罪に問われることもある行為です。
このような行為が発覚した場合は、厳正に対処するのはもちろんのこと、このような不正が起こらないようコンプライアンスの徹底を図ることも大切です。
▷従業員の経費精算で不正が発覚!会社が取るべき対応や従業員の処分とは?
▷経費精算の不正防止に効果的な5つの対策とは?よくある原因と事例も解説
交通費と通勤費の違いについて
通勤定期代などの通勤費は、交通費と同じく経費として精算が可能であり、会計処理の際の勘定科目も交通費と同様の「旅費交通費」に仕訳されます。
ただし、通勤費は一定額以内なら非課税になることや、社会保険料の計算対象になるといった特徴があるため注意が必要です。
通勤費は一定の範囲内で非課税
すでにお伝えした通り、通勤費(通勤手当等)は、従業員の通勤費用を会社が負担し、手当として支給するもので、1か月当たり15万円までは所得税が非課税となります。
なお、電車やバスのみならず、マイカーなどで通勤している場合も対象となりますが、この場合15万円の上限ではなく、片道の通勤距離に応じた上限額が定められているため確認しておきましょう。
社会保険料の計算対象になるので注意
通勤手当は、15万円までは所得税の課税対象外となりますが、社会保険料を算出する際の「標準報酬月額」には、その全額が含まれます。
つまり、社会保険料に含まれる厚生年金保険、健康保険、介護保険の保険料は、給与に通勤手当を含めた額をもとに計算され、標準報酬月額が上がればそれぞれの保険料も上がります。
通勤手当はいわゆる通勤定期の購入などに充てられるいわゆる実費ですから、受給者の手元に残るお金ではありません。
そのため、この点については保険料が増えることで、将来より良い社会保障を享受することができますが、支払う保険料が増えて実質手取りが減ると考えることもできるでしょう。
交通費精算を効率化する方法
多くの課題を抱えている交通費精算の効率化を検討されている企業も多いかと思います。ここでは、経費精算の効率化を実現する具体的な方法について解説します。
(1)ICカード対応の経費精算システムを導入する
最近では、公共交通機関を利用する際にはICカードを使うことが一般的です。
このような交通系ICカードとの連携が可能な経費精算システムを導入することで、乗降場所や日付、運賃などの利用履歴が、自動で経費精算システムに反映されるため、経路確認や運賃計算の手間、定期区間の控除、不正請求の防止などの課題を一気に解消することが可能です。
経理担当者の作業が軽減されるだけでなく、申請者も訪問先と訪問目的を明確にするだけで済むため申請時の書類作成の手間が大幅に削減されることになるでしょう。
▷Suica・PASMO(交通系ICカード)の交通費精算方法!システム連携で効率化!
(2)明確に経費精算ルールを決める
企業における社内規則と同じように、経費精算のルールを明確に定めることも重要です。同時にルールの周知が徹底されていれば、書類の記載ミスによる「差し戻し」業務を減らすことにもつながります。
さらに、経費精算だけでなく、経費の上限額や承認の基準といった経費を使用する際のルールを明確にしておくことで、交通費以外の経費精算業務をスムーズにするだけでなく、経費の無駄削減も実現できます。
(3)領収書を電子化する
紙の領収書は、申請者が紛失してしまったり、経理部門にて大量の書類に紛れてしまい見つからなくなってしまったりすることがあります。このようなトラブルを防ぐには、領収書をスマートフォンなどで撮影し、電子化して保管する運用に変更することが有効な防止策となります。
さらに、電子化した領収書は、クラウド型の経費精算システムによってオンラインで提出することで、領収書の紛失を防ぐだけでなく、時間や場所を問わずに、出先での隙間時間などを利用した経費申請が可能になります。
▷経費精算の領収書は電子化で効率化!方法やメリット・注意点を解説
(4)不正があった際の処遇を共有・社内周知する
交通費に限らず、経費を不正に請求し受給することは、詐欺や業務上横領といった犯罪行為です。こういった不正が起こりにくい経費精算の運用を行うのはもちろんですが、そのような不正が発覚した際には、どういった処遇を行うのかを周知しておくことも不正の予防に一定の効果が期待できます。
ただし、処遇に関しては、過去に交通費の不正受給を理由に解雇の処分を下した企業に対し、「処分が重すぎる」として、不当解雇であると判断された判例もあるため、処分の決定については慎重に決定する必要があるでしょう。
交通費精算におすすめの経費精算システム5選
経費精算システムの多くは交通費精算にも対応していますが、その中でも交通費精算に関する機能が充実しているシステムがあります。
ここからは、さまざまな経費精算システムの中でも、特に交通費精算の効率化におすすめなシステムを5つご紹介します。
※「対応アプリ」の項目については、専用アプリに限らず、スマートフォンのWebブラウザからアクセス可能なシステムも含みます。
(1)ジンジャー経費
ジンジャー経費は、シンプルで使いやすい経費精算システムとして高い人気があります。
パソコン・スマートフォンなどのマルチデバイス対応で、外出先からも申請や承認がスムーズに作業できるため、毎月期限前に大量に経費精算が持ち込まれるといった業務の偏りの解消も望めるでしょう。また多くの会計システムに連携できるため、経理担当者が仕訳データを会計システムへ入力する手間を軽減することが可能です。
料金は従量課金制となり、経費精算だけなら1名あたりの月額が540円(税込)と低価格な点も大きな魅力といえるでしょう。
料金プラン | 月額540円/人 初期費用、300,000円(初回契約時) |
---|---|
領収書スキャン | 〇 |
タイムスタンプ | 〇 |
交通系ICの読み取り | 〇 |
電子帳簿保存法 | 〇 |
サポート体制 | メール、チャットほか、電話によるサポートのみ有償 |
対応アプリ | iPhone/Android |
(2)eKeihi
eKeihiは、20年以上の歴史を誇る経費精算システムです。長年に渡る実用的な経費精算システムのノウハウを活かし、申請者や経理担当者といったそれぞれの目線で使いやすいように設計されているのが特徴です。
会計システムとの連携やICカード対応など、交通費精算に役立つ機能が標準機能として備わっています。クラウド導入費用は月額31,320円(税込)からとなっており、低コストかつ高機能な点も大きなメリットだといえるでしょう。
料金プラン | 標準プラン:月額31,320円~ |
---|---|
領収書スキャン | 〇 |
タイムスタンプ | 〇 |
交通系ICの読み取り | 〇 |
電子帳簿保存法 | 〇 |
サポート体制 | 電話、メール、チャット |
対応アプリ | iPhone/Android |
URL | 公式サイト |
(3)楽楽精算
楽楽精算は、9,000社以上の企業への導入実績がある経費精算システムです。
申請項目や承認に至るフローチャートなど多くの工程を、自社の運用に合わせてカスタマイズすることができます。また、申請の際の入力項目も従来のフォーマットを反映して設定することが可能な点は、申請時とチェック時の双方において、スムーズなシステム化への手助けとなってくれるはずです。
初期費用は108,000円(税込)、月額利用料は32,400円(税込)からとなっており、交通系ICカードの読み込みや定期区間の自動控除などの経費精算機能の他、予算管理や自動仕訳、ワークフローなどの機能を搭載しています。
専任スタッフによるメールや電話でのサポート体制も充実しているため、初めて経費精算システムを利用する企業にもおすすめです。
料金プラン | 基本プラン:初期費用108,000円、月額32,400円〜 |
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領収書スキャン | 〇 |
タイムスタンプ | 〇 |
交通系ICの読み取り | 〇 |
電子帳簿保存法 | 〇 |
サポート体制 | 専任サポートによる電話やメールほか、サポートサイトあり |
対応アプリ | iPhone/Android |
URL | 公式サイト |
(4)ハイ!経費
ハイ!経費は、クラウドで使える経費精算システムです。時間や場所を問わないため経費精算の申請や承認の流れを一元化でき、経費管理業務全体の効率化を実現します。
電子帳簿保存法や交通系ICカードの読み込みなど基本的なものに対応しているので、交通費精算の作業時間を減らすだけでなく、年間当たりの経費節約にも適しています。
料金が低価格であることも強みのひとつです。初期費用1,100円(税込)、1アカウントにつき月額が330円(税込)と格安なため、導入時の負担を軽減したい企業向けといえるでしょう。
料金プラン | 月額330円/1ユーザー当たり初期費用/1,100円 |
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領収書スキャン | 〇 |
タイムスタンプ | 〇 |
交通系ICの読み取り | 〇 |
電子帳簿保存法 | 〇 |
サポート体制 | 電話、メール |
対応アプリ | iPhone/Android |
URL | 公式サイト |
(5)マネーフォワードクラウド経費
マネーフォワードクラウド経費は、中小企業から大企業まで、業種を問わずさまざまな企業への導入実績があるため、経費精算システムを実績重視で選びたい企業におすすめです。
スマートフォンアプリとICカードやクレジットカードを連携すると、明細の自動取得や経費登録が行えます。パソコンでは、これらに加えて領収書の一括表示なども可能となるため、インターネット環境さえあれば、場所を問わず経費精算が可能です。
料金プランは、30人以下の場合、月額4,298円(税込)、年額は1か月あたり3,218円(税込)となっています。無料トライアルも申し込めるので、無料トライアルで使用感を確かめてから導入できる低コストの経費精算ソフトを探している企業にも向いていると言えるでしょう。
料金プラン | 30名以下:3,218円〜/月(年額 39,336 円)31名以上:要問い合わせ |
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領収書スキャン | 〇 |
タイムスタンプ | 〇 |
交通系ICの読み取り | 〇 |
電子帳簿保存法 | 〇 |
サポート体制 | メール、チャットほか、サポートサイトあり |
対応アプリ | iPhone/Android |
URL | 公式サイト |
旅費交通費以外で交通費を計上するケース
交通費の多くは、「旅費交通費」の勘定科目に仕訳されることが一般的です。ただし、移動の目的や使途によっては、交通費や移動に伴って発生した宿泊費などを、「旅費交通費」以外の勘定科目にて計上する場合があります。
勘定科目の仕訳は、経理部門にて行われるため、経費の申請者に直接関わりはありませんが、「移動の目的」によって、勘定科目が変わる可能性を知っておくことで、申請時の書類作成がスムーズになることもあります。
ここでは、「旅費交通費」以外で、交通費が処理されるケースについて、詳しく解説します。
(1)接待交際費(交際費)
税務上の接待交際費には、取引先などの接待で発生した交通費を計上することができます。
例えば、自社が開催する懇親会に取引先の方をタクシーで送迎したり、自社の従業員が会場への往復にタクシーを利用した場合は、「交際費」として計上可能です。ただし、取引先が催した懇親会に自社の従業員が向かう際のタクシー代は「旅費交通費」となります。
このように「交際費」とするのか「旅費交通費」とするのかの判断基準は、ひとつ、自社が接待をする側かどうかがかかわっています。
(2)広告宣伝費
広告宣伝費は、不特定多数の一般消費者向けに行う広告活動の上で、必要となった支出を計上する勘定科目です。主に、広告掲載費用や試供品代、キャンペーンに使用する賞品代、アンケートの謝礼などが計上されますが、これらの宣伝活動に関連して発生した移動費を計上することもあります。
具体的には、イベント開催時に不特定多数の顧客や消費者をイベント会場へ移動させる際の費用は、広告宣伝費となる場合があります。この場合は、あくまで不特定多数の一般消費者が対象であることが条件となっています。同じイベント会場への送迎でも、特定の業者や専門家、得意先の移動にかかった費用は、「交際費」となるため注意しましょう。
(3)福利厚生費・研修費
先にもお伝えしましたが、慰安目的、もしくは、研修目的での社員旅行の移動で発生した交通費は、それぞれ「福利厚生費」もしくは「研修費」の勘定科目にて計上することが可能です。ただし、交通費にこれらの勘定科目を適用する際は、以下条件を満たさなければなりません。
- 対象となる従業員の50%以上が参加
- 旅行日数が4泊5日以内
- 1人当たりの費用が少額(明確な金額基準はないが10万円以下が目安)
交通費精算のルールを決めて効率的に精算しよう!
交通費精算は、企業の経費精算の中でも発生頻度の高い業務です。領収書や交通費精算書など紙で精算している場合は、申請者および処理を行う経理部門の双方にとって、確認や作成に手間がかかり、その分ミスも起こりやすくなります。
不正請求といったトラブルの防止や経理担当者の負担軽減を実現するためには、交通費精算のルールをしっかり決めることも大切ですが、本格的に業務の効率化を図りたいとお考えであれば、経費精算システムの導入を検討されることをおすすめいたします。
▷経費精算をキャッシュレス化するメリットと進め方!小口現金を廃止しよう!
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